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【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part73【変な女】

1 :この名無しがすごい!:2014/02/14(金) 21:15:46.05 ID:NrXfV7Yg
                      . -‐: : : v: : :‐- .
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             ': : ; : : : : : :{ : トゝ ゞ=′  、      リ: :/ : : : ノ:厶ィ^)
           {: : ハ: : {: : : {: :{ :\     _ ノ ー=彡:/ : :ノ彡'′
            八: {人: (\: :ゝ、: : 个ト .      ィー=彡/
             `ヽ `` ヽ( \: 从ゝ人≧ァ=     |人(
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                    , -‐‐-  _r‐/∧  /`Y^ヽ  /l`ヽ、
               /{:::::::::::::::::::/.:::::| V∧ ̄ ̄入,//|::::::::}\_
                   /.::{::::::::::::::::/.:::::::::::|  〈 》==《 // |::::::::}::::::::`丶、

・前スレ
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part72【変な女】
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1376754011/
・佐々木とくっくっ避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/8130/
・佐々木とくっくっ避難所(携帯用)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/movie/8130/

・佐々木SSの保管庫
Part1-10まで ttp://blog.goo.ne.jp/sasaki_ss
Part11以降  ttp://www10.atwiki.jp/sasaki_ss/

・涼宮ハルヒシリーズに登場するキャラクター、佐々木を愛でるスレです
 佐々木 = 例の変な女
 自称「キョンの親友」、中学時代はキョンの自転車に二人乗りで週二回、塾に行く間柄
 キョンとは学校内でつるむ回数がクラスメイトの誰よりも多かった
 キョンは否定するも傍からみるとどう考えても...
 古泉曰く「十人中八人が一見して目を惹かれる、実に魅力的な女性」
 恐るべきことに名実共にハルヒと対になる神的存在であることが明らかに!?

・次スレは>>970が立ててくれたまえ。立てられない時は遠慮せずに言うといい。
 このスレの住人は快くキミの代役に名乗り出てくれるだろう、くっくっ

・このスレは基本sage進行だ、間違えてageるならまだしも
 意図的にageるような行為は慎んでくれたまえ。

2 :この名無しがすごい!:2014/02/14(金) 21:16:43.32 ID:NrXfV7Yg
・リンクを貼るときは直リンは禁止してくれると僕も助かるよ。
・スレタイは佐々木とくっつくではないのであしからず。
・荒らし、それに反応する人への対応は無視するのが一番と昔から決まっているんだ。
・キャラクターを貶めるような書き込みは、荒らし行為なので謹んでくれ。
・どうしてもそういった発言がしたい時は、専用のスレッドを立てて、そこで行うといい。
・妙な書き込みが多数あるときは、書き込み日時の右にあるIDを確認すれば、
同一人物による荒らしかどうかの判断の基準にできるだろう。

・次スレは立候補した人が責任を持って立ててくれたまえ。
 ただし、無理な場合はその所信表明を行い、次なる立候補者を集うべきだね。
・次スレへの誘導リンクが貼られるまでは今まで通り書き込みは控えるのが最良の手立てと僕は思う。

(現地人たちに一つ教えてやる。
 スレッドの最大許容量は512kbだ。ところが、500kbを超えた時点で書き込み不可能になる。
 容量が490kbあたりを超えたら、せいぜい急いで、次スレ移行の作業を開始することだな。)

あと、SS保管庫の中の人からこんなコメントをいただいている。
判断はみんなに任せるよ。くれぐれもこれで争うことの無いようにしてくれたまえ。
201    wiki [ sage ]  2007/08/26(日) 09:33:29 ID:lc10YmQU
 どーもwikiの中の人です。
 タイトルにSSってつける件ですが、個人的にはなくても無問題です。
 SSかどうかはみればわかるし。
 今までどおりでOK。
 それよりも、SSにはタイトル(名前欄でも文中でも)と長編なら通し番号をつけてもらえるとありがたいです。
 あと、未完成ならそれがわかるようにしてもらえるとなおよし。

3 :この名無しがすごい!:2014/02/14(金) 21:17:17.03 ID:NrXfV7Yg
*ノベルキャラ板(旧文芸キャラ板)への移転についての議論の際の注意。
自治スレの方に、
各スレ内で話し合って決めてください。自治スレに持ち込まないでください。
と釘を刺されていますので、あちら様へこれ以上のご迷惑をかけないよう、お願いいたします。

4 :この名無しがすごい!:2014/02/14(金) 21:36:11.29 ID:SKKyFh+9
>>1
新スレ立て乙!

5 :この名無しがすごい!:2014/02/14(金) 21:52:57.32 ID:dKbpcwfT
>>1 新スレありがとうございます.容量のことを忘れていました。すいません。

6 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/02/15(土) 01:04:32.08 ID:p49IkzyW
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十

 「しかし、だとすれば教団の新しい本拠地は一体どこだ?」
 その時、卓上電話の呼び出し音が部屋に鳴り響いた。
 「もしもし」
 電話の主は国木田だった。
 『キョン、すまないね。夜遅くに。実は君が教えてくれたSOS団の古泉= モラン=一樹という人物に関しての情報なんだが、
中々興味深い事実が判明したよ』
 「一体奴は何者なんだ?」
 『彼に関する情報が、実は秘匿性の高い分類に入っていてね。まあ、結論から言えば、彼は本名を君に名乗ったことになる。
警察が持っていた写真と君が特徴を言って、こちらで制作した似顔絵が、特徴がほぼ一致した。彼の経歴もなかなか興味深い。
キョンが彼を華族じゃないかとかいっていたけど、全くその通りなんだよ。彼は菱岩銀行の持ち主、古泉侯爵の息子なんだよ」
 金融界の怪物といわれるほどの預金量と強固な経営基盤、そして何よりも正確な情報収集・投資判断で知られる、菱岩銀行。
 なんでその持ち主である伯爵様の息子が、犯罪組織にかかわっているんだ?
 『彼は華族が通う私立高校から士官学校に進んでいる。そこで学んだあと、軍の諜報員を養成する中野学校に配属されている
。そこを出た後、情報分析官となって一部諜報活動にも参加しながら軍事・外交情報を分析していたんだ。そして三年ほど勤め
た後、退職して、菱岩銀行に就職している。親の七光りじゃなくて、抜群の営業成績を誇ったそうだよ。その後、異例の速さで
支店長に就任。それと同時に、花立総合電機の社長令嬢・橘京子嬢と婚約。ところがその三か月後に失踪。今も行方不明扱いでね。
捜索願いが家族から出されて、すでに一年半が過ぎているんだ』
 只者じゃないなと思ってはいたが、なかなかの大物らしい。中野学校にいたとはな。
 「ありがとう、国木田。大いに役に立つよ、この情報」
 『ならばよかった。また何かあったら連絡するよ』
 
 「国木田君はいい情報をくれたようだね」
 「ああ。古泉の正体がわかったからな。ただ、わからないのが、何で伯爵の息子が犯罪組織の一員になっているのかだ。婚約者まで
置き去りにして」
 「花立総合電機の社長令嬢・橘京子嬢か。あの大企業の社長令嬢をおいていくとはね」
 「縁談が気にくわなくて逃げ出したわけか」
 「多分違うと思うけど……そういえば、キョン。花立総合電機が、今の通天閣楼の持ち主だってこと、知っていた?」
 「え、そうなのか?」
 「通天閣楼はビリケン教団の後に、いくつか所有者が変わっているんだ。で、現在は花立総合電機が所有している」
 そういわれれば、鉄塔の正面に大きく「花立総合電機」の文字が踊っている。
 「しかし、その令嬢、お気の毒ではある。婚約をすっぽされたわけだし」
 「男として、ちと許せんな」
 「キョン、君も僕のことを放っておいたりしないでくれよ」
 おいおい、何の話だ。
 佐々木はいたずらっぽい微笑を口元に浮かべていた。

7 :この名無しがすごい!:2014/02/15(土) 02:04:53.52 ID:bOOrypUE
>>1
スレ立て乙です

バレンタインは皆さんいかがでしたか?
私は職場用にトリュフチョコを1キロ分作ったんでちと疲れました
旦那はチョコが苦手なのでキャラメルムースとコーヒーゼリーを息子の分も一緒に作って冷蔵庫に放置
中一の娘は手ぶらで学校へ行って6個ゲットして帰宅というイケメンぶりを発揮
小五の息子は以前私と作ったガトーショコラを1ホール分作って道場の子達と持ち寄りプチパーティーをやったらしい……
作ると言い出したときは息子が男色に走ったのかと驚きつつもちょっとワクワクしてしまったのは秘密
最近は男子から贈るのもアリなんだそうですが、その場合ホワイトデーはどうなるんですかね?

8 :この名無しがすごい!:2014/02/15(土) 08:45:52.68 ID:tEPLEelF
>>6支援
古泉はスペック上がったというより、自身の能力と立場が合致した結果みたいな印象だ

>>7
娘さん、佐々木さんの対抗馬になりそうな人気ですなw佐々木さんも同性にモテそうだし

9 :この名無しがすごい!:2014/02/16(日) 02:36:20.21 ID:GxpAwceU
佐々木「結局キョンにチョコ渡しそびれちゃったなぁ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1392476204/

10 :この名無しがすごい!:2014/02/16(日) 05:30:37.28 ID:dkdpVSUm
やっと入れたのですよ…

新スレ乙なのです。
バレンタインは義理と人道的支援チョコのみだったのですよ。
人道的支援チョコって、貰ったチョコにカウントしたくないしお返しもしたくないのですよ佐々木さん。毎年通り手作りのお菓子で返しますが。

バレンタインとバレンティンって似てるのです。というわけでバレンティンの日本記録ばりにチョコ貰った佐々木さんに人道的支援を受けたキョンを、今日明日にでも上げるのですよ。

11 :この名無しがすごい!:2014/02/16(日) 07:53:03.80 ID:AJ8ziWrP
真剣に寒い…

>>9
途中放棄でしたね残念

>>10
楽しみに待ってますよん

12 :この名無しがすごい!:2014/02/16(日) 16:43:21.13 ID:AJ8ziWrP
鼻は大丈夫だけど目が染みるのですよ佐々木さん

13 :この名無しがすごい!:2014/02/16(日) 21:05:07.20 ID:O+EeoUP8
>>1

14 :『ふらくら時間10』:2014/02/17(月) 12:15:22.82 ID:n7bjQnDD
バレンタイン。
この製菓会社の陰謀は、予想以上に蔓延しきり、世に勝ち負けを蔓延らせる伏魔殿と化している。

国木田や中河といった連中がチョコを貰うのは分かる。国木田は容姿がハイレベルだし、中河はスポーツマンだ。
「…だからといって、俺達は何故ゼロなんだ?キョン。」
「諦めろ、須藤。平々凡々たる我々は、こうした行事とは無縁の生物だ。」
格差社会の世の中、そして資本主義とはそのようなものだ。何かに対し、資本を投入するからこそ世間は回る。凡人たる我々に投資先としての魅力がなかっただけだ。
明朗に、かつ懇切丁寧に須藤に説明してやると、須藤は机に突っ伏して泣き出した。行きに佐々木から貰ったバンホーテンのココアを啜り…
かくもモテたる我が親友を見た。

「…気持ちは嬉しいのだが、困ったものだよ…」

我が親友…佐々木は紙袋一杯に入ったチョコの山を重々しく机に置く。
ふう、と一息つくと頭を抱え、来月の小遣いについて心配し始めた。…こいつはまぁ、なんとも。
「随分モテるな、親友。」
分かりやすい嫌味に佐々木は困ったように笑うと…
「王氏の本塁打日本記録を越えてしまったよ。やれやれ。来月はお小遣い無しだね…くっくっ…」
と言い、肩を落とした。
「嫌味にしか聞こえん。」
「ん?否定論が欲しかったのかい?」
「55個を越えている奴に否定されてもな。」
「では良いではないかね…」
一つ盗もうとする須藤の手をピシャリと叩き、机に突っ伏す佐々木。その佐々木に須藤が猫撫で声を出した。
「なぁ、佐々木。俺達にチョコは…」
「用意しているわけがないじゃないか。僕が投資先を探し、自分の売り込みに金子を落とすような人間でないと須藤も知るはずだ。」
明確な拒絶に肩を落とし…「お前、キョンと全く同じ事言うんだな」と言い、須藤が去る。…岡本さんがチロルチョコを渡しており、その人道的支援にありつき、元気を取り戻していたが…。
「…ああした人道的支援は、かえって辛いと思うんだが。」
「そっとしておきたまえ。ああした介入でも、人が救われるのなら人道的介入になるものだよ。」
浮かれる須藤を生暖かく見守るクラスメイト達。
「やらない善より、やる偽善か。」
「そういう事だよ。」
僕は偽悪者だが偽善者でなくてね。と佐々木は言い、暫くしてから担任が来てホームルームとなる。
自転車の後ろに佐々木を乗せ、塾へ向かい…こうして何の変哲もないバレンタインは終わった。

「(…お前の支援なら受ける、と言えば、ゼロの可能性は減っていたのか…?いやしかしだな…)」
「(ココアがチョコの代わりになる、とキョンなら知っているはず…だが、相手は唐変木…)」

塾の行き帰り、そんな事をお互い考えていたとは、お互い知る由もない話である。

ふらくら時間〜♪
ふらくら時間〜♪

END

すれ違いのダブルフラクラw
佐々木さんも、たまにはフラクラすべきw

15 :この名無しがすごい!:2014/02/17(月) 12:32:51.66 ID:FVKusLuC
おつおつ、学年の女子制覇してそうな勢いですね佐々木さんw
ちなみに海外では冷やしたホットチョコレートを何と呼ぶのだろう

16 :この名無しがすごい!:2014/02/17(月) 20:04:19.19 ID:FVKusLuC
自己レスですが Iced Chocolate と呼ぶみたいですね
安かったからまとめ買いした牛乳で飲むIced Chocolate(いちご味)頂きます

17 :この名無しがすごい!:2014/02/18(火) 00:08:21.67 ID:gB68do5k
>>14
ふらくら時間シリーズ10作目乙です。
このシリーズ好き。

バレンタインもの読み返していたけど、3-925「お友達」、3-948「お友達(佐々木サイド)」あたりで
ほっこりしておりました。

18 :この名無しがすごい!:2014/02/18(火) 00:13:14.20 ID:Co/3Rkh6
>>乙です。いいですね。これぞ佐々木さんSSの王道ですね。

19 :この名無しがすごい!:2014/02/18(火) 02:22:20.04 ID:6V3ZDMzQ
乙ありがとうなのです。

ふらくら時間は、書いている私も気に入っていますので、皆様に喜んで貰えて嬉しいのです。
リハビリがてらにまたリクエストSSをしたいのですが、先着一名様でお題をお願いしたいのですよ。

20 :この名無しがすごい!:2014/02/18(火) 07:47:19.77 ID:b4JkHHYe
>>19
気軽に読めて心がちょっと暖かくなるので大好きですよ
リクは相変わらず女の子からたくさんチョコを貰うも、体重が気になるからとキョンにお裾分けする中に、こっそり自らの手作りのチョコを忍ばせる佐々木さん

21 :この名無しがすごい!:2014/02/18(火) 23:06:54.46 ID:b4JkHHYe
>>17
タイトルから内容思い出せなかったから読み返したら、ほっこりどころかびっくりじゃないですかw
3-925、3-948はバレンタインのタグ付いてなかったし、検索には出てこないバレンタインSSまだまだありそう

22 :『チョコレートは二度ベルを鳴らす』:2014/02/19(水) 10:50:44.57 ID:5ZK1mC3M
親友からの連絡。親友の家には日本の格差社会を体現するものが置かれていた。紙袋一杯のチョコレート。見てみるとかなりの量だ。
「…友チョコなど、やるものではなかったよ。」
「友チョコか…。ハルヒや朝比奈さん、長門もしていたな。」
ハルヒ、朝比奈さん、長門のお手製チョコレートという漁夫の利を得た立場としては、何とも言い辛い立場にあるのだが。古泉も貰っていたし、別に俺一人貰えたわけではない。
佐々木のチョコレートを見ると、佐々木は溜め息と共にチョコレートの包みを開けた。
「彼女らの好意を無碍にはしたくないが、これらを皆食べたら、僕の体重増加がね。」
「…半分請け負え、という事か。」
「そういう事だよ。流石に未来人には頼めないし、頼みたくない。」
藤原か…。因みにあいつはどうだったんだろう?古泉は人気者だし、沢山貰うんだろうなぁ。国木田は鶴屋さんに貰えず打ち拉がれていたが、谷口は相変わらずだったしな…

「機関の男!貴様、四つも貰えただと!?」
「全て義理ですよ。涼宮さんも、長門さんも、朝比奈さんも、森さんも。…言っていて悲しくなるので、良い加減囲むのをやめて頂けないですかね?谷口くんに、未来人に、橘さんに、朝倉さん。」
「き、貴様…みくる姉さんから…だと?」
「佐々木さんからは貰ってませんよね!?」
「もらうも何も、ほぼ面識ゼロの相手から何を貰えと。」
「な…長門さんから…!」
「お辛いでしょうが、現実を受け入れて頂けないでしょうか?男性陣も橘さんや朝倉さんから頂けたわけですよね?それと意味合いは同じ……?!」
「貰えてねぇんだよ!橘からも、朝倉からも!」
「貴様や無能な現地人だけ、何故?!」
「あ、あの、泣かれても…。ついでに聞けば、何故お二人にチョコレートを渡さなかったのですか?」
「佐々木さんへのチョコレートで、全額使い果たしたのです。」
「『好意』という感情がインプットされてないし。この集まりにいるのも、橘さんから後天的にインプットされた『感情』がきっかけだしね。」
「…あの、お二人が泣いているので、どうかその辺で…」
「…いいぜ。チョコレートが貰えないというのなら…」
「そのふざけたチョコレートをブチ殺す!」
「ちょっ…待っ……アッー!」

…どこかで、古泉が不幸になっている気がしたが、俺には知る由もない話だ。
コーヒーと一緒に佐々木とチョコレートを食べる。嫋やかな指が、チョコレートを摘み口へと運ぶ姿を見て、本当にこいつはルックスがいい、と思った。
…中身はとんだストレンジャーだが。
自分の考えに吹き出し、俺もチョコレートを摘まんで口に入れる。

23 :『チョコレートは二度ベルを鳴らす』:2014/02/19(水) 11:11:01.70 ID:5ZK1mC3M
高級チョコがズラリと並ぶ一角。そしてチロルチョコなど大小様々な既製品と、こじんまりとした手作りゾーンに分けられ、俺達はまず手作りゾーンから攻略を始めた。
ガナッシュや、チョコケーキ…様々な手作り。その中でも一際美味しいチョコレートがあり、思わず歓声を上げる。
「美味い…」
佐々木は赤い顔をしながらコーヒーを含み…
「…まぁ、愛情が篭った手作りだからね。感謝して食べたまえよ、キョン。」
と言い、ブラウニーにかぶりついた。

「(…木を隠すには森の中、というし、まぁそこはね。)」

佐々木が何か呟いたようだが、この時の俺には知る由もない話だ。

…橘からの高級チョコレートに媚薬が仕込んであり、それを食べた俺達がどうなったかは、想像に任せるぜ。

「親友、古来よりチョコレートは媚薬として活躍していてね…。」
「お前が言わんとする事は分かるのだが、今は冗談では済まん。」

美味しかったチョコレートは、佐々木のお手製と知り…郵便配達でなく、チョコレートは二度ベルを鳴らした、と報告はしておくがな。

END
久々にきょっこ団w
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』からタイトルのみオマージュ。話をオマージュしたら、それこそ何かなぁ、という話になりますので。

24 :この名無しがすごい!:2014/02/19(水) 12:32:16.47 ID:comauTFX
鯖復活したようで何より

>>23おつ&さんくす!
哀れなり古泉及び谷口・藤パン、そして哀しきは佐々木さんがチョコをいつどこで食べるか計算できなかったきょこたん
幾人かの不幸を乗り越え結ばれた二人に幸多からんことをw

25 :この名無しがすごい!:2014/02/19(水) 21:54:28.17 ID:4hk26MIW
佐々木さんを応援するために暗躍するハルヒちゃんの機関みたいのが出てくればいいのにと期待しているんだけど、
SSのきょっこ団にそれをやらせたらいろいろ裏目に出る上にトラブルメーカーになりそうなイメージw

26 :この名無しがすごい!:2014/02/19(水) 23:32:41.10 ID:comauTFX
なにより経済的基盤が段違いってのが痛い

27 :この名無しがすごい!:2014/02/20(木) 00:01:39.23 ID:uf3qx04d
きょっこ団は絶対にそんな事はやらないのですよw
幸せをぶち壊すきょっこ団なので、結果的にナイスアシストになるとなる程度なのですよ。

28 :この名無しがすごい!:2014/02/20(木) 08:07:25.45 ID:RRWx0gB/
幸せをぶち壊すにワラタwww
イタズラのつもりが善行になってしまうキャラ(組織・集団)の元祖は何だっけ

29 :この名無しがすごい!:2014/02/20(木) 19:07:22.24 ID:RRWx0gB/
缶コーヒーってなんであんなに種類があるんでしょうね佐々木さん

30 :この名無しがすごい!:2014/02/20(木) 19:09:57.28 ID:RGDMkyUz
味にさほど変わりがないから、
ちょっとの差で名前変えて、
ウチ独自のこれが美味しい! って広告で
購買者にすり込みかけるのが一番だからだよ(紅茶好きの暴論)

31 :この名無しがすごい!:2014/02/20(木) 21:00:08.58 ID:RRWx0gB/
>>30
まぢですか!?コンビニでもスーパーでも、缶ジュースの類いはコーヒーが9割近くを占めてそうなのにまさかそんな理由が…

32 :この名無しがすごい!:2014/02/20(木) 22:56:00.44 ID:ZP8y4ph7
佐々木さんのイメージソングとか考えたけど
code(タイナカサチ)格闘ゲーム「Fate/unlimited codes」主題歌
勢いのある曲でいて、女性vocalでアップテンポな感じが好きです。

『僕はここにいる 今を生きている 人の数だけ 歴史がある きっと変われない だけど変わりたい』
とか
『もしもあの日に 戻れたなら そんな後悔で 壊れそうでも』
など歌詞のイメージもぴったりで、佐々木さんの切ない気持ちがよく表れてるのではないかと思ってます。

33 :この名無しがすごい!:2014/02/21(金) 00:15:39.96 ID:EtuLoJ24
佐々木さんのイメージソングか。
ちょっと古いけど
鈴木祥子さんの「両手いっぱい」とかかなあ。
ttp://www.youtube.com/watch?v=eIJyzH1b-DA

34 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/02/21(金) 00:32:51.44 ID:i1kznHfK
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS 花迷宮その10


 「やっぱり古泉さんて、カッコいいよね」
 古泉さんの歌が終わった後、阪中さんはうっとりした表情になっていた(あの場にいた古泉さんのファンは、全員そうだった
けど)。
 綺麗な発音と情熱をこめた、心を揺さぶるような歌声。ビリ−ジョエルの"Honesty"(誠実)。
 ”ただ……”
 あの歌を、古泉さんの思いを込めた歌を、古泉さんは誰に向けて歌ったのだろう?

 「ねえ、橘さん、聞いた?」
 「え、何を?」
 「光陽には、学園祭のときに造花の芙蓉の花を、好きな人に渡して告白する伝統の行事があるって。ロマンチックな話よね」
 「造花の芙蓉の花を?何で?」
 「芙蓉の花は光陽学園の校花で、象徴でもあるわけ。学生生活の象徴の意味合いもあるらしいのよね。それで、芙蓉の造花が
想いを伝えるアイテムになっているんだって」
 
 「橘さん、私、古泉さんに芙蓉の花を渡そうと思うの」

 古泉さんの印象は、一言では言い表せない。最初の印象は、阪中さんとおそらく同じように感じた。
 その次の印象は、怖い人。”誘蛾の炎舞” 引き寄せられたものを焼き尽くしてしまう様な感じ。
 少年のような無邪気に喜ぶ人。落ち着きのある紳士的な人。
 そして、今日。激しい情熱を溢れさせて、想いをこめて歌う古泉さん。
 人をひきつけながらも、他人と接するときに、あの微笑みの表情で、どこか壁を作る古泉さん。
 本心を明かさない彼の、奥底に秘める思いに、私は気付いた。
 ”古泉さんには好きな人がいる”
 それは間違えがない事実だろう。そして、その対象は阪中さんや、むろん私では絶対にない。
 
 「で、でも、他校生が光陽学園の芙蓉の花を使っていいのかしら?」
 「それは問題ないみたい。招待された人ならいいって聞いたから。学園祭の二日目にそのイベントをやるみたい。その時に私
も……」
 嬉しそうに、少し不安も交じっているような表情をしている阪中さんの心は決まっているようだ。
 でも、おそらく彼女の想いが古泉さんに届くことはないだろう。
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――-------------------------
 ”また明日な、長門”
 ベットに横になり、目を閉じると、彼の言葉がよみがえってくる。それと同時に、昼間のことが思い出され、顔が熱を帯びる。
 私の頬ついたクリ−ムをぬぐってくれた時に、触れた彼の指先の感触がよみがえる。
 ”無防備すぎる”
 彼の行動は、何の下心もない、無邪気な(彼が言うように、妹さんにするような)感覚でやったことだ。
 でも、彼のその行為が、私の心を動揺させる。
 彼の傍に居たい。彼と一緒に歩きたい。彼に触れたい。。
 私の心の奥に湧き上がる、彼への想い。
 薄闇に包まれた部屋の中で、私は手を伸ばした。
 
 
 

35 :この名無しがすごい!:2014/02/21(金) 12:26:16.92 ID:Sgp8XLE/
ちょうど歌ネタつながりになってますな支援

この長門もカラオケでは、1期EDみたいにノリノリで歌うんだろうか…

36 :この名無しがすごい!:2014/02/21(金) 12:54:17.43 ID:Xp5/j5Ej
今日の夜の地獄を乗り越えたら、久々の土日休みなのですよ佐々木さん。
というわけで、リクエストSSを再開するのです。

先着二名様で、読みたいシチュエーションの記載をお願いするのです。

37 :この名無しがすごい!:2014/02/21(金) 19:05:58.17 ID:Sgp8XLE/
>>36
塾からの帰りにちょっとした買い食いする二人

38 :『Oldies』:2014/02/21(金) 23:24:56.57 ID:Xp5/j5Ej
塾からの帰り道につい寄り道して買い食いする事は、よくある話だ。
だが、それが今時文化遺産に登録されていそうな駄菓子屋というのは珍しかろうと思う。
「おばあちゃん、私コーラ水とカツ。」
「はいよ、50万円。キョンちゃんは何にするかい?」
おばあちゃんの笑顔が眩しい。やれやれとジェスチャーしながら俺は言った。
「…梅寅吉くんと、棒ジュース。」
「はいよ、同じく50万両。」
…万と両だと、現在の価値だと両が高いんだが。
この文化遺産の史跡は、何と不定休。そして史跡の管理人が起きている限りは営業しているという、何というか…変わった店だ。
店の外にあるベンチに座り、懐かしい20円ゲームに興じる。架台にしてもそうだが、今時初代スト2はどうかと思う。因みに俺はガイル使い、佐々木はダルシム使いだ。…対戦したら?そんなもん、お前……。
「久々に対戦するかい?」
「嫌だ。端に追い詰められて丸焼きか、ボコボコにされる未来しか見えん。」
昼間は大勢の子どもで賑わうであろうこの店。今は夜の帳に包まれて昼間の喧騒に疲れた身体を休めているといった風情だ。
雑談に興じ、そろそろ中学生が出歩くにはどうかという時間が来る頃、史跡の管理人がお開きを告げる。
こんな変哲もない時間だが、中々に貴重なものだ。

「さて、模試の結果も出たし、今日は僕が奢る事も吝かでないよ、キョン。」
「またあの身体に悪そうな、毒々しい色彩の水を飲むのか…。」
俺の言葉に佐々木はくっくっと笑い…
「キミはお焦げを食べないタイプだね?ご飯であれば、お焦げこそが美味しいというのに。」
と宣った。
「親友。俺は不要なリスクを背負いたくないだけだ。将来的に癌で死んでは目も当てられない。」
「ならばキミはカラメルやコーヒーも口にしないわけか。くっくっ。あれもお焦げだよ。」
佐々木を追いかけ回し、塾を出る。…また夫婦喧嘩か、と周りに言われたが。知るか。言いたい奴には言わせておくぜ。ったく。

39 :『Oldies』:2014/02/22(土) 00:19:27.28 ID:NyZHy+9E
佐々木と文化遺産の前に立つが、この日はシャッターが閉まっていた。
「…今日はお休みのようだね。」
「…だな。」
止むを得ずにコンビニで棒飴を買い、二人で舐めながら帰る。
「…これも美味しいんだが、あの如何にも胃に悪そうな魚のすり身のシートのカツレツを食べたかったよ。」
「そんなもんかね。」
…梅寅吉くんは惜しいが。

それから、その店のシャッターは開く事が無く、次に開く時は、白黒の幕に包まれた玄関口の代役として開く事となった。

「…………」

二人で立ち尽くし、呆然と店を見る。
呆気なく過ぎ去ってしまった時間に、どんなに願っても時は戻らない、と確証したくなくてもしてしまう。
立ち尽くす俺達に、史跡の管理人の御親族らしき人間が声を掛けてきた。
「君達かな?最近良く来ていた中学生というのは。」
否定する理由もなく、俺達は頷いた。
…管理人が、夜まで店を開けていたのは、俺達が来る二日だけだったそうだ。管理人が倒れた時、管理人は中学生の二人が来るからお店を開けなきゃ、とうわ言で言っていたという…。
佐々木の目が赤くなり、俺は衝撃で俯くしかなかった。
御親族らしき人は、俺達に首を振る。
「…最近は子ども達もこんな古ぼけた店には来なくてね。開けているだけの日ばかりの中に、君達が帰りに来てくれるのが嬉しかったんだよ。
君達が来る日を本当に心待ちにしていたんだね。最近はよく、あのコ達が話しているのが可愛くて仕方ない、と言っていたし…」
…そこが限界だった。俺達は二人で大泣きして蹲った。
もう、そのベンチに座り雑談する事も、あの如何にも身体に悪そうな食べ物を食べる事もない。過ぎた時間がどれだけ輝いていても、戻る事は絶対にないのだ…

…時間は流れ、俺と佐々木は高校が離れた。光陽園駅前に団活の為に集まり、案の定一番遅かった俺が奢らされる。やれやれ。朝食もままならん。俺は最近コンビニでも売り始めたそれを破く。
「キョン、あんた何食べてんのよ。」
「カツレツだ。やらんぞ。」
俺の言葉に、思い切りハルヒは鼻白んだ。
「いらないわよ、そんな30円もしない駄菓子。」

ー同時刻。少し離れた路上ー
「佐々木さん、梅寅吉くんが好きなのですか?」
「どうだろうね。やらないよ?」

過ぎた時間を振り返るにはまだ早いが、積み上げる時間はこれからだろう。オールディーズだって、当時は最新のものだ。
卒業以来会っていない親友を思い出し、たまには連絡してこい、と身勝手を思い…俺は少し笑った。

END
少し切ない系にしようとしたら、世の理不尽を味わうほうの切ない系になってしまったのですよ…。

40 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/02/22(土) 00:36:59.54 ID:B84o4v7/
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十一

 「キョン。僕は明日、古泉= モラン=一樹の婚約者だという、橘京子嬢に会ってみようかと思う。どうも気になる
んだよ。今の通天閣楼の持ち主である花立総合電機の御令嬢の行方不明の婚約者が、ビリケン教団を探っていること
がね。さっきも言った様に、ビリケン教団とSOS団の間に繋がりがあるとは思えない。ただ、花立総合電機と古泉という
人物が入れば、また別の話になる」
 「なるほどな。だが、俺は明日から病院での診察の仕事があるから、同行できないぞ」
 「いちおう国木田君に同行願おうと思っている。古泉= モラン=一樹には行方不明届が警察に出ているわけだ。橘京
子嬢に、彼のことを伝え、どういう反応があるか、確かめてみるつもりだ」
 「わかった。だが、気を付けろよ。何があるかわからんし」
 「ああ。まあ、僕には君と一緒に祖父から習った合気武術と、この拳銃があるからね」
 そういって、佐々木は自分の拳銃・新南武一四年式九ミリ多弾倉拳銃「星桜」を取り出し、構えてみせた。
 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 花立総合電機の社長令嬢たる橘京子嬢が住んでいるのは、鶴屋財閥が屋敷を構える芦奈野(あしなや)と並んで、最近新興
富裕層に人気の、豊阪都の奥座敷ともいわれる暫木・天里ヶ丘だった。
 色彩豊かな自然と、落ち着きのある街並みが良い雰囲気を醸し出し、まるで別荘地のような感じを受けるが、そこが富裕層
惹きつけるのだろう。同行している国木田君に教えてもらったが、ここに住んでいる人物達は、それなりの地位にいる者が多
いようだ。【ちなみに西宮(ウエスト・パレス・シティ)から暫木・天里ヶ丘までは直通の線路があり、ここまではそれに乗
ってやってきた】
 「この家のようだね」
 朝比奈さんが働いていた鶴屋財閥の家には敵わないが、かなり立派な、流行の擬似洋館風のお屋敷だった。
 「さすがは花立総合電機の社長のお屋敷ということになるのかな?」
 国木田君も感心しているようだ。
 門の横についている呼び鈴を鳴らす。
 「橘さんのおうちでしょうか?朝連絡を入れた県警の国木田と佐々木です」
 私の立場は、国木田君と同じ刑事ということにしてもらっている。探偵だと名乗ると、存外ややこしいことになる可能性が
高い。
 しばらくすると、漆黒の髪をなびかせた、小柄だが美しい女性が家の中から出てきた。
 「当屋敷の使用人の周防九曜と申します。お嬢様がお待ちです」
 洋装の、どこかの会社の職業婦人か、秘書を思わせる格好をした女性は、何となく雰囲気が長門さんに似ている。
 優雅に一礼をした女性に導かれるように、私と国木田君は、屋敷の中に入って行った。
 ------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「県警の国木田と佐々木です。お忙しいさなか、時間を取らせて申し訳ありません」
 「いいえ、気になさらないでください」
 私と同じぐらいの年齢だろう。美人だが、どこかかわいらしさも残している花立総合電機の社長令嬢・橘京子嬢は、
そういって口元に微笑みを浮かべていた。
 「それで、刑事さん達が私に何の用事でしょう?」
 「実は貴方の元の婚約者である古泉= モラン=一樹氏についてお聞きしたいことが――」
 国木田君がすべてを言い終わらないうちに、橘嬢は国木田君に詰め寄っていた。
 「あの人の居場所に関して何か分かったのですか?」
 「あ、はい。実は」
 橘嬢の反応に、国木田君は戸惑った表情をしていた。
 「刑事さん。”元婚約者”ではありません。今も私は古泉さんの婚約者なのです。絶対にあの女は許さない。私の古泉
さんをデカ乳でたぶらかし、どこかに連れ去った、涼宮=モリアーティ教授を」
 
 

41 :この名無しがすごい!:2014/02/22(土) 00:40:22.09 ID:B84o4v7/
>>38-39 乙です。やはりSS職人の方は素晴らしいです。いい話だ……

42 :この名無しがすごい!:2014/02/22(土) 08:46:48.68 ID:5wpE6V3W
>>38-39乙ですーぅ
まさかこんなしんみりした話になるとは…
親族の人からあんな話聞かされたらそら号泣しますって(T_T)

>>40ついに宿敵の名前が出てきましたな支援
そしてきょこたんはやっぱりひ(ry
みくる見たらどんな感想抱くやらw

43 :この名無しがすごい!:2014/02/22(土) 12:47:47.38 ID:NyZHy+9E
乙ありがとうなのです。
たまにはしんみりと、悲恋でないもので切ない系を書きたかったのですよ…

まだまだリクエストは受け付けているのです。

44 :この名無しがすごい!:2014/02/22(土) 12:59:59.30 ID:J6c6uU0K
>>38-39
行きつけの飯屋が同じ理由で閉店したということ思い出した。
こういうことは子供にも大人にもある話だが、残念だった…。

>>40
ここまで話が進んだからいうけど、
ハルヒの配役は教授か「あの女性」かと予想していた。

45 :この名無しがすごい!:2014/02/22(土) 20:20:05.83 ID:5wpE6V3W
>>43
>>37と同じ人だけど良いなら、ドッキリの仕掛け人を頼まれた佐々木さん

46 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/02/22(土) 23:05:37.79 ID:B84o4v7/
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十二

 
 橘嬢のものすごい剣幕に、私と国木田君はあっけにとられていた。
 その表情に気付いたのか、一つ咳払いを すると、橘嬢は応接室の椅子に腰かけた。
 「失礼しました。見苦しいところをお見せして申し訳ありません」
 「いえ……あの、すいませんが、古泉氏を連れ去ったという涼宮=モリアーティ教授とは、どのような
人物なのでしょうか?」
 「、涼宮=モリアーティ教授は、私の父が社長を務める花立総合電機の技術顧問として就任を要請した、
皇都帝国大の、物理学の教授です。私と同じ年齢ですが、その才能は並び立つものなしといわれるほどの天
才なのです」
 職業婦人の社会進出が増えたとはいえ、やはり女性の、しかも皇都帝国大の教授とはめずらしいものだ。
 「花立総合電機は新型電動機と交流発電機の開発に取り組んでいました。それに必要な資金を古泉さん
の菱岩銀行が、技術の助言を涼宮教授にお願いしていました。涼宮教授は磁石に稀土金属を混ぜ、鉄粉を
練り込むという天才的な方法で、今までの電動機とは比べ物にもならない強力な製品を作り上げました。
おかげで、花立総合電機は急速に発展をすることが出来たのです。会社にとっては大恩人ですが」
 橘嬢は言葉を区切り、そして悔しそうな表情を見せる。
 「もともと古泉さんは涼宮教授のことを高く評価していました。父に彼女を紹介したのも古泉さんなの
です。古泉さんは金融関係だけでなく、工業製品の技術関係に関しても鋭い知識を身に着けた人です。結果
としては、古泉さんの見立ては正しかったのです。だけど、古泉さんはあの女の魔性に囚われた。確かに
彼女は美人で、世の殿方が好きそうな体つきをしています。ある日、古泉さんと涼宮教授は、突然、同時に
姿を消したのです」
 正直、どういう風に橘嬢にかける言葉を選べばいいのか、非常に悩む。
 一番悪いのは、彼女の婚約者のような気がするのだが、女性としての対抗心が涼宮=モリアーティ教授に
対する憎しみを湧き上がらせるのだろうか?
 「刑事さん、古泉さんをどこで見かけられたのですか?あの女が傍に居たのですか?」
 「豊阪都の天公主地区・新世界界隈です」
 「え、その場所は確か……」
 「花立総合電機が所有する通天閣楼があるところです。女性と一緒ではありませんでした」
 ------------------------------------------------------------------------------------------------
 ”貴重な情報をありがとうございました。私どもの方でも古泉さんを探していましたが、糸口になりそうです”
 そう感謝の言葉を述べる橘嬢に挨拶をして、私と国木田君は応接室を出て、玄関まできたときだった。
 何気なく私は玄関に飾られてあった装飾品に目をやり、そこである絵画を見つけ、思わず息を呑んだ。
 大木と稲妻を題材にした絵画。
 朝比奈さんがお守りとして身に着けていた首飾りに象嵌された模様。ビリケン教団の象徴。
 ”思わぬところで”
 だんだんと糸が繋がって行く。そんな気がした。

47 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/02/23(日) 02:41:18.20 ID:RFKn28Zf
           名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十三

 「皇都へ行く?」
 「ああ。さっき君に話した、立花京子嬢の恋敵・涼宮=モリアーティ教授に関して調べることがあってね。ある程度のこと
は国木田君が調べてくれたのだが、すこし引っ掛かることがあってね。どうやら古泉氏が所属するSOS団の頭領は、”教授”と
呼ばれているそうだが、涼宮=モリアーティ教授の事だと断じていいと思う」
 花立総合電機の社長令嬢で、古泉の婚約者という橘京子嬢にあってきた佐々木は、今日の出来事を俺に話した後、帝都と並ぶ
陛下のおひざ元、皇都へ行くと言いだした。
 「しかしその涼宮=モリアーティ教授てのは、どんな人物なんだ?」
 「皇国物理学会名簿を調べてみて、なおかつ国木田君からの情報を統合すると、この女性が只者じゃないことがわかるね。史
上最年少で電磁学に関する論文を発表している。しかも大学には飛び級で入学しているんだ。本名は涼宮=モリアーティ=ハルヒ
。神童、天才の名を欲しいままにしているね。写真が皇国物理学会名簿に載っていたが、見てみたまえ。すごい美人だよ」
 写真を見せてもらったが、なるほど、佐々木の言うとおり、すごい美人だ。古泉がまいったのもわからない気がしないでもない。
 これに匹敵する美人は、俺の親友・佐々木ぐらいかもしれん。
 「花立総合電機の技術顧問に就任と同時に、皇都帝国大学の教授の職は休職扱いになったらしいけど、古泉氏同様一年半前から
消息不明。ただし、こちらには古泉氏と違って、家族からの捜索願は出されてはいないね。SOS団を結成したのはその直後だろうね
。国木田君の調べによれば、SOS団の名前が裏社会で恐れられるようになったのが、それからすぐくらいの時期だから」
 天才科学者に、諜報員上がりの切れ者銀行員が組んで、犯罪組織の上前を撥ねる犯罪組織を作るとは、無茶苦茶な話だ。
 「とりあえず明日から二,三日ほど皇都に行ってくるよ。皇都帝国大学、それから国立図書館皇都館に寄って、色々調べてくるつ
もりだ」
 「一人でか?」
 「ああ。さすがに県外に二、三日行くわけだからね。今日みたいに、国木田君を引き出すのは無理がある。何、心配しなくても大
丈夫だよ。お土産に皇都名物でも買ってこようか?」
 「いや、無事に戻って来てくれればそれでいい」
 俺の言葉を聞いて、佐々木が微笑を浮かべた。
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「ところで、キョン。君に少し聞きたいんだが、男というのは、胸が小さい女性より大きい女性を好むものなのかい」
 夕食の後、俺と佐々木とマダム・長門の三人で紅茶を飲みながら、くつろいでいるときに、突然おかしなことを聞いてきたので、
俺は紅茶を吹き出しそうになった。
 「な、何でそんなことを聞くんだ?」
 「いや、橘嬢の言葉を思い出してね。古泉氏を涼宮教授は大きい胸でたぶらかしたそうだ。やはり男は大きい胸に弱いのかい?」
 何故かマダム・長門までがこっちをじっと見ている。
 「……答えにくい質問だな。まあ、人それぞれだろう」
 「君自身は?」
 「俺はだな、別にどちらでも構わない。女性を好きになるのは、他人はどうか知らんが、俺に関しては”波長が合う”ことが
一番大事だ事だと思うぞ」
 俺の発言の後しばらく沈黙があったが、そのあと佐々木とマダム・長門が顔を見合わせてうなずき、ほっとしたような表情を
していた。
 「キョン、なるべく皇都から早く帰って来るよ。君に心配かけるわけにはいかないからね」
 「彼のことは私に任せておけばいい。その間に既成事実を作っておくから。しっかり調べ物をしてきて大丈夫」
 「…………」
 

48 :この名無しがすごい!:2014/02/23(日) 07:27:28.76 ID:lR+SkmCz
支援
ブレない長門w佐々木さん無事に帰ってこれますように
キョンの操も無事でありますように

49 :『食材ドッキリ』:2014/02/23(日) 16:30:21.46 ID:Xv02HXJw
「ドッキリの仕掛け人、ねぇ。」

橘さんを経由し、超能力者から頼まれて涼宮さんの退屈しのぎの手段を考える事になってしまった。
「さて、どんなドッキリを仕掛けたらよいものやら。」
世界改変に繋がるようなドッキリだけはしてくれるな。そう念を押されたので、こちらを考えるのもホネである。
ドッキリといえば、基本はやはりサプライズだろう。サプライズ、といえば…

「キョン。キミを愛している。僕と付き合ってくれ。」

…こっぴどい事になりそうなので、これは使えない。何処かのえっちなパロディみたいな目に遭うのはゴメンだ。とばっちりで橘さんまでセットにされるのは何故かは分からないが。
「となれば、やはり精進料理かな。」
精進料理には沢山の変わり種がある。
過去に生臭物を食べられなかった御坊様達が作ったとされる、様々な技法を凝らした料理だ。
「やれやれ…。全く手の掛かる。」
包丁を使い、野菜の下拵えに掛かる。何故私がこんな面倒臭い事をやるかというと…

…退屈しのぎ以外、なにものもない。

少し前の食べるラー油とやらをアレンジしてみるのも悪くないし、涼宮さんに新鮮な驚きを提供すると同時に私の料理の腕を見せる事も出来る。
…そしてまぁ多少はアピールにもなるだろう。ん?ああ、思考にノイズが走っていたようだ。
私は沢山の青唐辛子を寸胴に入れると、ラー油の完成を待った。

不思議探索とやらで、超能力者が手筈を整えたところで私作のエビチリを渡す。それが今回の算段だ。
その前に、やはり試食は必要だろう。
ここはやはり、涼宮さんを良く知り、かつ私の親友が相応しい。
「…で、俺かよ。」
不満顔の親友を見ながら、私は含み笑いを洩らす。
「…この中華料理にどんな仕掛けをしたんだ?」
「さぁね?食べてみれば分かるんじゃないかね?」
私の声に、親友は疑念を抱いたようだ。
「…親友。一口食べてみてくれないか?それから俺も食べよう。」
断わる。
「なら、俺も食べん。」
……全く、困った親友だね。

50 :『食材ドッキリ』:2014/02/23(日) 16:58:00.85 ID:Xv02HXJw
親友とエビチリを見ながら、私はなるだけソースのかかっていない所を食べる。
……全身から汗が吹き出しそうになるのを必死に堪え、毒味役を終え…親友に箸を差し出した。
親友はどうやら疑念を払拭したらしく、チリソースたっぷりのエビチリを豪快に掻き込み……

「ぶはぁっ!」

盛大にムセた。

「な、何だ、このエビチリは!エビの油炒めかと思ったら…!」
真っ赤になった親友。いい反応だ。これなら涼宮さんへのドッキリも成功するだろうね。
「くっくっ。僕の特製ラー油のお味は如何だったかな?」
「ラー油だと!?」
真っ赤になったキョンの口唇。そう。これは透明なラー油なのだよ。色を抽出しない為に、生の青唐辛子をたっぷりと使ったラー油。とんでもない辛味はそこからだよ。
「…成る程。理屈は分かる。だがな…味見を頼まれた側としてはお前に仕返しをしたい所なのだが?」
「バターかチーズでも口に含んでいたまえ。少しはマシになるはずだよ。」
…親友がゆっくり立ち上がり、私の前に立つ。
「…親友。粘膜に辛子という悪戯を聞いた事はあるか?あれは堪らなく痛いらしい。」
ああ、理屈は通るが。…目が怖いよ、キョン。
「…親友の誼だ。粘膜は勘弁してやるが…その鼻にラー油を塗ってやる!」
「きゃーッ!嫌ーッ!」

…押し倒されてお互いその気になってしまったが、口唇や粘膜が触れ合う前に激痛で何も出来なかったと言っておくよ。
手洗いは重要だね。歯磨きも。

真っ赤な口唇をして翌日を迎えた私達を涼宮さんが怪訝な顔をして迎え…エビチリを掻き込み盛大に吐いた涼宮さんは、無事世界改変寸前になり、結局超能力者達は大変な目に遭ったらしい。
楽をしようとすれば、それが裏目に出るものなのかな?くっくっ。

「食材は大切に。という所だね。」
「可食物でも、あれは酷いわよ!」
「お前も似た発想するだろうが、バカめ。」
「ふえぇ〜ん…口唇が痛いですぅ…」
「姉さん!僕が口直しに(禁則事項です。)!」
「……」「ーー」モグモグ

END
透明なラー油、実際に作ろうと思えば作られるみたいですw

51 :この名無しがすごい!:2014/02/23(日) 18:47:00.47 ID:lR+SkmCz
おつおつ
台本渡されてどう立ち回るのかと思ってたら佐々木さん本人に脚本作りまで任されたか
ハルヒと通じてわざとキョン愛してる〜を言い、古泉達に逆ドッキリを仕掛けてみても面白かったかもw




長門とくーちゃんはラー油だろうがハバネロだろうが平然と食いそうだが、朝倉さんや喜緑さんだったらどう反応したのだろう

52 :この名無しがすごい!:2014/02/24(月) 12:22:34.76 ID:6R2Sfx8x
結局ほとんどオリンピック見なかったのですよ…

妹ちゃんに付き合って寝不足だと愚痴るキョンを労う佐々木さん

53 :この名無しがすごい!:2014/02/24(月) 21:47:52.92 ID:/i9FMqP2
>>49-50 乙です。姉弟共々笑いました。

54 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 :2014/02/24(月) 23:57:51.04 ID:/i9FMqP2
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十四

 皇都帝国大学は、帝都大学に並ぶ我が国の智の拠点ともいうべき存在で、俗にいう、帝国大十二峰の西の横綱である。
 その皇都帝国大学の研究より生まれた、水素動力機関「豊田皇都機関」を積んだ高速鉄道(常時速百八十キロ)は、世界
最速の鉄道であり、これに乗れば、皇都までの時間は、新聞を読み終えるぐらいには到着してしまうというくらいしか、か
からない。
 昨今の革命で、国が分裂した渤海帝国や高麗王国にも導入された高速鉄道は、乗り心地も良く、そんなに高速で走行した
とは思えないくらいだ。こんなものを開発した皇都帝国大学の知的水準の高さには驚嘆せざるを得ないが、そこに飛び級で
入学し、教授まで務めたという涼宮=モリアーティ=ハルヒ 教授のすごさには戦慄さえ覚える。

 「涼宮教授の研究に関してですか。そうですね。彼女は天才というしかありませんね。物理学だけでなく、化学、生命錬金
学にも通じていました。今や未来を変えるといわれる、当大学最大の発明、水素動力機関「豊田皇都機関」に関しても、彼女
の力がなければ量産は不可能でした。触媒と水素吸着安定装置に、硬炭素と生命錬金学で生み出された有機化合電解物を使用
する考えは、彼女が生み出したものです」
 国木田君の計らいで刑事と名乗って大学に乗り込んだ私を、眼鏡をかけた、涼宮=モリアーティ=ハルヒ 教授の一番弟子
と言われる、(学内では通称「ハカセ」)と呼ばれているらしい)準教授が迎え、彼女のことを、熱のこもった表情で話し始
めた。
 「涼宮教授は電動機と発電機の性能向上できわめて優れた業績を上げたとは聞いていましたが、彼女の研究は物理活力(エ
ネルギ−)機関が専門のようですね」
 「そうです。世界を支える電気発動機、石油や石炭・瓦斯を利用した内燃機関、豊田皇都機関に代表される水素動力など、
涼宮教授は動力機関、物理活力(エネルギ−)の発展こそが人類を進歩させると考えていました」
 「その教授が一年半前ぐらいから行方が分からないとか聞いていますが、ただ捜索願いが出ていませんね」
 「ええ。教授は放浪癖というか、研究が一段落すると、休暇も兼ねて半年ほど休まれる事とがあるんですよ。現在は大学
は休職扱いですし、花立総合電機の技術顧問に転職されたということで、大学としても何とも……ただ、私個人としては、
教授には早く戻って来てほしいのです。教授がやりかけの研究が残っていますし」
 「失礼ですが、涼宮教授のやりかけの研究とは何なのですか?」
 「新物理活力(エネルギ−)、今までの物理活力(エネルギ−)とは全く違う概念の物理活力(エネルギ−)の研究です。
さっき述べた三つの物理活力(エネルギ−)の他に、第四の物理活力(エネルギ−)を取り出す研究です」
 「ハカセ」の口調が一段と熱を帯びてくる。
 「少し専門的な話になりますが、空間は何もない真空ではなく、ある種の物理活力(エネルギ−)を帯びた微細物質、これを
エ−テルと呼ぶのですが、それが存在するという説があります。現在ではその存在が疑われていますが、かといって完全に否定
出来るものでもありません。涼宮教授は我々が存在する世界、その外側にある『亜空間』は安定しているものではなく、常に揺
らいでおり、『世界』は無数に誕生している。その時、『亜空間』と『世界』のぶつかり合いにより、膨大な物理活力(エネル
ギ−)が発生している。教授はそれを、空間の揺らぎから発生する事にちなみ、『波動エネルギ―』と名付けたのです」
 「波動エネルギ―、ですか?」
 「ええ。おそらくほぼ無限の存在するであろう、そのエネルギ−を取り出し、利用するというのが涼宮教授の次の研究でした。
ただ、涼宮教授がおっしゃられたのですが、この考えは涼宮教授が嚆矢というわけではないそうです。アメリア連邦の科学者、天
才発明家・エジサンが恐れた男・ニコラ=デスラーが原理を考えているそうです」
 「ニコラ=デスラー、確か交流電気方式、ニコラコイル、デスラ―電動機の発明者でしたかね?」
 「よくご存じで。涼宮教授の言によれば、彼こそ本物の天才だそうです。彼はある程度までその実験に成功していた。デスラ―
塔と呼ばれる鉄製の高い塔を作り、その実験にあたっていました。ああ、そうだ。涼宮教授の資料をお見せしましょう。その中に
、ニコラ=デスラーが設計したというデスラ―塔の模写が残っています」
 「ハカセ」は席を立ち、すぐに資料の束を抱えてきて戻ってきた。
 ”これは”
 ニコラ=デスラーの設計図を見て、私は雷に打たれたような衝撃を受けた。
 ”通天閣楼にそっくりだ”

55 :この名無しがすごい!:2014/02/25(火) 08:00:44.44 ID:G8MpABg2
支援!
当初からいろいろ名前をもじってあるが、今回の宇宙戦艦ネタには思わず笑ってしまったw

56 :この名無しがすごい!:2014/02/25(火) 17:57:13.32 ID:KvgdxTkX
キョンにチョコをあげたり、ほっぺたについているお米つぶをひょいと自分の口にいれたり、
キョンが赤面しても「これは親友としての行為だからね。気にしないでくれたまえ」と飄々としてるが、
時折キョンが素で「佐々木はいい嫁さんになるなあ」とか、「佐々木の旦那になる奴は大変だ」
とか、本人まったくその気なしの発言で、真っ赤になる佐々木さん。


とそれを見てだだ甘っぷりに砂を吐いてる中学三年の国木田さんはじめ同級生の皆さん

57 :この名無しがすごい!:2014/02/25(火) 18:58:54.01 ID:G8MpABg2
舌で直接舐め取る漫画もあったね
あれは良かった

58 :この名無しがすごい!:2014/02/26(水) 18:56:23.36 ID:Uu28QHcF
天気の週間予報で週末の予報が変わりまくってます
予定が立て辛くて仕方ないのですよ佐々木さん

59 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 :2014/02/26(水) 22:13:15.10 ID:QGNvMdxD
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十五

 通天閣楼はデスラ―塔と全く同じ設計である。それが意味するところは何なのだろうか。
 「ハカセ」の言によれば、このニコラ=デスラー の設計図は、ニコラ=デスラー が、空間と亜空間の衝突により発生する
エ−テル【物理活力(エネルギ−)物質】、涼宮=モリアーティ=ハルヒ 教授が『波動エネルギ―』と名付けた物理活力(
エネルギ−)を取り出す最適な高さだという。
 「電力に換算し、近西一帯で使われる電力のおよそ一年分を、一回の運用で取り出せると、涼宮教授はニコラ=デスラー が
残した設計図と実験結果から推測されました」
 「しかし、それだけ優れた研究がなぜ、今まで日の目を見なかったのですか?」
 「ニコラ=デスラー は確かに天才ですが、それゆえに異端扱いに近い学者でした。最初、その才能を見込んだエジサンの会社
に雇われたのですが、電力の送信法をめぐって対立、後に彼の方式の優位性が証明されたのですが、デスラ―は、わずか二年で
退社し、そのあともいくつかの会社に雇われますが、やはり退社するということを繰り返して、扱いにくい人物という評価が定着
してしまったのです。しかも決定的だったのは、デスラ―塔の実験の途中、彼は行方不明になってしまい、研究結果が失われてし
まったのです。ここにお持ちした資料は、ニコラ=デスラーが残した研究の断片でしかないのです。それでだれも手を付けられる
者がいなかった。理解できる能力のあるものがいなかったというべきですね」
 「しかし、その研究を引き継ごうとするものが現れた。それが涼宮教授というわけですね」
 「ええ。教授以外に研究を引き継ぎ完成できる研究者がいるとは思えませんが。ただ、この研究に興味を示し、資金の援助者と
して名乗り出た企業は存在します」
 「それはどこの会社ですか?」
 「一つは教授が技術顧問として出向かれた花立総合電機、もう一つは鶴屋財閥の系列の杉下電気産業です」
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 皇都帝国大学を出た後、私は今度は国立図書館皇都館に向かった。
 の分館として造られたこの国立図書館は、蔵書の数は帝都の国立図書館よりは若干少ないものの、中には皇都の華族たちから寄贈
された貴重な本や資料もあり、希少性では本館を上回るといわれる。皇都帝国大学の基礎教養科の校舎が隣接することもあり、学生
のみならず、研究者の利用も多い。
 私がここに来た目的は、一つはビリケン教団に関しての資料を閲覧すること、もう一つは、今日の皇都帝国大学の訪問でわかった、
ニコラ=デスラーについての調査だ。
 ”ニコラ・デスラ―に関しての資料は国立図書館皇都館にかなりのものが揃っています。涼宮教授もそこから資料のいくつかを探
し出していましたので”
 「ハカセ」が語った言葉から、今回の件に関する全体像が少しずつ見えてくる。だが……
 ”かなり突拍子もない話だね”
 押川春浪や山中峯太郎の冒険小説の世界にでも迷い込んだ気分になる。
 ”朝比奈さんの行方不明の件、思ったより大事になりそうだ”
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 夕食の時に佐々木が横にいないというのは、少し奇妙な感じがする。
 あいつと一緒にここに下宿するようになって、そんなに時間が過ぎたわけではないが、いまやその生活が当たり前になってしまって、
この場にいないというだけで、違和感を感じるくらいだ。
 「大丈夫。貴方の面倒は私が見る。将来、二人で暮らす予行練習と思えばいい」
 マダム・長門と向かい合って食事するのも悪くはないのだが……
 「後でお風呂に行って、それからゆっくりあなたの部屋の寝台で一緒に休む。貴方の寝台は十分広い。」
 俺の寝台は、この下宿に備え付けの寝台ではあるのだが、そういわれれば佐々木の寝台より妙にでかいとは感じていたが……
 「後が楽しみ」
 ……佐々木よ、早く帰ってきてくれ。

60 :この名無しがすごい!:2014/02/26(水) 22:37:04.78 ID:Uu28QHcF
平行世界や波動関連で、本来のみくるが持つ未来人属性も関係してくるんだろうか
そして何気にキョンもピンチww続き気になる支援

61 :この名無しがすごい!:2014/02/27(木) 21:06:49.96 ID:D+pBrd56


62 :この名無しがすごい!:2014/02/27(木) 21:47:06.88 ID:qjrFTNlv
こんばんは

63 :この名無しがすごい!:2014/02/27(木) 22:13:52.13 ID:zRasX7E7
新発見です佐々木さん
牛乳で飲むココアをCa強化の調整乳に溶かすと美味しくない(´;ω;`)

64 :この名無しがすごい!:2014/02/27(木) 23:18:34.43 ID:Q3VYb/1e
漸く運命のバイクが現れたのですよ、佐々木さん。
GPZ750Rの故障の多さに辟易して、カワサキなんて二度と買うか、と思っていたのですが、漸く見つけた運命のバイクはカワサキだったのです…。
世の不条理を感じずには居られないのですよ。

今週もリクエストSSをしたいのです。
先着二名様で、見たいシチュエーションの記入をお願いします。

65 :この名無しがすごい!:2014/02/28(金) 12:19:54.06 ID:ny50u1eJ
>>64
日曜日に田んぼの畦道で土筆狩りしてる人を見かけたので土筆狩り

直球になるのか、買い食いの時みたいな変化球が来るのか楽しみに待ってます

66 :この名無しがすごい!:2014/02/28(金) 12:33:06.41 ID:3oiONiKo
つくしなんの子、スギナの子〜♪

ヨーロッパではつくし食べる習慣がないので、
イギリスとか取り放題だったなあ。
おいしくはなかったけど。

67 :この名無しがすごい!:2014/02/28(金) 19:02:44.82 ID:fr14tvp7
佐々木かわいいよ佐々木

68 :この名無しがすごい!:2014/02/28(金) 20:01:54.77 ID:hsTVbPoU
シャミセンになって佐々木さんになでなでされたい

69 :この名無しがすごい!:2014/02/28(金) 20:05:37.25 ID:ny50u1eJ
こたつに電源が入らないのですよ佐々木さん
コードが悪いならともかく、本体の故障だったらどうしよう…

>>66
つくしの料理方法ってめんどくさいらしいね

70 :この名無しがすごい!:2014/02/28(金) 21:13:21.70 ID:hsTVbPoU
つくしの卵とじをおばあちゃん作ってくれたな・・・

71 :この名無しがすごい!:2014/02/28(金) 21:41:32.40 ID:Li29RYJE
>>658
私のような卑しい者に、レス下さるとは。
ありがとうございます。

素晴らしいプロット……着眼点と発想です。
自分如きの作品では落ちるのも当たり前だと痛感しました。

これからのご健闘を祈っております!

72 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 :2014/02/28(金) 23:10:17.88 ID:+lNrZMaI
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十六

  夕食の後、銭湯に行き、そのあと部屋に戻り、蓄音機にレコ−ドを乗せて、静かな夜の中で、クラッシックの小作品曲を聞いてみる。
 時計は午後九時。喧噪より少し離れたこの場所では、この時刻になると、かなり静かになってきた。
 ”そろそろ眠るか”
 今日は佐々木は帰ってこないかもしれない。調査は進んでいるだろうか?
 「では、貴方の寝台で一緒に休む」
 ……枕を持ったマダム・長門が何故か、俺の傍に立っていた。
 
 「おっと、抜けがけは良くないよ、長門さん」
 部屋の扉が勢いよく開けられ、少し息を切らしながら、佐々木が入ってきた。
 「ちっ……無事に帰ってきた。お帰りなさい」
 マダム長門、今、舌打ちしませんでした?
 「高速鉄道とは便利なものだね。ぎりぎりまで調べものをしていたけど、キョンが休む前に帰ってこれたんだから」
 「調べ物はおわったか?」
 「ああ。皇都に出かけたのは大正解だったよ。おかげでこの件の背景みたいなものが見えてきた。キョン。今回の谷口君の婚約者失踪
事件は、単なる行方不明事件では終わらないよ。かなり話が大きくなってきた。それも、まるで変な方向に向かっている」
 「どういう意味だ?」
 「そのことを説明する前に、駅から走ってきたんで、喉が渇いたし、少し疲れた。何か飲み物はあるかい?」
 「確か気冷機に、どりこの飲料が入っていたはずだ」
 滋養強壮に利くと評判の、さわやかで甘味のある含糖栄養剤「どりこの」は、冷やして水や牛乳で割ると、実にさわやかで飲みやすい
ので、大変な人気があり、佐々木もマダム・長門も気に入っている。この飲料を考案した博士が社長を務める製薬会社の営業職の社員から
たまにもらうのだが、買うと結構高いのだ。
 「ちょうどいい具合だね。一杯飲んでから、説明するとしよう」
 
 気冷機で冷やされたどりこのの水割りを美味しそうに飲んだ後、佐々木は俺、マダム・長門の分のどりこのの水割りを作り、俺達の前に
並べた。
 「よく冷えてるね。キョン。この気冷機はいい買い物をしたよ」
 俺が佐々木との下宿生活を始めるに当たり、購入したものの一つだが、生命錬金術で生み出された、気化熱冷媒物体と、圧縮変換有機物の
活用により、電気を使わず、しかも安価に作れる為、急速に普及している冷蔵庫である。これを最初に発売したのは、かの花立総合電機で、
そのあとに、杉下電気産業が発売しているが、外国製がほとんどを占めていた電気冷蔵庫を駆逐し、アメリア連邦にある世界最大の家電会社
を経営危機に追いやった、驚異の代物である。
 「しかし、今回の件で、まあ、僕もいろいろ知らされたよ。世界は謎に満ちている。実に面白い」
 「一体、朝比奈みくるさん失踪の裏に、何があるっていうんだ?」
 佐々木はどりこのを喉の奥に流し込むと、話を続ける。
 「まずは順番に話した方がよさそうだ。最初は、ビリケン教団に関してからだ。ビリケン教団は、表向きは宗教団体だが、その実態は、高度
な科学技術者の集団だといっていい。彼らの教えが、学問の発達とその正しい使い方に重きを置いていたのも当然といえば当然だ。謙虚な科学
者は、良き宗教人であると、大学で学んだことがあるが、まさに彼らはその言葉通りの集団だ。そして、面白いことに、彼らには、巨大な支援
者がいた。彼らの活動を支援し、資金を提供した支援者が」
 「それは誰だ?」
 「花立総合電機、かの古泉=モラン=一樹氏の婚約者の橘京子嬢の実家。そして、もう一つは鶴屋財閥だよ」

 全く意外な名前が出たものだ。花立総合電機に関しては、ひょっとして、という気持ちがあった。何しろ、現在の通天閣楼の持ち主は、花立
総合電機だからだ。だが、もう一つの名前、鶴屋財閥には驚かされた。
 「花立総合電機は、最初は紡績業として創業しているんだが、その後電気産業に進出、高い技術力により、瞬く間に巨大総合電気会社を築き
あげた。あまり変わらない頃、鶴屋財閥も家電産業に進出、こちらも大きな成功を収めたのだが、その技術力の核になったのが、ビリケン教団
に所属した科学者達だ。この気冷機のもとになった技術は、ビリケン教団が作り上げたものなんだよ。そして、花立総合電機の社長の橘家は、ビ
リケン教団の信者なんだよ」

73 :この名無しがすごい!:2014/02/28(金) 23:51:02.51 ID:ny50u1eJ
ギリギリセーフでしたね佐々木さんw支援

74 :『つくしの頃』:2014/03/01(土) 10:22:51.53 ID:8l2FHBOV
*以前上げた『モーターヘッド』を読んでから読まれたほうが良いかと。

高校を卒業し、佐々木とルームシェアという、ていのいい同棲生活を送っているわけだが…通学に使っているカブで、ツーリングに行かないか、と佐々木を誘ってみた。
普段インドア派である俺達。大学の量産型谷口、量産型岡本さんのような連中からも「フルムーン夫婦」なんぞ呼ばれているが…
「凡夫たる我々に相応しい称号ではないか。僕はキミと過ごす、この究極のマンネリズムをこの上なく好ましく思っているよ。」
と言い、何故か上機嫌に腕を組んできた。…女とは分からん。
佐々木はツーリングの誘いに首を縦に振り、少し郊外にまで足を伸ばしたのだが…河川敷を走行中に俺のカブがパンクしてしまった。
備えあれば憂いなしの言葉通り、佐々木が持っていたパンク修理キットを使い穴を塞いだが、肝心の空気入れがない。無理にでも走ろうかとすると、ホイールを痛めてしまうので八方塞がりとなってしまったのだが…
佐々木は「少し待っていたまえ、バイク屋さんか自転車屋さんに頼んで空気入れを借りてこよう」と言い、カブでトコトコ走って行った。

「こんなのが刺さったわけだ。そりゃパンクするわけだぜ…」
俺は釘を放ると、のんびりと佐々木を待つ。…一昔前、いや、カビの生えたような青春ドラマに出てきそうな河原をのんびりと眺める。
夕日ならば、きっと青春絵巻の舞台としつ美しく映えるのだろう。
現在は昼の直射日光で、ただ不快なだけでしかない。
キンキンとカブのエンジンが音を立て、春らしい爽やかな空気を胸いっぱいに満喫する。暫くすると、佐々木が猛烈な勢いでカブを飛ばして来た。
「キョン!早く空気を入れて来たまえ!」
佐々木は空気入れとビニール袋を持っている。こころなしか、その顔は高揚しているかのようにも見えた。
「一体何なんだ?そんなに急かさなくとも陽はまだ高く、空も快晴だ。ゆっくりと…」
そう言いかけた俺に佐々木は
「スギナが沢山あったんだよ!これだと土筆が生えているはずだ!」
と言い、空気入れを投げつけてきた…。食費浮かす為に、ふきのとうやら家庭菜園をしているからな…。女子は無料という言葉に弱い。それはこの我がルームメイト…いわんや、同棲相手も例外でないらしい。やれやれ。
そういえば、橘が食費を浮かす為に釣りをしているらしい。未来に帰りそびれた藤原、最近主婦じみてきた朝倉と暇潰しに周防と長門も行っているようだ。
…片っ端から釣った魚を長門達が食べるので、連中は大迷惑らしいがな。

75 :『つくしの頃』:2014/03/01(土) 11:00:02.00 ID:8l2FHBOV
空気を入れ、自転車屋に空気入れを返し、佐々木オススメのつくしのスポットへと向かう。
平野の広がる田圃道。そこには親子連れ、老夫婦達がつくし狩りを楽しんでいた。
「くっくっ。盛況じゃないか。」
畦道にカブを停め、佐々木はビニールを広げると…
「割り当ては100本以上だ。頼んだよ?キョン。」
と言い、ハンターの目をして畦道へと向かって行った…。全く。つくし狩りなんだから、童心に帰ってやれば良いものを。

袋一杯につくしを狩り、俺は畦道に寝転がった。佐々木は老婆、家族連れの母親と話している。…女ってのはスゲェな。さっき会った相手とも話が出来るのだから。
田圃は、今の時期は麦だろうか。新緑の眩しさと風の暖かさが否応なく眠りに誘い…俺はそのまま寝てしまった。
…目覚めか?ガキのボディプレスによる、爽やかな目覚めだったとは言っておく。

SIDE SASAKI

「新婚さんかね?」
つくし狩りの途中、老婆に声をかけられた。
「…いえ、結婚しているわけでは…」
あの鈍感王は、詰まらなそうにつくし狩りをしている。全く、折角の春の息吹なのだから、季節を堪能すれば良いものを。私がやれやれ、とゼスチャーしていると、老婆は目を細めながら言った。
「男ってのは、あんなもんだ。女がどうこう言おうが、やりたいようにしかせんわな。」
ウチのじいさんも大変でね、と老婆は笑った。その笑顔は年輪を感じさせ、幾多の苦難を乗り越え、酸いも甘いも噛み分けた『大人の女』の笑顔だった。
…うむ。私にはこんな風格は無い。
暫く談笑していると、親子連れの母親が声をかけてきた。
「お孫さんですか?」
老婆はケラケラ笑うと…
「こんな可愛い孫がいたら、あそこの男をこう、しているわなぁ。」
と言い、手に持つ鎌で首を掻っ切るゼスチャーをした。三人で手を叩いて笑い、つくし狩りの手を止めてお喋りを楽しむ。
老婆につくしの美味しい食べ方を聞き、母親が熱心に聞く。旦那さんがつくしが好きらしく、旦那さんに少しでも美味しいものを食べて欲しいと思っているようだ。
…真心は負けないつもりだが、どうしてこんな負けた気がするものかね。私達には『間を繋ぐ確固としたもの』がないせいかは分からないけど。
老婆のレシピをしっかりと脳内に刻み込み、私達は母親の確固とした証を見た。寝そべる我が同棲相手に興味を示したらしい。母親が青い顔をしているが、時既に遅し。子どもはキョンにフロッグスプラッシュを敢行していた…

「ぐええええ!」

間抜けな叫びが響き渡り、爽やかな目覚めをプレゼントされたところでお開き。沢山のつくしをカブのハンドルにかけ、老婆達にお礼を言い、私達は帰路についた。

76 :『つくしの頃』:2014/03/01(土) 11:19:03.82 ID:8l2FHBOV
SIDE KYON

ツーリングから帰り、佐々木は上機嫌につくしを湯がく。…美味しい食べ方を教わったらしいが、全くやれやれだ。

「さて、ご馳走だよ。」

つくしを湯がいたもの、つくしの卵とじ…つくし尽くしだ。
腹を満たし、シャワーを浴びて布団へと入る。布団の中で佐々木は俺に身を寄せ言った。
「…あと何年か後に、またあそこに行きたいね。」
「何年か後か?来年でも…」
佐々木は鼻白み「デリカシーのない男は嫌いだよ。」と言うと身を離す。やれやれ。
「次は三人か。車が要るな。金の掛かる人生だ…」
俺の言葉に佐々木は目を輝かせながら
「そうだね。」
と言うと身を寄せてきた。

…すまんがここは中略するぜ。察してくれ。

何年か後に、またこの田圃道に来たのだが、この時は三人でなく四人だった事だけは伝えておく。

END

未来設定とのリンクにするから中学の卒業の時にするか最後まで迷った結果、未来設定とのリンクを選びました(^_^;)
きょこたんが極貧生活を送っているのが、いつの間にか私の中でデフォになってきているのですよ…

77 : 【豚】 :2014/03/01(土) 13:13:54.77 ID:KGWDU8Is
良い雰囲気の作品をありがとう、大層乙でした
なんだか心が暖かくなるようで、こたつがつかなくても暫くは耐えられる……かもしれない

78 : 【大吉】 :2014/03/01(土) 13:16:20.82 ID:KGWDU8Is
豚は焼いて茹でて食べましょう
でもミミガーや豚足みたいに形が残ってるものは勘弁してください

79 :この名無しがすごい!:2014/03/01(土) 14:56:33.43 ID:F/MP1si4
こういうゆったりとした未来図は大好きだ。
GJ

80 :この名無しがすごい!:2014/03/01(土) 21:06:09.94 ID:Z2Ud5Afy
乙です。いい雰囲気ですね。この二人には穏やかな未来が良く似合うと思うのです。

81 : 【大吉】 :2014/03/01(土) 21:18:09.63 ID:ffuwI9p2
佐々木さんの今日の運勢

82 :この名無しがすごい!:2014/03/01(土) 21:22:54.94 ID:8l2FHBOV
乙感謝なのです。
まったり過ごす佐々キョンは、書いているほうも楽しいのですよ。

まだリクエスト受け付けていますので、何か見たいシチュエーションがあればお願いします。

83 :この名無しがすごい!:2014/03/01(土) 22:18:27.29 ID:KGWDU8Is
>>82
欠食気味のきょこたんのために鍋パーティーのはずが、ハルヒ発案で闇鍋に……とかどうでしょう
いつも拾ってもらってるので他の人の案があれば辞退で

84 :この名無しがすごい!:2014/03/02(日) 13:50:13.94 ID:YikV1oZt
格安のこたつを買って来ました
同じサイズだと思ってたらちょっとだけ大きく、高さの違いに暫くは戸惑いが続きそうなのですよ佐々木さん

85 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/02(日) 16:28:58.47 ID:nkTMdGGt
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十七
 
 「これを見てくれ、キョン」
 佐々木が取り出した、書類の束をめくってみる。
 「転写性質有機皮膜で複写したものだが、これは教団への大口寄付者を網羅した、教団の書類だ。国立図書館皇都館には、
ビリケン教団を研究していた宗教学者が、自らの資料を寄贈したものが保管してあった。教団の内部資料まで大量に収集して
いたらしいね、この研究者は」
 佐々木が示した資料には、鶴屋財閥、花立総合電機とともに、有機化学の大手企業や、生命錬金で高い技術力を誇る企業の
名前が記されていた。
 「ビリケン教団の幹部、信者には、科学者、技術者が多い。それらの技術者は、各企業で働きながら、会社の中核になった
者も多いんだ。ビリケン教団が衰退した後も、彼らは技術者として活躍している。一部の人間は宗教の教えに従い、福祉事業
に携わっているものもいるけどね。朝比奈さんが保護された孤児院の十次愛染園の創始者も、ビリケン教団の幹部だったんだ」
 次に佐々木が見せた資料には、信者たちがどこで活躍しているか、綺麗にまとめられた一覧が記されてあった。
 「だけど、ビリケン教団はどこでそんな技術力を身に着けたんだ?高度な教育を受けない限り、そんな技術者がたくさん輩出
されるとは思えないんだが」
 「いいところに気付いたね。その謎は、一人の外国人の生涯を追うと見えてくる。ビリケン教団の創始者・津久津久法師こと
藤原紀男。その外国人と彼の関係が答えなんだ」
 「その外国人てのは、誰なんだ?」
 「天才学者、ニコラ・デスラ―」
 ―――――――――――――――――――――――――――――――--------------------------------------------------
 ニコラ・デスラー。ガルマン・ガミラス連合王国の首都・シタカンダール出身の、アメリア連邦移民の学者。生年月日不明。
 科学者、工学者、生命錬金術者、音楽家、言語学者。一八か国語を流暢に操り、金管楽器やピアノの演奏にたけ、作曲家として
 二十曲の小作品集を残す。交流電気方式、ニコラコイル、デスラ―電動機の発明者。有機化合物の形成法における最も効率的と
 されるト−プ方式の発明者。生命錬金術においては、三進合成表を作成する。無線微細波使用の物理活力遠隔送信技術を考案。
 発明王・エジサンに雇われるも二年で退社。晩年は新方式の物理活力形成の研究に努めるが、1XXX年に実験中に事故が起こり、
 消息不明となる。
 ニコラ・デスラーには少数の弟子がいたが、その中でも最も後継者と目されていたのが、東洋からの留学生・ノリ=フジワラ
 という人物だが、事故後、彼の祖国に帰った様子で、その後は消息不明である。
 (出典 スターシャ書房 「ガルマン・ガミラス連合王国 人物伝」 著者 ドメル=アイリスポ−ラ―)
  「彼女はどこにいるんだ?」
 「多分、花立総合電機の関連施設のどこか。ビリケン教団の今の本拠地もそこだよ」

86 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/02(日) 16:29:48.83 ID:nkTMdGGt
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「ニコラ・デスラーが行方不明になった年の二年後、ビリケン教団は発足している。藤原紀男に関してはその二年前までアメリア
連邦に留学していたことが教団公式の記録に記載されていた。ノリ=フジワラとは藤原紀男のことだ」
 「そうだと断定できる証拠は?」
 「これを見てくれ」
 佐々木が取り出した次の資料をみて、俺はあっ、と声を上げた。
 通天閣楼の設計図、そしてニコラ・デスラーの研究資料の複写版。全く同一の建物がそこに記載されている。
 通天閣楼の設計図の下には藤原紀男の署名がヘボン式と漢字で署名してある。「ノリ=フジワラ」「藤原紀男」と
 「藤原紀男はニコラ・デスラーの研究成果を受け継いだ、数少ない人物だ。ビリケン教団が科学技術に長けてたわけはそこにある
んだよ」

 「現在、ニコラ・デスラ―の研究を受け継いでいるのが、涼宮=モリアーティ=ハルヒ 教授なんだが、鶴屋財閥、花立総合電機が
この研究に、彼女の大学在籍時から資金援助をしていた。まあ、花立総合電機社長の橘家はビリケン教団の信者だし、鶴屋財閥も大口
の寄付者だから、ニコラ・デスラ―の流れを組む教祖の研究をうけついだともいえる涼宮=モリアーティ教授に資金を出したとしても
おかしくはない。ビリケン教団抜きにしても、新物理活力の研究は人類の歴史を大きく変える研究になるのは間違いないからね」
 「涼宮=モリアーティ教授はビリケン教の信者じゃないのか?」
 「違うと断言できる。ニコラ・デスラ―に関わったのは、純粋な学者としての好奇心だろうね。ただ、多分彼女は、ビリケン教団と
ニコラ・デスラ―の繋がりには気付いている可能性がある」
 「朝比奈さんの行方不明との関連は?」
 「まだ、推測の段階でしかないが、花立総合電機は涼宮=モリアーティ教授が古泉=モラン=一樹氏と姿を消した後も研究を続けて
いるんだろう。元信者の技術者は花立総合電機に多くいるんだからね。ただ、涼宮=モリアーティ教授と花立総合電機は研究をまだ完成
させてはいない。その完成には、おそらく朝比奈さんがもつ”何か”が必要なんだろう。彼女はビリケン教団の、高位幹部の娘だからね。
本人が気付いていなくても、”鍵”を持っている可能性が高い」

87 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/02(日) 16:31:42.77 ID:nkTMdGGt
「彼女はどこにいるんだ?」
 「多分、花立総合電機の関連施設のどこか。ビリケン教団の今の本拠地もそこだよ」

88 :この名無しがすごい!:2014/03/02(日) 16:36:00.57 ID:nkTMdGGt
>>85の文章、最後の二行がミスで何故かここに入りました……大失敗。
 読んでくださる方、すいませんがその二行無視してください。

89 :この名無しがすごい!:2014/03/02(日) 17:19:00.13 ID:YikV1oZt
>>88
読んでますよ〜失敗はお気になさらず
漸く背景が出揃ったくらいかな?支援

90 :『暗闇でドッキリ!』:2014/03/02(日) 20:00:29.05 ID:B9m9zF3w
皆さん、どうもこんにちは。橘京子なのです。
今日は冬の山に入り、ふきのとうと小魚を取って来たのですよ…
自宅じゃ水道代が勿体無いので、公園で魚を捌き、内臓を別にして公園のゴミ箱に捨て、ゴミをなるだけ出さないようにして、ふきのとうも公園の水道でよく洗い、持参の2リットルペットボトルに公園の水を汲み…
ついでにお小水も洗濯の濯ぎも公園で済ませるのです。理由?一回どれだけ水を使うか知っているのですか?節約なのですよ!
トイレットペーパーは流石に取れないのです。トイレットペーパー代も女の子なのでバカにはならないのですが、皆の公共の場を使わせて頂いている身としては、それをやるのは流石に気が引けるのです。
無い辛さを知る故に、人に優しく出来るのですよ。これは私の尊敬してやまない佐々木さんからの影響なのです。
あ、今の時期なら公園に芹があるかも知れないのです。つくしやドクダミも取っておかないと。溜め池のハヤにはまだ早いのですが。雀取りの罠も仕掛けないといけないのです。
公園といえ、これだけの食材があるのは見過ごせないのですよ。もう少し山手に行けばムカゴもありますし、春になれば木苺やベリーなど食材の宝庫になるのです。
袋一杯に食材を詰め込み、私は思わぬ多量の収穫に安堵しながら帰路についたのですよ。

「ーー観測ーー橘ーー一日ーー」

九曜さんからDVDを貰った。橘さんの一日の行動らしいが…こんな悪趣味なものを見て良いか、少し迷ったが…
友人がどんな一日を過ごしているか、気になる所でもある。色々謎が多いからね、彼女は。
高級マンションの一室に住み、優雅な暮らしを満喫しているのかしら?彼女の服はかなり高いものが多い。身なりにいつも気を使い、女の子としては尊敬してしまう位にきちんとしている。
幾許かの下世話な好奇心も手伝い、私はDVDをセットした。

91 :『暗闇でドッキリ!』:2014/03/02(日) 20:30:04.50 ID:B9m9zF3w
「…………」
そこに広がる光景を、私は何と表現して良いのか分からない。
寝るだけも同然の四畳半の一室に、冷蔵庫に入るのは川魚。雀。鳩。野草。自作らしいベリーのジャムが所狭しと並び、天井には洗濯物。
入浴はシンクを使い、娯楽は壊れたラジオから聞こえる音楽やニュースを聞く事…
あまりの境遇に同情を禁じ得ず、私は親友を誘い橘さんを一日楽しませる事に決めた。せめて楽しい一日を過ごして貰うのも悪くない。

「佐々木さんから遊びに連れて行って貰えるなんて、嬉しいのですよ!」
佐々木さんから誘いがあり、キョンさんと佐々木さんと遊びに行くのです。組織からの仕送りを少し崩して、お気に入りの服を着て…
まぁ、組織のほうからも仕送りといっても月に片手もない額なのですが。アルバイト出来ない事情があるので、もう少し、あと500円でも増やしてくれたら助かるのですが。

佐々木さん達と総合レジャー施設に行き、キョンさん、佐々木さん、私とでスポーツやカラオケで遊んだのです。
カラオケを歌ったら何故か二人とも泣いていたのですが、どうしたのですかね?
中島みゆきって人気無いのですかねぇ…好きなのですが。
楽しんだ後にお金を出そうとしたら…
「誘ったのは俺達だ。俺達で金を出す。」
と、キョンさんに止められたのです。
いまいち釈然としないながらも奢って頂き、今度お二人にお礼をしないといけないな、と思ったのですが…ベリーのジャムでもお礼になるのですかね?

ファミレスでお喋りして、温泉に連れて行ってもらったのですが、ここでもお二人がお代を払ってくれたのです…
流石に疑問になり、浴槽で佐々木さんに聞いてみたら…
「気に障ったなら謝るわ。九曜さんから橘さんの窮状を聞いて、せめてもの、と考えて…。」
と、とても罰が悪そうに答えられたのです。
…施し、というのは違うのですよね。きっと佐々木さんは、私の状況を見て居ても立ってもいられなくなって、キョンさんに相談したのだと思うのです。佐々木さんは、こうした心根の優しい方なのですよ。…それだけに…

「佐々木さぁぁぁぁぁぁんッ!!佐々木さんが私をそのように思って下さるだなんて!私は、私は、幸せすぎてどうにかなってしまいそうなのです!」

…と、温泉で抱きついたらグーで殴られたのです。…久々の温泉は本当に気持ち良かったのですよ。
…佐々木さんの裸も見られたですしね。

92 :『暗闇でドッキリ!』:2014/03/02(日) 20:48:04.61 ID:B9m9zF3w
ここで流れ解散かと思えば、佐々木さんが電話で九曜さんを呼んでいるのです。序でにキョンさんが、未来人も。
「さて、連絡はついた。今から周防の家で鍋やるぞ。」
…流石にそこまで甘えるわけには。私は丁重に断ろうとしたのですが…
「いいじゃない。たまには皆で親睦を深めるためにも、一つの鍋をつつきたいわ。」
…という佐々木さんの一声に断り切れず、九曜さんの家に行く事になったのですよ。
スーパーで買い物をする、佐々木さんとキョンさん。部外者視点から見ていても、二人の息はピッタリなのです。
佐々木さんが野菜をカゴに入れ、キョンさんが野菜に合いそうな具材を入れる。…あー、何か凄く幸せな気分なのですよ。
久々に楽しく過ごして、最後にお鍋。
仲間というのは、本当に有難いものなのです……
食材の袋の一つを持ち、佐々木さんとキョンさんがもう一つを持つ。はたから見たら、カップルとその友人なのでしょう。話す二人に合いの手を入れ、スーパーを出ようとした私達の、そんな細やかな幸せ。

そんな幸せな気分をすべてぶち壊しにしてくれたのは、やはりこの方だったのですよ……

「あんた達、何してんのよ!」

少し後から上げます。
友人が私に譲ってくれるユメタマ(ZX-9R)が来たので、見に行って来ます。

93 :この名無しがすごい!:2014/03/02(日) 21:08:18.03 ID:YikV1oZt
一旦乙
おおう、ハルヒが想像以上に喧嘩腰だ
きょこたんの冥福を祈る準備をしておくべきか

94 :この名無しがすごい!:2014/03/02(日) 21:23:56.75 ID:nkTMdGGt
>>90,91。思わず吹き出しました。乙です。姉(と自分)が描く京子嬢は、中金
持ちのイメ−ジで書いていますけど、笑えます。

95 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/03/02(日) 22:54:57.82 ID:nkTMdGGt
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS 花迷宮その11

「待たせたかしら、みつる君」
 最近、この人は、”藤原君”ではなく、その呼び方で、僕を呼ぶ。
 待ち合わせの喫茶店の店内に入ってきたのは、朝比奈みちるさん――僕のもう一人の姉だ。
 最近、僕は何故かこの人に呼び出されて、会う機会が増えていた。
 しばらく僕は、学校の友人達とは出かけていない。誘われてはいるのだが、あまり気のりはしない。
 友人達は気を使ってくれているのか、無理には連れ出そうとせず、それでも折に触れては、僕に声を掛けてくれる。
 「いつものようにコロンビア/エスメラルダ有機コ−ヒ−でいいかしら?」
 この人はこの澄んでいて、柔らかな甘みと苦みを持つこのコ−ヒ−を好む。
 姉さん――みくる姉さんは、僕に美味しいお茶を教えてくれた。この人は、コ−ヒ−党のようで、僕に美味しいコ−
ヒ−の種類を教えてくれる。
 しばらくはこの人は、みくる姉さんの言葉を僕に伝えるためだけに僕に会っていた。
 最近は、僕と話をして、時には二人で出かける為だけに、僕を呼び出す。
 あれだけ気を使ってくれる友人の誘いには乗らず、この人の誘いには応じる僕は、少しおかしい。

 「今頃かしらね、光陽の学園祭は」
 そういえば、友人達はそれぞれ光陽の知り合いに招待されて、学園祭に行くらしい。
 「私もOBだから、行けるのだけど、どうも、ね。足が向かないのよ」
 「みちるさんも光陽の卒業生だったんですか?」
 「ええ。父に勧められたのと、友人がそこに進学したから……あんまり強い動機はなかったの。ひょっとしたら、
みつる君の行く北高生になっていた可能性もあったのよ」
 面白そうに、ふふふ、と彼女は笑う。その笑い方はみくる姉さん(最近、この呼び方にようやく慣れることがで
きた)とよく似てる。
 コ−ヒ−を呑み干し、アップルパイを食べ終えると、彼女は席を立ちあがる。
 「じゃあ出かけましょうか、みちる君」

 街は秋から冬へと確実にその色を変えつつある。僕の家に入荷される花も、冬に合わせたように変化している。
 春から夏、夏から秋、そして秋から冬へ。
 季節が巡り、時が移ろう様に、僕の周囲も変化していく。
 出会い、喜び、苦しみ、別れ。中学を卒業し、高校に入り、少しずつ僕は大人に近づいていく。
 真実を知る前、僕の傍に居てくれるのはみくる姉さんと今、呼んでいる人だと思っていた。
 その人は、離れた場所にいる。今、僕の隣にいる人は、もう一人の異母姉、みちるさんだ。
 ”何故、僕はこの人についていっているんだろう”
 自分でもよくは解らない。
 「今日の映画、席が空いているといいわね。この前は後ろの方だったから」
 「あのときは、初日舞台あいさつで、出演者たちが来ていたから多かったんじゃないですか。今日は空いている
と思いますよ」
 「そうだといいわね。みつる君とゆっくり見たいから」
 みちるさんが何を考えてこんなことを言うのか、正直、それもわからない。思考の迷宮に迷い込んだ気分だ。
 

96 :『暗闇でドッキリ!』:2014/03/03(月) 10:40:05.91 ID:lJ62rSBD
ユメタマ最高でしたが、Z1000も気になるのですよ。友人はZ1000を「ガンダムのフラッグみたい」と言っていたのですよ。
ユメタマのエンジンですし、真っ黒のZ1000に乗ってフラッグファイターになるのも悪くはないのです。というわけで再開します。

「やぁ、涼宮さん。」
佐々木さんが涼宮さんと対峙しているのですが…何でこんな嫌な予感しかしないのですかね…キョンさんも一緒にいて、世界改変の心配も少ないはずなのに。
「今から周防の家で鍋をやる予定でな。」
牽制の意味合いなのですかね。キョンさんが九曜さんの名前を出したのです。涼宮さんは睨めつけるようにキョンさんと佐々木さんを見ると…
「ふーん。で、あの藤原だっけ?あいつも来るわけ?佐々木さんの仲間と鍋ねぇ。あんた、SOS団の雑用のくせに随分偉くなったもんじゃない。」
と言うと携帯を取り出して何事か話しているのです。

「団長命令!SOS団集合!五分以内!」

あぁ…私はやはり幸せにはなれないのですね…天を仰ぎ、神に祈ったのですが…神は目の前にいたのですよね…
朝比奈さんが私と未来人を見て古泉さんの背後に隠れ、未来人がショックを受けていましたが、そこは仕方ないのですよ。あの車のレンタル額、いつか返してくださいね未来人。

再度スーパーに戻り、山盛りの食材を買う羽目になったのですが…キョンさんが涼宮さんに引っ張り回され、佐々木さんが既にあるものを涼宮さんに伝え…はぁ。騒々しいのも良いのですが、疲れる鍋になりそうなのです。
…奢って頂く立場なので、そう強くも言えないのですがね。
「貴女も大変ですねぇ。」
古泉さんが私の持っている荷物を持ってくれたのですが…私には溜息しか出なかったのですよ。
「組織は財政難ではないはずなのですがね。組織の方とお会いする時は、よく高級なお店に連れて行って頂いたりしますし、一般の方の待遇も機関に比肩する程度には良いのですが。」
…はい?

要約。組織のお金の流れ。
お金(100)→組織(50)→偉い人(30)→一般(19.9999…9)→きょこたん(0.0000…1)

さ、最年少、かつ現場勤務の私のこの待遇は何なのですか!
聞かなければ良かった…。財政難だなんて言って、私をタコ部屋に送り、サバイバー生活を強いてきたのですか!後で賃上げ要求のデモをやるのです!

97 :この名無しがすごい!:2014/03/03(月) 12:14:18.18 ID:h59GBIA1
どっちも支援!
妖しい(×怪しい)お姉さんにフラフラする藤原も不憫なきょこたんも頑張れww

98 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/03(月) 23:20:34.46 ID:6D+7cxvl
          名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十八

 「古泉君」
 「何でしょう、涼宮さん」
 「例のもの、あっちは完成したのかしら?」
 「僕が潜り込ませている諜報員の報告によりますと、ほとんど完成させているそうです。ただ、一つ、核となる部品
が手に入っていないと。それを手に入れれば、通天閣楼は本来の役目を果たすことになるそうです」
 「一体何なのかしらね。あたしもニコラ・デスラ―の研究資料から推測して機械は組み立てたけど、肝心の部品がな
いのよね。物理活力を伝達する性質のある、特殊合金とまでは解けたんだけど」
 「鍵は朝比奈みくるが握っていると思われますが、現在彼女は花立総合電機の施設にかくまわれている様子です。特
定は出来てませんが、豊阪都の花立総合電機の本社兼生産拠点である澄良にいるのではないかと」
 「みくるちゃんか、写真で見せてもらったけど、あの子、かわいいよね。まるで兎みたい。胸も大きいし」
 「はあ……」
 「それはともかく、こちらもその部品がなんなのか、手掛かりをつかまないと。闇雲に試すだけでは時間の無駄よ。
ニコラ・デスラ―の超物理活力、あれが取り出せれば、世界は劇的に変わる。そしてSOS団は無限の力を手に入れるこ
とになるのよ」
 「あ、もう一つ涼宮さんのお耳に入れておきたいことがありました。涼宮さんが設計した、波動エネルギ−を利用する
大砲と、それを乗せる船が完成したそうです」
 「順調ね。さすが古泉君」
 「恐れ入ります」
 「とりあえずは、むこうの動きを待ちましょう。必ず、あっちは通天閣楼に来る。そしてデスラ―塔を作動させることは
間違いないから、その時が機会よ」
 「承知しました」
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「これでいいかしら藤原さん」
 「ああ。必要なものは一つだけだ。後は完璧にそろえてある。こちらで作れないものではないが、時間がかかる。姉さんに思
い出してもらうのが一番早いのだが……」
 「仕方がないんじゃないかしら。小さい頃の記憶を思い出すのも時間がかかるし。それよりも藤原さん。あの契約、もう一度
念を押して確認したいのだけど」
 「波動エネルギ−の事か?好きにすればいいさ。あんたたちがエネルギ−をどう利用しようと、僕には関係ない話だ。この時代
を変える栄誉なんか僕はいらないんでね。姉さんとともに故郷に戻れれば、それでいい」
 「その言葉、確かに。お嬢様にも伝えます」
 「ああ、そうだ。そのお嬢様に伝えておいてくれ、あんたの婚約者の組織、そろそろここにたどり着きそうだと」
 「伝えましょう。こちらも警戒を万全にしておきます」
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「みくるは元気にしているのかね?」
 「大丈夫とは思います。新川が手掛かりらしきものをつかんではいます。あの探偵たちの動きを追っていたところ、部下が情報を
手に入れたので、『機関』の人間を捜索に向かわせました」
 「なかなか優秀な探偵さん達らしいね」
 「ええ。今回の件の裏にあるものにも気付いているらしいとの報告も上がってきています」
 「ビリケン教団の教祖が爺様にその存在を教えたという超物理活力。皇國どころか世界中を変えてしまう。わくわくするっさ」
 「ただ、花立総合電機の方は完成に近づいているのでは、と新川は感じているようです」
 「そうかい。まあ、あちらさんが完成させても構わないけど、やはりその仕組みはこちらも押さえておきたいのさ。ところで、
あのSOS団とやらも狙っているのかい?」
 「ええ。裏切り者がついて支えているようです」
 「やれやれっさ。古泉君も見事にたぶらかされたもんだ。競合相手とはいえ、花立総合電機の御嬢さんもかわいそうだね。まあ、
半分政略的な匂いはしていたんだけど、彼女はぞっこんだったさね」
 「しかし、われわれ信義に生きる者です。それに泥を塗るような真似をした者にはそれなりの応報を与えねば。ましてや、その
長自らが我々の名を貶めるような行為をしたら、覚悟はしてもらわないと」
 「まあ、その辺は森さんたちに任せるっさ。とりあえず、早くみくるを連れ戻してほしいね。婚約者も心配していることだし」
 
 
 

 

99 :この名無しがすごい!:2014/03/03(月) 23:22:14.35 ID:h59GBIA1
また寒くなるみたいですね
おやすみなさい佐々木さん

100 :この名無しがすごい!:2014/03/04(火) 08:20:44.66 ID:Hi8SFUdr
うわあ入れ違いで投下来てたのね
なにやら裏でいろいろなとこが蠢いてますな支援
正体がまだ確定されてない人物…誰だろう

101 :この名無しがすごい!:2014/03/04(火) 17:24:02.00 ID:9w9p+9B5
VIPに投下しようとした佐々木さんSSですが何かゴタゴタがあってるようで断念。
それ以外のところもあまり詳しくないのでこっちに来ました。
おまけにいつも使ってるGoogle Chromeも何故か繋がらず久しぶりにIEでの投下。
調整しながらですので見にくいところがあるかもしれませんがご容赦を。

102 :キョンの携帯事件1:2014/03/04(火) 17:26:41.48 ID:9w9p+9B5
佐々木「キョンが?」
ハルヒ『うん、最近ね。』

涼宮さんから最近キョンの様子がおかしいとの相談の電話。 具体的には……

佐々木「いつも携帯をいじってるってどういう事?」
ハルヒ『そのままの意味よ。 休み時間はもちろん昼食時や登下校時もいじってるらしいのよ。』
佐々木「らしい?」
ハルヒ『あたし達がいる前ではほとんどいじってないのよ。 隠してるってわけじゃないんだろうけどクラスメイトから言われてね。』
佐々木「本人には聞いてみたの?」
ハルヒ『それが「別になんでもない、お前だって携帯いじることくらいあるだろ。」って言われてね。 無理やり見るのもなんかね……』

彼女はこのところ性格がちょっと変わった。 最近はこういう風にあまり強引な行動はとらないようになっている。
キョンが言うには私の影響らしいけど、自分では理由がよく分からない。

佐々木「他のメンバーには聞いてみたの?」
ハルヒ『もし教育上良くないものだったらみくるちゃんや有希を巻き込むわけにはいかないわ。 古泉くんには後日相談するつもりよ。』

朝比奈さんや長門さんに対する過保護はキョンと変わらないらしい。 まぁ長門さんに対してはそれぞれ理由が違うんだろうけどね。
どちらにせよ、何か微笑ましくていいね。
それにしても、それ以上に団員より先に私に相談してくれた事が何か嬉しいのは、私も彼女らにいい意味で染まってきているということか。

佐々木「そう、それならこちらもそれとなく探りを入れてみるわ。」
ハルヒ『お願いね佐々木さん。 何かわかったら連絡して頂戴。』
佐々木「分かったわ。 それじゃまた。」

さて、色々手を打ってみようか。 何か探偵みたいでいいね、くっくっ……


数日後の日曜日 組織会議室

佐々木「やぁ、皆さんお集まりいただきありがとう。 古泉君、場所の提供感謝するよ。」
古泉「いえ、本来は僕たちがやることですからね、ご協力感謝するのはこちらの方ですよ。」
 橘 「私は佐々木さんのお願いとあればいつでも駆けつけるのです。」
みくる「わ、私にも出来ることあるんですかぁ?」
長門「……」
九曜「――」
佐々木「勿論ですよ朝比奈さん。 今回未来からの指示はないんですよね。」
みくる「あ、はい、今のところは。」
佐々木「そうですか。 それなら大きい事件絡みじゃないってことですね。 キョンに関して気になったことは何かありますか?」
みくる「そうですね……あ、ここ数日携帯に夢中になっているのを見ることが多くなりました。」
古泉「その事なんですが僕達の方でも涼宮さんに相談されてから急に校内で熱心に携帯をいじってるところの目撃情報が増えてます。」
 橘 「私達もその日からですよ。 その日の朝までは見なかったのに帰りから携帯いじりながら歩いてるのを何度も目撃しています。」

ふむ、涼宮さんが本格的に気になった途端目撃情報が増えたということか。 まるでそれまで見つからないように細工されていたような……
まさか……いや、キョンなら可能か。 でもそこまでするとはどういう事だ?
まぁいい、ここで出来ることをやっておこう。

103 :キョンの携帯事件2:2014/03/04(火) 17:30:59.55 ID:9w9p+9B5
佐々木「長門さん、キョンに何を交換条件に頼まれたの?」
長門「……」
 橘 「どういうことですか?」
佐々木「恐らくキョンは携帯で何かやってるのを隠したがっている。 そこで長門さんに他からはそれが見えないよう細工を頼んだのじゃないかな。」
古泉「しかし涼宮さんはその影響を受けなかった。 で、皆に相談することで完全に無効化したということですか。」
佐々木「だろうね。 涼宮さんはキョンが携帯に夢中になっているところを何度か見ているのだろう。 でも周りは気にしていない。」
古泉「本人に聞いてもはぐらかされ、クラスメイトから言われたことにして僕たちに相談したと。」
佐々木「そういうこと。 ただ、何故そこまで気になったのかなんだけど……」
みくる「あー、あれは涼宮さんじゃなくても気になるかなぁ。」
佐々木「どういうことですか?」
みくる「携帯見ながら急に考えこんだり、ニヤニヤしたり、ガッツポーズしたり、ちょっと声かけにくい感じなんです。」

携帯を使って一喜一憂するものか……株やFXをキョンがやるとは思えないし、出会い系をやってる感じでもないし。
残るはゲームか……困ったな、その辺は私も興味がないから全くわからない。

佐々木「古泉君、携帯ゲームってそんなにコソコソやるものなのかな?」
古泉「普通は特に隠れてやるものではないですよ。 周りもやっていますし。 あ、まさか……」
 橘 「どうしたんですか古泉さん?」
古泉「いえ、男性なら動物等を育てて遊ぶ育成系だとちょっと気恥ずかしくて見られたくない人もいるかもしれませんね。 でも彼が……」
みくる「でもキョン君のおうちにはシャミセンちゃんがいるからそういうのはいらないんじゃないですかぁ?」
古泉「えっと、言いにくいんですが、中には動物じゃなくてゲーム内の女性と色々するようなものもあってですね……」
佐々木「」
 橘 「」
みくる「」
古泉「い、いや、そういうのもあるというだけで。 彼なら動物の育成でも恥ずかしいかもしれないですし。」
佐々木「これは予想以上に由々しき問題かもしれないね。 長門さん、キョンが何をやっているか知らないの?」
長門「……」
 橘 「カレー博物館のカレーが一日10杯無料のチケット半年分がここにあるんですけど。」
長門「彼にはココ○チのカレーで行動の隠蔽を頼まれただけ。 ゲームという事以外何をやっているかまでは不明。」ペラペラ
古泉「困りましたね。 ここ数日小規模ながら閉鎖空間がいくつか発生しています。 今はまだいいですがこのまま放置というわけには……」
佐々木「それはいけない、仕方ないから本人に直接聞くしかないね。 九曜さん、キョンを連れてきてくれない?」
九曜「――もうそこにいる。」

九曜さんの指した方向を見るとそこにいたのはキョンだった。
但し、おかしな縛り方をされ、口にも何かくわえさせられて半泣きで転がっている、という状態ではあったが。

104 :キョンの携帯事件3:2014/03/04(火) 17:34:54.62 ID:9w9p+9B5
キョン「……」しくしくしく
みくる「きゃあー! き、キョン君!」
 橘 「うわぁ、完全に身動き取れない縛り方です。 こんな縛り方あるんですね。」
古泉「んふ、これは見事な亀甲縛りですね。 ご丁寧にギャグボールまでかましてるとは。 このやり方はどこで?」
九曜「――河原に落ちてた本。 ――本では全裸だったけどそっちがよかった?」
佐々木「九曜さん、橘さん、多分その知識は全て消し去ったほうがいいよ。 取り敢えず口のものは外そうか。」
キョン「ぷはっ! いきなり何すんだ九曜!」
佐々木「キョン、ちょっと聞きたいことがあるんだけど。 済まないがもう少し我慢してくれ。」
キョン「……こんなことされて素直に話すと思うか?」
佐々木「いや、思わないけどその状態なら色々と出来そうだからね。 吊り下げての拷問とか。」
キョン「」
 橘 「わお。」
古泉「んふ。」
佐々木「まぁ、そんなことはやりたくないけどね。 普通の状態だと多分話してくれそうにないからさ。」
キョン「……何が聞きたい。」
佐々木「率直に聞くよキョン。 携帯で何をやってるんだい?」
キョン「……ただのゲームだ。 そんなこと聞くためにここまでやったのか?」
佐々木「ただのゲームならここまでやらないさ。 長門さんに隠蔽を頼んで隠れてやってるからこういう手段に出たんだよ。」
キョン「長門……」
長門「涼宮ハルヒにプロテクトを突破された。 彼女からの尋問も時間の問題。 あとやはり隠し事はよくない(キリッ」
キョン「う、そうなのか?」
古泉「はい、ここ数日あなたが携帯を見ながら一喜一憂しているのを涼宮さんを始め多くの人が見てます。」
キョン「なんてこった……ゲームをやってるとハルヒが邪魔すると思ったから隠れてやってたんだよ!」
佐々木「本当かい? 皆に隠すあたりどうもそれだけじゃない気がするんだが。 じゃあ何のゲームをやってたんだい?」
キョン「……」
佐々木「くっくっ、そこで咄嗟に嘘を言わないのはキョンらしいね。 でもそうなると強引に見るしかないね。 九曜さん?」
九曜「――寸前までやってたから左のポケットにまだログインした状態で入ってる。」
佐々木「なるほど、それはちょうどいい。 古泉君、僕らが服をまさぐるわけにはいかないからお願いしてもいいかな?」
 橘 「何か今日の佐々木さんは強引なのです。 何か焦ってるようにも見えますし。」ヒソヒソ
みくる「うふふ、佐々木さんも乙女だということですよ。 可愛いなぁ。」ヒソヒソ
キョン「おい、古泉。 ここに俺の味方はいないのか?」
古泉「残念ながら。 隠さず前もって言ってくださればやりようがあったんですけどね。 閉鎖空間も出ていますし。 では失礼。」
キョン「おい! バカ! やめろ! っててめぇ、どさくさに紛れてどこ触っていやがる!」
古泉「んふ、あなたが暴れるから『うっかり』触ってしまうんですよ。」
キョン「嘘つけ! 思いっきり握ったじゃねぇか! おい! 誰か助けてくれ!」
佐々木「ねぇ橘さん、古泉君って。」
 橘 「機関の中でもバイの噂があるらしいですけど……うわぁ。 うわぁ。」
みくる「な、長門さんも九曜さんも見ちゃダメでしゅ。 こっち向いておきましょうね。」
長門・九曜「?」

只今お見苦しい絵となっておりますので妹ちゃんとシャミセンの映像をご覧下さい。
妹ちゃん「わーい、シャミまてー。 シャミシャミシャミー♪」
シャミ「フギャー!」
あ、終わったみたいですので映像切り替わります。

105 :この名無しがすごい!:2014/03/04(火) 18:30:15.65 ID:Hi8SFUdr
支援
書き貯め尽きた?

106 :キョンの携帯事件4:2014/03/04(火) 19:18:16.21 ID:9w9p+9B5
キョン「」
古泉「ふう、彼が暴れるから取るのに時間がかかってしまいましたよ。」ツヤツヤ
佐々木「あ、あぁ、うん(キョンが真っ白になって気絶している……)。 で、キョンは何のゲームをやっていたんだい?」
古泉「さて。 ん、これは……『アイドルマスターシンデレラガールズ」ですか。」
 橘 「それってどういうゲームなんですか?」
古泉「簡単に言えばアイドル志望の子を育てたりネット上で対戦させたりするゲームですね。 元のゲームではアニメ化もされています。」
佐々木「まさかとは思ったが……女性の育成ゲームの一種なのかい?」
古泉「ジャンル的にはそっちですね。 詳しくは知りませんが好感度が上がればそういうセリフももらえるようですし。」
みくる「恋人同士になれば終わりなんですかぁ?」
古泉「いえ、それに近い関係にはなるでしょうがトップアイドルに育てるのが最終目的です。 そもそもこの手のゲームは終わりというものがないんですよ。」
 橘 「?」
古泉「オンラインゲームは大体そうなんですけど、ゴールがなくて収集やコミニュケーションが目的のものが多いんです。」
佐々木「それって本人か配信してる会社がやめない限り続くということなのかい?」
古泉「そうですね。 月に数回イベントがあったりして長く楽しめるようですが。」
 橘 「でもずっと同じキャラでやるのって飽きないですかね?」
古泉「同じキャラでも新しい絵が出たり場合によってはそのキャラのCDが出たりしますからね。」
みくる「CDっていうことは声もついてるんですかぁ?」
古泉「選べるキャラは200人近いですが声がついてるのは確か2割弱ですね。 声なしのキャラに声をつけるために応援する人もいるんじゃないですかね?」
佐々木「200人近くもいるのかい? ちなみにキョンはどういうキャラを選んでるのかな?」
古泉「ん……数名いますがキャラの傾向はバラバラですね。」

古泉君が言うには
おっとり巨乳、無口な読書好き、暴力的だけど実はツンデレ、むやみやたら元気っ子、努力家だけどドジっ子、無口な不思議っ子etc……

みくる「見た目はともかく、なんかどこかで見たメンバーじゃないですかぁ?」
佐々木「(頭痛くなってきた)……で、その中でも特にお気に入りとか分かるのかい。」
古泉「リーダーになってる子がそうなんですかね? えっとこの子かな? 能力値は低いのにリーダーになっていますね。」
 橘 「ちょっとパンキッシュな子ですね。 名前は……『二宮飛鳥』。 見た感じだとかぶりそうな人はいませんけど……」
みくる「やっぱり性格ですかね?」
古泉「性格は典型的な中二病の……ボクっ娘ですね……」
佐々木「!?」
みくる「あーこれは。」
 橘 「あーそういう。」
古泉「そりゃ見せられませんね。」
長門・九曜「?」
佐々木「い、いや、単に見た目が気に入ってるだけかもしれないじゃないか。」
古泉「そーかもしれませんね(棒)。 さて、僕らは涼宮さん対策を考えないといけないので失礼します。 佐々木さん、彼のことはお願いしますよ。」
みくる「そうですね。 じゃあ行きましょうか。」
 橘 「ですです。 さぁ、長門さんも九曜さんも行きますよー。」
長門「? では後は任せる。 涼宮ハルヒ対策は任せて。」
九曜「――私も必要?」
 橘 「そうですよ。 ほら行きましょう、行きましょう。」
佐々木「え、あ、ちょっと。」

本当に皆行ってしまった。 キョンをこのままにしておくわけにはいかないから私は残ったけど……取り敢えずこの荒縄は解いておこう。
それに下がカーペットとは言え頭が痛いかもしれないから……これは仕方なくするんだ。 そう、仕方ないんだ。
それにしても、全くこの男は……やれやれだ。

107 :キョンの携帯事件5:2014/03/04(火) 19:24:18.81 ID:9w9p+9B5
数分後

キョン「う……ん。 ここは……?」
佐々木「やあ、お目覚めかい親友。 気分はどうだい?」
キョン「ん、佐々木か? 上から覗き込んでどうした、って膝枕!?」
佐々木「急に起きてはいけないよ。 うなされていたからね。 暫くこのままでいたまえ。」
キョン「あ、ああ。 何かおぞましい夢を見ていた気がする。 ところで佐々木。」
佐々木「(さっきのことは記憶から抹消しようとしているのか)なんだい、キョン。」
キョン「顔真っ赤だぞ。」
佐々木「言うな。 君も赤い。」
キョン「ん、そうか。」

私は今キョンに膝枕をしている。
足が疲れるかと思ったが、なかなかどうしてそれより心地良さが勝る。 そう、思わずキョンの頭を撫でてしまうほどに。
そのまま暫く穏やかな時間が流れた。

佐々木「ところでキョン。」
キョン「なんだ?」
佐々木「あのゲームは一体なんなんだい?」
キョン「……見たのか?」
佐々木「全員が古泉君の解説付きで。」

言うが早いかキョンは頭を抱えて勢いよく転げだした。 あ、壁で思いっきり額を打った。 いい音だ。 うん、あれは痛いな。
今度は額を押さえてのたうちまわってる。 何をやってるんだあの男は。

佐々木「大丈夫かキョン?」
キョン「心と体どっちのことを言ってる!? 体も痛いが心はもっと痛いんだよ! 放っておいてくれ!」
佐々木「みつを?」
キョン「別にいい言葉言ったつもりはねぇよ! いっそ俺をこの世から消せー!」


更に数分後

佐々木「落ち着いたかい?」
キョン「……ああ、お陰様でな。」
佐々木「じゃあ改めて聞くがあのゲームはなんだい? 何故わざわざ隠れてやったんだ?」
キョン「……言わなきゃダメか?」
佐々木「できれば。」

キョン曰く、アレは春先の事件時に九曜さんを見て逃げ出した彼、谷口君から招待されてなんの気無しに始めたそうだ。
メンバーは適当に集めたらああいうメンツになったとのことで全くの偶然らしい。 一人を除いて。
年末近くまではたまにやるくらいで特に熱心にやってたわけではなかったそうだ。

108 :キョンの携帯事件6:2014/03/04(火) 19:28:42.85 ID:9w9p+9B5
佐々木「それがなんでまた?」
キョン「去年末に新しく登場した飛鳥がな……喋り方が誰かさんにそっくりでな。」
佐々木「何故か熱中したと。」
キョン「ああ。」
佐々木「馬鹿か君は。」
キョン「返す言葉もない。」

本当に何をやっているんだこの男は。 身近にいる女性を放っておいてゲームの似た女性にハマるってどういう事だ。
呆れるというかこっちが言葉も出ない。

キョン「いや、だってお前と会おうにも毎回ハルヒ達と一緒だったじゃねぇか。」
佐々木「ん? 確かに最近塾がない日は涼宮さん達と一緒のことが多いが。 その時は君もいるし、それのどこがいけないんだい?」


モニター室

古泉「Oh……」
 橘 「彼もなかなか鈍感ですが佐々木さんもここぞという時が……」
みくる「似た者同士なんですかねぇ。」
長門「涼宮ハルヒ対策は?」
古泉「これが終わったらやりますよ。 もう暫く待っててください。」
九曜「――帰っていい?」
 橘 「そんなこと言わずもう少し見ていくのですよ。」
新川「なかなか悪趣味ですな。 これが若さというものですかな?」
 森 「私もこういうの嫌いじゃないですよ。 機関としてはまずいのかもしれませんけどね。」ワクワク
新川「ハッハッハ、ノリノリですな。」


再び会議室

キョン「いや、そういうことじゃなくてだな。」
佐々木「?」
キョン「ハルヒ達はいない状態でだな。」
佐々木「どういうことだい? 彼女たちといると楽しくないとか?」
キョン「そうじゃなくて! んー、あー! ふたりっきりで会う時間が欲しいって言ってるんだよ!」
佐々木「……!? え? あ、ああ、そ、そういう。 そ、そうね。 そういう時間も必要よね。」


モニター室

古泉「よし!」
 橘 「ヤッター!」
みくる「うわぁ、二人共真っ赤ですよ。」
新川「ほほう。 佐々木様、思わず素に戻ってしまっていますな。」
 森 「あらあら、まぁまぁ、うふふ。 青春ですねぇ。」
長門「……」  ←読書中
九曜「――」  ←窓辺で日なたぼっこ中


まさか会議室の件が皆に見られていたとは……私としたことが失態だ。
果たして、このあと私とキョンはふたりっきりで会う約束をするもまたゴタゴタに巻き込まれるのだけれど、それはまた別の話。
因みにこれが機関的・未来的に問題ないのか聞いてみたのだが、特に問題ないのだそうだ。
本当にそうなのか不安だが、今はこの時を楽しむとしよう。

109 :この名無しがすごい!:2014/03/04(火) 19:34:01.97 ID:9w9p+9B5
はい、これで終わりです。
VIP用にすべての行間を空けていたのを修正したり、3まで投下したらPCがフリーズしたり……
挙句、何故かコピペできなくなったり散々でしたがなんとか終了です。

因みに元ネタは旦那の会社の後輩です。
お粗末さまでした。

110 :この名無しがすごい!:2014/03/04(火) 21:03:39.20 ID:Hi8SFUdr
おつー
最後の日向で光合成してるに違いないくーちゃんがツボだわw
あと、なんだかんだVIPじゃなくて良かったと思うよ
あそこは(体感的には)佐々木さん1・2を争うくらい人気だけど、さすがに佐々木さんにとって都合良すぎるかなとも思ったので

111 :この名無しがすごい!:2014/03/04(火) 22:09:11.25 ID:yIM/0M6I
面白かったです。乙です。これからも面白い話を投下お願いします。

112 :この名無しがすごい!:2014/03/05(水) 00:35:33.44 ID:tUxiPYdO
乙。
巷で佐々木さん属性のキャラがモバマスに何人かいるとは聞いているな。
外見的なところと内面的なところで別々に確認はした。

113 :この名無しがすごい!:2014/03/05(水) 20:02:51.85 ID:fyC0ne2a
久々に風邪の予兆なのですよ佐々木さん

114 :この名無しがすごい!:2014/03/06(木) 05:25:14.75 ID:UZ/OGXVm
今日も張り切ってアニメスレを荒らすぞ

115 :この名無しがすごい!:2014/03/06(木) 17:45:21.28 ID:ZElWq57k
なんかいつの間にかLRが転載禁止になってるんだが、ss保管庫はどうなんだろう
対象がアフィブログってなってるからセーフなのかな?

116 :この名無しがすごい!:2014/03/06(木) 20:45:15.62 ID:t/xeFyFO
>>115
そのゴタゴタでVIPが面倒なことになってるから先日SSをこちらに投下させてもらいました。
詳しく知らない者にとってははた迷惑なだけなんですけどね。
転載されるのが嫌なら初めから自分のブログを作ってそこに上げればいいのに。
転載歓迎の人を巻き込まないで欲しいんですけど。 何かややこしい事情でもあるんですかね?

とまぁ、そんな訳で先日の「キョンの携帯事件」の続きもこちらで上げさせてもらいます。
あと、後半にオリキャラ出ます。 嫌いな人はごめんなさいです。

117 :携帯事件その後1:2014/03/06(木) 20:47:41.62 ID:t/xeFyFO
例の携帯事件から一週間後、キョンと二人で遊びに行くことになったのだけれど……

キョン「なんかさ」
佐々木「中学の時と変わないな、だろ?」
キョン「やっぱりそう思うか?」

という感じである。 まぁ、これが私たちらしいといえばらしいのだが。
ところがだ、

中河「おう、相変わらず仲いいなお前ら。」
須藤「ようお二人さん、次の同窓会はお前ら二人で幹事やれよ。 どうせいつも一緒なんだろ?」
岡本「あー、久しぶり。 ん? ほほう。 じゃ今度一緒に遊びに行こうねー。」
国木田「やあ、二人でまたお出かけかい?」
谷口「なんだなんだ。 キョンてめぇ相変わらずいい身分だな。 ……今日は彼女いないよな。」
鶴屋「おっ! キョン君、随分と可愛い子連れてるじゃないかっ! 手を広げすぎたらそのうち火傷しちゃうぞっ! じゃねー。」

やたらと知り合いに会い、その度に変に緊張してしまってなかなか疲れるのである……そしてトドメが

ハルヒ「何? やっぱりあんたたち付き合ってんの?」
キョン「それをどうしようか検討中だ……」
佐々木「同じく……」
ハルヒ「は?」

結論としてまだ早いということになり、また友人関係に戻ったわけだ。
勿論完全に前のままというわけではないけどね。

古泉「それは……なんといっていいやら。 」
キョン「いいんだよ。 この状態がお互い楽なのがよーく分かった。 協力してくれたのにスマンな。」
古泉「いえ、別口の未来人の方が言うにはあなた達が付き合う分は問題ないそうですから。 閉鎖空間も出ませんでしたし。」
キョン「そうなのか? ところで他のメンツは?」
古泉「緊急女子会だそうです。」
キョン「なんだそりゃ?」
古泉「因みに僕も呼ばれてます。」
キョン「それ女子会じゃないじゃねぇか。 俺は?」
古泉「ダメだそうです。 涼宮さんからここで待機するようにとの事です。」
キョン「俺だけのけ者? なんでさ。」
古泉「さぁ?」

118 :携帯事件その後2:2014/03/06(木) 20:54:21.06 ID:t/xeFyFO
別室

ハルヒ「はい、という訳で緊急会議を始めます。」
みくる「わ、わー。」パチパチ
鶴屋「よっ! ハルにゃん!」パチパチ
 橘 「何が始まるんです?」
佐々木「さぁ?」
古泉「男性は僕だけですか。」
長門「……」
九曜「――」

キョンと友人関係に戻ったあの日の夜、涼宮さんから緊急招集の連絡が入ったのだが、内容まではまだ知らされてない。
あまりいい予感がしないのは気のせいであってほしいものだが……

みくる「キョン君以外で集まって何するんですかぁ?」
鶴屋「あたしも何も聞いてないけど、まぁキョン君には聞かせられない内容には違いないんだろうね。」
ハルヒ「慌てないでみくるちゃん。 今日の議題はこれ、はいドーン!」

ノリノリの涼宮さんがホワイトボードをひっくり返すと、そこにはこう書いてあった。
  『キョンとの関係と男女の付き合いについて考える』
……は? なんだいこれ?

鶴屋「おっ! なんか面白そうだねぇ。 確かにこりゃキョン君には聞かせられないね。」
みくる「キョン君との関係と、お付き合いについてですか?」
 橘 「んー? 彼との関係はともかく、男女の付き合いについて、って何を話すんでしょ?」
佐々木「そっちは苦手分野だから僕には分からないね。」
古泉「んふ、彼とのお突き合いですか。 なかなかいい議題ですね。」
長門「古泉一樹、字を間違えてる。」
古泉「おや、これは『うっかり』していました。」
九曜「――そういうメタ発言はなし。 ――貴方の瞳は何か危険ね。」
ハルヒ「……じゃ、本題に入るわよ。 まずはキョンの事からね。」
鶴屋「ハルにゃんもスルーができるようになったんだね。 鶴屋さん嬉しいぞ。」

何か回りくどい感じの話ではあったが涼宮さんが言うのは要はこういうことらしい。
@ キョンに対しては自分も含め大なり小なり異性として好意の感情を持っている人が数人いる。
A ただ自分が付き合うとなるとそれは何か違う感じがする。 でもここにいる人間以外とキョンが付き合うのは嫌だ。
これは驚いたことに先日私が感じた事と同じなのである。 好意はある。 でも付き合うとなるとまだその段じゃない。
これは一体どういう事なんだろうか? 朝比奈さんも鶴屋さんも頷いているところを見ると同じ感覚なのだろう。
ん? ということは朝比奈さんはキョンに好意を持っているにもかかわらず私を応援してくれたことになる。

みくる「あ、はい。確かにキョン君に対しては思うところがあるのは確かですけど……」
佐々木「それならばどうして?」
みくる「それは独占欲とは違って、キョン君に限らず皆が幸せに笑ってくれたら私も幸せかな……って。」
佐々木「それは……!?」
ハルヒ「ー! みくるちゃーん!」
鶴屋「みくるぅ〜!」

私が驚いている間に涼宮さんと鶴屋さんが朝比奈さんに抱きついたせいで言葉をかけられなかったが……
ほんの一瞬ではあったが彼女の瞳が悲しみに染まるのを見てしまった。
そう、彼女はこの時代の人間ではない。 いつかは未来に帰る存在。 違う時代に生きるキョンと結ばれるわけにはいかないのである。
一瞬の変化ではあったがそれは彼女の慟哭とも言えるもので、それが私の心に深く突き刺さった。
彼女はその見た目と普段の言動からは思いもつかないほど心の強い人間なのだろう。
以前知らないことを嘆いていたとキョンは言っていたが、その心の強さ故そのままこの重要な位置にいることができるのだと確信した。
私は改めてこの愛らしい、小柄な上級生に深い尊敬の念を抱かずにいられなかった。
……が、そろそろ二人を止めねばなるまい。 もうアレはハグとは言えない。 古泉君の目に毒だ。

119 :携帯事件その後3:2014/03/06(木) 20:58:11.10 ID:t/xeFyFO
ハルヒ「ふぅ、ちょっと足りないけどまぁ堪能したわ。」ツヤツヤ
鶴屋「うん、相変わらずアレは反則にょろ。」ツヤツヤ
 橘 「だ、大丈夫ですか! お二人共、何やってるんですか! 古泉さんも止めてくださいよ!」
みくる「ふぅ、ふぅ……佐々木さんとあなたが途中で止めてくれたから大丈夫です。 ありがとう。」
古泉「いつもの光景ですからね。 それに助けたくても立っているので立てません。」
 橘 「何を訳の分からないことを。 こんなのがいつもの風景っておかしいでしょ!」
佐々木「橘さん落ち着いて。 キョンもこの光景をいつも見てるのかい? ちょっとそれは考えものだね。」
ハルヒ「みくるちゃんが疲れてるみたいだからちょっと休憩にするわね。」
長門「……」  ←騒ぎが始まった時からずっと読書中
九曜「――」  ←その隣でずっとカエルの着ぐるみを観察

数分後

ハルヒ「はい、では再開します。 キョンに関しては皆考えはほぼ同じと思ってていいのかしら?」
古泉「そうですね。 彼もラブレター騒ぎの時似たようなこと言ってましたし、同じような感情を持ってるんじゃないですかね。」
佐々木「うん、僕とのことも例のゲームが起因みたいだし、今思うと本来はそういうつもりじゃなかったのかもしれない。」
鶴屋「ということは今後何かがきっかけで誰かとどうこうなるって可能性は少ないってことなのかなっ?」
みくる「そういうことになるのかなぁ。」
 橘 「ところで彼にそういう感情を少なからず持っている女性ってこの場だけでもどれだけいるんですか?」

という訳で挙手を求めたところなんと橘さん以外全員。 まぁ、予想通りではあるけど、長門さんと九曜さんは分かってるのか微妙だな。
涼宮さん曰くそれ以外にも心当たりがあるそうだ。 また頭痛くなってきた。 人気者だなキョン!
それにしても橘さん、あなたやっぱり女の子が好きなの?

 橘 「なんですかやっぱりって! そんなわけないのです! ちゃんと好きな男性くらいいるのです!」
佐々木「だよね。」チラッ
ハルヒ「そうよね。」チラッ
みくる「ですよね。」チラッ
鶴屋「ほほう、なーるん。」チラッ
古泉「ん、皆さんどうしました? 何かついてますか?」
 橘 「な、何ですか何ですか。 皆さんどこ見てるんですか!」
佐々木「いやいや」ニヤニヤ
ハルヒ「べっつにー」ニヤニヤ
みくる「なんでもないですよ」ニコニコ
鶴屋「でもさー」
佐ハみ鶴「「「「本当にあれでいいの?」」」」ズイッ
古泉「おお、見事なハモリですね。」  ←あれ
 橘 「あたしのことは放っておいてください!!」

120 :携帯事件その後4:2014/03/06(木) 21:00:18.27 ID:t/xeFyFO
ハルヒ「はい、横道にそれたので軌道修正します。 今度はキョンの扱いに関連して男女の付き合いについて議論したいと思います。」
みくる「どういうことですかぁ?」
ハルヒ「今の日本、まぁ世界中の多くでは婚姻に関して男女お互い一人ずつの組み合わせしか認められていません。」
鶴屋「たまーに一夫多妻があるくらいだね。 秘境の部族だと多夫一妻のところもあるみたいだけどさ。」
佐々木「法の根源は宗教的・倫理的な理由だけど、本音を言えば経済的な理由もあるだろうね。」
 橘 「一夫多妻で共働きしても奥さんが同時に妊娠・出産となると旦那さん一人の稼ぎじゃ厳しいでしょうからね。」
古泉「まぁ、そういうのはただ無計画なだけで調整すればいいだけの話ですけどね。 実際は倫理的というか精神的な理由もでしょうね。」
ハルヒ「簡単に言えば独占欲かしら。 でもそれっておかしな話よね。」
佐々木「お互い納得の上なら多夫多妻でもいいんじゃないか、ということ?」
ハルヒ「そういうこと。 でも日本だと複数人との結婚となると認められないどころか重婚罪っていう罪になっちゃうのよね。」
古泉「同棲という形ならできなくはないですけどね。」
 橘 「それでもやっぱり不安定な関係じゃなくて結婚っていう証みたいなのは欲しいですよ。」
みくる「その辺は男女の結婚観の違いかなぁ。 ウェディングドレスへの憧れみたいなのは男性にはないでしょう?」
鶴屋「実際はちゃんとした理由があるのかもしれないけどね。 でも法律ができた頃のことを考えるとねぇ?」
 橘 「女性の社会進出は稀、結婚後に至っては個人事業をやっている旦那さんの手伝いくらいの頃ですね。」
長門「女性の社会進出が当たり前になった今なら経済面に限ればさほど問題はないはず。」
ハルヒ「皆で仲良く一緒に暮らせれば楽しいと思わない? あたし達なら問題ないと思うんだけど。」
佐々木「しかし僕たちみたいなのは本当に稀なケースじゃないかな。 一般的には反対の人が多いと思うよ。」
鶴屋「責任さえ取れば相手の浮気を認めることになるからねぇ。 市民団体がうるさそうだこりゃ。」
 橘 「自分が付き合ってる人に別の同性の相手がいるっていう状況に耐えられない人も多いでしょうからね。」
ハルヒ「面倒くさい連中は今のままでいればいいのよ。 あたしみたいな考えの人たちにまで口出しするんじゃない!ってね。」
鶴屋「わはは、あたし達が参政権持てる年齢になったらその案を持って政界に乗り込むかい?」
ハルヒ「それだと時間がかかりすぎるのよね。 でも手段としては署名を集めて今政界にいる人に嘆願書を出す位しかできないわね。」
佐々木「それも可能性としてはかなり低いね。 しかし現状で出来るのはそのくらいかな。」
 橘 「もしそれをやったら機関はどうするんですか?」ヒソヒソ
古泉「いやぁ、さすがに法律を変えるのは骨が折れるどころの話じゃないですからね。 出来る限りのことはしますけど。」ヒソヒソ
みくる「どちらにしても難しい話ですよねぇ。」
ハルヒ「あーもう! 今の政権で案を出してさっさと通せばいいのよ。 それくらい面白いことやりなさいよ政治家!」
長門「!」
古泉「どうしたんですか長門さん?」
九曜「――涼宮ハルヒから大規模の情報フレアが噴出。 ――もうすぐ世界中を飲み込む。」ボソボソ
佐々木「ということは」ヒソヒソ
長門「世界の改変が行われる。 しかしこれは人の意識のみの改変。 そう、改変というよりは意識改革に近い。」ヒソヒソ
 橘 「はぁ〜、今回は何をやったか予想できますね。」ヒソヒソ
みくる「えー!、あ、はい。 えっと今回のことは規定事項だそうです。」ヒソヒソ
古泉「彼と佐々木さんの交際が何故問題にならなかったのかこれで分かりましたね。」ヒソヒソ

やれやれ、彼女の無意識の中じゃ結構切羽詰ってたようだね。
でもあくまで人の意識を変えるだけに留めたのは以前の強引な性格の彼女からは見られない行動だね。
彼女も成長している、ということでいいのかな? 私も負けていられないな。
それにしてもくっくっ、やってくれたね、涼宮さん。

鶴屋「じゃあ世界中でキャンペーンでもやるっさ!」
ハルヒ「いいわね。 SOS団、世界進出よ!」

121 :携帯事件その後5:2014/03/06(木) 21:03:40.39 ID:t/xeFyFO
十数年後

??「……まさかそれで?」
佐々木「そう、次の日世界の主要国で一斉に法律改正の運動が始まってね。 当時は騒ぎになったもんさ。」
キョン「ああ、シンクロニシティーだ、謎の宗教団体の仕業だとか色々言われたな。」
??「何を呑気なことを。 その原因になったのは親父じゃないか。 でもなんで俺にハルヒ母さんのことを全部打ち明けたんだ?」
キョン「ハッハッハ、それを言われると耳が痛いな。 がキョウジ、分かってるんだろ?」
佐々木「君は私に似て理屈っぽくなったが、キョンにも似てなかなか頭の回転が早いからね。」
キョウジ「……まさかとは思うが、ハルカかハルナが?」
キョン「ああ、先日急に能力が発現した。 幸い古泉と橘の婚姻を切っ掛けに一緒になった組織団体がまだあったから対応はできたらしい。」
佐々木「因みに能力が発現したのは二人共だよ。」
キョウジ「……は? いやいやちょっと待って母さん! ただでさえ爆弾娘なあの二人にそんな厄介な能力って!」
長門「心配ない。 私たちの子供達もそれぞれ一斉に能力が発現した。 皆であなたのバックアップを行う。」
キョウジ「おわっ! 有希母さん。 急に出てくるのやめてっていつも言ってるだろ! ……バックアップ?」
みくる「そうよ、私の子の未希と未華、長門さんの子の有未ちゃんと有可ちゃん、古泉くん家の一姫ちゃんと佐京ちゃんね。」
キョウジ「みくる母さん、聞き間違えていなければ見事なまでの癖有り双子女性陣の名前が挙がった気がするんだけど?」
キョン「仕方ねぇよ、能力発現者で身近にいたのがその子達だしな。 お前が鍵らしいし手伝わせようにも妹のキヨミはまだ小さいしな。」
キョウジ「何他人事なんだよ親父! 美代子母さんのとことか○○(鶴屋さんの下の名前)母さんとこの男連中はどうしたんだよ!」
佐々木「残念ながら彼らに能力の発現は見られなかったそうだ。 そもそも年齢が違うし、恐らく母親の影響を受けるんだろうね。」
キョン「そうだ、長州・西京兄弟なら九曜の能力を引き継いでる。 彼らもバックアップするそうだ。 良かったな、男もいるじゃないか。」
キョウジ「あんな電波兄弟がいたら余計混乱しちまうじゃねぇか! 収集つかねぇぞこれ!」
佐々木「収集で思い出した。 春からあなたが行くことになった北高、ハルカとハルナと今言ったバックアップメンバー全員行くからそのつもりで。」
キョウジ「」
キョン「ハルヒがハルカとハルナにSOS団の事を話したんだと。 そうしたらあいつら北高に行きたいって言い出したそうでな。」
みくる「未希と未華はあなたより一つ年上だけどもともと北高だし、ほかの子達も皆進路を北高に変えたわ。 皆ノリノリだったわよ。」
佐々木「皆本当はもっと上を狙えたんだがあなたも行くから都合がいいということになってね。  いっそ新生SOS団でも作ったらどうだい?」
キョン「長州・西京は生徒会からのバックアップだそうだから男一人美女だらけのハーレムだ。 良かったなオイ。」
キョウジ「親父はもう黙れ、口縫い付けるぞ! ……はぁ、やれやれ。 あいつらのお守りは中学までと思ってたのに……」
ハルカ「たっだいまー! キョウジ帰ってる?」
ハルナ「あ、いた! キョウジ、あんたの進路北高よね! あたし達も北高に行くことにしたわよ!」
キョウジ「あぁ、そうらしいな……」
ハルカ「何よ! 元気ないわね! あ、さては先に聞いて喜びすぎて疲れたとか?」
ハルナ「まぁ仕方ないわね! ところでSOS団って知ってる? 高校の時母さんが団長で父さんが雑用でね……」
有未有可「「ただいま」」
ハルカ「あー、おかえりー。 ねぇねぇ、あたし達進路北高にしたのよ。」
有未「聞いている。 私達姉妹の進路も北高。」
有可「因みに古泉家の一姫と佐京も進路を北高にしたと言っていた。」
ハルナ「それ本当なの!? 北高は未希ちゃんと未華ちゃんもいるし、SOS団の子供全員集合じゃない!」
キョウジ「ああ、そうだな……」
ハルカハルナ「「これは新生SOS団を作るしかないわね!!」」

122 :携帯事件その後6:2014/03/06(木) 21:04:59.34 ID:t/xeFyFO
くっくっ、キョウジが早くも真っ白になってるね。 これは私たちの時より賑やかになりそうだ。
まぁ、私も出来る限りキョウジのバックアップをするけどね、なるべく彼らで全てやってもらいたいものだ。
モラトリアムの時期は子供から大人への通過期間だ。 大人の手出しは極力避けるべきだからね。
ああ、勿論迷った時や道を大幅に違えた時は手を差し伸べるよ。
キョン、子供達に対して特に甘い君に言ってるんだよ? 君はまだ鶴屋家の当主でもあるんだから甘やかさずしっかりやってくれよ。

長門「確かにあなたは子供に対し少し構いすぎなところがある。」
みくる「そうですね。 そろそろ親離れさせてあげないとダメですよ?」
キョン「それに関しては自分の高校時代を思えば分かってるつもりだけどなぁ。 鶴屋家当主ってのも今はお飾りだしな。」

何を言ってるんだ、鶴屋財閥を世界規模の大財閥にしたのは間違いなく君じゃないか。
それなのにあっさり事実上の相談役に引き下がって実質当主をまだ大学生と高校生の息子に継がせると言った時は耳を疑ったぞ。

キョン「あれはお前ら嫁連中や古泉達の能力の高さ故だ。 おれはそれをまとめたに過ぎんよ。 それに……」
佐々木「それに、なんだい?」
キョン「俺には雑用係が一番性に合っている。」
佐々木「くっくっ、ここまで有能な雑用係はそういないよ。」
キョン「だからそれは周りに支えてくれる有能な人がいてこそだ。 特にお前には公私共に一番世話になっているしな。」
佐々木「それは言いっこなしだよキョン。 僕は、いや私はただあなたと一緒にいるだけで幸せなんだから。」
キョン「お前……その言い方は反則だ……」
佐々木「キョン……」
子供’s「……」
キョウジ「だ・か・ら! いい年して子供のいる前でイチャつくな、っていつも言ってるだろ!」
みくる「私たちも見慣れたとは言え、焼かないわけじゃないんですよキョン君」ガシッ
長門「これからは私との時間。 みくる、あなたは後回し。」ガシッ
キョン「お、おい、二人共落ち着け。 いい年してみっともない、ってあれ? 二人共お怒りのご様子? あれ? どこに連れて行かれるの俺?」

やれやれ、相変わらず女性に関しては『口は禍の門』を地でいってるなキョンは。 子供たちもさすがに呆れて各々の部屋に行ってしまった。
……あの情報爆発から1年後、多夫多妻が世界中で当たり前になりその影響は時間まで越え、この時代でのみくるさんの結婚も可能となった。
数年後鶴屋家に婿入りしたキョンに皆(吉村美代子さんは更に数年後)で嫁ぐこととなり、それぞれに子供が生まれ今に至る。
鶴屋家のご厚意により敷地内に家族別の離れ(とは言ってもちょっとした一軒家と変わらない)が用意されたのには流石に驚いたものだ。
食事時や団欒時以外は各々の離れで生活しているが、私は皆が帰ってきた時に通るこの広い居間から庭を眺めるのが好きだったりする。
みくるさんや有希さんが言うにはこれはいくつもある未来の可能性の一つだということらしい。
だとしたら私は幸運なのだろう。 これ以上ない幸せな生活をこれからも満喫したいものだ。

キョウジ「いやいや、いい話風にまとめてるけど俺はどうすればいいのさ、母さん。」
佐々木「頑張れ若人。 大丈夫、君は私とキョンの大事な息子だからね、母は陰ながら応援しているよ。 くっくっ。」
キョウジ「はぁ、やれやれ。 もういいや、無理やり楽しんでやるよコンチクショー!」



123 :この名無しがすごい!:2014/03/06(木) 21:15:45.57 ID:t/xeFyFO
はい、終わり方がこの上なく微妙ですがこれで終わりです。
命名センスが無いのは自分でもよく分かっているので触れないでください。
こういう未来があってもいいかな、と思ったのが先で携帯事件はそのついでだったりします。

ところで佐々木さんのモノローグを一人称『私』でやりましたがみなさんの中ではどうなんでしょうか?
自分の中では『僕』はあくまでも男性に話し掛ける時だけだと思っていますので。
違和感ある人がいたらごめんなさい。

また佐々木さん中心の話を思いついたらここに上げさせてもらいます。
お粗末さまでした。

124 :この名無しがすごい!:2014/03/07(金) 00:27:31.08 ID:4zYGKFWz
>>115
それに関しては確かに注視はしている。
非アフィなら問題なさそうではあるが、なんかWikiに関してどうするか検討している模様。
2ch用Wikiを立ち上げる可能性もあるらしい。

>>123
乙です。
自分の中では佐々木さんの本来のモノローグの一人称は「私」だと思っているけれども、
語っている題材に対する感情を踏まえたりや頭の中覗かれている的なメタな理由で「僕」も
かなり多かったりと混ぜこぜな感じ。

そもそも砕けた感じの女言葉がハルヒに対してしか言っていないから難しい。

125 :この名無しがすごい!:2014/03/07(金) 16:40:36.39 ID:F+Cc38sd
東京都心でまさかの雪ですよ佐々木さん

126 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/07(金) 23:24:34.92 ID:T+xevwJm
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その十九

 次の日。
 昼過ぎに、俺が昼飯を食いに病院から戻ると、谷口が佐々木のもとを訪ねに来ていた。
 朝比奈さんの件に関するする中間報告といったところである。
 「朝比奈さんが行方をくらましたのは、彼女の親類筋にあたる人物がわかったからだ。谷口君も知っての通り、彼女は孤児だ。
ただ、親戚縁者がいることは、こちらの調査で分かった。彼女はその親類に会いに行っている可能性が高い」
 「そ、それで、朝比奈さんの居所は?」
 「最終的な確認はまだなんだが、豊阪都・澄良にいる可能性が高い。いくつかの証拠の下調べをして、近いうちにそこに行く」
 「ありがとう、佐々木さん。期待しています。彼女にもいろいろ事情はあると思うけど、俺は待っているんで、ぜひよろしく
お願いします!」
 谷口が部屋をが出て行ったあと、佐々木はため息をつく。
 「キョン、紅茶でも飲むかい?」
 「ああ。もらえるか?」
 佐々木は俺に紅茶を入れてくれて、そのあと、少し考え込むような表情をしていた。
 「ねえ、キョン。僕は谷口君にああいったんだが……朝比奈さんは、彼の所へ戻ってこないような気がするんだ」
 それは俺も感じていたことだった。朝比奈さんが行方をくらました事の背後にあるもの。彼女の存在は、その中心に位置するように
なってきている。
 「そうだとしても……最後まで、彼女を探そう。それが探偵としての僕の仕事だからね」
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 豊阪都・澄良は、水の都・豊阪都の最前線ともいうべき港町である。
 工場や倉庫が立ち並び、二十四時間、街も人も動き、荷はひっきりなしに運ばれ、工場や倉庫で働く労働者やその家族、商売人が暮らす
、活気あふれる街だ。
 路面電車を降り、澄良の駅を出て、行きかう労働者の中に紛れ込み、佐々木と二人で街中を歩く。
 朝のそれなりに早い時間にも関わらず、多くの商店は、すでに店を開け、露天商も出ている。夜間や早朝勤務を終えた労働者相手らしい。
 「ここには近西一帯のみならず、皇國全土から出稼ぎ労働者がやってくる。つまりだ、余所者が来ても別に不審がられることはない。ビ
リケン教団が来ようが、SOS団が来ようが、紛れ込むのは簡単さ。それに、ほら」
 佐々木が指差した先には、花立総合電機の社名を記した工場や建物が並んでいる。ここに本社もあるそうだが、なるほど、ビリケン教団
が本拠地とするには、いい場所だろう。
 「おそらく今日か明日中にも何か動きがあるだろうね。ビリケン教団だろうと思うけど、彼らは”鍵”を手に入れたようだし」
 今朝、鶴屋財閥に使える執事の新川さんから連絡があった。朝比奈さんの首飾り――超硬度金属で作られた、彼女と身内らしき人物の写真
が埋め込まれた、彼女がお守りとしていた首飾りが、彼女の部屋から何者かによって盗まれたということだった。
 彼女を保護した孤児院の職員にその写真を確認してもらった後、首飾りは彼女の住んでいた部屋に戻されていたのだが、それを今日の未明に
誰かが部屋に入り、盗んでいったということだ。
 「あの首飾りが”鍵”だったわけか」
 「ああ。ビリケン教団が、そしてSOS団が求める波動エネルギ−を手に入れる手掛かりだったんだね」
 世界を変えるといわれる未知の物理活力(エネルギ−)。果たしてどんなものやら。

  ”?”
 「佐々木」
 「キョン、君も気づいたのか?」
 「ああ。俺達を付けている奴がいるな」
 俺達の後を誰かが付けている。ビリケン教団か、SOS団の人間か。
 「キョン。少し先の左手に、甘味茶屋が見える。あそこにはいって、尾行者をやり過ごそう」
 「了解」
 俺達は甘味茶屋へ入った。

 店の奥の席に着き、わらび餅と濃茶を注文する。
 尾行者は男二人。
 「おや」
 「キョン、彼らを知っているのかい?」
 「ああ。通天閣楼近くで、俺を襲った奴らだ」
 「ということは、SOS団か」
 格子戸の隙間から、男たちが、店の近くをうろついているのが見える。
 「食べてしまってから、裏口から出させてもらうとしよう」
 そういったとき、男たちが急に慌てたように走り出した。
 「どうかした、キョン」
 店の外に出ると、男たちは誰かを追いかけているようだった」
 ”あれは、誰だ?”
 黒く長い髪の女性の姿が遠くに見え、男たちはその女性を追いかけていた。

127 :この名無しがすごい!:2014/03/07(金) 23:27:36.50 ID:T+xevwJm
>>123 乙です。たくさん佐々木さんSSを投下してください。姉弟ともども楽しみに
しています。

128 :この名無しがすごい!:2014/03/08(土) 09:56:24.53 ID:Bi/MLK2I
海外規制解除されてますよ佐々木さん!

>>126
避難所にも書いたけど黒髪ロングの女性は鶴屋さんかな?支援ー

129 :この名無しがすごい!:2014/03/08(土) 19:34:05.64 ID:Bi/MLK2I
今朝は氷が張ってたのですよ
まだまだ冷えますね佐々木さん

130 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/09(日) 02:45:03.77 ID:q0RKsvTZ
         名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十

 「黒髪の長い女性?ひょっとして、少し小柄ではなかったかい?」
 「ああ。そういえば、背は低かったな」
 「ひょっとすると、それは橘京子嬢の所にいた、使用人の周防九曜という女性かもしれないね。彼女も鶴屋家にいた森さん
と同じく只者ではない感じがしたんでね。まあ、ビリケン教団の一員だろうね」
 「森さんもただの使用人じゃなさそうだからな」
 お代を払って、甘味茶屋を出る。
 「SOS団の奴ら、花立総合電機の周囲を嗅ぎまわっているということは、奴らも何か気付いた、てことだな」
 「多分、鶴屋家の周囲に人を配置させておいたんだろうね。波動エネルギ−の技術に朝比奈さんが関わっていることは、結構
早くからきづいていた可能性があるからね。何せ、古泉=モラン=一樹氏は、橘京子嬢の婚約者なわけだし」
 「”鍵”が盗まれたのを知って、動き出したわけだ」
 「こちらも早めに行動した方がよさそうだね」
 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「澄良にある花立総合電機の工場は、全部で、十五棟。港湾関係者、工場労働者の動きを見ていたが、唯一人が全く入っていない
場所があった。第八棟。ここの運河に並んでいる三つの棟のうちの一番右の建物だ。何でも倉庫として使われる予定らしいんだが、
未だ使われてはいないとのことだったよ。ただ、警備員は他の棟と変わらない人数が配備されていたけどね」
 工場からさほど離れていない場所にある、安宿の二階に俺と佐々木はいた。
 「工場も全部が全部二十四時間稼働というわけではないらしい。一四棟の工場のうち、その体制で稼働しているのは、半分の七棟。
使われていない倉庫の並びの建物も、夕方には稼働を止めている。侵入するなら、そのあと、運河側から入り込んだほうが無難だ」
 「だけど、花立総合電機――ビリケン教団側も警戒はしているんだろう?」
 「ああ。そこで、盲点を突くことを考えている」
 「?」
 「正面から行くよ。少々変装が必要だけどね」
 「ん、それでこの宿に来る前に古着屋で買い物したわけか?」
 「その通り。工場労働者の流れに紛れ込むつもりだ」
 「となると、勤務交代まで待つ必要があるな」
 「その通り。後、三時間ほどある。キョン。この近くの銭湯に行って、それから少し休んで後に備えるとしよう」
 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 午後五時一五分。
 勤務交代の人の流れに紛れ込み、労働者に変装した俺達は、あっさりと工場敷地内に入り込んだ。
 「とはいうものの、あの倉庫に行く人間はいないわけだから、これから先は注意だ。それに……同じことはSOS団も考えるだろうしね」
 「奴らも紛れ込んだ可能性もあるってことか」
 「そうだよ。警戒は怠らないようにしないとね」
 俺と佐々木は巧みに人の流れに紛れ、問題の第八棟に近づいていく。
 工場の敷地内は、存外緑が多い。
 「木を植えているのはありがたいな。外から見えないようにするためのものだろうが、こちらの姿も隠してくれる死角が増える」
 「キョン。いい具合に、大きい木が八棟の入り口の近くにある。あの木の上で、しばらく待とう」
 「了解」
 俺は周囲を見回し、人の姿がないことを確認すると、呼吸を整える。
 助走をつけて走りだし、気合とともに、地面を蹴った。
 佐々木の祖父から習った、合気流武術の奥儀技・軽身跳で、俺の体は木の上に登っていた。
 佐々木が俺に続き、やはりその技で、木の上に登ってきた。
 「ここで様子を見るとしよう」
 周囲は徐々に薄闇に包まれていこうとしていた。
 
 
 

131 :この名無しがすごい!:2014/03/09(日) 06:40:58.18 ID:9KB/8UgB
支援
黒髪女性の想像いきなり外れたw言われてみればくーちゃん適任でした

132 :この名無しがすごい!:2014/03/09(日) 17:26:34.48 ID:xOU1cMZ6
なんか@wikiにトロイ仕掛けられてアクセスしない方がいいとかいう情報聞いた。
問題が解消されない限りはまとめ開かないほうがいいかもしれない。

133 :この名無しがすごい!:2014/03/09(日) 18:04:41.88 ID:9KB/8UgB
ホワイトデーのために用意したキョンのサプライズに、事前に気付いてしまった佐々木さん

>>132
把握しました

134 :この名無しがすごい!:2014/03/09(日) 20:56:31.30 ID:XVsUonAt
>>132
まぢですか!?
私ここに来る時はいつもwiki経由なんですけど……勿論今日も
これってヤヴァイじゃねぇですか
ここをブックマークしておいた方がいいんですかね?

135 :この名無しがすごい!:2014/03/09(日) 21:07:55.37 ID:9KB/8UgB
俺も把握と言った側から間違ってアクセスしちゃったよう
ガラケーだけど大丈夫かな一応速攻で切断&一旦電源落としたりしたけど

136 :この名無しがすごい!:2014/03/10(月) 19:27:59.66 ID:t4HMXIgl
P2なくなって巡回頻度の低下は如何ともしがたいのですよ
どこかに良い専ブラありませんかね佐々木さん

137 :この名無しがすごい!:2014/03/11(火) 08:04:09.43 ID:UgDV1UtK
書き込みフォームが凄いことになってますね佐々木さん…
2chどうなっちゃうんでしょうか

138 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/12(水) 00:24:16.76 ID:Xp+R2WlP
         名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十一

  木の上の足場は、思ったよりも狭く、しかも見回りの警備員から姿を隠すため、俺と佐々木は、必然的に体をくっつける
嵌めになった。
 ”少し恥ずかしいな”
 佐々木の、女性特有の蠱惑的な匂いが、俺の花をくすぐる。
 「キョン、足場が悪いので、僕を支えてくれないか。ちょっと不安定だ」
 そういって、佐々木はさらに体を密着させてくる。
 ”柔らかい……いや、ここは耐えろ、俺”
 理性が揺らぎそうである。

 「!」
 第八棟の中から、何か大きな物音が聞こえる。銃声、怒号、悲鳴。
 「中で何かあったな!」
 「行ってみよう、キョン」
 俺達は気から降りて、第八棟の入口へ向かう。
 この入口から出入りした人間はいない。中にいる奴は、どこか別の場所から入ったのだろう。
 入口は鍵がかかっていなかった。俺達は中に入ると同時に、拳銃を取り出していた。
 有機貯光燭灯の室内照明が第八棟内部を照らし出していたが、そこに展開されている光景に、俺は唖然とする。
 伽藍堂に近い、だだっ広い建物の床に、男が四人伸びている。そのうちの一人に見覚えがあった。
 ”SOS団の奴か”
 そして、男を倒したと思しき者が、男たちの目の前にいた。
 「こいつは……まさか……」
 「ロボット、人造人間か!」

 皇國大礼記念博覧会という行事が、去年、皇都で行われたのだが、そこで大いに話題を集めたのが、人造人間、外国では
ロボットと呼ばれる、機械仕掛けの人形だった。豊阪都毎朝新聞社と花立総合電機が共同で開発したもので、全長三メート
ル五〇センチ、幅三メートルのそれは、「学天測」と名付けられていた。
 蒸気と圧搾空気を利用したなめらかな動きを特徴とするこの人造人間は、炭坑や危険な場所での作業を行う用途として、
その後改良がくわえられ、今年の初めに、第一号が九州の炭鉱に導入されていた。
 そして、軍も興味を示していて、研究が密かに進められているとの噂があった。一部ではそれを「機士」と名付けられて
いて、すでに運用されているのではないかという報道も出たくらいだ(国防部は否定したが)。
 俺達の目の前にいるのは、履帯式クローラー(キャタピラ)を下半身として、上半身が人間という、奇妙な形をした人造
人間だった。そして、高さは四メートルはあろうか。しかもこいつは…… 
 「こいつ、自分で動いている!?」
 「そんな馬鹿な!」
 学天測にしろ、炭坑用の人造人間にしろ、遠隔操作が必要であり、人手がいるのは変わりない。
 だが、俺達の目の前にいる人造人間には、人が動かしている気配はない。無線で動かしているようでもない。自分の意志
で動いているかのように、真っ直ぐ俺と佐々木の方へ向かってくる。
 「ちいっ!」
 動きは素早く、そして滑らかだ。金属性の腕は重さもあり、大人一人ぐらい、関単にふっ飛ばせる力はあるだろう。
 俺の回転式拳銃「飛影」が火を噴く。
 九ミリ高速弾は全弾命中したが、動きは変わらない。表面は改良型超々ジュラルミンらしく、弾はめり込んだが、貫通は
していない。
 「キョン、表面じゃだめだ。動力伝達部分を狙おう。蒸気と圧搾空気を送る管を狙い撃ちだ」
 「どこの部分だ?」
 「覆われているからわかりづらいけど、間接部分、首の所と、履帯式クローラー(キャタピラ)の所に管が見える」
 「わかった。俺が下を狙う」
 「気を付けて、キョン」
 そういうと同時に佐々木は、自動拳銃「星桜」の引き金を引いていた。
 
 
 

139 :この名無しがすごい!:2014/03/12(水) 07:09:17.66 ID:oSaNJPHt
支援
非常時にイチャついてんじゃねーよとツッコみたい所だが、非常時じゃないと長門の邪魔が入るかw
吊り橋効果のオマケ付き?策士ですな佐々木さん

無限軌道の呼び名は普遍化しなかった世界みたいね…

140 :この名無しがすごい!:2014/03/12(水) 18:23:06.00 ID:oSaNJPHt
なんとか雨が降りだす前に帰宅出来たのですよ
雨の後にはまた寒くなるそうなので、体調管理には充分気を付けてくださいね佐々木さん

141 :この名無しがすごい!:2014/03/14(金) 02:30:35.24 ID:Piijo+mK
震度3だったのですよ佐々木さん(´;ω;`)
短い揺れが2回来ました

142 :この名無しがすごい!:2014/03/15(土) 11:17:08.92 ID:HcfrvkP1
昨日の地震は結構激しかった

143 :この名無しがすごい!:2014/03/15(土) 21:17:17.35 ID:fEQyFJGb
大きな被害は無かったようで何よりですよ

ハルヒ登場人物は年代設定的に阪神淡路大震災を体験してるっけ?

144 :この名無しがすごい!:2014/03/16(日) 01:06:35.19 ID:/fB2O3f6
作者(と鶴屋さんの声優さん)が被災者だったのは知っているけど、
ハルヒの世界ではあんまり気にしてないじゃないかな。

145 :この名無しがすごい!:2014/03/16(日) 08:10:36.85 ID:yFIowVen
>>144
そういや鶴屋さんの中の人はテレビ番組のレポート中に地震来たんだっけ

やっぱり現実世界の生々しい出来事とハルヒ世界は無縁にしといた方が良いんだろね

146 :この名無しがすごい!:2014/03/16(日) 22:26:12.65 ID:sAUsJdyh
ちょっと辛口な意見になるが、藤原が過去人を愚か者ばかりだとか、お前たちは化石以下の存在だとか
口汚く罵ってたけど、私に言わせれば、一番どうしようもないのはお前の方だと思う。

誘拐や女を人質に取って脅迫するような、卑劣な行為をしておいて、ましてやその行動すら自分では何もせず
自分がバカにしている橘や九曜など他人にやらせておきながら、自分は偉そうにふんぞり返ってだけで、人をバカにするのも、いい加減にしろクソガキが!と言いたくなった。
まあ藤原にどんな事情があったのか知らないけど、他人を罵る前に藤原は、自分をどうにかした方が良いんじゃないのか?

147 :この名無しがすごい!:2014/03/17(月) 00:36:10.88 ID:oR7nly+u
多分今の俺らがツンデレツンデレ、って
攻撃的な態度の人をはやしてたりするので、
あれが時代と共にエスカレートしていって、
藤原の未来は、
「誠意をもって交渉するには、まずガツンとかませ」
というのが当たり前になってしまっているんだよ……

148 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/17(月) 01:13:41.76 ID:9v+m/XYb
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十二

 佐々木の拳銃が放った九ミリ高速弾は、人造人間に命中したが、動力伝達管には当たらなかったようだ。覆いがかぶさっている部分の隙間
に当てるのは、なかなか難しい。
 簡速弾丸充填六連環( スピ ―ドロッダ―)で、俺は打ち尽くした弾丸を交換し、変えの弾丸を装着し、「飛影」の引き金を引く。
 履帯式クローラー(キャタピラ)に命中するが、動きは止まらない。
 人造人間は、意志あるかのごとく、俺達に向かってくる。
 ”少し危険だが”
 俺はわざと床に転がる。
 その俺をめがけて、人造人間は迫ってくる。
 ぎりぎりまで惹きつけ、この位置から見える動力伝達管に向けて、引き金を引く。と同時に体をひねり、人造人間が振り下ろした金属の
拳を避ける。
 人造人間の動きが鈍り、履帯式クローラー(キャタピラ)の隙間から、蒸気が噴き出す。
 「よし、今だ!」
 佐々木は軽身跳で人造人間の体に飛びつき、同時に、引き金を引く。
 八発ほど弾丸の音が響き、やがて人造人間は動きを止めた。
 「ふう」
 人造人間の体から飛び降りた佐々木の体を俺は受け止める。

 「見事な連携です。さすがは名探偵」
 手を叩く音と感嘆したような声に振り向くと、そこには見覚えがある人物が立っていた。
 「古泉=モラン=一樹」
 「覚えていておいていただき光栄です」
 その横にはもう一人、女性の姿があった。
「ふうん、その男が、古泉君が行っていた名探偵なわけ?」
 女性は俺を値踏みするように、ぶしつけともいえる視線を向ける。
 「残念ながら、俺は探偵じゃあない。俺はキョン=和杜尊。名探偵は俺の相棒の方だ」
 俺の言葉に佐々木が微笑を浮かべた。
 「私は私立探偵、シャ−ロア=佐々木。涼宮=モリアーティ=ハルヒ 教授ですね」
 女性に向かって問いただした佐々木の言葉に、古泉が少し驚いたような表情を浮かべる。
 「かなり貴方方は調べられている様子ですね。とすると、私達SOS団の狙いもご存じのようですね」
 「ニコラ=デスラ―の波動エネルギ―。ビリケン教団がカギを握る未知の物理活力」
 「そこまで調べられているとは……やはりあなた方は只者ではないようですね」
 「ここにお前たちが来たのは、鍵をビリケン教団が手に入れたからか?」
 「その通りですよ。すでにビリケン教団は波動エネルギ−を取り出す機械を完成させたようです。それを手に入れる為に部下を派遣した
のですが、一足遅かったようですね。まあ行き先は解っていますが」
 古泉の余裕の表情は、強がりというわけでもなさそうだ。

 ”?”
 俺達二人に視線を向ける涼宮教授の口元に、何か不満があるという様な、アヒル口の表情を浮かべていることに、古泉が気付いたようだ。
 「どうかされましたか、涼宮さん」
 「ん、ちょっとね。佐々木さん?とか言ったわね。それと横の男。昔、あんた達に会ったことがあったかしら?」
 「いや、初めてだが。佐々木はあるか?」
 「僕も初めてだ」
 「あ、そう。なんかあんた達二人見てるとモヤモヤするんだけど……まあいいわ。だけど、探偵さん、波動エネルギ−は我がSOS団の物
だから、あんた達には渡さないわよ」
 「別に俺達は波動エネルギ−を探しているわけじゃない。人探しを頼まれているんでな。その過程でビリケンやらSOS団が絡んできただけだ
から、俺達には関係ない」
 「朝比奈みくるですか。ビリケン教団が捜していた」
 「”鍵”は手に入れたんなら、あちらさんも用はないだろう。波動エネルギ−はそちらで勝手にやってくれ」
 「そうさせていただきましょう。ただ、余計なことかもしれませんが、朝比奈みくるは、おそらく貴方方の依頼人の所には帰ってこないのでは
ないかと思いますがね」
 おや、古泉も佐々木と同じことを言いやがる。
 「たとえそうだとしても、依頼を果たすのが、僕らの仕事なんでね」
 佐々木がくっくっくっと笑った。

149 :この名無しがすごい!:2014/03/17(月) 12:31:20.16 ID:MshVXHm6
古泉は転がってた中の一人で気絶してるふりかと
キョン達が戦ってる最中に踏み潰されやしないか心配してたw杞憂で何より
みくるはどこへ行くのやら支援

150 :この名無しがすごい!:2014/03/17(月) 23:30:19.07 ID:MshVXHm6
春眠暁を覚えずの季節ですね佐々木さん

叶うならば年中暁を覚えたくないキョンに頭を悩ます佐々木さん

151 :この名無しがすごい!:2014/03/18(火) 20:40:56.95 ID:hbNmhnhe
こんばんは

152 :この名無しがすごい!:2014/03/18(火) 21:36:18.22 ID:/cJVz4UG
地方によっては春一番が吹いたそうですね佐々木さん

春一番と言えば、猪木氏のモノマネをしてたあの人はご健勝でしょうか
ここ数年見た記憶が無い……

153 :この名無しがすごい!:2014/03/19(水) 12:24:28.60 ID:9rovxE/o
PM2.5と黄砂で、気が滅入るほど空が汚れてるのですよ佐々木さん…

154 :この名無しがすごい!:2014/03/19(水) 21:57:39.79 ID:mHAgKHry
花粉症の佐々木さん

155 :この名無しがすごい!:2014/03/20(木) 12:10:14.83 ID:dolylKEu
>>154
去年のネタで、花粉症デビューした佐々木さんにベテランのキョンがアドバイスするのあったよね

156 :この名無しがすごい!:2014/03/21(金) 11:53:18.91 ID:8jM7qJns
晴れたり雨降ったり強風吹いたりと天候が非常に不安定なのですよ
厄介です佐々木さん

157 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/22(土) 00:17:52.06 ID:4e1/SYIV
  名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十三

 
 古泉が指を鳴らすと、どこに潜んでいたのか、SOS団の部下らしき男達が現れ、床に倒れている男達を起こしてどこかへ
連れて行った。
 「ビリケン教団は天公主 地区に向かった様です。おそらくそこに朝比奈みくるもいるでしょう。波動エネルギ−を取り
出す装置であるデスラ―塔を作動させるためにね」
 古泉はそういって、踵を返す。
 「また会いましょう、探偵さん達」
 涼宮教授も不満げな表情を浮かべたまま、古泉と一緒に俺達の前から姿を消した。
 工場内には、壊れた人造人間と、俺達だけが取り残された。
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 澄良から天公主地区までは水路を使った方が早い。豊阪都は水の都とも呼ばれる通り、川が流れ、運河や疎水が張り
巡らされ、小舟や水上ハイヤ―が行きかうのだ。
 俺と佐々木は、捕まえた水上ハイヤ―に乗り、天公主地区へ向かっていた。
 拳銃の手入れを行い、弾丸を装填する。今度は何回、引き金を引くことになるだろうか。
 先程の人造人間みたいな奴が多く出てきたら、かなり厄介だ。
 「マダム・長門のトンプソン短機関銃を借りてくるべきだったかな」
 「あれは確かに威力がある。長門さんにはぴったりの武器とは思うけど、まあ、ちょっとね。朝倉さんが勧めてはくれたけど
、今回みたいな件がそんなにあるとも思えないし、少し過剰な武器だよ」
 「SOS団はかなりの武器を持っていると国木田は言っていたな。機関銃にダイナマイトも持っているには厄介だな」
 「ビリケン側は人造人間、それも自分で動けるという物を持っている」
 「しかし、どんな仕組みで動けるんだ?無線操作でもなさそうだし」
 「さすがにわからないね。ただね、少年向けの読み物に、『人工知能』という言葉が出ていたことがある。人間の脳と同じ働き
をするという、空想上の、未来の機械だがね。僕はそれを思い出したよ」
 そんなことを話しているうちに、俺達は天公主地区へ着いた。

 前に書いた通り、天公主地区、そして通天閣楼がある新世界界隈は、豊阪都有数の娯楽・歓楽街だ。
 夜は夜で、昼間とはまた違った賑わいがある。
 その賑わいと、文明の利器でも隠せない闇が重なり合った街の中を、俺と佐々木は進んでいく。
 新世界界隈・通天閣楼。
 宵闇の中に空を目指して立ち誇る、鋼鉄の高塔。
 この時間、さすがに入口は閉鎖され、中に人の姿は見えない。
 だが……
 「誰かいるね」
 「ああ。それも大勢」
 俺と佐々木の、研ぎ澄まされた超感覚というべきものが、閉鎖されているはずの通天閣楼の中に人がいることを告げている。
 「行こう、キョン」
 佐々木の言葉に俺はうなずいた。

158 :この名無しがすごい!:2014/03/22(土) 06:13:20.53 ID:jzucRfKG
支援
起承転結なら「転」が終わったくらいかな?
いっそ谷口が依頼持ち込んでこなかったら、佐々木さん達は佐々木さん達で、古泉とハルヒもそれなりに幸せだったのにと思わないでもないw

159 :この名無しがすごい!:2014/03/22(土) 18:33:03.42 ID:jzucRfKG
ちょっと前はまだ真っ暗だったのが、今はこの時間でも空が明るいと思ったらもう春分過ぎですもんね
日々の移ろいは早いですね佐々木さん

160 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/03/23(日) 00:59:21.53 ID:Db39ND48
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS 花迷宮その12


 学園祭二日目。
 昨日の光景があたしの頭の中によみがえる。
 佐々木さんが委員長の告白を断った場面。
 『僕の心の中にいるんだ。君に告白されるまでそんなに意識はしていなかったけど、いるんだよ。僕には想い人が』
 そう言い切った佐々木さんの表情は、凛々しく、力強いものに見えた。
 その想い人は……

 芙蓉の花。光陽(うち)の学校の象徴であるその花に、生徒たちは想いを乗せる。学園祭という非日常的な時間に、
日常の想いをこめて手渡す行事が受け継がれている。
 昔のあたしなら、それを馬鹿馬鹿しいと切り捨てていただろう。だけど、今は違う。

 「涼宮さん」
 古泉君があたしを呼ぶ声で、」あたしは我に帰る。
 「どうかされましたか?」
 「あ、何でもないわ。ちょっと考え事をしてたのよ」
 「そうですか」
 他の人にクラスの店番を任せて、あたしは古泉君と学内を回る約束をしていた。光陽の生徒として、学園祭を楽しま
ないのはもったいない気がしたからだ。
 「行きましょう、古泉君」
 -------------------------------------------------------------------------------------------------------
 二日目の来客者も予想以上に多い。
 阪中さんと私は、北高の皆より先に光陽に来ていた。
 キョン君は長門さんを呼びに行ってから来ると言っていたので、すこし遅れると連絡があった。国木田君や谷口君も
それぞれの彼女と行動するということで、今日はバラバラに来ることになった。
 「ほら、橘さん。私、作ってきたのよね」
 阪中さんはポ−チの中に、手作りの芙蓉の花を忍ばせていた。
 「イベントはお昼過ぎにあるみたい。その時こそ」
 阪中さんの表情がゆるんでいる。確かに胸が高鳴るようなイベントだ。
 ”だけど……”
 それから先のことは、考えたくもなかった。
 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------
 お昼過ぎ。
 キョンや佐々木さん、有希も合流して、あたしと古泉君を加えた五人で、屋台でいろんなものを買い、とりあえず、
野外に設置してあるテント席に座った。
 「おい、ハルヒ。ちょっと買い過ぎじゃないのか?」
 「何、あんた、小食なの?これくらい食べれるでしょう」
 テーブルの上に並べられたパックの山を見て、キョンは少し呆れた様な表情をしていた。
 「いや、俺より食う量多いと思うが」
 「残したらあたしが処分してあげるわよ。とりあえず食べましょう。イベントもあることだし」
 「涼宮さん、あのイベントに参加するの?」
 佐々木さんの問いかけに、あたしは首を横に振る。
 「見に行くだけよ。ちょっと興味があるの」
 「イベント、てなんだ、それ?」
 「うちの学校の学園祭における伝統的なイベントですよ。学園祭の時に、想い人にウチの学校の象徴である芙蓉の花を
プレゼントするんです。”あなたのことが好きです”という、想いをこめて」
 キョンの疑問に古泉君が答える。
 「へえ。中々ロマンチックじゃないか。なんかいい感じだな、それ」
 「僕もそう思います」
 古泉君は笑いながらキョンの言葉にうなずいていた。
 
 
 

161 :この名無しがすごい!:2014/03/23(日) 16:09:48.44 ID:QdwmIGN0
支援
合流するのか…修羅場確定怖いよぅ

162 :この名無しがすごい!:2014/03/23(日) 21:35:34.75 ID:nXMCn1QC
支援

163 :この名無しがすごい!:2014/03/24(月) 18:18:34.69 ID:EPJdVL4/
今月の電気使用量が去年より1割も多かったのですよ佐々木さん
こたつが変わったせいなのか、それとも単に寒い日が多かっただけなのか…

164 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/03/25(火) 00:19:29.97 ID:TtOjcWou
       恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS 花迷宮その13

 ステ−ジ上で、司会者役の男女二人の生徒が 、集まってきた生徒に、イベントの始まりを告げる。
 想いを込める芙蓉の花を手に、それぞれの想い人の所へ行き、花を渡す。
 進学校である光陽で、そんなにノリがあるとは思っていなかったのだけど、結構皆色々言いながら、司会者がその時を告げるのを
待っていた。
 「光陽の生徒も、意外に皆乗り気なんだな」
 キョンも私と同じことを思ったらしい。
 「勉強以外は、そんなに興味あることに差があるとは思えないんだけどね。気に掛ける人がいるのは、光陽でも北高でも同じこと
だよ」
 司会者役の生徒が、その時を告げる。芙蓉の花に想いを乗せて、その想い人に自分の気持ちを伝えに行く時間が始まった。

 「ねえ、キョン。君はこのイベントをどう感じる?」
 「?」
 「僕はその、恋愛事にうといからかもしれないが、その、自分の気持ちをノリで告白するというのはどうなのか、と少しだけ
思ったんだ。光陽(うち)の伝統だけど、ロマンがあると同時に、そう思うのも正直な気持ちでね」
 「う〜ん。まあ、佐々木の言うこともわかるな。ノリで、て言うとちょっと軽い感じもするよな。でもさ。こうも思うんだ。
人に想いを伝える、てのは結構勇気がいることだろう?フラれることだってあるだろう。それはやっぱり不安なことなんだ。
でも、本当の気持ちを相手に、自分の好きな人に伝えたい。ノリとか、勢いとかある意味、不安でいっぱいの自分の気持ちを抑える
為に、必要なのかもしれないな。その裏にある、真剣な気持ちを伝える為に、な」
 キョンの言葉に、おもわず、彼の顔を覗き込む。
 「学校生活を送って行くうちにいろんな人と知り合って、一緒に時間を過ごして、お互いを知って、いろんな気持ちが生まれる。
日常生活の中で生まれた小さな気持ちを積み重ねて、学園祭という非日常の舞台でその想いを好きな人に伝える。大事なきっかけ
になっているんだよな」
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 キョンが佐々木さんに話していることは、あたしが思っていることと全く同じことだった。
 非日常的な、学園祭というこのイベントで伝える、学園生活という日常の中で生まれ、育ってきた想い。好きな人に好きだと言える
きっかけの場。
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165 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/03/25(火) 00:20:35.78 ID:TtOjcWou
「そういえば、ハルヒのSOS団だってそうだよな。あれがなかったら、国木田や谷口は鶴屋さんや周防と知り合えなかっただろうし、
俺も佐々木やハルヒや古泉と友逹になることもなかったよな」
 SOS団が主催した合コンで、私とキョンは初めて顔を会わせた。
 放課後恋愛サ−クル。
 古泉君から、キョンがSOS団を評してそんなことを言ったと聞いたことがある。
 もちろん恋愛だけじゃない。友人関係が出来た人もいる。色々な人と知り合うきっかけになったのは確かだ。
 ”そして私は……”
 学校は違うけど、キョンと一緒の時間を過ごし、少しずつキョンの事を知り、その人柄に触れ、そして、彼を好きになった。
 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 生徒達は想いを伝える為に、学校中へ散らばっていく。
「あたしたちのクラスには芙蓉の花を渡している人はいるのかしら。興味あるわね」
「確かにそうですね」
「古泉君、これは行かないといけないわね!」
 そういって、あたしはキョン達にここで待っていて、と告げて、自分たちのクラスへ向かう。
 ”そういえば、委員長はどうするのかな”
 佐々木さんにはすでにフラれているわけだし、芙蓉の花をどうするつもりなんだろう?
 ”咲かない花もあるわけね”
 そんなことを考えながら、あたしは古泉君を連れて、教室へ戻る。
 
 ”?”
 秋色にすっかり染まっている、第二校舎裏の樹の前で、古泉君が足を止めていた。
 「どうしたの、古泉君?足をひねったの?」
 「いいえ」
 首を横に振った、古泉君の表情が、いつもの微笑んでいるものではなく、真剣な表情をしていることに、あたしは気付いた。
 古泉君が制服のポケットに手を入れ、何かを取り出す。
 造花の芙蓉の花。学園祭の、今まさに行われているイベントの、好きな人に想いを伝えるアイテム。
 それが古泉君の手に握られている。

 「涼宮さん。僕の芙蓉の花を、僕の気持ちを受け取ってくれませんか」

166 :この名無しがすごい!:2014/03/25(火) 12:09:00.03 ID:jgfTcnty
支援
即は無理の可能性高いけど頑張れ古泉負けるな古泉貫き通せ古泉ィ!!

167 :この名無しがすごい!:2014/03/26(水) 18:51:21.75 ID:3lsGRuao
パズルゲームが得意な佐々木さん

168 :この名無しがすごい!:2014/03/27(木) 18:54:53.35 ID:2wQ4wgV0
週末雨みたいですね佐々木さん…

169 :この名無しがすごい!:2014/03/27(木) 22:51:58.08 ID:POOJdBzx
咲き始めたばかりの桜の花びらが雨に打たれて散らされているのを
傘を差しながら眺めていたら卒業式の日にしばしの別れを告げたばかりの
キョンの姿を遠景に見つけてしまい呆然としている間に傘を手放して飛ばされてしまい
立ち尽くしている間に雨に打たれた桜の花びらが雫とともに首筋から襟元をつたって
胸の中へ入り込んでしまい自分の胸の小ささを思い知らされてますます落ち込んで
全身ずぶ濡れになってしまう佐々木さんを妄想してここからどうやったらハッピーエンドに
つなげることができますか助けて下さいパズルゲームの得意な人。

170 :この名無しがすごい!:2014/03/28(金) 12:26:59.30 ID:nP8tBwa5
まずは傘が飛んで来た方向に佐々木さん見つけたキョンが拾った傘を持って来てそれからうーん…

171 :この名無しがすごい!:2014/03/28(金) 18:15:51.75 ID:FB56+fZE
まずは体を温めることになって佐々木さんの家に二人して行くと御両親が不在と解りキョンはすぐ帰ると言い出し彼女はえーん…

172 :桜の花の咲くころに〜再会〜:2014/03/28(金) 23:57:46.25 ID:IgkNkWno
          桜の花の咲くころに〜10年目の再会〜その一

 春は旅立ちの季節。
 別れの季節であり、そして新たなる出会いの季節でもある。
 でも、私にはもう一つ意味がある。春は再会の季節。10年前、そして今のこの時。
 私は再び彼と巡り合った。

 女性総合外来は今日も受診者が多い。
 女性の健康を学問的に体系立て、適切な治療を行うことを目指して開設された女性総合外来。
 スタッフすべてが女性という、ここが私の働く場所だ。
 『―――ハルヒ様、ご家族の方からお電話が入っております。受付5番にどうぞ』
 その名前を聞いたとき、私は思わずそちらへ視線を向ける。
 長い髪。整った顔立ち。抜群のスタイル。
 初めて会ったあの日から、人をひきつけてやまない、眩しい魅力を持った彼女。
 あのころよりも、そしてあの春の日に再会した時よりも、彼女はさらに美しくなっていた。

 ”?”
 大学医局時代からの友人である産婦人科の同僚が、彼女の担当だった。
 ちょうど診察に区切りがつき、彼女の所にコ−ヒ−を飲みに行ったとき、電子カルテを表示する有機ELモニタ−に彼女の
診療情報が表示されていた。
 『妊娠三か月。双子(男女の可能性)』
 おめでたということらしい。彼女の子供なら、さぞかしかわいい子供だろう。だが……
 『古泉ハルヒ』
 父親の、彼女の配偶者である人は、私の予想とは違っていた。


 まだ少し寒さが残ってはいたが、TVや新聞では桜の開花を告げるニュ−スが連日流れていたそれに伴い、日中はかなり暖か
くなっていた。
 今日は休日。私のお気に入りの百貨店は、早くも春物のバ−ゲンを行っていた。
 最近、この百貨店はマスコミによく取り上げられている。その理由は、私の職場と同じく、スタッフのほとんどが女性という
環境で、その視点で店内を改装し、売り上げを大幅に伸ばしているということだった。
 店内は多くの女性客でにぎわっていた。私もその中に混じり、この春に着る洋服を選ぶ。
 ”デザインはいいわね。色は……”
 今年は明るい色が主流のようだけど、この服の色は少し弱いような気がする。
 「すいません。このデザインで、もう少し色がはっきりした物はありませんか」
 新人店員らしい、まだ若い店員は、私の要望に一緒に探してくれたが、無いようだとわかると、電話を掛け、彼女の上司にあたる
人物を呼び出した。
 少しして、彼女の上司らしい人物がやってきた。
 「お待たせしました。当フロアマネ−ジャ―の―――」
 やってきた人物の顔を見たとたん、私は思わず、あっと声を上げた。

  

173 :桜の花の咲くころに〜再会〜:2014/03/29(土) 00:30:43.97 ID:bZsuv7yI
桜の花の咲くころに〜10年目の再会〜その二

  百貨店の15階にあるレストラン街も、休日ということで、多くの客でにぎわっていた。
 その一角にあるフェアトレ−ド食品のレストランに、私とキョンは座っていた。
 「久しぶりだね、キョン」
 「ああ。一〇年ぶりか。高校の同窓会以来だな」
 「そうだね。そのあとは色々と忙しくて、みんなとも会えなかったから」
 「たしか佐々木は飛び級で医学部に入学したんだよな」
 「よく覚えてくれていたね。その通りだよ」
 「じゃあ、今は医師というわけか」
 「ああ。美澄総合病院というところに勤めているよ。僕の出身校の系列の病院だよ」
 一〇年前と同じ、「僕」という言葉。キョンと話すときは、今はもう使わない昔のしゃべり方
が、自然に口をついて出る。私達の間に、一〇年間の空白はないかのように。
 「うん?確かそこは女性総合外来があるところじゃないか」
 「よく知っているね」
 「うちの社員が良くお世話になっているらしいからな。それと俺の会社の系列にベビ−用品
と母親の育児用品の専門店があるけど、商品開発のアドバイザーを務めてもらったからな」
 そういえば、教授たちがそんなことをやっていたっけ。
 「それにしてもこの百貨店のフロアマネ−ジャ―とはね。キョンも出世しているね」
 「いや、そうでもない。実を言えば、この百貨店の現在の店長が俺の直属の上司でな。売上低迷
回復の切り札で彼女が投入されて、俺は助手としてついてきただけだ」
 「いや、それだけ信頼されているんだろう。ここは女性がほとんどだと聞いているが、男性職員は
珍しいじゃないか?」
 「ああ。俺を入れて、警備員とテナント部門を除けば、男の数は一桁だからな」
 「何となく君の高校時代を思い出すね。君は高校時代、周囲を美人に囲まれていたようだが、
ここでも同じようだね。さぞかしモテるんじゃないか?」
 「いや、全然。学生時代なんかモテていたという記憶がないんだが」
 そういう鈍いところは学生時代と変っていないようだ。
 ---------------------------------------------------------------------------------------------
 まだまだ話したかったが、キョンの昼休みの時間はもうすぐ終わろうとしていた。
 「キョン。また後日。連絡をくれないか。まだまだ話したいことがあるんだ。ここに電話をかけてくれないか」
 そういって、私はキョンの情報端末機に自分の番号を送り込んだ。

174 :桜の花の咲くころに〜再会〜:2014/03/29(土) 01:33:46.93 ID:bZsuv7yI
             桜の花の咲くころに〜10年目の再会〜その三

 それから6日後。
 キョンが私の要望に応えて選んでくれた春物の洋服を着て、私とキョンは、いきなり春の陽気に覆われた街中を歩いていた。
 桜やチュ−リップやらスミレやら、春の息吹を感じさせる花々が咲き乱れ、街も人も華やいでいた。
 「まずはどこから行こうか、キョン」

 心がこんなにも高ぶっているのは春の陽気のせいだけではない。
 今まで、何人かの男性と交際したことがあるが、いずれも長続きせず、心が揺さぶられることもなかった。
 一〇年ぶりの再会。
  高校時代の春の日に、突然再会し、お互いの空白の時間をあまり感じず、奇妙な時間を過ごした後、また離れてしまった私達。
 そんな空白の時間など存在せず、あの日の延長の様に、中学時代、彼が傍に居ることの心地よさを密かに感じていたあの頃の様に
 、今私は春の陽だまりに包まれているような気分を感じていた。

 「今日1日いろんなところを回ったね」
 あたりが宵闇に包まれ始めたころ、私とキョンは高層ホテルにある展望レストランにいた。
 窓の外からは思わず息を飲むような、美しい夜景が見える。
 「最近、俺もあんまり出かけてなかったからな。久しぶりに楽しめたよ」
 給仕係がついでくれたグラスワインを合わせ、喉にゆっくり流し込む。
 お互いの事を、色々と話す。空白の時間を私は埋めたかった。
 ただ、その中でどうしても私は彼女の事に触れざるを得なかった。
 涼宮ハルヒ。かつてのキョンの恋人。

 「そうか。もうすぐ子供が生まれるのか」
 「たまたま診察に来ていてね。僕の友人が主治医なんだが」
 「そうか。古泉の奴、結婚式の時は緩みっぱなしだったが、ちゃんと頑張っているようだな」
 「結婚式にいったのかい?」
 「招待されてな。古泉は俺の親友だしな。お祝いしてきたさ」
 そう話すキョンの顔は、妹を見守る兄のような優しい表情をしていた。
 「キョン。答えたくなければ答えなくていいんだが……涼宮さんと別れたのは何故だい?君たちは実にお似合いの恋人同士に
思えたんだが」
 キョンは少し沈黙し、それから口を開いた。
 「理由はいろいろあるが、結局のところ、俺はハルヒを輝かせるには力不足だったということだ」
 「?」
 「なあ、佐々木。男の存在意義って何だと思う?俺が考えるに、男は女性を支え、輝かせるためにいるんだと思う。変なたとえ
かもしれないが、洋服や香水、化粧品や宝石が女の魅力を引き出させるように、男もそういう者だと思うんだ。確かに俺とハルヒ
は恋人だった時期があった。眩しいくらいの輝きをハルヒは持っていた。だけど、結局俺はあくまでも平凡な人間だった。才能が
あふれるハルヒを俺は支えてやれなくなった。どんどん先に進みながらも、ハルヒは俺の事も気にかけてくれたが、それはハルヒ
の足を引っ張ることと同じことだった。ハルヒの力になれないと気付いたとき、俺は別れを選択した。ハルヒが嫌いだったからじ
ゃない。好きだったからその選択をしたんだ」
 私と再会するまでの一〇年間の間にキョンもいろいろあったようだ。中学時代、キョンはあまり積極的な人間ではなかった。
物事に逆らわない、ヤル気はあんまり感じられないようなところがあった。一〇年過ぎて、キョンは人間的に大きく成長したようだ。
 
 「キョン、僕が思うに、今の君だったら涼宮さんを支えられるような気がする。今の君は人間的に大きく成長していると思うのだけど」
 「もう終わったことだよ。過去は振り返らない。思い出に囚われることはしないよ。ハルヒは古泉が幸せにしてくれる。それでいいんだ」
 「……キョン、今、君は職場とか他の所で付き合っている人はいないのかい?」
 「いないよ。いろいろ忙しくてな。職場内恋愛は色々ややこしいんで、避けてるよ」
 その言葉を聞いてほっとした気分になった。

175 :桜の花の咲くころに〜再会〜:2014/03/29(土) 02:04:04.18 ID:bZsuv7yI
         桜の花の咲くころに〜10年目の再会〜その四

 夜になるとさすがに気温も低下して少し肌寒い。花冷えというやつだろうか。
 キョンと並んで歩いていると、中学時代の事を思い出す。
 あれから時は過ぎ、お互い成長して、私達は大人になった。
 「家まで送るよ」
 キョンの言葉に私はうなずいていた。

 夜桜が川の水面に映え、風が花弁を散らす。
 満開の桜吹雪が見れるのはもう少し先だろう。美しさと儚さが同居する、桜の花。
 あの高校時代の春先の、桜の花の様に短い時間の間に起きた不思議な出来事。強烈な
思い出を残した、あの事件。私とキョンは束の間再会し、そして離れた。
 ”だけど……”
 また時がたてば、桜は美しい花を咲かせる。それと同じように、私達は今、再び巡り合った。

 「それじゃな。今日は楽しかったよ」
 「僕もだよ、キョン。また君と出かけたいんだが、構わないかい?」
 「俺は構わないよ」
 「良かった。近いうちに連絡するよ」
 キョンはうなずき、踵を返す。

 「佐々木?」
 気が付くとキョンの背中に手を伸ばし、彼の背に私は自分の体を重ねていた。
 「キョン。僕は、君に僕を輝かせてほしいと思っている」
 「佐々木……」
 「僕の傍に居てほしい。一〇年前に君に言いたかった本当の言葉は……」
 --------------------------------------------------------------------------------------------------
 桜の花がその真の美しさを花開かせるために、時間をかけるように、私とキョンの心が通じるまでに、一〇年という
時間がかかった。
 今、キョンは私の傍に居る。
 再会して一年。再び桜の花が咲き誇る春の季節に、私は彼の花嫁となった。

176 :この名無しがすごい!:2014/03/29(土) 02:08:10.09 ID:bZsuv7yI
以前書いた「陽だまりの彼女〜10年後の再会〜」の桜の季節版です。
近所の桜が6分咲きぐらいですが、すごく鮮やかなので書いてみましたが、
あんまりうまくまとまっていません……

177 :この名無しがすごい!:2014/03/29(土) 02:32:59.77 ID:03FRAGoN
>>176
むちゃくちゃ俺好みの展開で身悶えした!!
肝心なところをもっと見たいけどそこが見えないのが
また狂おしいけどそれはそれでまたよし!

あと風景と情感が混じった背景描写が素敵でした。
GJであります。

178 :この名無しがすごい!:2014/03/29(土) 10:54:02.57 ID:F0jrBzng
乙乙です、こんな未来もアリですね

桜はうちの近所では昨日の時点で5分咲きから満開までバラバラでした
今日明日はお花見には生憎の天気との予報なのが残念です

ところでatwikiはまだ見ない方が良いのでしょうか…

179 :この名無しがすごい!:2014/03/29(土) 15:25:14.30 ID:1u84eZYU
atwikiの件は運営は3/14に全サーバーでウィルスが検出されなかったこと、
不正なスクリプトはみつからなかったことを確認したと発表している。
(有名なゲーム攻略Wikiでも騒動になったが、可能性があったということで被害はなかったと発表)

それと特定のサーバーにあるWikiの管理ユーザーのIDとパスが漏れたのは確か。
漏れたサーバーは発表されているのだけれども、幸い佐々木wikiに関してはそこに該当していない模様。
一応管理者のパスワードはリセットされているようです。

180 :この名無しがすごい!:2014/03/29(土) 15:37:57.29 ID:F0jrBzng
>>179
ありがとうございます!早速過去作読んできます

181 :この名無しがすごい!:2014/03/29(土) 15:52:08.21 ID:1u84eZYU
atwikiが大丈夫そうならば、
まとめWiki過去ログを2chのものに変更すべきなのかなとかと考えている。

2chの管理者変わって過去ログを普通に見られるようになったらしいのと、
過去ログミラーサイトにいい顔していないらしい。

ただSSをまとめていくことをやっていいのか現状わかんない。

182 :この名無しがすごい!:2014/03/29(土) 19:01:10.92 ID:F0jrBzng
携帯民なので、まとめがあると有難いというか無いと辛いです
過去ログを見られるとしてもSS探すの凄く大変だし、大量の嵐レスが削除されてるとも思えないし

でも権利関係しらないから迂闊はことは言えない…

183 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/03/30(日) 02:01:46.00 ID:LriPTwZE
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十四

 通天閣楼の内部に乗り込もうとした時だ。
 ”!”
 俺達と同様、ここに入り込もうとしている人の気配を感じた。
 ”佐々木”
 声を出さず、指の動きで会話をする指手話に切り替え、佐々木がうなずくと、俺達は護身術の一つ、息隠の技を使い、
俺達の気配を一体化させ、宵闇に溶け込ませる。
 「新川、古泉はここにきているかしら」
 「どうでしょう。機関の者たちの報告によれば、澄良の方はもぬけのカラだと。まだ到着していない可能性が高いで
しょうな」
 声の主は、鶴屋家の西洋家政婦(メイド)・森さんと執事の新川さん、その他に五人ほどいるようだ。
 ”それにしても……”
 森さんたちが古泉を知っているとは。しかも口ぶりからして、かなりいろいろなことを知っているようだ。
 ”ただの家政婦と執事じゃないとは思っていたが”
 闇夜の中を、森さんたちは駆け抜け、通天閣楼の中に消えて行った。

 息隠の技を説き、俺達は息を吸い込む。他人が俺達に気付けば、いきなり闇の中から人が現れた様な気配を感じるだろ
う。息隠の技は、完全に俺達の気配を断ち切ることができる。そうやって、俺は戦場で命拾いしたこともある。
 「森さんたちは朝比奈さんを取り戻しにきたのかな?」
 「それだけじゃないな。古泉の名前が出ていたし、森さんたちは何か繋がりがあるようだな」
 「そういえば、鶴屋財閥もビリケン教団の大口寄付者だったね」
 色々と因縁がありそうだ。
 拳銃の作動具合をもう一度確認し、俺達は通天閣楼の中に乗り込んだ。

 すでに閉館時間を過ぎていて、通天閣楼には警備の人間の姿すら見あたらない。物音ひとつせず、建物の中は静寂に
包まれている。
 「キョン」
 佐々木は床下を指差している。
 そう、俺達の研ぎ澄まされた感覚は、人の気配を自分たちの床下から感じていた。
 「地下があるということか」
 公式には通天閣楼には地下階は存在していない。案内板にも載ってはいない。
 だが、本来ここはビリケン教団の本拠地なのだ。信者以外、知らない空間が存在していたとしてもおかしくはない。
宗教施設には隠し部屋がつきものだ。
 俺達より先に入った森さんたちの姿は見当たらない。彼らは秘密の場所へ行く扉を見つけていたようだ。
 目を閉じて、感覚を研ぎ澄ましてみる。
 空気の流れ、気配。それらに気付くことで、入口が見つかるはずだ。
 
 「キョン」
 先に気付いたのは佐々木だった。
 見事な金属板に施された象嵌絵が埋め込まれた、入口から離れた場所にある北側の壁。
 「ここに間違いはなさそうだ」
 俺と佐々木は象嵌絵に触れてみる。
 次の瞬間、絵が回転して俺達二人はその絵の後ろにぽっかり空いた穴の中に吸い込まれていった。
 

184 :この名無しがすごい!:2014/03/30(日) 07:31:14.62 ID:Cekgr7OI
支援
戦闘では絶対敵に回したくない二人だよなあ
互いの隙を突くのか、共闘するのか

185 :この名無しがすごい!:2014/03/31(月) 18:24:44.52 ID:aVSpG7LW
道すがらに仰ぎ見る、散り初め直前の桜がなかなか見事なのですよ佐々木さん

186 :この名無しがすごい!:2014/04/01(火) 00:10:59.38 ID:/w6sH45K
消費税が8%に上がったよ!

187 :この名無しがすごい!:2014/04/01(火) 12:10:03.57 ID:vMQeur2x
日付けが変わる直前を狙って「キミを愛してる」のメールを送るも、キョンに届いた瞬間には4月1日になっていてエイプリルフールの冗談だと思われてしまう佐々木さん

188 : 【小吉】 :2014/04/01(火) 18:16:38.13 ID:vMQeur2x
佐々木さんに大吉を!

189 : 【大吉】 :2014/04/01(火) 18:17:53.47 ID:vMQeur2x
まだまだ

190 :この名無しがすごい!:2014/04/01(火) 21:34:16.15 ID:nLz8Hv7x
>>187
正直いろいろな意味でリスキーなことは冷静であれば佐々木さんしないと思うけど、
テンパっていたら話は変わるかもしれないな。

191 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/02(水) 01:43:17.50 ID:QOMqClA1
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十五

  暗闇からまるで昼間の様に明るい場所へ移ると、さすがに俺達でも目が慣れるのに時間がかかる。
 「ここは?」
 目の前に広がるのは、巨大な空間。有機貯光灯よりも明るく眩しい光が照らしだし、天井まで三〇メートルぐらいはあろうか。
 半球状の空間の中心にそびえる、まるで祭壇のような建物。
 それを取り囲むように、人造人間と思しき金属の人形達の群れがいる。
 「一体何だ、この空間は」
 無意識に拳銃「飛影」を取り出す。
 「地下にこんな空間があるなんて」

 『ようこそ、侵入者諸君』
 この空間中に何か皮肉とも、見下しているともとれるような男の声が響き渡る。
 祭壇の一部が動き、台がせり上がり、そこから四人の人間の姿が現れた。
 男が一人、女性が三人。
 女性の内、二人には見覚えがあった。
 花立総合電機の社長令嬢・橘京子とその屋敷の使用人の周防九曜。もう一人は……
 ”?”
 「誰だ、あれは」
 谷口の婚約者・朝比奈みくるさんに似ているが、朝比奈さんは小動物というか、兎の様な印象の、かわいらしい女性だ。
 目の前にいるのは、朝比奈さんの面影はあるが、成熟した大人の女性だった。

 『お前たちを歓迎したいところだが、すでに規定事項に入っている。もはや止めることは出来ない。僕等は元の世界へ帰る。
波動エネルギ−がこの世界にもたらす影響は……おっとこれ以上は禁則事項だったな』
 何を言っているんだ、この男は?
 「お前は誰だ?朝比奈さんはどこにいるんだ?」
 俺の言葉を聞いて、男は小馬鹿にするかの如く、薄ら笑いを浮かべた。
 『藤原、とでも呼ぶがいい。あまり意味はないがな。そういえば、父の有機体自動人形もそう名乗っていたな」
 「お前は津久津久法師・藤原紀男の息子か」
 藤原と名の行った男は何故か大笑いをした。
 『笑止だな。僕は人間だ。お前たちとは違う世界の人間だが。有機体自動人形とはいえ、あれはよくやってくれた。おかげで姉さんを
見つける事ができた。時間軸の特定は父を持ってしても出来なかったからな』
 
 「君はこの世界の人間じゃないといったな。すると君はさしずめ未来人といったところか」
 『ほお。言葉の意味を理解できる現地人がいたとは』
 佐々木の言葉に、藤原はいささか感嘆したような声を上げる。
 『その通り。僕は未来人だ。お前たちの時間軸上から見れば、はるか先の世界の人間だ』
 「君が言った父親とはニコラ・デスラ―かい」
 何?どういうことだ?
 「波動エネルギ−の実験中に消えたニコラ・デスラ―。彼の話が本当なら、ニコラ・デスラ―は本来の世界、すなわち彼のいる未来
世界へ帰ったことになる。波動エネルギ―は単なる物理活力というわけではなさそうだね」
 『天才的だな、その女。そのとおり。父の事故の件以来、波動エネルギ−にはもう一つ驚くべき力があることが分かった。時空を
超えるエネルギ−を内包しているということだ。姉さんも小さい頃に巻き込まれたが、父と僕の研究の結果、時間はかかったが、ついに
取り戻すことができた』

 佐々木は藤原の話を黙って聞いていたが、朝比奈さんによく似た女性へ視線を向けた。
 「朝比奈みくるさんですね。谷口氏の依頼を受けて、貴方を探しに来ました」

192 :この名無しがすごい!:2014/04/02(水) 12:22:08.42 ID:HGswdIJG
>>190
佐々木さんがテンパるってどんな時が可能性高いかな

>>191支援
みくるはもう何度か未来と往復してる?

193 :この名無しがすごい!:2014/04/03(木) 21:53:45.97 ID:0HDWvSwm
最近は生タイプのインスタント麺も増えてきましたが、あれは茹でる時に凸凹してる方と平らな方、どちらを上にすべきなんでしょうね佐々木さん

194 :この名無しがすごい!:2014/04/03(木) 23:58:12.32 ID:vDcQN0C9
こんばんは

195 :この名無しがすごい!:2014/04/04(金) 00:03:27.23 ID:WN1LpiMh
>>193
受験勉強の夜食にインスタント麺で夜食を作っているというキョンの話を聞いて
それならば自分が夜な夜な夜食を作りに行きたいと考えたあげく夜食のメニューまで
計画し始めたところで夜這いになってしまいかねない事態に気がついて赤面してしまい
結局は夜食用につまめるクッキーかケーキを作ってキョンの家を訪ねてみるところ
妹も母親も旅行で出かけておらず結局キョンと二人きりになってしまってテンパる佐々木さん
というところまで妄想した。

196 :この名無しがすごい!:2014/04/04(金) 07:42:18.38 ID:oEe2IhW4
>>195
すげえ、すげえよアンタ…
推薦決めてる佐々木さん、良い雰囲気になりかけるもシャミに邪魔されるまでがお約束

197 :この名無しがすごい!:2014/04/04(金) 23:45:01.40 ID:6LtIXsXt
>>195 SSにしてください

198 :この名無しがすごい!:2014/04/05(土) 20:33:12.17 ID:85BQ52UM
今年はお花見できなかったのですよ
ちょっと寂しいです佐々木さん

199 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/06(日) 18:08:00.73 ID:xZaxzh8E
            名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十六

 
  佐々木の言葉に、俺は一瞬頭上に疑問符が浮かんだような気分になった。
 確かに藤原の横に並んでいる女性は朝比奈さんの面影を持っているが、谷口より渡された写真の女性とは、まるで別人だ。
 「どういうことだ、佐々木」
 「キョン。彼女は正真正銘、朝比奈みくるさんだよ。谷口君の婚約者、僕らが捜している女性さ」
 「だけど、彼女とはあまりにも容貌が違いすぎるぞ」
 「あれが彼女の本来の、未来人としての彼女の姿なんだろうね。おそらくは波動エネルギ−の作用か何かだろう。僕の言葉に
何か違うところはあるかい?藤原君とやら」
 佐々木の言葉に、またも感心したような口調で、藤原は返答した。
 『つくづく大した女だ。その通り。未来人、僕らの世界の人間は波動エネルギ−を体内に取り込むことで、身体の成長と活動の
維持を行っている。食事で摂取するより効率が良く、しかも食糧問題のくびきから人類を解き放つことができた。姉さんは、この
世界では経口摂取の食事による肉体構築を余儀なくされていたが、試作型の波動エネルギ−を取り入れたことで、本来の素晴らし
い体型に進化したのだ』
 
 未来社会はどうも俺達の社会とは大分違うようだな。有史以来、人類は藤原が言うとおり、食糧問題に常に悩まされてきたが、その
解決の代償が、食事風景が消滅している可能性があるわけだ。

 「朝比奈さん。谷口氏が貴方を待っています。貴方は確かに未来社会で生まれたかもしれない。しかし、それよりも長いときをこの
世界で生きてきた。今の依貴方の世界はこちら側です」
 「その探偵さんのいう通りよ」
 どこか別の入り口があったのだろう。
 言葉とともに、手には短機関銃をもった森さんと新川さんを先頭に、七人の集団があらわれた。
 「朝比奈。鶴屋のお嬢様が、親友であるあなたの帰りを待っている。私達も同じ職場の仲間であるあなたが帰ってくるのを待って
いる。一緒に帰りましょう」
 『馬鹿なことを言うな、姉さんの生きる場所は僕のいる世界だ、帰るわけ――』
 その時、今まで黙って俺達のやり取りを聞いていた朝比奈さんが、藤原の言葉を制し、俺達の方へ向き直った。

 『皆さんの気持ちはとてもうれしいです。父と私は未来で起こった波動エネルギ―の施設での事故に巻き込まれ、時空間を漂流し、
それぞれ別の時元票座にたどり着いた。父と私ではこの世界に来た時間は四〇年ほどのズレがありました。それでも父は元の世界に
戻る為、そして私を戻すため全力を尽くしてくれた』
 それが父親の、娘に対する愛情という物だろう。
 『この世界の人々は身元の分からない私を助けてくれた。その社会の中で私は成長し、人に愛され、生きてきました。鶴屋さん、
谷口さん、森さんや新川さん、私を拾ってくれた先生……たくさんの人が私を支えてくれた』
 朝比奈さんの面に浮かぶのは、迷いの表情。
 『どちらも私の大切な世界。でも、私は色々なことを知ってしまった。それゆえに、私はこの世界に留まることは出来ないのです』
 この世界への、さよならの言葉。朝比奈さんの目に涙があふれていた。

 『話は終わりだ。僕等姉弟は未来へ戻る。デスラ―塔、作動。亜空間吸入口開門、波動エネルギ―充填開始!』
 藤原の言葉と同時に、地下空間全体が揺れ始める。
 『システム全開。重複空間上昇作動、時空座標固定』

 「ちょっと待ちなさい!」
 地下空間中に響くような大声とともに現れたのは、SOS団・涼宮=モリアーティ=ハルヒ教授と古泉=モラン=一樹、その背後に
SOS団の部下たちを従えていた。

200 :この名無しがすごい!:2014/04/06(日) 20:03:53.51 ID:cwF7mvbD
支援
ハルヒ達は、みくる達が去った後に機械だけ回収しちゃいかんのだろうか
それとも過去人に余計な知識与えないよう作動後自動的に分解or破壊される設計になってるのかな

201 :この名無しがすごい!:2014/04/07(月) 22:58:30.01 ID:HAoNdEFq
ハルヒたちに煽られてなし崩しにスチュワーデスの格好になる羽目になる佐々木さん

202 :この名無しがすごい!:2014/04/08(火) 00:23:24.35 ID:y/YjeXLP
>>201
大学時代には友人付き合いをしているハルヒにはめられて
インターンシップの一環で今話題のミニスカススタイルでのシチュワーデス体験の最中に
大学時代に覚醒してアメリカでの学会発表の帰りにビジネスクラスで帰国中の
キョンと鉢合わせてしまい慌てたあげくに転んでしまいミニスカの間からパンチラを
やらかしてしまい盛大に赤面する佐々木さんを見てフラクラで無くなったキョンは
わっふるわっふる

まで妄想した。

203 :この名無しがすごい!:2014/04/08(火) 08:30:11.22 ID:On2cZKiJ
>>201-202
「なし崩し」は流されるままにという意味によく誤用されるが、本来はちゃんと手順に則り少しずつという意味だ。
さてキョン、僕らが今こうして共に人生を歩む遠因となったかの事件は、なし崩しの正しい意味、間違った意味、どちらだったと思う?

204 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/08(火) 22:30:53.80 ID:3e3d7urD
      名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十七

 
 歌舞伎の真打登場といったような意気込みで登場したSOS団・SOS団・涼宮=モリアーティ=ハルヒ教授と古泉=モラン=一樹
が現われたのだが…… 
『古泉さんから離れなさい、デカ乳女!古泉さん、今そちらに行きますからね!!』
 「古泉、この裏切り者!機関の恥さらしが!我々の名誉の為に成敗する!」
 橘京子嬢と森さんは古泉の登場に血相を変えた。
 その様子を見て、古泉の表情が少し青ざめていた。
 橘嬢は周防を引き連れて祭壇から降りてきて、古泉の元へ駆け寄ろうとし、森さんは手にした短機関銃を古泉に
向けている。今にも引き金を引かん勢いである。
 その時、地下の振動が激しくなり、同時に、俺は空間全体が上昇しているのを感じた。
 「古泉君、波動エネルギ−の秘密、いただいていくわよ!」
 強烈な揺れの中、涼宮教授は、古泉とSOS団に檄を飛ばす。
 『そうはさせん、行け、傀儡機(アナロイド)!』
 澄良で俺達と戦った人造人間の群れがSOS団だけでなく、俺達や森さんたちにまで襲い掛かってくる。
 「なめるな!」
 森さんの短機関銃が火を噴く。実に正確な射撃だ。
 「こちらも負けていられませんね」
 古泉が手にしていたのは、最近軍でも採用されつつある、ZB26J・8ミリ型軽機関銃だった(言っておくが、個人が持
つと違法武器になる)。
 「派手に行くわよ!」
 何と涼宮教授まで、右手にZB26J・8ミリ型軽機関銃、左手には手榴弾を持っている。
 「物騒な連中だ」
 「まあ、やはりあれぐらい持ってくるべきだったのかな。僕らの拳銃だけじゃ、どうも分が悪そうだ」
 「やるだけやるさ」
 俺は「飛影」拳銃に手をかけた。

 人間対機械仕掛けの人造人間の戦いというのは、正直なところ、人間が圧倒的に不利だ。
 改良型超々ジュラルミンに、おそらく未来の技術である自立行動型の機械(佐々木の言葉を借りるとすれば、人工知能
)が埋め込まれているのだろう。すなわち奴等は人間と同じように判断する力を持ち、人間をはるかに上回る体を持っ
ていることになる。
 だが、その不利な状況の中で、俺達は互角の戦いを繰り広げていた。しかし、全く未来人たちがいる祭壇に近づくことは
出来なかった。
 突然、空間の揺れが治まった。
 『上昇停止、亜空間より、波動エネルギ−吸入、重複空間から防護層へ転換。デスラ―塔パタ−ン2』
 
 「なっ……」
 目の前に展開されていく光景に、俺達は唖然となる。
 地下空間の壁が消滅していき、そこに現われたのは、豊阪都・天公主地区・新世界界隈の夜景だった。
 この空間は、まるで空中庭園の様に、通天閣楼を柱として浮いているのだ。
 「地下から地上へ出ていたのか?」
 「そのようだね。しかもどういう原理か知らないが、地上には被害ひとつ出ていない。普通、これだけのものが地下から
地上に出るなら、巻き上がる土砂とそれに伴う崩壊で、大惨事が起こっているはずだ。すり抜けたという表現がふさわしい
だろうね」
 未来の技術のすごさに戦慄を覚える。
 『デスラ―塔、エネルギ−充填完了、TPDDシステム作動、時元座標連結完了、移動システム作動開始』
 その瞬間。
 雲一つない夜空に凄まじい稲妻が走り、通天閣楼を直撃する。と同時に、通天閣楼全体が輝きだした。その様子はまるで……
 ”稲妻と巨大樹”
 ビリケン教団の象徴であるあの紋様は、これを表していたのだ。
 『さらばだ、現地人共。この世界への置き土産として、波動エネルギ−の技術は残るが、時空跳躍は早すぎる。お前たち
に会うことは、もう二度と会うことはないだろう』
 藤原はにやりと、何か皮肉がこもった笑みを浮かべていた。

205 :この名無しがすごい!:2014/04/09(水) 21:54:34.26 ID:lLfEak7h
支援
古泉の修羅場はもうちょっと見てみたかったwまあ大団円後のお楽しみかな?

206 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/10(木) 22:47:07.62 ID:XBpCiUzr
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十八

 その藤原の横で、朝比奈さんは少し悲しげな表情をうかべていた。
 『さようなら、この世界の人たち。谷口さん、鶴屋さん、あなた達に愛されて、私は幸せでした』
 朝比奈さんの最後のメッセ−ジ。
 それと同時に、稲妻が何本も通天閣楼を直撃し、未来人二人がいる祭壇が地面から浮き上がった。
 『時空移動開始!』
 その瞬間、辺りは強烈な光に包まれた。

 「キョン、大丈夫かい」
 光が消え去った後、ようやく目が慣れてきたとき、目の前に佐々木の顔があった。
 「……朝比奈さんは?」
 佐々木が首を横に振る。
 祭壇は跡形もなく、二人の未来人の姿はなかった。一瞬、すべては夢かと思ったが、藤原はとんでもない置き土産を
残していた。
 「人造人間どもも、連れていけよ!」
 奴が傀儡機(アナロイド)と呼んだ人造人間たちは、まだ森さん達やSOS団と戦っていた。そして、俺達にもそいつら
は攻撃してくる。
 「くそ、まずいな。あんまり弾丸が残っていない」
 九ミリ高速弾はかなりの威力はあるが、使用武器が拳銃では、改良型超々ジュラルミン相手では少々苦戦する。
 森さんやSOS団も、残りの武器が少なくなってきたようだ。
 ”残り、二十体か”
 いささか分が悪い。
 そう思ったときだった。

 レシプロエンジンの音がどんどん近づいてきて、月の光を浴びて、闇夜の空にその姿が浮かび上がる。
 浮舟(フロ−ト)を胴体の下に着けた、二人乗りの複葉機。胴体の横に「県警飛行隊」の文字が見える。
 「ハ式改甲型水上偵察機だ」
 水上戦闘機の練習機として作られたものだが、操作性のしやすさと手軽な値段で、幅広く使われている水上機だ。
 ただ、この水上機の後部座の後ろに積まれているものを見て、俺は唖然となった。
 12.7ミリM式空冷型重機関銃とM1919J型7.62ミリ中機関銃が装着されている。しかも乗っているのは……

 「メインヒロインも裏ヒロインも所詮前座。公式スピンオフが刊行されている私こそ、真のヒロイン。映画もばっちり。
美味しいところと彼の心と体は私がいただく。ピンチに駆け付け、彼に害をなすものはすべて抹殺する」
 少々意味不明の言葉を吐きながら、重機関銃の照準を合わせているのはマダム・長門だった。
 「キョン、佐々木さん、待たせたね。豊阪都警から異変の連絡を受けて飛んできたよ」
 全席で操縦しているのは国木田=レストレ−ド警部だ。
 
「いいところに来てくれたようだね」
 佐々木がおかしそうに喉を鳴らして笑う。
 「くたばるがいい、ブリキ野郎」
 マダム・長門が12.7ミリM式空冷型12.7ミリM式空冷型重機関銃の引き金を引く。
 一瞬にして、人造人間たちが屑鉄の塊と化し炎上する。何しろ、軍艦や警備艇、戦車や航空機の武器として使われる
12.7ミリ弾を高速で打ち出す重機関銃だ。輸送用の軍用大型バスですら炎上させる威力の前では、さすがの人造人間
達も敵わない。
 「「ちょっと、その飛行機、考えて撃ちなさいよ!人にあたるでしょうが!」」
 人造人間の爆発から逃れている橘京子嬢と涼宮教授が、ハモってマダム・長門に文句を言う。その二人にしがみ付かれている
古泉は複雑な表情をしていた。
 「I'll be back」
 その声を無視するように、マダム・長門は残りの人造人間に向けて12.7ミリ弾を叩きこんだ。
 
 

207 :この名無しがすごい!:2014/04/10(木) 23:29:48.23 ID:HrJF3H0X
支援
ながもんメタ発言にワラタww
国木田もここで来るか、最後あたりもう一仕事してくれそうな予感

208 :この名無しがすごい!:2014/04/10(木) 23:33:35.77 ID:Fymr4djI
ながえもん

209 :この名無しがすごい!:2014/04/11(金) 09:14:57.70 ID:1YadOhM9
3レス失礼します

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           イ: : : l´i!: : : ://:ノj:/    ヽ: l`:!: : : : l
            / !: :i: :ヽi{:{レ'ナメ /′  、ニ- .ゝ!: l: : : : :!
           ノ 八: lヽ:ミハfi示朴′   イl{示fァ: !{: : : リ
          /: : : : ヽ{: : ト、 乂り     弋ン,′ l: : : : ト,
       /: : : : : : : : : >ミ"   ’   ""/: : : : : : : :ハ    r 7,r7
         l : ハ: {ゝ: : l: : : ト: :ゝ  ’  ア  ,ィ: : : /: : :/j八ハ _ _/ ,/ /
       !: ハ:l ヽ: iヽ: ハ `ヽミ` 、 _ イ ,/: :ィ:/レ/ /  l:i / 八 \/
        乂  ヽ  ヽv`レイ    /    /:/}/iく,ィ、 ′ }'ノ レ´ ヽ_ l
           ンー′ ノー ´   /´ゝ -‐! ム‐ 、 リ ′/, |
           /    ノ_  ` _i    _  l`   iVヽ !    `´ノ
              i    !   /_    ` ' ̄    !`   l   !i    /7_
              !   ヽ /XXX>ーr―ィ< }   l  Vrィイフ/
          i    Y<\XX/ XX/_Xハ   ノ      /
          |       i!    ̄` ヽ´ ̄   i  /      /
              i       l         i       y′      /
           l     i!            /   /    ′
              }     ヽ       ハ    /   ,    ,
           i      7 _  / ;   {         !
           |   /ノ/   ` ー――- ハ         {
               l   "             >く、    /
              {             ヾ  `ーv /フ_ヽ
            `ー r-= ____  ヽ__ 二ニ' /,. - `
              /       ノ ヾ 、 r゛  l `´
                /⌒ヽl     ,    ゛   ハ
              /XX/{、          _,ィ八
           >、XXXXX> 、___,. ィ<XXX ゝ
          / / \X    XXXX   /X/ /ヽ
            / /   Yヽ XXXX    XXX,イ  ハ
        , < ∨   /   `r― - -― イ  i   ノ\
    /   / ゝ  ′   {i  l        !     /   `  、

佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱)

210 :この名無しがすごい!:2014/04/11(金) 09:15:29.14 ID:1YadOhM9
          , <: : : : : 八リ: : : \    ,
         /: : : : : : : : ム{: : : : ミー==イ
.        /: : : : : : : : :ソ  i!{: : ハ: : ̄: <
       /: : :イ{: : : ノ‐- , {ト: : : : : : : : ヽ`
       ,′: :八:イrテぅェ、 ` 'ヘ斗+-i!: : : ハ ヽ
      j: : : : 」:八! しン    テ示}!: : : : ハ}
      八: : : l ヽ:{`       , しン リン}: : j! }
    , イ{: : : : : `八     ,  _    /イリ乂i/
      {ヽ: : i{: : : :∧       ノ: l: 才:ハ
       ヽ{ヽ: : : : l ヽ _ , <}: : リ: ハ:}ヽ!
         ` ートハ!_ _/ ヽ_ノ:_: イ-'ー- 、
            'イLiiヽ  /l:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:ハ
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佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱)

211 :この名無しがすごい!:2014/04/11(金) 09:17:16.87 ID:1YadOhM9
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                   { : : /ハ: : : : : : : : : :/: : : : : ハ
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                 乂ヽ  、    'じン 'レ: : : :/: イ: :ソ
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                 //:.>ユ ー=、=^ー ´: ノ: /
               ,イ ,くイ∠ッー‐-彡ー=: イ: 八:{
                /// /イム ´:.:.:.:.:.:.ハ ー彳-‐リ `
               ,:.l/  ' ´/:.:.:.:l´:.:.:.:.:.:.:.:!
             /:.:j ′ /:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:f
            i:.:/ !  /:.:.:.:.:.//:.:.:.ヽ:.ソ
           /:./    ′:./:.:.:.:.:.:.:.:.:./
             /:./    i:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:」  ,、
          l:./    l:.:/´二-=――' ‐ ´ /
            /:ノ     |:/l ノ    _ ィ ー '
         /r'      i\レ   _ノ  `  、
          ,人\     ヽrゝ _r´ヽ  r‐- _ ` .,
      //\\\      \ヽ、 ヽ _ヽ、` 、:.ヽ 、_)
      /: :/: : : j: :\ 7 ー―‐ \ ー':.:.:.:.\ \:ハ
    < : : /: : : : : /: `: ー: 7: ´: : : >ーr- _`  _)ハ
     \: : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : :ソ    ̄\∧
      く: y: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/       ヾ
         く: /: : : /: : : : l{: : : : : : :/
        /` ーr"ー‐7"ー―― ´
         l    i    /

佐々木(涼宮ハルヒの憂鬱)

以上、やる夫板より◆MapPerVmH.さんの作品の転載です。
>>209,210,211

212 :この名無しがすごい!:2014/04/11(金) 18:19:57.65 ID:lU+daiby
>>209-211
転載乙っす
保存する時のタイトルに悩む〜

213 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/12(土) 00:07:14.43 ID:tBtrkc11
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その二十九

 マダム・長門のおかげで、人造人間たちは壊滅したが……
 「さあて、もう逃がしませんからね、古泉さん。今から私と共に帰りますよ。新居は用意してあるのですから、
すぐに夫婦生活は可能なのです。花立総合電機の後継者として、また将来の後継者を作る為に二人で頑張るのです」
 「その前に、古泉。機関の長の立場にあるのに、鶴屋家を裏切り、橘家にも不義理をして、挙句の果てに女にた
ぶら化されるとは言語道断。成敗してくれる」
 「ちょっと、あんた達、勝手なことを言わないでよ。SOS団の副司令官なんだからね、古泉君は。あんた達の
好きにはさせないわよ」
 美女三人に囲まれ、古泉は人造人間たちの攻撃とは別の窮地におちいっていた。
 「やれやれ」
 緊張感が解け、ほっとした俺はため息をついた。
 が、次の瞬間。

 『消滅装置作動。重複空間、分解開始』
 機械音が響くと同時に、またも通天閣楼が輝き、と同時に、空中庭園の様になっていた元の地下空間の地面に
亀裂が入り、端の方から崩れ始めた。
 「まずい、佐々木。逃げるぞ!」
 俺の言葉を合図に、俺と佐々木は走り出す。
 古泉と、古泉を囲んでいた三人も、とりあえずいがみ合いは中止して、その他の人間も同じように走り出す。
 「通天閣楼の鉄骨につかまるんだ!」
 空間はまるで霧のように細かい粒子と化して、消滅していく。
 頭上を見上げると、通天閣楼の最上部が点滅した光を放っている。点滅するごとに、空間はどんどん崩壊して
いく。空間だけではなく、マダム・長門や俺達が倒した人造人間の残骸も消滅していく。
 「未来の痕跡を消しているんだね」
 本来は存在しない物。ここにあってはならない物。
 それは、俺達の世界で生きた朝比奈さんそのものでもあった。

 ”!”
 背筋にゾクッとした感覚が走り、”感”が危険信号を発した。
 「キョン!」
 規則正しく、一定の間隔で点滅していた通天閣楼の最上部が、突然狂ったように点滅の速度が上がり、周囲を
赤く輝かせている。
 通天閣楼の頭上に、夜の闇よりも黒い、巨大な”穴”が出現していた。そして、その穴に、分解されていく物
質が吸い込まれていっていた。
 
 
 
 

214 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/12(土) 00:08:25.22 ID:DlZ6nuuk
「何だ、あの穴は!」
 「確証はないが、おそらく、ニコラ・デスラ―や朝比奈さんを過去の世界に引きずり込んだ”事故”と関係ある
物だと思う」
 
「あれは”時空の穴”(ワームホ−ル)よ!あれに引きずり込まれると、どこか別の時空間へ転送されるわ!」
 叫んだのは涼宮教授。つまり、佐々木の言うとおり、ニコラ・デスラ―や朝比奈さんをこの世界へ連れてきた、
時空間の扉というわけだ。
 「みんな、体を鉄骨に縛り付けなさい!機械の物理活力(エネルギ−)が尽きるまでは、あの時空の穴(ワーム
ホ−ル)は消滅しないわ。吸い込まれたらこの世界に戻ることは不可能よ!」
 俺は涼宮教授の言葉を聞き、佐々木の探偵道具の一つである特殊強化繊維の組みひもロ−プ(細いが強度は鋼鉄並み)
を取り出してもらい、俺と佐々木の体を一緒にして鉄骨に縛りつけた。
 
 ”穴”はどんどん分解された物質を吸い込んでいく。それだけでなく、近くを飛んでいた鳥や、煙、巻き上げられたゴ
ミなども吸い込まれていく。そして、”穴”は少しずつ広がっていっていた。
 「そうだ、国木田とマダム・長門の飛行機は大丈夫か?」
 「大丈夫。飛行機は離れたところに避難しているようだよ」
 「よし、しっかりつかまっていろよ」
 俺は佐々木を強く抱きしめた。
 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「古泉君、今『ヤマト』はどの辺りにいるかしら?」
 「すでに潜水進行から水上進行に切り替えています。今、豊阪湾沖、八キロぐらいです」
 「小型無線は使える?」
 「ちょっと待ってください……あ、大丈夫です。少し聞きづらいですが、届いています」
 「指示を出してちょうだい。測距電探機で、通天閣楼頂上部までの距離を測定、超電磁砲門で、通天閣楼の頂上部を
破壊するわよ。未来人の消滅装置の物理活力(エネルギ−)残量が減るのを待っていたら、大変なことになるわ」
 「わかりました」
 「本当は波動エネルギ−装置を完成させて、波動砲をぶっ放したかったんだけど、今回は超電磁砲門で我慢するわ」

215 :この名無しがすごい!:2014/04/12(土) 07:46:01.74 ID:9n5ZSrrS
支援
波動砲が大陸すら吹き飛ばすリスペクト先のそれと同じ威力だとしたら、大気圏内での使用は自殺行為な気が
未完成で良かったかも

216 :この名無しがすごい!:2014/04/12(土) 13:40:51.08 ID:VdrU1Wes
佐々木かわいいよ佐々木

217 :この名無しがすごい!:2014/04/13(日) 09:03:47.19 ID:xBLP4EI6
また雨なのですよ佐々木さん…

218 :雨の新開地:2014/04/15(火) 00:40:07.42 ID:XJpGTlZb
雨宿りをしているのは憂鬱。
当たり前のことかもしれないけど、それは私にとって特別な意味がある。
用意周到な佐々木さんなのに、どうして折りたたみ傘だけはいつも忘れるのかしらね、などと同僚に言われたことは一度や二度じゃない。
ずいぶんと鋭い指摘と思う。
そう。私は、用意周到に、忘れているの。
こうして、雨宿りをするために。
憂鬱な理由は、濡れるからじゃない。
待っていて時間を無駄にするからでもない。
こうしている時間に、否応なく思い出されることがあるから。
あの時、もうずいぶんと昔に思える前のこと。
どうして、こっちを見ないでくれ、などと言ってしまったの。
わかってる。恥ずかしかった。
下着の下すら透けて見えそうで、それが、あなたの視線に曝されることが恥ずかしくて。
でもそれは、けっして嫌ではなかったのに。
見て欲しかったのに。
見て、私が女だと、鈍感なあなたに思い知って欲しかったのに。
そうすれば、私は彼女に負けることもなく、今こうして一人でいることもなかったかもしれないのに。
若かったのね。
自嘲するにしても、その憂鬱は深くて、そして、ほんの少しだけ、甘い。
憂鬱であっても、あなたの視線を思い出す。
あなたの困ったような顔を今でも鮮明に思い出せる。
だから私は、この憂鬱な時間が好き。
それを味わうために、私は、折りたたみ傘をいつも、忘れる。

ちょうど季節は今くらい。
蘇ってくる甘い悔恨に叫びたくなりそう。
「ああ……」
叫ぶのを辛うじて堪えて、吐息のような声が漏れる。
もう駄目。
我慢できない。
ざあざあと降りしきる雨の中に飛び込んでしまう。
白いブラウスがあっという間に透けて、あのときのように下着の下まで見えてしまいそう。
雨が激しいから、歓楽街に近いこの一角でも人通りが少ないのが幸いか。
いえ、雨が激しすぎて、近くまで寄らなければきっと見えはしないでしょう。
間近で、立ち止まりでもしないかぎり。
何かに取り憑かれたように、川になってしまった歩道を、水を跳ねつつ走っていれば、あなた以外に見られはしない。
「……佐々木?」
そう、走っていれば。
走り抜けようとした黒い傘を差したスーツ姿の男性から、忘れようもない声が聞こえて、私の足は止まってしまった。
傘の下から、紛れもないその顔が驚きとともに現れる。
見られてる。
破廉恥な身体を、見られてる。
あのときより、あまり成長していないのに。
自分が神様だなんて信じていなかったし、神様なんてそもそも信じていなかったのに、
私はこのとき、神様っているのだろうかと、愚にも付かないことを考えていた。

今度は、逃げないから。

219 :この名無しがすごい!:2014/04/15(火) 18:23:34.47 ID:PmX/pDJD
支援かな?
秘話のモノローグでは平然としてるような表現も、実際キョンの顔はちょっと困っててほしいねやっぱり

220 :この名無しがすごい!:2014/04/15(火) 21:52:08.80 ID:vCi5IEH0
余韻が残るSSだな。

221 :この名無しがすごい!:2014/04/16(水) 00:16:45.86 ID:YLga/djQ
>>218 いつかおこる未来の出来事でしょうか。何か物語が続くような感じがしますね。

222 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/16(水) 01:25:06.60 ID:YLga/djQ
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十

 キョン達の危機に間に合ったのはいいが、今度はまた別の危機が訪れていた。
 ハ式改甲型水上偵察機は元は練習機で、そこまで力がある飛行機ではない。通天閣楼の頭上に出現した
あの”穴”が吸い込む力から逃れることができるかは疑わしい。
 ”だけどどうにかしてキョン達を助けないと”
 後部座席に乗り込んでいる長門さん(豊阪都警から連絡を受けて向かおうとしたとき、どんな手段を用
いたのか不明だが、県警の水上機の倉庫の前に来ていて、しかも特別機動部隊の機関銃 まで持ち出して
いた)は表情を変えていないが、内心は僕と同じで、焦りの気持ちが強いだろう。

 ”?”
 この時間はさすがに豊阪湾を行きかう船の姿は少ない。だが、その豊阪湾の海上に、まるで要塞の様な
存在感を放つ、巨大な船の姿があった。
 ”いや、あれは船じゃない。あれは……”
 「潜水空母」
 長門さんの言葉に、僕はまさか、という気分になる。
 プロイセン帝国の誇る海の狼・Uボ−ト潜水艦。これに対抗すべく我が国の海軍が研究に着手した
、皇都豊田機関を動力源とした巨大潜水艦・伊型800計画艦。
 航空機を5機搭載でき、一回の航続距離は地球二周分という、野心的な計画は、まだ始まったばかりで
試作艦すらできていない。しかも、この計画が発表された時、各国の海軍は、一様に否定的な見解を示し
たのだ。
 だが、存在しないはずの巨大な潜水艦は、水中潜航から海上に姿を現し、圧倒的な存在感を誇っていた。

 その潜水空母の甲板が開き、船内から、巨大な3連大砲がせりあがってきた。
 「一体何をするつもりだろう?」
 「推察するに、あれはおそらく超長距離砲の類と考えられる」
 砲台が回転し、大砲が動き出す。
 「狙いは……」
 その瞬間、大砲が火を噴いた。
 --------------------------------------------------------------------------------------------------
 俺達の頭上に強い衝撃が走り、凄まじい爆発が起こり、通天閣楼の頂上部が吹き飛んだ。
 「第二波、発射!」
 頂上部が完全に崩壊し、”穴”の中に吸い上げられ、そして、その穴の中でさらに巨大な爆発が起こり、
まるで太陽が出現した様な光が走り、闇夜を切り裂いた。
 衝撃波が豊阪との空に走り、大気を揺らし、闇夜の雲を散らし、突風を巻き起こした。
 それに耐えるように、俺は佐々木の体をさらに強く抱きしめていた。
 --------------------------------------------------------------------------------------------------
 「……終わったのか?」
 「何とかね」
 目を開けると、ほっとしたような表情をした佐々木の笑顔が、目の前にあった。
 通天閣楼の頂上部は吹き飛び、地上には野次馬が集まりだしている。
 「一体、あの爆発は何だったんだ?」
 「SOS団が、おそらく長距離大砲か何かを使ったんだろうね。涼宮教授が指示を出していたようだし、
多分彼らの秘密兵器だろうね」
 とんでもない物を作り出す連中だ。
 だが、そのおかげで助かったこともまた事実で、俺は複雑な気分になった。
 俺と佐々木を鉄骨に固定していた組みひもを葉寿司ながら、俺は思案する。
 「どうやって帰ろうか?」

223 :この名無しがすごい!:2014/04/16(水) 18:33:02.03 ID:sLGRzAIH
一日の気温差が大きいですね
服装調節に失敗して鼻水ズビズビなのですよ佐々木さん

>>222支援!
もう暫くは抱き合った状態でいてもバチは当たらないね
古泉周りの修羅場で強制終了を食らうまで堪能してよう

224 :この名無しがすごい!:2014/04/17(木) 22:51:18.95 ID:dLVeztjP
やらせ問題で打ち切りになったほこ×たての後を継ぐのは超絶凄ワザ!
NHKだから安心して良いですよね佐々木さん!?

225 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/17(木) 23:25:33.82 ID:brF+9rRb
    名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十一

 「ちょっと、何なのですか、これは!」
 どうやって地上に帰ろうか? と思案していた時、俺達の耳に入ってきたのは、橘京子嬢の叫び声だった。
 見ると、周防と共に、網の様なものにからめ捕られている。
 「ちょっとうるさいから、あんた達はそうしていなさい。心配しなくても、その鳥もち網は15分で分解するから。
強度は鋼鉄並みにあるから引きちぎるのは無理だけど」
 涼宮教授の発明品なのだろう。橘嬢だけではなく、森さんや新川さんたちまで、その網に動きを封じられていた。
 「古泉!」
 森さんはその網を手にした山刀のような短刀で切り裂こうとしていたが、鋼鉄並みの強度の網に苦戦していた。
 「とりあえず、古泉君は渡せないの。あたしはまだやりたいことがあって、そのためには古泉君の力が必要だから」
 涼宮教授が右腕を夜空に向かって突き上げる。

 ”!”
 夜の闇の中から現れたという感じでそこに出現したのは、黒塗りの飛行船だった。
 涼宮教授や古泉、SOS団のお迎えの為に来たらしい。準備のいい奴らだ。
 飛行船に乗り込む直前、涼宮教授が俺達の方へ向き直る。
 「あんた達、たいした腕の持ち主ね。あんた達みたいな探偵がいるとは思わなかった」
 「僕も敬意を表しますよ。僕が出会ったなかで、貴方方はかなり手ごわい人間だ」
 古泉の表情が、微笑みから、一瞬するどい刃物を感じさせる表情へ変化する。
 「いずれ貴方方とは再会するかもしれません。おそらく我々に立ちふさがる者として。そんな予感がします」
 奇遇だな。俺も口には出さなかったが、古泉と同じことを考えていた。
 ”こんどこいつらと会うときは、今回程度の事じゃすまない”
 俺も佐々木も全力でSOS団に当たることになる。そんな気がした。
 「またどこかでお会いしましょう、名探偵さん達」
 SOS団を乗せると、飛行船は通天閣楼から離れ、かなり早い速度で、豊阪湾の方へ飛び去って行く。
 「こら−!デカ乳性悪女!古泉さんをおいていきなさい!!この泥棒猫!!!」
 鳥もち網の戒めが解けた、橘京子嬢の叫び声が、むなしく闇夜に響いた。

 

226 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/17(木) 23:27:25.38 ID:brF+9rRb
「キョン!」
 しばらくして、国木田とマダム・長門が乗ったハ式改甲型水上偵察機が姿を現した。
 「無事だったんだね、良かった」
 「今から私の下宿に戻って、ゆっくり私と一緒にお風呂に入って、ともに同じベットで休むといい。もちろん佐々木
は自分の部屋で」
 答えに困るマダム・長門の言葉であるが、今はそれに突っ込んでいる暇はない。
 「国木田、飛行船を追いかけてくれないか。SOS団の奴等、それに乗って、どこか去って行った。豊阪湾のほうだ」
 「豊阪湾の方だって?そういえば、さっき潜水空母らしき船を見たけど……」
 「潜水空母だと?あいつらそんなもんまで持っているのか」
 「とりあえず、その飛行船とやらを追いかけてみるよ」
 「すまない、気を付けて行ってくれ!」
 「もし、見つけたら、私が機関銃でハチの巣にすればいい?」
 「……いや、どこに向かった確認するだけでいい」
 「了解」

 「とりあえず、どうやってあの地上の野次馬とおそらく来ていると思う警察をごまかそうか?」
 ここまで騒ぎがでかくなったのを、どう警察に言い訳するか。未来人のことなど、警察が信ずるわけがない。
 
 「ここは橘のお嬢様に協力してもらうしか無いようね」
 戒めが解かれ、苦虫をかみつぶしたような表情をしていた森さんが橘嬢をみて、そうつぶやいた。

 「へ?」
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――-----------------
 次の日。
 「朝刊に大きく載っているね」
 新聞の紙面を飾っているのは、「花立総合電機の御令嬢・誘拐事件、解決、犯人は謎の犯罪組織」の見出しだった。
 森さんが考えたのは、橘京子嬢が誘拐され、極秘のうちに依頼を受けた探偵たちが県警に協力しながら、通天閣楼
にひそんでいた犯罪組織と戦い、救出したという、どこぞの冒険活劇だ、と言いたくなるような筋書きだったが、
森さん、橘嬢、それに佐々木までもがうまく口を合わせ、真にせまった供述を述べ、そのあと国木田の口添えで、
豊阪都警はそれを真実とし、(SOS団の存在を匂わせたことも効いたようで、この件で警察上層部になにか働きかけが
あったことを後で国木田から聞いた)この記事に繋がったのである。
 また、国木田たちは豊阪湾まで飛んだが、飛行船も見当たらず、潜水空母も姿を消していたそうだ。
 新聞には俺達や森さんの名前は伏せて会った。これは鶴屋財閥が手を回したということだった。
 「とりあえず、一つ問題は解決したわけだ」
 ただ、俺達にはもう一つ大きな問題が、本来の仕事が残っていた。
 言うまでもない。すべての始まり、依頼人、谷口への報告である。

227 :この名無しがすごい!:2014/04/18(金) 12:15:24.02 ID:B/Jic1KV
支援
飛行船も潜水空母に格納されたのかな?難易度高そうだけどガスを抜けば可能か
みくるが戻ってこないのは谷口だからまあ良いとして、今後どんな事件が巻き起こるのだろう

228 :この名無しがすごい!:2014/04/18(金) 18:29:26.35 ID:c8Ds0oc1
佐々木かわいいよ佐々木

229 :この名無しがすごい!:2014/04/18(金) 22:39:23.28 ID:B/Jic1KV
消費増税以降、ビスケットの枚数やらペットボトルの容量やらと、値段は変わらなくても微妙に中身減ってるのが目立ちますですね佐々木さん

230 :この名無しがすごい!:2014/04/18(金) 22:45:25.16 ID:MbLkHd5T
亀レスだが

>>147
>藤原の未来は、
>「誠意をもって交渉するには、まずガツンとかませ」
>というのが当たり前になってしまっているんだよ……

その結果が口先だけ達者な、つまらない態度になっているんだよ。
キョンが小市民な性格で良かったな。私が同じ態度取られたら
コーヒーをかけてやるどころか、コーヒーカップを藤原の顔面に、投げつけてやりたい。

藤原はどんなに作中でフォローされようとも、卑劣な脅しで他人を踏みにじったクズという印象が拭えなかった。
あの態度じゃキョンの恨み買うよなとしか思えなかったし、死んだ姉ちゃん会いたかったなんて言われても
こっちとしては全く感情移入できないし、ましてや良い人なんて思えないっての。
大体、朝比奈さん(大)がいきなり姉とか言われても、伏線もそれを匂わせる素振りも
何も無かったから、適当感が否めなかった。

231 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/20(日) 17:56:40.35 ID:AifCVo0R
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十二

  俺と佐々木は、谷口に今回の依頼の顛末を報告に行った。
 「朝比奈さんは弟さんと一緒にサンバジャネイロ連邦へ渡った。ご家族もそちらにおられるということだった」
 谷口は俺達の報告(かなりでたらめの報告だが。本当のことを言っても信じるわけがない。未来人だなどという、正直俺ですら
首を傾げかねないことを谷口に話せるわけがない。国木田に事前に相談したが、国木田も本当のことは言わない方がいい、と言っ
た)を聞いて、かなり肩を落としていた。
 「彼女は小さいとき、ある事故に巻き込まれてね。ご家族と離れ離れになってしまったんだ。そこを孤児院に引き取られたんだが
、弟さんが偶然彼女の事を知って、探しにやってきて再会したそうだよ。谷口君のお嫁さんになるか、ご家族のもとへ行くか、かなり
悩んでいたんだが……」
 「……俺だって朝比奈さんの立場になったら、相当悩むと思う……彼女に身寄りがいないと聞いたとき、俺は彼女の家族となろうと
思った。親もそういってくれたんだ。たとえ今は一人かもしれないけど、新しい家族を彼女と作って、寂しい想いをさせないような、
明るい家庭を作ろうと……そう思っていたんだ」
 谷口の言葉に、俺はなんと答えてやればいいのかわからなかった。
 「彼女は君に愛されて幸せだった、と言っていたよ」
 藤原と未来へ帰る間際、朝比奈さんはその言葉を残していった。
 「……彼女が幸せになってくれれば、俺にとっても幸せなことだよ。ご家族と会えたのなら……それでいい」
 男らしい谷口の言葉だった。
 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 谷口からの事件解決後の報奨金である龍紋金貨二〇枚を、最初佐々木は辞退していたが、谷口がどうしても、ということで、それを受け取った。
 「キョン、佐々木さん。世話になったな」
 「すまない。たいして役に立てなかった」
 「いや、充分だ。本当にありがとう」
 谷口は俺達に頭を下げた後、俺の傍にやってきて、こっそり耳打ちした。
 「キョン、佐々木さんを大事にしろよ」
 言われんでもするさ。俺の親友でもあり、相棒なんだからな。
 俺は笑って谷口の言葉にうなずいた。
 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「そうかい、みくるはもう返って来ないんだね」
 「はい。お嬢様に愛されて幸せだったと言っていました」
 「小さい頃からの、大切な友人だったさ。谷口君と幸せな家庭を築いてほしかったんだけどね……元いるべき場所に戻った、か。まるでかぐや姫だね」
 「そのようですね。この世界に居てはいけない人間。時が来れば去ってしまう……」
 「ところで、森さん。この事件で動いてくれた二人組の探偵さん達?いつか会ってみたいもんだわ。すごい腕利きのようだね」
 「ええ。涼宮教授と古泉の率いるSOS団と互角に立ち会える人材です。いつか手を携えるときが来るかもしれません」
 「なかなか手ごわい相手だからね、SOS団は。まあ、その時が来るのが楽しみっさ」
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 

232 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/20(日) 17:57:19.95 ID:AifCVo0R
それからひと月後。
 『花立総合電機、新物理活力(エネルギ−)実用化へ。波動エネルギ−と命名される』
 
 俺の仕事の休暇が取れ、佐々木とそれとマダム・長門の三人で、俺達は温泉旅行に出かけることになった。
 最初、俺と佐々木の二人で行くことになっていたのだが、マダム・長門の耳にいつの間にか入っており、結局三人で行くことになった。
 西宮(ウエスト・パレス・シティ)の駅の新聞売りに金を払い、受け取ると、一面にその記事が掲載されていた。
 「未来人の技術の置き土産というわけだね」
 ふと、俺は未来人・藤原の言葉を思い出した。
 『さらばだ、現地人共。この世界への置き土産として、波動エネルギ−の技術は残るが、時空跳躍は早すぎる。』
 ややこしいことだが、奴らの世界の波動エネルギ−の技術の始まりは、今回の事件がきっかけになっているのではなかろうか。
 いつの未来の時間かはしらないが、朝比奈さん・藤原姉弟がいきている未来と俺達の時間軸は、思ったほど離れていないのかもしれない。

 「おお〜い!キョン」
 聞き覚えのある声に、俺は新聞から顔を上げる。
 「谷口?」
 ひと月前、ずいぶん落ち込んでいた時とは別人のように明るい表情の谷口の姿があった。
 「お前ら、旅行にでも行くのか?」
 「ああ、そうだが、谷口、お前は仕事か?」
 「いや、違うんだ。ちょっと俺も旅行なんだ」
 「へえ、一人旅か?」
 「馬鹿を言うな、連れはいるぞ」
 そういって、谷口は後ろを振り返る。
 ”!”
 そこに立っている人物を見て、俺も佐々木も唖然となる。
 花立総合電機のお嬢様・橘京子嬢の使用人・周防九曜だった。
 

233 :この名無しがすごい!:2014/04/20(日) 19:10:46.05 ID:uIuByjif
支援
このくーちゃんはきょこたんとこ所属の娘だっけ?
絡んで来るのは鶴屋さんなのかハルヒなのか…

234 :この名無しがすごい!:2014/04/20(日) 19:43:36.71 ID:mi9qZEQh
佐々木と虚無

235 :この名無しがすごい!:2014/04/21(月) 00:10:04.89 ID:I1X8qYa7
>>230 改めて原作を読んでみましたが、ある意味において、「驚愕」は中途半端に終わった作品
なのかもしれません。キョンを軸として、対になるべき「佐々木さん」と「涼宮ハルヒ」、あるいは
それぞれ対になるべきキャラクタ−が揃いながら、あまりその存在を生かせなかった。文章力のない
素人のファンが言うのもおこがましいのですが、そんな気がするんですよね。続きに期待したいのですけど
いつ出るのですかネ。それとライトノベルの人気作品は、結構完結しているようですね。姉が読んでいた作品
が大分完結したということでしたが。
最近、少し姉が書く気が出てきたらしく、そろそろ姉に任せようかと。自分は文才とアイデアがないので、今書き込んでいる
探偵シリ−ズ終えたら、しばらく休みます。それにしても、最近書き込み少ないですね。やっぱり原作早く出してください。
もちろん佐々木さん出演で。

236 :この名無しがすごい!:2014/04/21(月) 00:25:09.71 ID:KsFUtEHt
藤原は佐々木さんが言うところの「わかりやすい悪役」という役割だったわけで。
目的を果たす手段として現時の人間を露骨に見下すのは得策じゃないという発想が出ないのは
どんなもんかとは思ったりする。

それと佐々木さんが今後登場するか否かは観測での作者の発言と驚愕作中のキョンの決意で
真っ向から対立しているんだけども、そこらへんは作者の中のキョンが暴れてくれることを期待したい。

237 :この名無しがすごい!:2014/04/21(月) 00:40:05.73 ID:BaQdiaKj
きも

238 :日本語であそぼう:2014/04/21(月) 01:49:27.28 ID:qF3WnUlt
「きも。きもい。というのは妙な現代語だよね」
クラスの口喧しい女子グループが、今日もまた罪のない男子オタクグループについてきもいだのなんだのと醜悪な会話の華を咲かせているのを聞きとがめたのか、佐々木が多少の嫌悪感を顔に滲ませつつそんな話題を振ってきた。
共学の公立中学校ではそれなりの頻度に聞かされることになる表現であるため、妙と言われるのも妙だと思うが。
「元の語源はなんだと思う?」
気持ち悪い、だろう。
「それの略語だね。ところが略語の段階で、気持ち、という部分を否定する語句が消失してしまっているんだよ」
ふむ、「きも、ちわる、い」なので、悪い、という表現が抜け落ちているのか。これだけだと気持ちいいの略語と言った方が通りがいいな。
「そういうことさ。だから彼女たちが嫌悪感を表すのに使っているこの単語に、僕は常に一抹の矛盾を覚えながら聞く羽目になっている」
かといってきもいといわれて「ありがとうございます!」と返す気にはならんな。
「さすがにあそこまで行くとマルキ・ド・サドも日本人の嗜好までは予想できなかったのかと呆れるよ」
おまえはなんちゅうものを読んでいるんだ。
「くっくっくっ、そんなものを読んでいる女子中学生が、きもい、かい?」
さて、それをどちらの意味で受け取ったらいいのかね。
佐々木があんなエロティシズム全開の書物を、どんな表情で読んでいるのかと想像すると……ふむ、俺も大概きもい、のかもしれんな。

239 :この名無しがすごい!:2014/04/21(月) 12:14:40.85 ID:NkeDRgXU
内容をしっかり把握してるキョンも充分言われる資格があると思うぞw乙乙!

240 :この名無しがすごい!:2014/04/21(月) 18:36:05.96 ID:NkeDRgXU
飲むヨーグルトが最近安いので買ってみたのですが、飲み易いため消費速度が牛乳の2倍くらいになってそう
お腹が緩くならないのは本当有難いのですよ佐々木さん

241 :この名無しがすごい!:2014/04/22(火) 20:57:25.29 ID:ELs1MHa1
キョン宅にお邪魔したら、遊びに来てたミヨキチと服が被っていた佐々木さん

242 :この名無しがすごい!:2014/04/22(火) 22:32:33.70 ID:t5csGex1
佐々木「勝負服がー まさかのー 丸かぶりー♪」

ミヨキチ「違いは胸囲だけー♪」

佐々木「……ぐぬぬ」

そしてキョンが出すのがカフェデリという

243 :親愛なる貴女の顔にヨーグルト()を:2014/04/23(水) 00:53:11.58 ID:cthO0zh+
>>240
外出した帰り道に喉が渇いて近くのスーパーに寄ったときのことだ。
「おや、こんなところで会うとは珍しいね」
ばったりと佐々木に出会った。そういやこいつの家の近くだったな。
見れば佐々木は飲むヨーグルトのパックを買うところだった。
おまえがそういうのを買うとはな。
「意外かい?」
お前はむしろヨーグルトを牛乳から作りそうだ。
「くっくっ、なるほどね。ちょっと過去のトラウマがあってね、固形状のヨーグルトはあまり好きじゃないんだよ」
ほう。


外で学友と会ったからといって、喫茶店に寄れるほどの財力は中学三年生にはない。
とりあえずスーパーの飲料コーナーでジンジャエールを、佐々木はロイヤルミルクティーを買って、近所の公園で話の続きとなった。
「僕の小学校時代に、悪ガキの男子の間で流行っていた遊びがあってね。給食で余ったヨーグルトを、女子にぶっかけるというものだ」
おい。
おい。それは、色々と洒落にならないぞ。
「まったく、どういう意図があったのだろうねえ。何がしたかったのか。まったく理解できないよ」
小学校六年生ならばエロ本くらい持っていても不思議はないが……その顔はわかっているだろうお前。
「で、何故だか僕も標的になってね。というよりはかなりのメインターゲットにされていた」
こういっては酷いが、ブスは狙わないだろうな。
「給食でヨーグルトが出る機会が少なかったのが幸いで、何度かうまく逃げおおせていたのだけど、ある日ついに捕捉されてしまった。
 廊下に逃げたところで顔に思いっきりかけられたよ」
一瞬、その光景を想像する。
小学六年生の、三年前の佐々木なら今ともうそれほど容姿が変わっているわけじゃないだろう。
悪ガキ男子どものターゲットにされた佐々木の顔を白く汚すヨーグルト……
そいつは、ひどいな。多少のトラウマどころか、不登校になってもおかしくない。
「うん。助けられたからね」
助け?
「騒ぎを聞きつけたのか、隣のクラスから、同級生誰もが一目を置くガキ大将が姿を現した。
 僕の姿を見た途端、激怒して周りの悪ガキどもに殴りかかってくれたんだよ。
 まるで白馬の王子様のようにね。
 殴りかかるときの言葉が僕を救ってくれたんだよ。
 食べ物を粗末にするんじゃない!、ってね」
ふん、なるほどな。ヨーグルトの意味するところではなく、ただの食べ物がかかっただけだと決めつけてくれたわけか。
……ん?ということはお前、当時からヨーグルトの意味するところをわかってやがったな。
「くっくっ。決めつけただけじゃなくてね、その子は悪ガキどもをまさしくこてんぱんにのした後、翻って僕の方を見た。
 涙目になっていた僕の肩をがっしと掴むと、僕の顔や首元などにかかったままのヨーグルトに唇を寄せ、吸い取って、舐め取ってくれたんだよ。有言実行というやつかな」
おうおう、気障な白馬の王子様だこって。気に入らんな。
「おや。俺がその場にいたらおまえを泣かさなかったのに、くらいは言ってくれないのかい?」
願っても過去に戻っておまえを助けられるわけじゃないからな。
「つれないね。……ふむ、それとも逆の心理かな?あるいは、君も僕の身体にヨーグルトをぶちまけてみたかった、とか」
ぞくり、と、佐々木の言葉が心臓に突き刺さった気がした。
図星、というやつだ。
「くっくっ。それなら、今からでも取り返しが付くね」
それは、まったく考えなかったとしたら嘘になる。
そもそもだ。モザイクの影でごにょごにょされるよりも、顔にかける方が好みだという俺の嗜好に一定の理解を示してくれる男子中学生高校生諸兄はけっして少なくないだろう。
「そうそう。キョン、知っているかい。犬が自分の小便をかけるのは自分のものだと主張するためらしいよ」
それが今の話とどう関係するんだ。
「くっくっ、ただの無関係な雑談だよ」
ええいうるさい。そもそもヨーグルトは要冷蔵だろう。とっとと帰りやがれ。
「おっと、そうだったね。紅茶も空になったことだしお暇しようか」
妙に唾を飲み込んだせいか、こちらもジンジャエールが空になっていた。

244 :親愛なる貴女の顔にヨーグルト()を:2014/04/23(水) 00:54:27.93 ID:cthO0zh+
「ああそうだ。一つ言い忘れていた」
歩き出した佐々木が、これ以上ないとばかりに悪戯を仕掛けたような目で振り返った。
「僕を助けてくれた白馬の王子様だけどね。れっきとした女の子だよ」
…………………………は?
「原始女性は太陽だった、という言葉は彼女のためにあるようだとすら思ったものだよ。
 口も立てば手も立つ足も立つ。
 いじめなど見逃さずに殴りかかるものだからガキ大将の役目も負っていたが、
 僕を含めて、多くの女子が彼女に憧れていなかったといえば嘘になるだろうね」
な、ん、だ、と。
「その顔は、少しばかり嫉妬してくれたと思っていいのかな。
 キョン。今日はいい夢を見れそうだよ」


家に帰った俺が何をしたのかについては、……きもいとかいうな。
同級生を一度もおかずにしたことのない者だけが俺に石を投げろ。

ずいぶん後になって、俺はその白馬の王子様の名前が何であるか思い至った。
しかし佐々木よ、それは太陽などではなく、極めつけの台風だ。

245 :この名無しがすごい!:2014/04/23(水) 01:10:22.45 ID:OdGX0Z+P
おそらくだと思うが、こないだに続いて乙です。
エロトークする佐々木さんは大好物ですw

ガキ大将の正体の扱い方は上手い!と思った。

246 :この名無しがすごい!:2014/04/23(水) 18:16:12.00 ID:JNmUmYSy
>>242
ミヨキチと佐々木さんはどちらが胸囲あるのだろう……けっこう切実な問題かもしれないw

>>243-244乙乙です!
だいたいのことは>>245の人が語ってくれてますが、佐々木さんが狙われた時点で件のガキ大将登場はむしろ待ってました!!と思いました
さすがに舐め取るのは想像の範囲外でしたがww

247 :この名無しがすごい!:2014/04/24(木) 18:58:35.98 ID:rFbgUpO1
一日の寒暖差のおかげで、熱を除いた風邪の症状出まくりなのですよ
佐々木さんも皆様も、お身体には充分お気をつけ下さい

248 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/25(金) 00:24:15.06 ID:1VNRHp0V
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十三

 「谷口、その人は一体?」
 「周防九曜さんといってな。花立総合電機の社長さんのお屋敷で働いているんだよ」
 周防は微笑みを浮かべ、俺達の方へ頭を下げる。
 「いや−、俺もあの件以来、しばらく落ち込んでいたんだが、そしたら親戚のおじさんが見合いを薦めてくれて、で、あってみたら
この通りの美人だし、とても気の利く人なんで、お付き合いを決めたんだ。今から彼女の実家と社長さんのお屋敷に挨拶に行くところ
なんだ」
 実に嬉しそうに語る谷口の、あまりの立ち直りの速さに、俺は苦笑する。
 「それじゃ、行ってくる!」
 そういって、谷口と周防は電車に乗り込み、車窓から俺達に向かって手を振った。
 
 南方白樺の温泉地までは高速列車で一時間半といったところだ。
 天公主地区近くを通り過ぎる時、修復中の通天閣楼が見えた。
 「結局、ビリケン教団て、なんだったんだろうな」
 「娘に対する父親の愛情が生んだ代物さ。宗教ほど不思議なものもないからね。一九〇〇年も前に、あるいはそれ以前に生まれた教えが、
世界を席巻し、人の生き方を左右し、巨大な建築物や文化を生み出す。宗教の持つ力をニコラ=デスラ―はよく知っていた。いつかこの世界
に現れる娘が、未来に帰れるための準備をこちら側に作り上げたんだよ」
 「通天閣楼や波動エネルギ−システムを連想させるものが、それか。しかし、何であんな馬鹿でかい塔をこちらに作る必要があったんだ?
未来の世界に時空を超える機械があるんだろう?」
 「おそらく、その技術は不完全なもので、特殊な状況じゃないとダメなんだろうね。たとえて言うならば、電話を連想してもらえばいい。
電話での会話は遠隔地と遠隔地をつないで会話できるものだが、お互いに電話機をもっていないと会話できない。朝比奈さんの本来の世界と
僕らが生きている世界を安全に行き来するには、こちらの世界とあちらの世界にデスラ―塔=通天閣楼が必要なんだろうね。
 そういうことか。どちらにしろ、朝比奈さんがこの世界に戻って来る可能性はほとんどないだろう。
 「それとビリケンという名前の由来だが、あれもニコラ=デスラ―の暗示なんだよ。ニコラ=デスラ―は作曲家、音楽家としての顔も持って
いたんだが、その時のペンネ−ムというか、別名がビリ−=ケーンだったんだよ」
 ビリケン教団は科学技術と芸術(音楽)に力を入れていたということだが、なるほど、それもすべてはニコラ=デスラ―を象徴していたわけ
だ。
 「そういえば、教祖の津久津久法師・藤原紀男、あれも何者だったんだ?未来人の藤原は有機体自動人形とか言っていたが」
 「未来の世界の人造人間だろうね。僕らの世界の人造人間は金属体でできているが、未来の人造人間は、有機化合物で作られているのだろうね」
 「ちょっと待て、それだとすると、未来の人造人間は、俺達人間と大して変わらないということになるな」
 「そうだろうね。中世錬金術を祖とする現代生命錬金技術でも生み出せないホムンクルスが生み出されているわけだ」
 「しかし、その藤原紀男は、今一体どこにいるんだ?」
 「朝比奈さんが鶴屋家を出た日に、彼女が行き倒れの浮浪者を助けたと新川さんから聞いたよね?あの時、僕はその浮浪者を教団関係者と見たが、
その浮浪者こそが津久津久法師・藤原紀男だよ。役目を果たした有機自動生命体は、自らの作られた生を終わらせたんだ」
 そんなものまでうみだした、ニコラ・デスラ―の、父親としての執念、としか言いようがない想いを感じ、俺はため息をついた。
 車窓の外に目を向けると、豊阪都の街並みから離れ、紀国の山々が見え始めてきた。

 「今夜はゆっくりとくつろぎたいね」
 「大丈夫。彼の面倒は私が見ておく。貴方はゆっくりお湯につかっておけばいい。布団は二つでいいように手配しておく」
 「…………」

249 :この名無しがすごい!:2014/04/25(金) 00:28:18.80 ID:1VNRHp0V
>>243〜244 乙です。やっぱりSS職人さんの話は面白いです。読むのが楽しみ。

250 :この名無しがすごい!:2014/04/25(金) 12:20:27.61 ID:n+HCi83N
貴方のも非常に楽しみにしてますですよ支援
事件が一段落して佐々木さんとキョンがしみじみ振り返ってる所に最後wwwブレないなあ

251 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/04/26(土) 00:55:51.54 ID:NSfeUyV6
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十四

 『ロイザ−通信によりますと、―日未明、ヘタリア系犯罪組織の拠点といわれていた、地中海のジロ−ラモ島が、何者かの
襲撃を受け、島ごと消滅したとの発表が、ヘタリア政府からありました。襲撃者は不明ですが、生存者の証言によりますと、
巨大な船が現れ、島を攻撃したということですが、その正体は解っておらず、ヘタリア系犯罪組織の首領・チェ−ザレ=オンナ
スキ−二は死亡した可能性が高いということです。それでは次のニュ−スです』
 
 ラジオから流れてくるニュ−スがかすかに聞こえてはいたが、ここは俗世の事を忘れさせてくれる場所である。
 平安の昔より、皇都の貴族達の保養地として名をはせた、南方白樺の温泉地。
 小さな木造旅館の、最近流行の露天風呂に、俺は体を沈めていた。
 露天風呂から、黒潮の波が洗う大洋の白い砂浜が見える。何百年前から繰り返されてきた自然の光景を見ながら、俺は色々な
事を思い出していた。
 軍医として紛争地に赴任し、人々の治療に当たるも、過激派の襲撃を受け、俺や仲間達は負傷、あるいは戦死し、帰国して佐々
木と再会した。
 自分の仕事をしながらも、あいつの助手的な立場で何度か協力し、そして今回のビリケン教団事件。
 ”キョン、佐々木さんを大事にしろよ”
 谷口の言葉が胸によみがえる。

 「キョン、お邪魔するよ」
 佐々木の声に俺は回想を破られた。
 「さ、佐々木?何でここにいる!」
 何と佐々木が露天風呂に入ってきたのだ。
 「おい、ここは男湯じゃないのか!」
 「ここは混浴だよ。それに今日は平日で、僕ら以外、宿泊客はいないからね。この風呂も貸切状態だよ」
 「ん?そういえば、マダム・長門はどうした?」
 こういう時、何故か必ず現れるマダム・長門の姿が見当たらない。
 「僕がお茶に混ぜておいた睡眠薬で眠っているよ。邪魔されるのはごめんだからね」
 結構過激なことをやるな、おい。
 佐々木は俺の傍に寄ってきて、体をくっつけてくる。佐々木の持つ、いい匂いが鼻孔をくすぐる。正直、理性を保つ自信がない。
 「……キョン」
 佐々木の顔が近づいてきて、あともう少しで……

 「はい、そこまで。抜け駆けは許さない」
 睡眠薬で眠らされているはずのマダム・長門が、海坊主の様に、湯船の中から姿を現す。
 「残念、佐々木。貴方は詰めが甘い。睡眠薬など、すぐにわかる。私は飲んだふりをしただけ」
 「やるね、長門さん」
 ほっとしたような、少々残念なような……
 ――――――――――――――――-------------------------------------------------------------------------------
 その日の夜。
 「両手に花、の気分はどうだい」
 「今回はこれで妥協する。気分的には私も悪くない」
 「……少し苦しい」
 マダム・長門が手配した二つの布団をくっつけ、右側に佐々木、左側にマダム・長門、真ん中に俺。
 美人二人に挟まれて寝るというのは、男の夢かもしれないが、実際にやってみると、なんか落ち着かない。
 「俺、眠れるかな」
 「二人で君を眠らせない、ということもできるが、今日の所はゆっくり休もう」
 二人の女性の体のやわらかさを感じながら、俺は天井を見上げる。
 波の打ち寄せる音が聞こえ、それ以外は静かな夜の闇に包まれていくうちに、俺達は夢の国に落ちて行った。
 
 

252 :この名無しがすごい!:2014/04/26(土) 06:58:10.87 ID:MAosD65a
支援
惜しかった…非道いよながもん
もし佐々木さんが来なかったら、湯中からずっとキョンのナニを観察し続けてたのだろうか

253 :この名無しがすごい!:2014/04/26(土) 19:00:42.69 ID:MAosD65a
明日はなんとか天気が保ちそうで、たぶん2ヶ月ぶりくらいの外出できる日曜日です
久々のサイクリング楽しみなのですよ佐々木さん

254 :この名無しがすごい!:2014/04/28(月) 00:03:35.60 ID:5e522y2z
こんばんは

255 :この名無しがすごい!:2014/04/28(月) 18:11:29.03 ID:tiG7tKAV
明日がお休みだと、なんだか金曜日のような錯覚をしてしまいますね佐々木さん

256 :この名無しがすごい!:2014/04/29(火) 17:39:45.40 ID:DZ2yOrDV
今年は近場のショッピングモールどこもお笑いライブをやってないのですよ
ヒーローショーやプリキュアの文字はあるのですが…
流行り廃りでしょうか?寂しいです佐々木さん

257 :この名無しがすごい!:2014/04/30(水) 19:13:32.23 ID:RjkRDaCN
キョンから五月病を伝染される佐々木さん

258 : 【大吉】 :2014/05/01(木) 07:30:12.42 ID:00zS67RJ
佐々木さんに大吉を!

259 :この名無しがすごい!:2014/05/01(木) 23:26:36.55 ID:00zS67RJ
夜中歯磨き済んでるのに小腹が空いてきた佐々木さん

260 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/05/02(金) 00:48:04.28 ID:VRfiSuZb
      名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十五

 目が覚めて、周りを見回すと、そこはいつもの景色――すなわち、俺の部屋だった。
 ”夢か……”
 それにしても、えらくリアルな夢だった。
 まるで自分が本当にそこの世界で生きているような感覚が、脳裏に残っている。
 おそらく、夢ではなく、あれは……
 ”これは……ハルヒがらみか?”
 二年生に進級してから、古泉の話によれば、ハルヒの閉鎖空間の発生はほとんど見られなくなっていると言っていた。
 「それと、もう一つ。実は涼宮さんの持つ”力”が縮小傾向にあるようです」
 一年生の時、俺達を散々おかしなことに巻き込んだ、あの変態的神もどき力が弱まっている?
 「理由はわかっていません。ですが、我々の機関は一つの仮説を立てています。ただ、確証がありません」
 そういった古泉の表情は、いつものさわやかスマイルではなく、むしろ困惑しているように見えた。
 ”力が弱まっているはずのハルヒの力がなぜ?”
 そしてもう一つの疑問。
 ”なぜ佐々木が俺の相棒だったんだ?”

 教室でハルヒに会い、ハルヒの話から、ハルヒが見たアニメやドラマが多分あの世界を生み出した可能性が高いこ
とは推測できた。
 何かの拍子で、弱まっているはずの変態パワ−が復活して、俺を(多分俺だけではなく、SOS団や他の人間も同じ夢
を見ていた可能性は高い)あの夢の世界に引き込んだのだろう。
 だが、それだけではもう一つの謎が解けない。
 夢の中での俺の相棒、佐々木の存在だ。
 ハルヒ自身が、自分を主人公とするならば、俺の相棒はハルヒだった可能性の方が高い。しかし、あの世界では、主人公は
佐々木で、ハルヒはライバル役の”教授”、古泉がハルヒの相棒だった。
 佐々木とは、春の同窓会以来、時々顔を会わせている。不思議なもので、中学卒業後、今年の春先に再開するまで同じ市内に
澄んでいながら顔を会わせることもなかったのに、あれ以来、結構佐々木の姿を頻繁に見るようになった。
 ”しかし、そのことが今回の件に絡むとも思えないが。何しろ俺と佐々木が顔を会わせていることを、ハルヒは知らないからな”
 だから、今回の夢に佐々木が出たのは、かなり奇妙なことだと言わざるを得ない。
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 次の日は土曜日で、つまりは休日というわけである。
 夏の暑さもいよいよ本番が近付いているわけで、体調管理には気を付けないと、なんてことを思いながら、俺は駅の方へ向かっていた。
 SOS団の集まりがあるわけではない。
 最近、ハルヒはSOS団を休日に集合を掛けることをしなくなっていた。その代わり、俺を買い物につき合わせたり、俺と出かけることが
増えていた。
 「僕としてはそのことは実にありがたいのですが」
 閉鎖空間が発生しなくなって、古泉は安心して眠れると冗談めかした口調で言っていた。それはハルヒの精神が充実してきたということ
だろうか。
 ただし、今日はハルヒと出かける約束はない。ただ、何となくここに来てみようという気分になっただけだ。
 「おや?」
 聞き覚えのある声に、俺が振り向くと、そこにいたのは古泉だった。
 「奇遇ですね。こんなところで会うとは。涼宮さんと約束でもされていましたか?」
 「いや、別に用事はないが……何となく足が向いたんだ。お前は何故ここへ?」
 「待ち合わせなんですよ。相談事があると言われまして」
 「相談事?」
 「ええ。あ、来ました」
 古泉が視線を向けた先にいた人物の顔を見て、俺は少し驚いた。
 ツイン手−ルの美少女、”あちら側”の超能力者、古泉と対を為すもの、橘京子だった。

261 :この名無しがすごい!:2014/05/02(金) 07:08:10.17 ID:/n1obPAc
支援
まとめかと思いきや、こりゃもう一晩夢の続き来るかな?

262 :この名無しがすごい!:2014/05/02(金) 18:39:47.61 ID:/n1obPAc
甘味菓子をスイーツという呼ぶ風潮に違和感あるのですよ佐々木さん
いつ、どこで、誰が、どういうつもりで言い始めたのでしょうね

263 :この名無しがすごい!:2014/05/03(土) 19:30:55.96 ID:KuvqHGw/
テレビや雑誌に紹介された店に並ぶ人達を、冷ややかな目で眺め通り過ぎる佐々木さん

264 :この名無しがすごい!:2014/05/05(月) 10:11:26.31 ID:R9+K5JAz
今日は少し寒いですね
おかげで風邪気味なのですよ佐々木さん

265 :この名無しがすごい!:2014/05/07(水) 12:10:14.84 ID:v2nt5KXt
季節外れの冷え込みに急遽マフラーを引っ張り出してきた佐々木さん

266 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/05/07(水) 23:48:15.02 ID:VaQTUlmR
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十六

 超能力者・橘京子。
 古泉がハルヒの閉鎖空間に入れる超能力者であるように、橘は佐々木の閉鎖空間に入れる超能力者である。
 俺は古泉と対を為す者といったが、それはハルヒと佐々木にも言えるのだ。

 「あなたに会うのは久し振りですね」
 あの春先の、世界を二つに分けた、不可思議な事件以来の再会だった。
 こいつの特徴ともいうべきツインテ−ルは、相も変わらずだったが、表情は少し大人になった様に見える。
 「佐々木とは会っているのか?」
 「ええ。実は私も塾に行っているんですよ。佐々木さんと同じ塾に。学校は違いますけど、塾が終わったら
時々一緒にコーヒ飲んだりしているんです」
 そういえば、俺達もすぐに受験の時が近づいているのだ。それは、今の高校生活に別れを告げるときが近づ
いていることを意味している。
 「以前は佐々木さんの”力”の件で佐々木さんに近づいたけど、”組織”が解散した今は、普通の友人として
佐々木さんと接しているんです。平凡だけど、私にとっても大切な時間なんですよ」
 そういって橘は本当に楽しいという様な表情で、ふっふっと笑った。

 いつも行く喫茶店ではなく、古泉がとっておきのお奨めだというカフェに行くことにしたのだが……
 「いいですね。あそこのパンケ−キ、とても美味しかったです。また一緒に行きたいなと思っていたんですよ」
 ん?おい、古泉。なんで橘がその店の事を知っている?それと”一緒に”とはどういうことだ?
 「実は時々遊びに行ったり、勉強を一緒にしたりしていまして。最近我々SOS団の集まりもないことですし、我々
”機関”も開店休業状態なので。はい」
 さわやかスマイルはいつも通りだが、言葉がなぜか白々しく聞こえるのは気のせいというわけでもなさそうだが。
 春先からそんなに時間は立っているとは言い難いが、えらく仲は進展しているようだ(そういえば、あの事件の後
、携帯番号を交換していやがったな、こいつらは)。
 俺は、古泉と橘が婚約者だった、あの妙な夢の世界の事を思い出した。

 一階が西洋古美術兼雑貨屋の雑居ビルの二階にその店はあった。
 店の前に楡の木らしき街路樹があり、木陰が強い日差しを遮り、暑さを和らげている。
 窓側の、外を見下ろせる席に俺達は座った。
 砂糖抜きの、ジャ−ジ牛乳カフェラッテがお奨めという古泉の言に従い、それを注文した。
 デザ−トは俺は白桃のソルベを頼んだが、古泉と橘がパンケ−キだった。
 「おい、古泉。俺はお邪魔虫じゃないのか?」
 何となく、この二人のデ−トを邪魔しているような気分になってきた。
 「いいえ。とんでもない。今日の橘さんの相談の件は、貴方に大いに関係があるんですよ。というより、僕は
最初に彼女から話を聞いたとき、僕が春先から一つ疑問を抱き始めた事とかなり関連している
様な気がしているんですよ」
 すでにパンケ−キにナイフを入れている橘に俺は視線を向ける。

 「佐々木さんの閉鎖空間に異変が現れているんです」

267 :この名無しがすごい!:2014/05/08(木) 19:35:44.62 ID:JZkSrAdN
支援
もう夢は全部終わった後の話なのか、まだ続きがある時点なのかで状況は変わってくるなあ

古泉は最初から居たのね、ちょっと唐突に思った

268 :この名無しがすごい!:2014/05/08(木) 20:24:45.58 ID:KssbpQ5Q
>>267 一応260で出ています。すいません、文章がへたなもので。読みにくいものを
読んでいただき、ありがとうございます。

269 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/05/08(木) 21:39:15.81 ID:KssbpQ5Q
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十七
 
 佐々木の閉鎖空間。一度、橘の超能力によって、俺はその空間の中に入ったことがある。
 ハルヒの空間はハルヒの精神状態で変化し、「神人」という不可思議な者まで存在している。一言でいえば、安定性に欠ける。
 佐々木の空間は、あいつの精神というか、思考過程というか、それをそのまま投影したような、穏やかで、安定した世界。
 全く対称的な二つの世界。
 しかし、最近の古泉によると、ハルヒの閉鎖空間の発生はほとんど見られなくなっているということだった。そして、ハルヒ
の力そのものが縮小傾向にあるという。
 そんな中での、この話。変化など感じられないほど安定している佐々木の閉鎖空間がなぜ異変を?

 「橘さんからの話を聞く限りですが、その変化が現れた時期は、涼宮さんの閉鎖空間と力が変化していった時期と、ほぼ同じ
です」
 「おい、古泉。そのことは、単なる偶然、というわけじゃないよな?」
 先程の古泉の口ぶりから、何となく、古泉が考えていることがわかってきた。
 「ええ。偶然ではありません。涼宮さんの縮小していく”力”が、佐々木さんに移っている、僕はそう考えています」
 「……それは佐々木の意志によるものなのか?」
 あの”力”は他者へ移すことが可能なのだ。長門の件や、藤原の話で、ある程度、”力”に関しては理解できてはいる。
 「それは違います。佐々木さんはそんなことは望んではいません」
 橘が真剣な表情で、俺の問いを否定する。
 じゃあ、一体誰が?周防か?それとも藤原?
 古泉は首を横に振った。

 「結論を出す前に、いや、結論というか仮定の話なんですが、一つ僕の話を聞いていただけませんか。春先のあの事件の後、
僕の頭の中に、ある疑問と仮説がこびりついているんですよ」
 古泉の表情からさわやかスマイルが消えている。
 「春先の事件に現れた二つの勢力、すべての属性、すなわち超能力者、宇宙人、未来人、そして”力”の行使者たる”器”。
僕と橘さん、長門さんと周防九曜、朝比奈さんと藤原さんとやら。その中心に涼宮さんと佐々木さん。対称的な力を持つ二人の
周囲に、まったく同じ属性を持つ存在が集まった。実に不思議だと思いませんか?」
 確かに古泉の言うとおりだ。ハルヒの傍にSOS団があるように、佐々木の周りにも同じような連中が集まった(まとまり具合は
比べ物にはならないが)。冷静に考えればおかしな話ではある。あの変態的”力”が招きよせた、と一言では片付けられまい。
 「それともう一つ。何故、貴方に当該すべき存在がいなかったのでしょう?」
 ”?”
 一瞬、俺は古泉が言った言葉の意味が解らなかった。
 「それぞれの属性が”力”の行使者たる存在の近くにいる中で、唯一いない存在、つまりあなたに当たる存在がいなかった。
これはどういう事なのか?」
 古泉が俺に向けている視線。その視線には、明らかに困惑の表情が浮かんでいる。
 「我々が貴方を調査した時、出た答えは”普通の人間”でした。しかしそれでありながら、貴方の存在は疑問の種なんですよ。
涼宮さんの”力”にしても、明らかにあなたの影響を受けすぎている。精神状態に左右されるとはいえ、これはおかしいことな
んです」
 そうは言うがな、古泉。お前自身が言うとおり、俺は普通の人間だ。お前たちと違い、俺には何の力もない。
 「そのことを考えているうちに、ある一つの仮説が浮かびました。僕等は大きな勘違いをしているんじゃないかと。涼宮さんこそが
”神”あるいは”中心の存在”と考えていましたが、本当の”力”の根源は貴方にあるのではないかと。貴方こそが”軸”なのでは。
そういう考えにたどり着きました」
 

270 :この名無しがすごい!:2014/05/08(木) 22:41:40.29 ID:JZkSrAdN
>>268
気付かないでごめんなさい
最近一般の書き込み少ないから投下はとてもありがたいのよ支援

271 :この名無しがすごい!:2014/05/08(木) 23:08:07.80 ID:KssbpQ5Q
>>270 いえ、本当に読んでいただけるだけで、感謝の気持ちいっぱいです。ありがとうございます。
。書き込み増えてほしいです。

272 :この名無しがすごい!:2014/05/08(木) 23:30:11.37 ID:lpvIkvM/
支援

273 :この名無しがすごい!:2014/05/09(金) 18:58:19.77 ID:aZHiKZ4C
週末の天気予報が昨日までは雨だったのが晴れに変わってたのですよ
嬉しいです佐々木さん

274 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/05/09(金) 22:44:21.89 ID:Z1B0/Ipz
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十八

 そこまで喋った後、古泉は カフェラッテに口をつけ、それから沈黙した。
 橘は俺の反応を確かめるような顔つきで、俺の方を見ている。
 「……仮に、古泉。お前の言う通りだとしてもだ、それが佐々木の閉鎖空間の変化とどう関連するんだ?」
 「涼宮さんを仮に存在”Å”、佐々木さんを存在”B"とします。AはBと対峙する物としてとらえられがちです。しかし、
実はAとBは相互補完関係にあると僕は考えています。Aの力が縮小、あるいは変化していくと、Bの力が強く、あるいは変
化していく」
 「何の為にそんなことが起こるんだ?」
 「”力”の保存のためです。未来人が何故二人を”器”と呼んだのか?それが意味するのは、涼宮さんの”力”は涼宮さん
本人の力ではなく、別の存在が本来の”力”の持ち主で、単に涼宮さんは”力”を与えられている存在ではないのでしょうか」
 「その力の本来の持ち主が俺というわけか?」
 「そういう仮説を僕は立てました」
 「仮に俺が力の持ち主だとしよう。しかし、俺にその自覚がない理由、ハルヒにそんな力が与えられた理由、それはどう説明する?」
 「最初の方は簡単です。貴方自身は貴方自身が本体ではなく、この世界に投射された影のようなものです。自覚もなく、力もない。
しかし、本体と繋がっているため、現在の”力”の持ち主である涼宮さんに大きな影響力を持っている。もう一つの”器”でもある
佐々木さんにも少なからずの影響を与えることができる。涼宮さんにその力があるのは、彼女が不思議なものに会いたいという願いを
持っていたがために、彼女にその力が与えられた。涼宮さんが閉鎖空間を生み出した時期、それは貴方が朝比奈さんの力を借りて過去へ
遡った時とほぼ同じです。つまり、貴方に会わなければ、涼宮さんの閉鎖空間は生まれようもなかったわけです」
 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 カフェを出ると、今まで遮られていた日差しがまともに照りつけてきて、体感温度が急に上がった様な気がする。
 その日差しの中、俺達は三人は歩き出した。
 「すっかり暑くなりましたね」
 カフェの中で見せた真剣な表情ではなく、いつものさわやかスマイルに戻っている古泉がそうつぶやいた。
 「またSOS団のみんなでどこか行くか?」
 「そうですね。最近はSOS団で集まることも減りましたしね。まあ、涼宮さんと二人だけで、泊りがけの旅行に出かけられるのも
良いのでは」
 俺はその言葉に顔をしかめる。
 「涼宮さんの思考は以前に比べるとかなり変化しています。非日常的な、不思議なことを求めるよりも、貴方との、それこそ昔の
彼女が望んでいなかった、平凡な、貴方との日常を楽しんでおられるようですね」
 「まあ、いいんじゃないか?最近落ち着きが出てきた、と教師からも他の生徒からも言われているみたいだけどな」
 「しかし、貴方自身は、その平凡な日常を、そうは望んでおられない」
 古泉の言葉に、俺は足を止める。
 「非日常の世界に貴方も僕もどっぷりつかってきました。しかし、それも最近はそういうことはなくなってきている。不思議な”力”
の持ち主が、非日常の世界を望まなくなってきた。そのことに貴方も僕も違和感を心の奥に感じている」
 「……否定はしないな」
 「先日変な夢を見ましてね。何故か僕は涼宮さんの部下で、貴方と佐々木さんが、僕と涼宮さんの前に立ちはだかる探偵として現れた
のですが」
 
   

275 :この名無しがすごい!:2014/05/09(金) 23:08:05.86 ID:aZHiKZ4C
支援
この古泉は夢をどこまで把握してるんだろうね
必ずしもキョンが見た夢と一致するとも限らないけど

276 :この名無しがすごい!:2014/05/10(土) 16:17:43.20 ID:E6v7W79e
今日の深夜、衝撃的結末の映画では必ず名前が挙がるミストを放映予定なのですが、面白いでしょうか?

佐々木さんホラー好きor苦手説どっちが優勢だったっけ

277 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/05/10(土) 23:35:34.85 ID:PfHvz0Lc
名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その三十九

 古泉が見た夢。それは間違いなくあの夢だろう。こいつもあの夢を見た(あるいはあの世界に引き込まれた)ということか。
 「僕だけではありません。全く同じような内容の夢を橘さんも見たということでした」
 そういった古泉が、何故かおかしさをこらえるような表情を見せ、橘がいささか不満げな表情を浮かべていた。
 「全く別の場所にいる人間が同じ夢を見る。偶然ではありえませんね。言うまでもなくあの”力”でしょう。最初に僕と貴方が
出会ったときの、一年生のあの事件と同じようなことが我々の身に起こった。そう考えていいでしょう」
 俺は沈黙したまま古泉の話を聞く。
 「そして今回、涼宮さんのパ−トナ―は貴方ではなく僕だった。そのことがこの”力”が涼宮さんものではないということの決定的な
証明です。最初の時も、春先の事件の時も、涼宮さんが選んだパ−トナ―は貴方でしたからね。佐々木さんが貴方の相棒になっていると
いう世界など、涼宮さんの思考の範囲外です」
 いやに力強く力説する古泉の言葉を聞いていると、いささか妙な気分になる。
 「今回の夢のきっかけは、何か知りませんが、佐々木さんが何かに影響されて、ある世界を作り上げた。そこで選んだ相棒は貴方だった。
非日常の世界がなぜ生まれたのか。先程僕が述べましたが、貴方が以前の涼宮さんの様に、非日常の世界を心の奥底で求めていることが要因
かもしれません。もともと貴方と佐々木さんは相性がいいようです。貴方自身がどう考えているかは別として、涼宮さんがいなければ、あなたの
横にいるのは佐々木さんだった可能性の方が高いわけです」
 「そいつはどうかな」
 「自覚がないという点では、貴方に関わる女性陣は苦労しているようですが……貴方の潜在欲求、佐々木さんに移りつつある”力”、それが共振
現象をおこし、あの夢を作り出した。僕個人の感想を言わしてもらえば、夢とはいえ、なかなか面白い世界でしたよ。貴方もかなりスペックがあが
っておられていましたね。ひょっとすると佐々木さんの願望が入っていたのかもしれませんが」
 「しかし、古泉。佐々木はハルヒの代役などになる気はさらさらないぞ。あいつはそういうことは望んでいない」
 春先の事件の後、それは佐々木の口から聞いた言葉だった。
 「代役にはならないでしょう。涼宮さんの代役になれる女性がいるとは思えませんがね。涼宮さんほど個性的な人もいませんから」
 確かに古泉の言うとおりである。
 「ただし、別の意味で、佐々木さんは涼宮さんの代わりになる可能性があります。まあ、未来は固定化されたものではないわけですから」
 そういいながら笑っている古泉の顔に、いささか邪悪なものを感じたのは気のせいだろうか?
 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
  歩きながら話しているうちに、俺達は駅前に戻ってきた。
 古泉と橘はこれから電車に乗って買い物に行ってくるということだった。
 「今日の僕の話はあくまでも仮説ですので、あまり気にされなくても結構です。すべては僕の思い込みかもしれませんし、間違っている可能性
の方が高いので」
 まあ、正直、お前が本当の黒幕だ、と言われても信じる気持ちにはなれんな。
 「世界の真の姿など、神でもない我々にわかるわけがありません。ただ、だからこそ世界は面白いのかもしれません。未来がどうなるかわから
ないように、不確定であるというには、それだけ変化する要素が多いということです。決まっていないからこそ、世界はいかようにも変化させら
れる。僕はそう思います」
 校内アナウンスが、古泉たちが乗る列車が間もなく到着することを告げている。
 「それでは月曜日に学校でお会いしましょう」
 「ああ、それじゃな」
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 古泉達を見送り、駅を出て、家に帰ろうとしたときだった。
 携帯の呼び出し音が鳴り、俺は画面を覗き込む。
 『やあ、キョン。久しぶり。元気にしているかい』

 

278 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/05/11(日) 01:55:22.81 ID:cPlXWFUb
    名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その四十

 日曜日。昨日に続き、今日もよく晴れて、暑くなりそうな感じである。
 駅前で、俺は待ち合わせをしていた。
 『映画の試写会の招待券をもらったのだが、キョン。よかったら一緒に行かないかい』
 昨日、古泉達を見送った俺にかかってきた電話の主は佐々木だった。
 別に今日も何の予定もなかった俺は、佐々木の誘いに乗ることにした。
 「やあ、お待たせ」
 白と青を基調とした夏を感じさせる洋服に身を包んだ佐々木が俺の所へやってきた。
 もともと綺麗な顔立ちをした美人だが、今日はさらに美人に磨きがかかっているように見える。
 「すまないね。付き合ってもらって」
 「いや、今日は何の予定もなかったからな。しかし、お前がこの映画を見るとは意外な気がしたんだが」
 「宇宙戦艦ヤマトかい?キョン、僕だって息抜きにアニメぐらいみるさ。勉強ばかりではさすがに僕も疲
れるからね。アニメや推理物は恰好の気分転換になるんだよ」
 佐々木はそういって口元に微笑を浮かべた。
 ------------------------------------------------------------------------------------------------
 映画を見た後、俺と佐々木はランチを一緒に食べ、大型書店に行き、それからいろいろな店に寄った。
 佐々木は上機嫌で、実に楽しそうな笑顔を浮かべていた。
 アッという間に時間は過ぎ、気が付けば、すでに夕方となっていた。
 「今日は付き合ってくれてありがとう。君と二人で出かけて、本当にいい気分転換になったよ最近熟も忙し
くなってきたんでね」
 そうか。俺みたいな奴で、気分転換になったのならよかった。お前の役に立てたかな。
 「キョン。やっぱり君は僕の親友と呼ぶにふさわしい存在だよ」
 そういって、佐々木は俺が持っていた佐々木が購入した品物が入った紙袋を受けとった。
 「キョン。君さえよかったら、また息抜きに付き合って欲しいんだが」
 それは構わんさ。
 「ありがとう、キョン。また連絡するよ」
 -------------------------------------------------------------------------------------------------
 その日の夜。
 夕食を食べた後、風呂に入り、俺は自分のベットに横になって、天井を見上げていた。
 昨日の古泉の話が俺の脳裏に蘇ってきて、そして今日の佐々木の表情が浮かんでくる。
 どうやら古泉の言った通り、ハルヒの”力”は佐々木に移りつつある。あの夢の世界を作ったのは佐々木に
間違いあるまい。
 ”妙な感じだ”
 あの春先の事件の後、俺はまだこれから先、何か不思議な非日常な出来事はまだまだ続くだろうと思っていた。
 そのことに俺は佐々木を(佐々木だけではないが)巻き込むつもりでいた。
 だが、最近、まるですべての事は幻でした、とでも言いたくなるくらい、非日常的な出来事は消え、俺達は普通の
学生生活を送っている。
 そのことが悪いわけではない。それはそれで楽しいもので、ある意味充実した学園生活だともいえる。
 だが、古泉が指摘した通り、俺の心の奥底に、それに対する不満があるのもまた事実だ。
 ハルヒ自身はもはや非日常の世界を望まなくなってきている、という古泉の言葉はその通りなんだろう。そのことが
俺達SOS団にとって、どのような影響を与えることになるのかはまだわからない。
 ”涼宮さんを仮に存在”Å”、佐々木さんを存在”B"とします。AはBと対峙する物としてとらえられがちです。しかし
、 実はAとBは相互補完関係にあると僕は考えています”
 その説が正しいとするならば……しかし、佐々木の意志はそうではなく……
 ”本当の”力”の根源は貴方にあるのではないかと。貴方こそが”軸”なのでは”
 「わかるか」
 思わず俺は口に出した。
 色々考えても頭はこんがらがるばかりだ。
 俺は電気を消して眼を閉じた。
 

279 :名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎:2014/05/11(日) 03:02:30.89 ID:cPlXWFUb
      名探偵・佐々木とキョンの冒険〜秘神ビリケンの謎 その四十一

 「キョン。そろそろ起きないか。日曜日とはいえ、もう九時を過ぎている」
 佐々木に起こされて、俺は眠い目をこすりながらベットから体を起こした。
 「?キョン。どうかしたのかい?」
 目覚ましがわりに、毎回起床時に飲んでいる、冷たく冷えた、六港の天然水 が入ったコップを受け取りながら、
俺は首を傾げていた。
 「変な夢を見てな。なんかいやに現実感がある夢だったよ」
 「へえ、どんな夢だい?」
 「俺とお前がまだ高校生なんだが、何故かあのSOS団とやらが俺の仲間で、お前が別の高校に行っている夢だったが
……そこで平凡な学生生活を俺は送っているんだが、何であんな夢を見たのかね」
 「谷口君の依頼からはじまった大きな事件がいろいろ大変だったから、平凡な夢を見るのを君の潜在意識が望んで
いたからじゃないかい?」
 「しかしあんまりおもしろそうな世界でもなさそうだった」
 「まあ、確かに僕も知的快楽を求める人間だし、平凡な時間というのが続くのも、時には退屈だしね。平凡が一番
いいのかもしれないけど、人間は勝手なものだからね。平凡な世界が続くと変化が激しい世界を求め、変化が急な状
態が続くと平凡な世界を求める。常に相反する欲求が入れ替わり立ち代わりするのが人間なのかもしれないよ」
 そういいながら、佐々木は今度は暖かい緑茶を入れてくれた。
 「”現世は夢、夜の夢こそは真。すべては夢幻(ゆめまぼろし)、一夜のうたかた”」
 「佐々木、それ、江戸川蘭方の言葉だろう?」
 「その通り。江戸川蘭方の言葉通り、僕ら自身もまた夢の存在なのかもしれないよ。誰かが見る夢。幻影の影。
すべての世界は創造主の見る夢なのだろうけど」

 ----------------------------------------------------------------------------------------------------
 私に与えられた不思議な”力”。
 平凡な世界とは別の、私が本当は心の奥で望んでいた、不思議なことに、刺激的なことに満ちた世界。
 キョンと共に生きる世界。別の道を歩む世界。どちらの世界も真実、どちらの世界も幻。
 キョンが望む世界。望まない世界。
 キョンと私が見る夢。見ない夢。
 世界は誰かが見る夢。キョンが見せる夢。キョンの力が見せる夢。
 今はただ、この世界でキョンと歩んでいる。目が覚めると幻、目が覚めると現実。
 -------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「佐々木、貴方にお客さん」
 扉が勢いよく開け放たれ、マダム・長門が入ってくる。
 「新たな事件の始まりだね」
 「ああ。今度はどんな事件だろうな」
 依頼人に会うために、俺と佐々木は応接室に向かった。
 刺激的な時間の始まりだ。

           Fin

280 :この名無しがすごい!:2014/05/11(日) 03:13:46.85 ID:cPlXWFUb
 う〜ん。何かうまくまとまらなかったです。やっぱり職人さんや姉ほど文章能力
がないんで、スレの無駄遣いをしたような気分です。すいませんでした。
 後は姉に任せます。職人さんの作品、姉共々楽しみにしています。今まで下手く
そな作品を読んでくれた人に感謝しています。

281 :この名無しがすごい!:2014/05/11(日) 07:05:51.70 ID:M5T2c4+3
個々人が見た夢の視点がどこだったかで影響も変わってくるだろうね
古泉視点でハルヒやきょこたんとどれだけ関係持ってたか知りたい、できれば深くあって、それがこちら側のハルヒにも影響与えててくれれば…
佐々木さんも長門と二人懸かり以外の選択肢は実質封じられてるとはいえ、キョンとしっかり関係結んでたらと期待してしまうw

長期間に渡り大層乙でございました、完結GJ

282 :この名無しがすごい!:2014/05/11(日) 08:28:28.06 ID:m1tcKt7N
乙です。
佐々木さんの望みとは何かというのがこの話の鍵なのかななんて思いました。

それと何気に干渉するようになったのが長門。
まあ長門も力を使ったことあるから何かしら考えることやその立ち位置にいれたということだったりして。

283 :この名無しがすごい!:2014/05/12(月) 01:19:07.17 ID:gj5MHMSq


284 :この名無しがすごい!:2014/05/13(火) 18:27:34.45 ID:Fbqk3Vvf
ひよこ→ふわふわ
ツバメの雛→地肌むき出しでちょいグロ
この差はどこから来るんでしょうね佐々木さん

285 :この名無しがすごい!:2014/05/15(木) 20:22:42.53 ID:W35WO1hS
鉄壁の佐々木さん



紫外線から

286 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/05/15(木) 23:58:24.49 ID:d+FI8hXl
    恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS 花迷宮その14

 微笑みはある意味において、他人の、自分に対する印象を良くする道具ともいえる。
 そして、もう一つ。微笑みは、本心を隠す仮面でもある。

 「涼宮さん。僕の芙蓉の花を、僕の気持ちを受け取ってくれませんか」
 学校中の女生徒の心をとらえるといわれている古泉君の微笑。それは古泉君のトレ−ドマ−クであり、
あたしが見慣れている古泉君の普段の表情。
 だけど、今は違う。
 初めて見る、古泉君の”本当”の表情。
 古泉君の手に握られた芙蓉の花。
 そこに込められているのは……

 「僕はあなたのことが好きです」
 第二校舎の裏側。ここにいるのはあたしたちだけだった。
 古泉君の言葉がやけに大きく聞こえる。
 「涼宮さんと出会って、同じ時間を過ごして、僕はあなたを好きになっていった。今日のこの日に、
僕はあなたに思いを伝えます」
 ”学校生活を送って行くうちにいろんな人と知り合って、一緒に時間を過ごして、お互いを知って、
いろんな気持ちが生まれる。 日常生活の中で生まれた小さな気持ちを積み重ねて、学園祭という非日
常の舞台でその想いを好きな人に伝える。大事なきっかけ になっているんだよな”
 キョンが佐々木さんに語っていた言葉があたしの脳裏に蘇る。
 ”あ……”
 あたしの気持ちは、あたしは……

 「今すぐに返事をもらおうとは思いません。突然、こんなことを聞かされて、涼宮さんは迷惑かも
しれません。でも、僕はあなたに僕の気持ちを知って欲しかったのです。僕は”彼”に負けたくはな
い」
 古泉君の言葉に、あたしは心を見透かされたような気持にとらわれる。
 古泉君のことをどう思っているか?
 あたしは古泉君のことが好きだ。でも、それは”友人”としての気持ち。"LOVE"ではなく”LIKE"の
気持ち。
 ”彼”、それは言うまでもなく、あいつ、キョンのこと。
 サ−クルSOS主催の合コンで、初めて会ったとき、妙に気になった。別に何か特徴があったわけではな
ク、ただ、自分の中の何かが、キョンに対してあたしの気持ちを向けさせた。
 キョンへの気持ちは、佐々木さんや有希がキョンにむける気持ちと同じもの。
 ”でも……”
 あたしの気持ちはキョンに伝わるのだろうか?

 

287 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/05/16(金) 00:04:04.51 ID:oVR0MH2z
『僕の心の中にいるんだ。君に告白されるまでそんなに意識はしていなかったけど、いるんだよ。僕に
は想い人が』
 委員長の告白を断った、佐々木さんのあの言葉。迷いもなく、力強ささえ感じられた、真っ直ぐな思い。
 
 「古泉君」
 一度、あたしは目を閉じ、深呼吸をする。そして古泉君の目を見る。
 古泉君の手に握られた芙蓉の花に手を伸ばし、それにあたしの手を重ねる。
 「今すぐにはあたしは返事が出来ない。まだあたしの頭の中で、いろいろこんがらがっちゃって、簡単
に答えが出ない。少し考える時間が欲しい」
 「涼宮さん……」
 「古泉君のことは好きだけど、でも、それはまだ友達としての古泉君で……あたし自身の気持ちが
固まってないうちに返事は出したくない」
 「どのような結論を出されようとも、僕は受け入れるつもりです。あなたの心に”彼”への気持ちが
あるのは知っています。だけど、さっきも言ったように、僕は”彼”に負けるつもりはありませんから」
 古泉君の言葉を聞き、あたしは芙蓉の花から手を放す。
 「古泉君。あたしが結論を出すまで、その芙蓉の花を持っていて。答えを出すその時に、もう一度、
あたしに差し出して欲しいの」
 「わかりました。改めてまたその時に」
 古泉君はいつもの微笑を浮かべた表情に戻り、芙蓉の花を制服のポケットにしまった。
 
 「教室に戻るわよ!」
 そういって、あたしと古泉君は駆け出した。

288 :この名無しがすごい!:2014/05/16(金) 03:04:42.92 ID:LnUcGgeo
oyasumi

289 :この名無しがすごい!:2014/05/16(金) 20:05:12.31 ID:qBudooaT
お久しぶりです支援
いっそキョンと出会うことが無ければ…てそれだと佐々木さんと出会う切っ掛けもなくなるし
難しい

290 :この名無しがすごい!:2014/05/16(金) 22:31:45.62 ID:pDtBPI+I
>>289 お久しぶりです。弟が話をつないでくれていたので、続きを書いてみます。
スレッドの皆さんに迷惑をかけてすいませんでした。下手な文章ですけど、よかっ
たら読んでください。ほかの皆さんのSSも楽しみにしています。

291 :この名無しがすごい!:2014/05/17(土) 17:15:57.06 ID:P/Z/aC02
さほど暑くもなくまして寒くもなく、昨今は何をするにも良い日和ですね佐々木さん

292 :この名無しがすごい!:2014/05/18(日) 22:23:11.21 ID:zZmlYbjO
チェックしてたのに流氷大回転見逃してしまったのですよ
残念です佐々木さん…

293 :この名無しがすごい!:2014/05/19(月) 22:16:26.18 ID:zKaSR72M
自分のつむじがどちら巻きかキョンに見てもらう佐々木さん

294 :この名無しがすごい!:2014/05/20(火) 18:43:04.14 ID:3THesi8V
前日との気温差が7℃もあるのですよ佐々木さん

295 :この名無しがすごい!:2014/05/21(水) 18:03:27.64 ID:oWqIWcdj
佐々木さんも、きっときょこたんのツインテを両側から引っ張りたい衝動に駆られたことがある

はず

296 :この名無しがすごい!:2014/05/22(木) 00:57:58.48 ID:66KUcrsc
忙しくて妄想を炸裂させる時間が無い・・

297 :この名無しがすごい!:2014/05/23(金) 23:17:14.69 ID:MvEBtISQ
鯖が重いですね佐々木さん…

298 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/05/24(土) 23:24:39.98 ID:T1WsVHsh
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS 花迷宮その15

  第二校舎の裏側へ通じるその場所に、それは落ちていた。
 ”なぜ、これがこんな場所に?”
 私たちの学校、光陽の象徴である芙蓉の花の造花。
 学園祭という一大イベントが行われている今日の日に、その造花は重大意味を持っている。
 自分の思いを込めて、好きな人へこの花を手渡す、光陽で受け継がれてきて、これからも受け継がれていく
伝統の行事。
 拾い上げた花を見てみると、私たちが作る造花とは少し違っている。誰かが見よう見まねで、自己流で造り
あげた、それでも私達と同じ想いを込めた芙蓉の花。
 「どうしたんだ、周防」
 私の彼氏が横から私の手元を覗き込む。
 「さっき放送があっていたよな。慌てて誰かが落っことしていったのかな?」
 「そうかもしれない。でも……」
 花弁の端のほうが少し破れていることに私は気づいた。
 ------------------------------------------------------------------------------------------------
 「阪中さん!」
 家の手伝いをしているから、体力には自信があるけど、実は走るのはそんなに得意じゃない。まして、人を
追いかけるのはなおさら疲れる。
 光陽の敷地は、私たちが通う北高とくらべるとかなり広い。そこでおこなわれている学園祭の様々な催しも
のを、阪中さんと二人でまわっていたのだけど、あっというまに時間は過ぎて行った。
 『只今よりイベントを開始します。生徒の皆さんは……』
 校内放送が、今日の学園祭最大のイベントとも言われている、芙蓉の花を手渡す時間が来たことを告げた。
 ”自己流だけど、作ってみたのよね”
 阪中さんが造った芙蓉の花。光陽を飾る学園の生徒達作のものとは違うけど、込められた気持ちは変わらない。
 古泉さんへの思いを込めた、阪中さんの芙蓉の花。
 「古泉さん、どこにいるのかしら?」
 そういいながら探していると、個々の生徒たちが第二校舎と呼んでいる建物のほうへ向かう古泉さんと涼宮さん
の姿を発見した。
 「あ、いたいた」
 阪中さんは嬉しそうにそういって、古泉さんたちの後を追いかける。

 ”!”
 猛烈にいやな予感がした。
 「阪な……」
 彼女を追いかけて私も踏み出した時だった。
 
 「涼宮さん。僕の芙蓉の花を、僕の気持ちを受け取ってくれませんか」

 校舎の裏側で、向かいあって、立ち止まっている古泉さんと涼宮さん。
 古泉さんの手に握られているのは、芙蓉の花の造花。それは涼宮さんに差し出されていた。

 阪中さんの手から、彼女の思いを込めた芙蓉の花が落ちて、阪中さんは踵を返して走り出していた。

 「阪中さん!」
 ようやく阪中さんに追いついて、私は彼女の肩に手をかけた。

299 :この名無しがすごい!:2014/05/25(日) 16:28:24.57 ID:abhSyU0G
支援
相方はきょこたんだっけ
阪中さんバレー部で体力ありそうだしそりゃ追いかけるの大変だね

300 :この名無しがすごい!:2014/05/25(日) 16:50:38.36 ID:15svFexM
こんいちは

301 :この名無しがすごい!:2014/05/26(月) 00:43:45.74 ID:XlF/WPc0
なぜかアクセスがとてもしにくいです。

302 :この名無しがすごい!:2014/05/26(月) 01:35:22.61 ID:mkbPNa0r
驚愕出てから3年経っていることに気づいてしまった…。

303 :この名無しがすごい!:2014/05/26(月) 21:49:38.08 ID:j7TS2oLj
夜の暗闇の中、対策前に聞こえてきた蚊の羽音に戦々恐々とする佐々木さん

304 :この名無しがすごい!:2014/05/26(月) 23:11:57.47 ID:PVq1XcSv
>>302
嘘だろ、と思って調べて絶望した

305 :この名無しがすごい!:2014/05/27(火) 21:57:49.46 ID:/kMhqygJ
最初は年上だったのに、いつの間にか年下になっちゃった人も少なからずいるだろうね
佐々木さんに意識があるならサザエさん時空についての考察を伺いたいところだ

306 :避難所より転載:2014/05/27(火) 22:21:19.18 ID:/kMhqygJ
110:『新緑の頃』
14/05/14(水) 00:21:12
*以前あったキョンと佐々木さんの幼馴染もの、『おさななじみ』の続き。

野球大会に出る羽目になり、長門に何とかしてもらいながら頑張っていたわけだが…
神の慈悲か、悪魔の一撃か。俺は見事に腰をやってしまった。
「災難だね、全く…」
ハルヒに一頻り笑われ、朝比奈さんの治療を受け、長門に謝り…後は控えの佐々木と喋っていた。
現在こちらの攻撃中。バッターはハルヒだ。
「野球は観戦しているだけでも楽しいね。」
「やれると更に楽しいんじゃないか?」
「どうだろう?僕の切れた運動神経は御存知かと思うが。」
「だなぁ。」
佐々木はかなりの運痴だ。まあ人は向き不向きもある。
「それにだね。運痴は運痴なりの楽しみ方というものがあるものさ。」
佐々木は桜の木を指差す。そこには小さなさくらんぼが成っていた。
「自生するさくらんぼなど、初めて見たよ。」
「ふむ。折角野外にいるから、その風景自体を楽しむ、か。」
そういう楽しみ方も悪くはない。
「今度は雑草についても見てみるかい?」
「親友、雑草という草はないぞ。」
俺の言葉に佐々木は肩を竦めて言った。
「植物学者でもあった先帝陛下が述べられてこそ、価値のある言葉だね。」
「うるせぇ。」
佐々木は足元に咲くタンポポを千切った。
「この時期でも咲くタンポポは、セイヨウタンポポだよ。非常に強い植物で、花一輪あれば再生可能だ。外来種はこうしたものもある。」
図々しい所は何処かのどなたと同じだね…といった佐々木に、ハルヒのファウルボールが直撃した。

307 :避難所より転載:2014/05/27(火) 22:22:49.87 ID:/kMhqygJ
「あー、折角のホームランボールが…」
ハルヒが鼻をこする。
「酷いよ!何するの涼宮さん!」
佐々木が当然の如く抗議するが…
「仕方ないでしょ!何かくしゃみ出て打ち損じたんだから!」
…あぁ、確かにあいつは図々しいな…
結局良い所まで行ったが、結果は敗退。皆でファミレスで残念会となる。
「貴方も大変でしたね。」
古泉が労ってくれたが…腰の痛みには変えられん。
「負けたというのにも関わらず、閉鎖空間が起きないのは奇跡ですよ。それだけ貴方と佐々木さんとの付き合いが楽しいという事でしょいかね。」
さぁな。仮説はいくら立てても仮説であり、実証が不可能なものは仮説しかないものだ。
「最近は閉鎖空間の処理もないし、今日は疲れたのでのんびりさせて頂きますよ。」
ニコニコとしながら、古泉が佐々木とポテトを取り合うハルヒを見る…。
佐々木も楽しそうで何よりだ。ああ見えて友達と呼べる女子が少ない奴だからな。
キャーキャーと年頃の女の子らしく騒ぐ二人を見て、俺も少し楽しくなった。
新緑の季節。新しい衣がサマになる頃。

308 :避難所より転載:2014/05/27(火) 22:24:24.89 ID:/kMhqygJ
…帰りに腰が痛いので佐々木の肩を借りて帰ったのだが、それが原因で閉鎖空間が発生したそうだ。理由を尋ねたが、古泉は頑として口を割らず…
まぁ俺の知る由もない話だ。

END

仲良し佐々ハルにしてみましたw
古泉を同性の親友ポジにすると、完全に悪友になりますね…

309 :この名無しがすごい!:2014/05/27(火) 22:43:51.27 ID:/kMhqygJ
どこに感想書こうか迷ったけどとりあえずこちらで乙乙
アニメの描写見る限り、あの誘導バットじゃそりゃ腰にきますわなwww
閉鎖空間の原因は肩を貸すという直線的な行為より、家で背中をマッサージしてあげる様子を想像してしまったからだと予想

310 :この名無しがすごい!:2014/05/29(木) 18:51:24.05 ID:UcWdqgq+
べっかんこは無事なんですね佐々木さん

311 :この名無しがすごい!:2014/05/30(金) 00:03:56.12 ID:3jyZmnnj
     ____
   ィ´:::::::::::::::::ヽ
   f::::(::::i::L.i_i_i__l)
   j::::::ヽ::| ゚−゚ノ::|
  /::::::::|:ノ`天')ν、
  j::::::::::(,,ノ、_ハ.ゝ)::i
  ^―--(_ノ ヽ)一

312 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/05/31(土) 00:09:37.14 ID:FRDrpCno
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS 花迷宮その16


 芙蓉の花が渡される。好きな人への思いを込めて。
 想いの花が咲き乱れる。光陽の特別な一日に。
 ”だけど……”
 咲かない花もある。想い届かぬままに、咲く前に蕾で終わる花もある。
 届く想い、届かぬ想い。
 その想いはどこへ行く?交差し、迷い、迷わされ、行き場なく、それでも募る想いの花迷宮。
 ”私の気持ちはどこへ行く?”
 -----------------------------------------------------------------------------------------
 「キョン」
 鶴屋さんと一緒に回っていた国木田が俺たちのところへやってきた。
 「橘さんから連絡が入ったけど、先に阪中さんと帰るんだって」
 来るのはばらばらだったが、此処の学園祭がおわった後に、光陽の連中も一緒に食事でもしようと考えて
いたのであるが、はて、何か急用でも出来たのだろうか?
 「谷口は大丈夫なのか?」
 「谷口は大丈夫。周防さんも来るそうだから」
 そうか。とりあえず橘と阪中を除いた他の連中は大丈夫そうだ。
 「古泉とハルヒにも確認とっておいたほうがいいかな?」
 「そろそろ教室に戻ってくると思うんだけどね」
 「そういえば、佐々木は大丈夫なのか?準備委員だったと聞いているけど、この後何か予定とかはないのか?」
 「いや、総括のほうは後日行うから今日は大丈夫だよ」
 「ま、今日はなかなか盛りあがったし、国木田君と回れて、めがっさ楽しかったさ。会場はお姉さんに任せなさい」
 「ありがとうございます、鶴屋さん」
 お礼を言いながらも、俺は何だか、橘と阪中のことが心の奥に引っかかっていた。
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 鶴屋さんが用意してくれた”打ち上げ会場(?)”には、私、キョン、長門さん、鶴屋さん、国木田君、谷口君、周防さん
、そして涼宮さんと古泉君が来た(場所は鶴屋さんの自宅、というかお屋敷の一室)。
 学園祭が終わっても、私の心の中には、不思議な昂揚感が残っていた。自分でも意外に思ったが、学園祭に実行委員の一人
としてかかわり、何かをやり遂げたという満足感を得るとは思わなかった。
 キョンや、長門さん達北高の生徒たちも、光陽(うち)の学園祭に何か感じるものがあったらしく、私達のことを褒めてくれ、
内心すごくいい気分だった。
 「今日は皆お疲れ様!あたしも何かすごくいい気分なんだわ。特に佐々っちはクラスの準備委員もやったそうで、お疲れさん!」
 「お疲れさんだったな、佐々木」
 キョンがそういってくれたので、さらにいい気分になる。
 「ほんじゃ、長い挨拶は嫌われるんで、乾杯〜♪」
 鶴屋さんの音頭で皆グラスを上げ、キョンと長門さんとグラスを合わせ、中に入っていたウ−ロン茶を喉の奥に流し込んだ。
 料理は鶴屋さんのお屋敷の料理人(以前お邪魔した時は、家政婦さんだったけど、今度は料理人ということで、これだけで
も鶴屋さんが別世界の人だと思わされる)が作ってくれたもので、どれもすごく美味しいものだった。
 キョンが私や長門さんにいろいろと料理を取り分けてくれ、私と長門さんは、遠慮なくそれを平らげる。
 「涼宮さん、これをどうぞ」
 「ありがとう、古泉君」
 古泉君が取り分けてくれた料理を、お礼を言いながら、涼宮さんは受け取っていた。
 ”?”
 その様子を見て、私は何か二人から受ける感じが、今までとは少し変化しているように感じた。
 もともと涼宮さんは古泉君と仲が良い。涼宮さんの横にいるのは古泉君、という印象が私だけではなく、クラスメ−トや光陽の
生徒達にも最近は広まっている。
 古泉君の代名詞ともいえるさわやかスマイル。涼宮さんに向けている表情は、もちろんその表情だけど、その微笑みも自然なもの
に(以前、私は古泉君の微笑みは、一種の仮面(ペルソナ)のようだと思ったことがあった)、涼宮さんに古泉君の感情をさらけ出
しているように思えた。
 ”芙蓉の花”
 なぜか、突然その言葉が頭に浮かんだ。
 ”まさか……でも……”
 
 「どうした、佐々木?」
 キョンに声をかけられて、私は我に返った。
 

313 :この名無しがすごい!:2014/05/31(土) 00:13:00.80 ID:FRDrpCno
>>302 もうそんなになるんですね……谷川先生、早く続きを書いてください。
楽しみに待っています。

314 :この名無しがすごい!:2014/05/31(土) 08:10:05.00 ID:rOjuyubp
支援
このまま素直にハルヒと古泉くっついてくれればなあ

公式佐々木さん成分の追加も欲しいね

315 :この名無しがすごい!:2014/05/31(土) 16:26:30.46 ID:rOjuyubp
空気が乾燥してますね佐々木さん
鼻の奥までカラカラなのですよ

316 :この名無しがすごい!:2014/06/01(日) 00:12:46.02 ID:ql/a8/h/
>>236
藤原は過去人を見下している癖に、その過去人に頼らないと何も出来ない(本人は利用していると、自惚れているだけかも知れんが)
「わかりやすい悪役」というより、「悪口を言うしか能がない、陰険な奴」でしょうか。

驚愕での喫茶店の会合シーンでの勝ち誇って笑っていたから、非常に性質が悪い。
九曜に長門を攻撃させている時点で、もう許されない一線を越えていますよ。
佐々木も橘も何で、こんな悪口しか言わない様な奴と仲良くしようとしているのか、さっぱり理解できなかった。

溜息の映画撮影でハルヒに付き合わされて、不満を漏らしていた谷口にキョンが言った
「お前にだけは言われたくないぜ」ってセリフは藤原に言うべきことなのかもね。

317 : 【豚】 :2014/06/01(日) 06:45:07.47 ID:6XU/I7k8
佐々木さんに大吉を!

>>316
佐々木さんの上がり過ぎたヒロイン力を無理矢理押さえ込むためにモザイクだらけの歪な世界になってしまった説

318 : 【中吉】 :2014/06/01(日) 06:47:46.89 ID:6XU/I7k8
はい次!

319 : 【大吉】 :2014/06/01(日) 06:49:20.04 ID:6XU/I7k8
まだまだ行くぞ

320 :この名無しがすごい!:2014/06/01(日) 14:16:54.32 ID:4RO8BWjn
>>316
橘はとりあえず宇宙人、未来人、超能力者をSOS団に対抗して集めたかったにすぎない。
実際問題藤原に対してどう考えていたか不明。
といっても橘はSOS団の面子にしてもギリギリの協力関係であることに考えが及ばなかったわけで。

佐々木さんに関してはね。正直ブチ切れかかっていた可能性がある。実際に予告めいたことを発言している。
勝手に他人の目的のために祭り上げられている格好なわけだからいい気はしないだろう。
キョンが先に怒っていたのといろいろなおかげでキレずにできる範囲内でサポートしようとしていたように思える。

321 : 【大吉】 :2014/06/01(日) 22:24:27.70 ID:kVJoceXC
おみくじ

322 :この名無しがすごい!:2014/06/02(月) 11:57:01.35 ID:mJvqj1k+
原作サイドに新たな動きが出ていますね。新作への布石でしょうか?

323 :この名無しがすごい!:2014/06/02(月) 18:16:00.34 ID:m+oc9Z8z
>>322
どんなの?佐々木さんは!?

324 :この名無しがすごい!:2014/06/02(月) 18:50:50.02 ID:mJvqj1k+
>>http://haruhi.com/
パチンコがらみでした……正直パチンコ嫌いなので、 どうでもいい気分になりました。
変な情報上げてすいません。

325 :この名無しがすごい!:2014/06/02(月) 22:02:09.37 ID:m+oc9Z8z
orz…

326 :この名無しがすごい!:2014/06/03(火) 15:13:46.23 ID:rK1/P2zr
早く新作が出てほしい。

327 :この名無しがすごい!:2014/06/03(火) 15:33:36.79 ID:ii+3g720
でも谷禿インタビューで「もう佐々木さんでないから、驚愕の表紙は佐々木さん指定したんですよw」
とか自分でいったんだぜ禿
禿禿禿

328 :この名無しがすごい!:2014/06/04(水) 18:55:35.92 ID:04Tpt+76
梅雨だけど移動中の雨はセーフでした
一時の異常な暑さも抑えられてて非常に快適なのですよ佐々木さん

329 :この名無しがすごい!:2014/06/05(木) 19:37:19.83 ID:pwjrbtgZ
雨も似合うよ佐々木さん

330 :梅雨の晴れ間に〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/06/05(木) 23:33:33.75 ID:rpEH5RsQ
          梅雨の晴れ間に〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜(前)         

 
 梅雨の中休みといった感じに、しばらく降り続いた雨が止んで、久しぶりに気持ちよく晴れ上がった
日の夕刻。
 この町の守り神であり、小さいころから「お宮さん」として親しまれている西野御宮社の境内に、屋台
が並び、祭囃子が鳴り響いている。
 「犬子(いんご)祇園祭り」と呼ばれる祇園神社の流れを組む、無病息災を願い、子供達に子犬を模した
張子の置物を与える習わしが、この町には昔からある。
 親から子へ。その子供が親になって、またその子供へ。
 祭りとともに、いつの時代も変わらぬ、子を思う親の心もまた受け継がれていくのだ。

 「ママ、パパはまだ帰ってこないの?」
 「お仕事で少し遅くなるって。後からちゃんとくるから、大丈夫よ」
 「は〜い。智君、行こう」
 「待ってよ、優希ちゃん」
 二人の子供達、優希と智彦は、双子の姉弟で、とても仲が良い。優希の後を智彦が付いていくような感
じで、いつも二人は一緒にいる。
 「ママも行くよ」
 「はいはい。今いくわよ」

 初夏の暑さもこの時間にはさすがに和らいでいる。
 境内へ向かう登り階段の脇には、額紫陽花の花が植えられ、咲き誇っている。
 多くの人々が行きかい、子供を連れた親の手には、張子の犬が握られている。
 綿あめや金魚すくい、お面などの、定番の屋台が並び、子供たちは興味深々と言った感じで、覗き込
んでいる。
 「神様にお参りしてからね」
 「「は〜い」」
 二人仲良く一緒に返事した。

 お参りを済ませ、張子の犬を購入し、屋台を子供たちと周っていた時だった。
 「佐々木さん」
 私に声を掛けてきたのは……
 「涼宮さん」
 「佐々木さんも来てたのね。今晩は、優希ちゃん、智彦君」
 「「今晩は」」
 子供たちが涼宮さんに挨拶する。
 「こんばんわ〜。智彦君、来てたんだね♪」
 涼宮さんの後ろから現れた女の子の姿を見て、優希が智彦を自分の後ろに隠すように智彦の前に立った。
 「一美ちゃん、こんばんわ」
 涼宮さんの娘の一美ちゃんは、私の子供たちと同じ年齢で、同じ保育園に通っている。母親に似て、とても
活発な子供で、母親に似て将来が楽しみな美人だけど、なぜかうちの智彦のことをとても気に入っていて、保育
園でも智彦を追いかけているそうで、優希はそのことが気に入らないらしく、一美ちゃんを智彦の側に近づけさ
せないように、邪魔をするのだ。

 「旦那さんは?」
 「仕事で遅くなるって。でももう終わったから、もうすぐ来るはずよ。佐々木さん家は?」
 「我が家も、同じ。先に行っといて、て連絡があったわ」
 涼宮さんとは小学生の一時期、同じ学校に通っていたことがあった。それ以降、接点は途絶え、あの高校二年
の春に、私はある奇妙な事件とかかわり、その時涼宮さんと再会したが、またすぐに接点は途切れた。
 3度目に会ったとき、彼女と私は同じ大学の同窓生となった。そこで私達は同じ時間を過ごし、親友となった。
 卒業後は別々の職場に就職したけれど、友人付き合いは変わらず続いている。
 二人とも同じ時期に結婚して、同じくらいに子供が生まれた。
 子供たちは同じ保育園に通っている。人の縁は奇妙なものだ。
 ちなみに、私達それぞれの配偶者(パ−トナ−)も大学の同窓生だ。

 

331 :梅雨の晴れ間に〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/06/06(金) 00:17:39.89 ID:OIXwztaQ
梅雨の晴れ間に〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜(後)


「すまん、待たせたな」
 「すいません。遅くなりました」
 遅刻した配偶者(パ−トナ−)が到着したようだ。
 「遅いよ、キョン」
 「遅いわよ、一樹君」
 どうやら二人一緒に来たようだ。
 「パパ、遅いよ〜。おなかペコペコ」
 優希と智彦がキョンのところへ駆け寄り、キョンは二人を抱きかかえる。
 一美ちゃんも古泉君のところへ駆け寄り、古泉君は一美ちゃんを肩車する。
 「二人とも遅れたから罰金よ。私達と子供達が屋台で買う分、全部おごりだからね」
 「相変わらずだな。高校時代から何も変わってないな」
 キョンは古泉君と顔を見合わせ、苦笑する。

 キョンと古泉君は北高卒業後、涼宮さんと同じ進路を選んだ。そのことが、私とキョン
が同じ時を過ごすきっかけになった。
 中学時代の時と同じように、私とキョンは、あのころの、再び「親友」と呼べるような
間柄になり、涼宮さんや古泉君も交えて、学生生活を謳歌した。
 その生活が終わりに近づいたころ、私達の間にある問題が起こった。
 高校を卒業するころ、キョンと涼宮さんは、彼氏彼女の関係に近いものだった。
 だけど、大学で私達4人で過ごすうち、その関係は変化していった。
 就職も決まり、卒業を待つだけとなったある日のこと、私は涼宮さんに呼び出された。
 「佐々木さん、キョンをよろしくね」
 笑顔で彼女はそういったけど、本当は泣きたかったのかもしれない。
 キョンは私を選んだのだ。

 そのことが私を悩ませたのも事実だったが、自分の心に嘘はつけなかった。
 私はキョンのことがずっと好きだった。心の壁を作っていた中学時代にも、キョンは
私に心に自然に入り込み、高校二年生の時に再会した時も、変わらぬ様子で、そして大学
時代、常に私を気負うこともなく自然に支えてくれたのは、キョンだった。

 大学を卒業して四年後、私たちは結婚することになり、真っ先に報告したのは涼宮さんだった。
 「おめでとう、佐々木さん。本当に良かった。実は私も結婚するの」
 相手は、キョンが私を支えてくれるように、涼宮さんを支えてくれた古泉君だった。
 「おめでとう、涼宮さん」
 心の底から、私は彼女を祝福した。

 月日は流れ、家族ぐるみの付き合いは続いている。
 子供たちも交えて、これから先、新たな物語が紡がれていくだろう。
 キョンと古泉君の手には、屋台で買い込んだものと、子犬の張子が握られている。
 父親として、子供たちの幸せを願う気持ちを胸に抱いて、大人になった二人がいる。
 夜空を見上げると、夏の星座と月が闇の天空の中で輝いている。明日もいい天気になりそうだ。
 その時、夜空を一筋の流れ星が横切っていくのが見えた。
 ”私達の家族に幸せな未来が訪れますように”
 心の中で、私はそっとつぶやいた。
 
 
 

332 :この名無しがすごい!:2014/06/06(金) 00:22:35.24 ID:OIXwztaQ
友人の実家の近くであるお祭りの話を聞いて、考え付いた話です。衝動的に書いて
見たので、オチもありません……

333 :この名無しがすごい!:2014/06/06(金) 01:39:12.43 ID:nSCXWqMW
>>332
ゆったりとした時が癒しきれていない傷を垣間見せつつも
彼ら彼女らのこんな未来を夢想できるのは幸いです。
よい物語をありがとう

334 :この名無しがすごい!:2014/06/06(金) 12:23:11.67 ID:Vsz6POmP
乙乙です
結婚してもお互い旧姓呼びなのは大人の事じj
もとい、キョンの息子がハルヒの娘に振り回されるのはお約束ですなw

…子供たちの名前の由来がちょっと気になったり

335 :この名無しがすごい!:2014/06/06(金) 17:56:47.17 ID:fmghw5ju
佐々木かわいいよ佐々木

336 :この名無しがすごい!:2014/06/06(金) 22:03:44.42 ID:OIXwztaQ
>>333,334の方、読んでいただきありがとうございます。
子供たちの名前は、優希は長門から、智彦は、佐々木さんの下の名前の予想、智秋
(ちあき。ハルヒ=春陽に対する名前)から、一美は古泉一樹からです。最初、双子
の名前は、葵と彼方という名前を考えていたのですが、何か違うなと思ったので、
これにしてみました。

337 :この名無しがすごい!:2014/06/07(土) 07:42:33.80 ID:WAUbPkTT
>>336
名前の由来ありがとです
そういえばかつて予想されてた佐々木さんの名前候補にチアキもあったかも
他にもアキラとか、「秋」が入ってる中性的な名前として

338 :この名無しがすごい!:2014/06/08(日) 17:52:52.45 ID:dX32DIMW
懸賞に応募する佐々木さん

ハルヒがバカスカ当たりそうだから、やっぱりその反対で当たらないのかな

339 :この名無しがすごい!:2014/06/08(日) 21:34:00.46 ID:xgIZZNXC
なんか飲み物系とかお菓子系のように当たったらその分出費が抑えられそうで、
当選率高そうなものを手堅く狙っていそうなイメージ。

340 :この名無しがすごい!:2014/06/09(月) 18:15:33.08 ID:koIT5lYK
商品の単価、購入頻度、切手代とかもろもろ含めてすんごく下調べしそうだなあ佐々木さん

341 :この名無しがすごい!:2014/06/11(水) 19:04:21.41 ID:OW3si9U2
勝率8割で負けてしまったのですよ

…梅雨時の天気予報は難しいようですね佐々木さん

342 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/06/12(木) 23:23:02.45 ID:AUyrBoIi
         恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS 花迷宮その17

 
 秋の夜の冷たい風も、暖房が利いた喫茶店の店内までは入ってこない。
 それでも、私は熱い飲み物が欲しかった。
 冬の季節が、駆け足で近付いているせいばかりではない。
 阪中さんがうつむいた様子で、カップの中に視線を落としている。明るさが特徴の彼女にはめずらしい
表情だった。
 正直、私は何と言葉をかけていいのか、わからなかった。

 「本当に欲しいものは、手に入らないのよね」
 沈黙が続いた後、つぶやくように阪中さんの口から言葉がこぼれた。
 「小さいころからそうだったような気がするの。お父さんやお母さんからいろいろなものをかってもら
ったりしたけど……でも、本当に欲しいと思ったものは、なかなか手に入らない。お金では買えない、ど
うしようも出来ないことのほうが多い……そんな気がする」
 彼女の言うとおりだ。
 世の中は自分の思うようには行かないことのほうが多い。
 小さいころ、自分は何でも出来る、何にでもなれる、そんなことを思っていた。
 でも成長するにつれ、私は自分がちっぽけな存在だと気付いていった。
 ちっぽけな存在のままでは、何も手に入らない、何ものにも成れない。
 自分自身を磨かなければ、私はいつもそう考えている。
 努力が空回りすることだってある。一人相撲に終わることだってある。それでも、そこからいろいろな
ことを学び、次に繋げていく。そうやって人は成長して、大人になっていくのだと思う。
 ”古泉さんのことを”
 阪中さんは あの場面を、涼宮さんへ芙蓉の花を渡す古泉さんの姿を見て、古泉さんの本当の気持ちを
知った。微笑みの下に隠された、古泉さんの心を。
 ”これから先、阪中さんはどうするんだろう”
 まだ涼宮さんは、古泉さんと付き合うと決めたわけではないようだ。だけど、おそらく涼宮さんは古泉
さんの気持ちを受け入れる――そんな予感がした。
 ---------------------------------------------------------------------------------------------
 「もう少しすれば、冬が来て、すぐにクリスマスね」
 街の中を僕と彼女――朝比奈みちるさんは歩いている。
 そういえば、藤原家の、すなわち花屋である我が家には、もう少しすれば、赤と緑が象徴的なポインセチア
が入荷する。この植物は、気温が低い時期には、特に扱いが難しく、母親も僕も結構苦労している。
 「みつる君、クリスマスはどうするの?」
 「おそらく家の手伝いです。花が良く出る時期ですから。一年の中でも忙しい時の一つです」
 昔からそうだった。
 華やいだ街の雰囲気が終わりを告げるころ、我が家のクリスマスが始まる。
 母が忙しい最中に用意してくれたケ−キと御馳走、それとプレゼント。
 小さいころから変わらぬ風景。

 「みつるくん。今年のクリスマスの日は、私と一緒にどこか出かけない?」

 秋風に木の葉が揺れる中、その言葉を聞いて、僕は足を止めていた。
 

343 :この名無しがすごい!:2014/06/13(金) 12:48:39.29 ID:7SZYAj4g
今回は繋ぎ回ってとこかな?支援

344 :この名無しがすごい!:2014/06/14(土) 12:25:34.75 ID:mVJ4Rl/b
>>316
藤原はいい年しているくせに、ドラえもんの道具を借りて調子に乗っている
のび太の様な救いようの無い典型的なクズ野郎で、軌道修正不可だから
あんなことになっただけだからさ。そんな虫けら同然のバカに侮辱されようが
嘲笑されようが、それに対して本気でやりかえすなんて大人げないし、やりかえしたら、藤原と同レベルだ。
そう目くじら立てるもんじゃないよ。

佐々木も橘もあくまで藤原が『未来人』という立場だけに興味を持っているだけで、決して好きで行動している訳じゃない。
橘の気が強かったら「あなたこそ、偉そうにあたしに指図しないで!」と啖呵切っているだろ。

345 :この名無しがすごい!:2014/06/15(日) 17:53:23.94 ID:8iu7yxgI
パズルゲームは元より、死んで覚える系のアクション、シューティングゲームもけっこういける佐々木さん

346 :この名無しがすごい!:2014/06/15(日) 23:25:25.60 ID:vGNkkZ/q
何年もかけて積み重ねてきたものが、たった5分で折られてしまうなんてこともあるんだね

347 :この名無しがすごい!:2014/06/16(月) 23:17:27.51 ID:/wnXVIxn
>>345
そうして佐々木さん版エンドレスエイトが……

>>346
フラグ?

348 :この名無しがすごい!:2014/06/17(火) 18:37:05.72 ID:X8F05LMx
>>347
某ゲームで吟味してると、15000回以上もリセットし続けたハルヒを少し見直すw
飽きて世界ごと放棄したら損得はどんなもんだっただろうね

349 :この名無しがすごい!:2014/06/19(木) 21:55:27.29 ID:Vj/2JJ7f
本格的な夏に向けて準備した緑のカーテンの成長日記をつける佐々木さん

350 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/06/20(金) 01:21:52.55 ID:Vq+uOKh1
        恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その1


 色づいていた街路樹の葉も、冬の訪れとともにやってきた寒風に散らされ、幹と枝だけが残り、一気に冬の景色となった。
 だが、寂しささえ感じさせる雰囲気を吹き飛ばすように、街は人工的な光に彩られ、不思議と高揚する気分に包まれていく。
 12月。いわゆる師走。一年の締めくくり。
 クリスマス、大みそか。新しい年が近づいてくるのが少しずつ感じられる。

 光陽はいわゆる進学校で、それゆえに、一年生のこの時期から、既に進路(大学進学)というものを見据えた授業が行われている。
 テストも、校内のみならず、全国学力テストを意識した問題が多く出題される。
 12月に入って最初のテスト。
 「どうだった、佐々木さん」
 声を掛けてきたのは涼宮さん。
 「まあ何とか。前回は下らないミスがあったけど、今回は大丈夫と思うわ」
 「それじゃ、今回は佐々木さんが一番かしらね」
 前回のテストでは、学年トップだったのは涼宮さんと古泉君で、私は彼女たちに続いて三番目だった。
 「少しの間は息がつけますよ。テストばかりじゃさすがに疲れますしね」
 爽やかスマイルの古泉君がそういった。
 「帰りにコ-ヒ-でも飲んでいこうかしら?」
 「いいですね」
 「佐々木さんも一緒に行かない?」
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 涼宮さんに連れらてやって来たお店は、静かで落ち着いた雰囲気のある、雑貨も扱っているカフェだった。
 なれた感じで、店内に入り、まっすぐ窓側に面した少し奥まった席を目指す。
 「何度か一緒に来てるのかい?」
 古泉君に尋ねると、爽やかスマイルに、ほんの少し照れたように(そう思えた)口元を緩め、ええ、と言って頷いた。
 席に座り、注文し、しばらくして運ばれてきたコ-ヒ-を飲みながら、おしゃべりに興じつつ、窓の外を眺める。
 季節が移り時が過ぎ行く中で、私達の時間も過ぎてゆく。
 気づけばあっという間に次の学年へと進級してゆく。
 ”モラトリアム”
 猶予期間。学生生活はそんなものだ。誰かがそう言ったのを聞いたことがある。
 ”でも”
 本当にそうだろうか?
 ”少年老い易く学成り難し。一寸の光陰軽んずるべからず”
 勉強だけではないのが学生生活。勉強以外にも、日常生活や友人たちから色々学ぶことはある。
 モラトリアムは猶予期間ではなく、遊学期間といった方があっているのかもしれない。
 私達はいずれ大人になる(今はその過渡期だけど)。そのために私達は多くのことを学ばなければならないのだ。

 「あれ、あいつ、キョンじゃない?」
 涼宮さんが窓の外を見て、声を上げる。
 つられて私も窓の外を見ると、確かにキョンが白い息を吐きながら、店の前の歩道を歩いていた。
 ただし、一人ではなかった。
 キョンの隣に並んで歩いている人がいた。
 「有希」
 二人は話しながら、歩いていた。
 長門さんは笑顔を浮かべて、キョンと楽しそうに話していた。
 「ここに来るみたいですね」
 古泉君が言うように、二人はどうやらここに来るようだった。
 「いらっしゃいませ」
 お店のドアが開いて、二人が店内に入ってきた。

351 :この名無しがすごい!:2014/06/20(金) 07:57:29.72 ID:/TuSOWv0
支援
まさか修羅場る!?

352 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/06/22(日) 22:12:16.94 ID:mgMGSV98
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その2

 
 「キョン」
 声をかけると、キョンは私達に気づいて、長門さんとともに私達の席にやって来た。
 「此処で会うとはな」
 「君もコ-ヒ-を飲みに?」
 「それもあるけど、目的はこの店で取り扱っている雑貨さ。長門が気にいっているんだ。ここは猫の雑貨が多いんだ」
 そう言われると、店内にある商品は、猫をモチ-フにしたものが多い。
 ”そういえば、キョンの家の猫(シャミセン)は、長門さんが拾ってきたんだっけ”
 猫好きだけど、マンションという長門さんの家の事情があり、キョンが貰い受けたとは聞いている。
 「お前たちは?」
 「テストが終わったので、少々息抜きを」
 「期末テスト、じゃないよな?」
 「期末テストはあと二週間後。今回は校内学力測定テストだよ」
 「すごいな。やっぱり光陽は進学校だけあるな」
 感心したようにそう言って、キョンと長門さんは、私達の隣の席に座った。
 「あんた達は期末テストはいつなの?」
 「あんまり変わらないぐらいだよ」
 「ちゃんと勉強しているんでしょうね」
 「まあな。光陽とは比べ物にはならないだろうけど、それなりにやっているよ」
 「それなり、てどれぐらいよ」
 「最近は一応成績あがったんだ。とは言っても、前がひどすぎたからな」
 「10番くらい上がった、てのは無しよ」
 「キョン君は、最近はいつも学年30番くらいには入っているよ。みんなすごい、て言っていた」
 長門さんの言葉に、私は少し驚く。
 キョンとは一緒の塾に行っているが、最初に聞いた話では、入学当時は下から数えたほうが早かったらしい。長門さん
が教えてくれるようになって、少しは上がったとは聞いていたが、かなり飛躍しているようだ。
 「なかなかやるじゃないか、キョン」
 「いや、それは佐々木と長門のおかげだな」
 「どういうことよ?」
 「塾では学校の授業より進んだ問題を教えるんだが、わからんところは佐々木がわかりやすく説明してくれるんで、
理解できるようになる。学校じゃ塾で先に習っているし、長門が教えてくれるんで復習になる。結果的に、勉強に対する
理解度が飛躍的によくなって、他の問題も解けるになるんだよ」
 キョンの言葉を聞いて、長門さんはとても嬉しそうな顔していた。
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 5人でカフェを出ると、すでに外は薄暗くなっている。
 宵闇と冷たさがあたりを包み込むのが早くなっている。
 その闇の中に、色彩々の光が浮かびあがっている。
 「冬のファンタジ−」
 誰かがつぶやいた言葉が、妙にぴったりくるような光景が、私達の目の前にあった。だった。

 

353 :この名無しがすごい!:2014/06/23(月) 18:34:53.60 ID:5jMbVhxD
梅雨の晴れ間は紫外線が厳しいですね佐々木さん

>>352支援
思ったより平和でひと安心
ハルヒもだいぶ丸くなった?

354 :この名無しがすごい!:2014/06/24(火) 18:25:00.54 ID:W6Gb8PwK
佐々木かわいいよ佐々木

355 :この名無しがすごい!:2014/06/25(水) 01:42:49.19 ID:afA2b8BN
>>352
ふむ、今のところキョンシェアで落ち着いてますな



ところで諸兄。こんなニュースがあったんだが、どう思う?
http://kai-you.net/article/6346

356 :この名無しがすごい!:2014/06/26(木) 18:06:53.91 ID:J4APvXG+
>>355
ながるんのは詳細全くわかってないのね…
短編でちらっとでいいから佐々木さん出ないかな

357 :この名無しがすごい!:2014/06/26(木) 22:36:33.30 ID:ldSWxCeP
>>355 新しい作品も期待していますが、『涼宮ハルヒ』」の続きはいつ出るのでしょうか?

358 :この名無しがすごい!:2014/06/26(木) 23:38:09.06 ID:VMdEYx8f
ハルヒの新作は4年後だよ

359 :この名無しがすごい!:2014/06/26(木) 23:52:21.53 ID:aWV417sc
ずいぶんと楽観的だな

360 :この名無しがすごい!:2014/06/27(金) 12:12:13.10 ID:SZ/ROdqj
ハルヒで4年以降なら、佐々木さんの新作は…

361 :この名無しがすごい!:2014/06/29(日) 22:21:33.68 ID:VpvhpgA3
充実した週末を過ごし、程よい疲れと共に訪れた睡魔に身を委ねる佐々木さん

362 : 【大吉】 :2014/07/01(火) 06:38:03.12 ID:2LUd+J9p
7月ですよ佐々木さんに大吉を!

363 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/07/02(水) 00:09:15.69 ID:IV8Dgzwh
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その3

「それにしても、時が過ぎるのが、何だがだんだん早くなっていくような気がするんだよな。この前高校生になった
ばかりのような気がするんだが」
 キョンの言葉に、私は頷く。
 考えてみれば、キョンとの出会いも、そんなに昔のことじゃない。まだ、今年の春先のこと。涼宮さんに誘われて、
たまたま参加した合コン の場で私達は出会った。
 お互い人数合わせで参加した場所で出会い、今はこうして冬の街を一緒に歩いている。
 縁とは不思議なものだと私は改めて思った。
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「そういえば、もうすぐクリスマスですが、みなさんどうなされるんですか?」
 「そうだな。例年だと、妹に付き合わされるんだよな。プレゼントを二つねだられるんだ」
 「二つ?君には妹さんしか兄妹はいなかったはずじゃないのか?」
 「ミヨキチ……妹の友達だがな。何故かうちによく来るんだよ。妹が行くことは少ないんだがな」
 「ミヨキチ?変わった名前ね。男の子?」
 「いや、女の子だ。吉村美代子てのが名前なんだが、いつもそうよんでいるんで、つい、な」
 
 吉村美代子。私の胸をざわつかせる名前。
 昔の私の苗字を持つ、そして、父の再婚相手の子供。
 一度だけ、見に行った家。そこで見た光景。
 ”つくづく”
 縁は奇妙なものだと思う。

 「いいお兄さんをされているようですね。そのミヨキチという子も、あなたのことをお兄さんのように思われている
のでしょう」
 「さあ、それはわからんが、ミヨキチは一人っ子だしな」
 キョンと古泉君の会話を聞いて、少しだけ、胸が痛む。
 胸の奥に潜む、父への複雑な感情。
 極力、私は顔に感情が出ないように努めた。
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「よろしければ、僕の家(うち)に来ませんか。クリスマスに皆で騒ぐのも一興かと思いますが」
 「悪くない話だが……しかし、いいのか?俺達がお邪魔して」
 「ええ。あなたは僕の友人ですから当然です。他に誰か誘われたい方がいれば、誘われてもかまいませんよ」
 「そうか。それじゃお言葉に甘えるとするか」
 そういいながら、キョンは私と長門さんに視線を向けた。
 

364 :この名無しがすごい!:2014/07/02(水) 18:18:18.10 ID:n7+cxb64
昨日からこっち非常に空気が濁ってるのですよ佐々木さん
今日明日の雨で洗い流されてくれればよいのですが

>>363支援
キョンと結婚したらミヨキチはお姉さんと呼んでくるのだろうか

365 :この名無しがすごい!:2014/07/02(水) 20:18:52.84 ID:u3musnBZ
佐々木さん旧姓吉村説とはまた大胆だな。

366 :この名無しがすごい!:2014/07/03(木) 19:08:48.46 ID:y/rKHZ+/
ミヨキチ美少女にはかなりの裏付けになる

367 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/07/04(金) 22:45:09.40 ID:vQKVDnSv
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その4

 「どうする?二人とも」
 「 参加させてもらおうかな。なんだか楽しそうだね」
 「私もぜひ」
 キョンは口元に微笑を浮かべた。
 「当然、ハルヒもくるよな?」
 「おもしろそうね。あたしも参加させてもらうわよ」
 「だとさ、古泉」
 「それでは早めに準備に取り掛かるとしましょうか。まだ他にも誘われるつもりですか?」
 「一応な。来ない可能性のほうが高い奴にも、声を掛けてはみるつもりだが、あんまり野暮はするつもりはない」
 たぶん、周防さんの彼氏の谷口君、鶴屋さんの彼氏の国木田君のことだろう。
 
 ”そういえば”
 いつから、クリスマスが恋人達同士で過ごすイベントの日になるのだろう?
 家族で楽しむ日から、好きな人と過ごす日へ変わるとき。
 それは人々が成長する――男の子と女の子から、男性と女性へと変化していくのと同じように、その位置付けも
変わっていく。
 両親が離婚する前の景色。
 家族で迎えたクリスマス。子供心に待ち遠しかった、ケーキに、ご馳走、そしてクリスマス・プレゼント。
 最後のクリスマス。父のプレゼント。
 あの日以来、何かが欠けたクリスマス。華やかな光に踊る街並みの中にあっても、私の心には寂しさがある。

 ”大切な仲間と過ごすクリスマス”
 顔を上げると、目の前には、キョンの背中があった。
 ------------------------------------------------------------------------------------------------------
 お歳暮やクリスマス、年末年始のいろんな行事に酒はつきもので、私の家はこの時期はとても忙しくなる。
 昔から家の手伝いをしてきたけど、景気回復の恩恵が少しずつ出てきたのか、最近は高い酒が良く出ている。
 付き合いのある料理屋や飲み屋などからの返り(再注文)も増えている。
 「いずれ、家を継ぐんなら、今のうちにいろいろ手伝っておぼえておけよ」
 私は自分の家の仕事が好きだ。父に言われるまでもなく、将来的には、この橘酒屋を継いで、さらに店を発展
させたい。
 それは遠い未来のことではなく、もう少し先の、確実に近づいてくる時間の先にあるもの。そして、私の夢。
 
 多丸兄弟さんのお店に、いつもの白鷹の金松純米酒を届けに行ったら、稲荷寿司の詰め合わせをくれた。これは
私の大好物で、たまに父が、飲みに行ったときに、お土産に買ってきてくれることもある。
 少し嬉しい気分になり、店に戻るとき、何気に辺りを見回すと、街が華やかに彩られていることに気づいた。
 ”クリスマスももうすぐなんだよね”
 カレンダ−を見て、頭では理解していたけど、改めてそのことに気づかされた。

368 :この名無しがすごい!:2014/07/05(土) 16:32:46.53 ID:rFufsflA
支援
きょこたんは性格からしてそんなに重くならなそう
1日思い切り泣いてすっきりしたら次みたいに

369 :この名無しがすごい!:2014/07/06(日) 16:19:09.21 ID:uwcOsRZh
SS速報に佐々木さんスレ見つけたと思ったら全然違ったのですよ佐々木さん…

370 :この名無しがすごい!:2014/07/07(月) 19:00:23.14 ID:iChfddR4
台風に備え非常食の確認をする佐々木さん

いやほんと大雨でした

371 :この名無しがすごい!:2014/07/08(火) 05:44:10.49 ID:/dm0APtL
佐々木って程々に饒舌でいいよな

372 :この名無しがすごい!:2014/07/08(火) 12:11:35.51 ID:Eede3RZU
くく、聞き上手な親友に感謝だね。

373 :この名無しがすごい!:2014/07/10(木) 20:58:53.91 ID:d//BHNcv
今回のは雨台風みたいですね佐々木さん

ニュースになってるとこには申し訳ないけどうちの地方では雨風ともにほとんど被害なくてひと安心

374 :この名無しがすごい!:2014/07/13(日) 19:36:13.39 ID:vKteEWOk
今日はダーウィンなくて寂しいのです佐々木さん…

375 :この名無しがすごい!:2014/07/13(日) 23:38:12.20 ID:yk1Kmtiq
藤原を討てば佐々木さんの後継者になれると
わけのわからない思考に至るきょこたん

376 :この名無しがすごい!:2014/07/14(月) 12:28:14.78 ID:K0WDYVyd
>>375
討つ相手が佐々木さんでなくて良かったが、本当にわけがわからない…

377 :この名無しがすごい!:2014/07/15(火) 22:35:11.59 ID:B+rVaGUH
日本史の名族である佐々木、橘、藤原ときて、なんで周防なのかが分からない

378 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/07/16(水) 01:14:11.12 ID:BJbQLymJ
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その5

 
 街中に流れているのはクリスマス・ソング。定番の歌に、英語の歌、新曲、色々な思いを込めた冬の歌。
 自然と私はクリスマス・ソングを口ずさんでいた。
 
 ”!”
 私の目に、飛び込んできた光景。
 男女の五人組。
 来ている制服は私の通う北高の物と、そして――光陽学園。
 キョン君と長門さん、光陽の佐々木さん、それと涼宮さんと古泉さん。
 五人は楽しげに、話しながら街の中を歩いていた。

 『涼宮さん。僕の芙蓉の花を、僕の気持ちを受け取ってくれませんか』

 光陽の学園祭の時の、古泉さんの言葉。涼宮さんへの思いを込めた、芙蓉の花。
 阪中さんの想い、私のどこかあやふやな想いは、結局古泉さんに届けることは出来なかった。
 真っ直ぐに、微笑みの仮面も外された古泉さんの真摯な、涼宮さんへの想いには、私達の二人の想いが入り込む隙間
はなかったのだ。
 楽しげに会話している古泉さんと涼宮さんの様子を見ていると、涼宮さんは古泉さんの気持ちを、芙蓉の花を受けと
ったのだろう。
 あの日、あの場所から駆け出した阪中さんも、大分吹っ切れて、いつもの明るい彼女に戻って来ている。時間が経てば、
実らなかった心の痛みも癒えて、そして新しい想い人に巡り合うのだろうか。
 空を見上げると、冬の星座が小さく闇夜に瞬いていた。
 私は古泉さんたちにもう一度だけ視線を向けた後、その場を離れた。
 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 
 空が灰色で、冷たい風が少し強いかな、と思って起きた休日の朝だった。
 愛用のエクスぺリアZの着信音に気付いて、慌ててとってみて、画面に記された名前を見て、俺は一瞬、首を傾げた。
 「もしもし」
 『キョン、今日、あんた暇?』
 声の主はハルヒだった。
 今日は別に誰とも約束はしてはいない。ただ、古泉に招待されたクリスマスパーティの為に、買い物に行こうかなとは考え
てはいたが。
 『ちょうどよかった。あたしも買い物に行こうかと思っていたのよ。一緒に行くわよ。10時半に、駅前で待ち合わせね』
 「おい、ちょっと待て!」
 行く、との返事をする前にハルヒは電話を切りやがった。
 「やれやれ」
 俺はそうつぶやいて、とりあえず、顔を洗うために洗面台へ向かうことにした。

 
 
 

379 :この名無しがすごい!:2014/07/16(水) 12:25:54.60 ID:5aeYRsve
>>378支援
ハルヒちょっと怖いな

>>377
長門と対応したキャラだから仕方ない

380 :この名無しがすごい!:2014/07/16(水) 23:28:59.89 ID:42rnd0tZ
「キョンキョンあんた暇?」っと呼んでしまった俺の視力は推定2.0以上

381 :この名無しがすごい!:2014/07/17(木) 18:46:37.04 ID:Dvpgf49z
そろそろ梅雨明けしそうですね佐々木さん

382 :母と娘の恋愛談義:2014/07/18(金) 00:26:12.22 ID:QMqMe7ig
             母と娘の恋愛談義その一

  中学時代の恋愛?変なことを聞くのね。そうねえ、正直に言って、話すような恋愛事なんて、無かったわね。
 ああ、そう言えば、それに近いようなことはあったわね。
 早く話して?母親の過去の恋愛話なんか聞いてどうするの?まあいいわ。
 中学時代に、私は塾に行っていたんだけど、ある日、その塾に同じクラスの男の子がやって来てね。それまであんまり
話したことがなかったんだけど、むこうから声を掛けてきたの。
 ナンパ?そんなんじゃないわよ。本当に自然に「ここに来ていたのか?」て。単なる確認のような感じだった。
 でも、それからその男の子と話すようになって。一緒に勉強したり、塾に行くときに自転車の後部座席に乗せてもらったり、
したわね。
 え?それってつきあっていたんじゃない?
 そうね。周りの人はそう思っていたみたい。でも、違うわね。二人ともそんな気はなかったのよ。特に彼はね。でも、その時
私は少し嬉しかったかな。みんなの前では誤魔化したけどね。
 高校入試前まではそんな状態が続いて……何にも進展はなかったわ。でも、私は彼の事を”親友”だと考えていた。
 卒業と同時に、別の高校に行って、その子とは接点が途切れて、それから一年近く会うことはなかったわ。
 
 それから春先に、ちょっと色々なことがあって、再会して……その時、実は同じ高校の男の子から、告白されていたの。再会した
時には他にもいろいろ彼と話すことがあったんだけど、その話はなかなか言い出せなくて。
 何で?そうね。今、考えると、やっぱり心のどこかに彼の事を気にかけている自分がいたのかもしれないわ。彼に私を見てほしい
という気持ちがあったのかもね。
 結局、彼には話したわ。どんな感じだったかって?結構驚いた顔をしていたわ。それからどうしたか?
 何にも。結局私の問題だから。彼に聞いてほしかったのは、確かだけど、でも結論を出すのは私自身だから。
 告白してくれた男の子とは、少しだけ付き合ってみたけど、なんか違和感があって、すぐに別れたわ。
 え、その男の子とはどうなったのか?それで終わりよ。高校時代はね。

 「何かつまんないな。おかあさんの事だから、中学時代から男子にモテまくっていたと思ったのに」
 「そんなことはないわよ。それに中学、高校時代の恋愛は、何かあやふやなところがあるの。いつの間にか始まったかと思うと
何かのきっかけで自然に消滅したりしてね。貴方の周りはどうなの?」
 「そういわれればそうかも。いつの間にかくっついていたかと思うと、別れていたとか」
 「そういうものよ。ノリとでもいうのかしらね。そんな要素があるから、どこか浮ついている分、軽いのかもね」

 ああ、さっきの話だけど、続きがあるのよ。
 それからまたしばらくは会わなかったけど、
 大学に入学して、その男の子と再会したの。彼も同じ学校を受けていたのよ。
 本当に偶然だったから、私の方が驚いて……
 そして、私と彼は中学時代にみたいに良く話すようになった。中学時代と違うのは、勉強だけじゃなく、その時の友達も一緒
だったけど、よくいろんなところに遊びに行ったわ。彼といると、本当に楽しかった。
 もうその頃には中学時代と違って、彼の事を異性として、はっきりと好きになって。”親友”の関係だけで終わりたくはなか
ったの。
 でも、当時、彼には彼女と言えるような女性がいて、しかもその女性と私は親友だったの。だからすごく悩んだ。
 ある日、正直に私は彼に気持ちを伝えたの。異性として好きだって。
 しばらく返事は来なかった。
 大学を卒業する頃に、返事をもらったわ。いろいろ悩んだのよ、彼も、そして私の親友だった女性も。
 
 彼は私を選んでくれた。
 嬉しかったけど、半面悩んだわ。親友の彼氏だったわけだから。
 恋愛はね、時に苦しみも伴うのよ。真剣な恋愛は特にね。
 でも、私も彼も、彼女の言葉に救われたの。彼女は私達を祝福してくれた。
 人を好きになる喜びと痛みを、これから先、貴方も知るかもしれないわね。

 

383 :母と娘の恋愛談義:2014/07/18(金) 01:22:07.96 ID:QMqMe7ig
                 母と娘の恋愛談義〜その二

 「で、それから、その男の人とはどうなったの?」
 「ここまで話してまだわからない?その男の人の事」
 私は優希に、娘に向かって微笑んだ。
 「え、お父さんなの?」
 「そうよ。お父さん。キョンパパよ」

 私とキョンの子供、優希と智秋の姉弟も、もう高校生になった。
 私達が出会ったころと同じくらいの年に成長するまで、あっという間に時は過ぎて行った。
 相変わらず二人ともとても仲が良い。普通これくらいの年になると、あんまり姉弟は話さなくなると
聞いていたけど、二人は小さい頃と変わらず、喧嘩もせず、よく一緒に行動している。
 昔は優希の後を智秋がついて回っていた感じだが、今は優希が智秋についているといった感じだ。

 「それにしても、智秋もお父さんも遅いわね」
 「お父さんはもう少し仕事が残っているから、て連絡があったけど」
 「智秋の試合は終わっているはずなんだけど」
 智秋は剣道の選手として、今日行われている玉龍旗に出場していた。ネットの試合速報で、個人戦
で優勝、団体戦で準優勝したことを知り、優希が『お祝いしなくちゃ」と張り切って、いろいろ準備を
していたのだけど……
  
 玄関の呼び鈴が鳴り、優希が玄関へ急いだ。
 「お帰り、智秋!個人優勝おめでと……うっ!?」
 「残念、智秋じゃありませんでした〜」

 「何しに来たのよ、一美!」
 「決まっているじゃない、智秋の優勝祝いに来たのよ」
 「智秋、智秋て、馴れ馴れしいのよ、そう呼んでいいのは、姉の私の許可を得た人間だけなんだから!」

 涼宮さんと古泉君の娘の一美ちゃんと智秋、優希は、幼稚園からの付き合いだが、あんまり中身は変わらないような気がする。
 智秋の事を一美ちゃんが追いかけ、優希がそれを阻止するという図柄はもはやお約束だ。
 「だけど、最近は他にも悪い虫が増えたからね。吉村とか国木田とか」
 優希の話だと、智秋はかなり女の子に持てるらしいが、本人が鈍感な為、その自覚がないらしい(そのあたりは父親であるキョンと
そっくりだ)。

 ”うちの一美は昔から智秋君の事が好きだからね”
 涼宮さん達とこの前食事に行ったとき、涼宮さんがそう言っていたのを思い出す。
 ”これから先、どうなるのかしらね”
 あの子たちも恋愛する年頃なんだろうけど、親としてはやはり少しは気になるところではある。

 「ただいま」
 「ただいま〜」
 「「おかえりなさい〜」」
 ちょうど親子で一緒に御帰還のようだ。
 キョンと智秋を、玄関先で言い争っていた優希と一美が、それまでの争いはどこへやら、笑顔で迎えた。

 月日が流れるのはとても速い。
 子供達だった私達が大人になり、家庭を持ち、生まれた子供たちが成長し、いづれ彼らも大人になり、新たな家庭を造るだろう。
 紡いで、受け継がれていく家族の歴史。
 私とキョンの物語、子供たちの物語。それから先の、未来の物語。
 それが幸せなものであることを、私はキョンの腕に抱かれながら、そして祈った。

384 :この名無しがすごい!:2014/07/18(金) 01:27:05.73 ID:QMqMe7ig
 このまえ書き込んだ、「梅雨の晴れ間に〜キョンと佐々木とハルヒと古泉」
の続編です。弟と漫画の恋愛話をしていて思いついた話です。

385 :この名無しがすごい!:2014/07/18(金) 02:22:15.90 ID:Kiw6OG9x
乙乙。
自分には書けないこのゆったりとした幸福感が好きです。

しかし娘よ、そこはさっさと気づくべきw

386 :この名無しがすごい!:2014/07/18(金) 02:43:18.15 ID:FmLNIyNF
いい話だ。
しかし同じ大学に入れたのはキョンが頑張ったのか…。佐々木さんが志望を落としたか、
学部が違うから偏差値違ってたまたまかでいろいろ想像できそうだ。

387 :この名無しがすごい!:2014/07/18(金) 20:46:16.84 ID:eXdUOF2n
乙乙
こんな会話できる親子関係っていいね
涼宮も吉村も、この世界での夫婦別姓はポピュラーなんだと理解することにします

>>386
もともとキョンの地頭は良いという説はわりと有力だし…

388 :この名無しがすごい!:2014/07/18(金) 23:06:29.07 ID:QMqMe7ig
>>386 書いた本人としては、キョンが努力して、レベルが上がったことにしておきたいです
。努力する人は何か恰好いいですし。

389 :この名無しがすごい!:2014/07/19(土) 20:15:45.70 ID:YlgdvlQr
佐々木さんが花火は写真に残してみるようなものじゃないみたいなこと言う話もう1回みたいんだけど
誰か分かる人いませんかね…?

390 :この名無しがすごい!:2014/07/19(土) 21:18:51.93 ID:Kv13obw8
>>389
6-786「夢花火」で間違いないと思われ

391 :この名無しがすごい!:2014/07/21(月) 14:15:54.20 ID:rXJrPTN0
夏バテしたことないハルヒと話が噛み合わない佐々木さん

392 :この名無しがすごい!:2014/07/21(月) 21:11:25.55 ID:fCqrnCfa
kutukutu

393 :この名無しがすごい!:2014/07/23(水) 18:40:18.24 ID:ybMUJ1Pr
夏の佐々木さんは風通し優先の半袖派?それとも日射を遮る長袖派?

394 :この名無しがすごい!:2014/07/25(金) 18:40:35.32 ID:wnRcLXqw
梅雨明けてから暑さが尋常じゃないですね佐々木さん

395 :この名無しがすごい!:2014/07/28(月) 18:10:59.98 ID:cqtvQvmU
浴衣を新調した佐々木さん

396 :この名無しがすごい!:2014/07/28(月) 21:33:53.41 ID:LX8MG4lI
>>389
夏になると読み返したくなるSSってあるよね

397 :この名無しがすごい!:2014/07/28(月) 21:36:50.16 ID:mNQPXC/e
夏に読み返したくなる・・・夏、返したい・・・なつかしい・・・

398 :この名無しがすごい!:2014/07/29(火) 01:14:24.21 ID:dMbsjUP+
「自分のことを『僕』と呼んでいた。頭が良すぎて特殊な子」
http://mainichi.jp/select/news/20140728k0000m040148000c2.html

399 :この名無しがすごい!:2014/07/29(火) 02:07:55.80 ID:8oyZH9bo
>>398
・・・白状します。俺も同じことを連想しました。

400 :この名無しがすごい!:2014/07/30(水) 19:07:27.62 ID:4VtTEFoI
キョンに出会うことがなかった佐々木、みたいな感じだ。まぁ実際にはどうか知らんが

401 :この名無しがすごい!:2014/07/31(木) 19:12:12.23 ID:GedHEKVJ
やってることはハルヒに近いがな
ってもハルヒは直接健康に影響ありそうなことはしないだろうが

402 : 【大凶】 :2014/08/01(金) 12:05:39.45 ID:NR2RwMkH
佐々木さんに大吉を!

403 : 【大凶】 :2014/08/01(金) 12:07:18.71 ID:NR2RwMkH
次!

404 : 【吉】 :2014/08/01(金) 12:08:29.98 ID:NR2RwMkH
ある意味珍しい

3本目!

405 : 【末吉】 :2014/08/01(金) 12:10:32.21 ID:NR2RwMkH
悪い運は全て引き受ける

406 : 【大吉】 :2014/08/01(金) 12:12:32.25 ID:NR2RwMkH
なかなか来ないな
5本目ぇ!

407 : 【大吉】 :2014/08/01(金) 15:42:29.00 ID:R+7+gR+N
トータルではまだ凶寄りだな。
では俺が更に大吉を!

408 :omikuji!:2014/08/01(金) 18:36:34.76 ID:bqFC5OC8
大吉を

409 : 【吉】 :2014/08/01(金) 20:23:21.14 ID:TWbjh/h6
どうや

410 : 【大吉】 :2014/08/01(金) 20:37:43.86 ID:DO0CBcGh
   , -‐- 、.  
  ,'. /  ト、 ヽ.  
.  i. ((从ソ u从〉 
  l. (|┳ ┳i!l  くっくっ、どうだいキョン?
 .ハNiヘ  ー ノハ!.  このとおり、大吉を出すなんて簡単なのさ
.    {iつ旦O  
.   とくュュュュ〉

411 :この名無しがすごい!:2014/08/01(金) 21:15:35.20 ID:PV3lj91C
     , -‐- 、
    ,'. /  ト、 ヽ
.    i.(从ノノ 从〉
    l. (| -:::::ニニニ||=====l
.   ハNiヘ!i!ーi!ノハ! 
      (i'つとi)  
     とくュュュュ〉

412 :この名無しがすごい!:2014/08/04(月) 19:52:23.24 ID:gN7bM185
天気の週刊予報がまるで梅雨時みたいなのですよ佐々木さん

413 :この名無しがすごい!:2014/08/05(火) 12:04:54.02 ID:7asulQV8
「俺の教室にハルヒはいない 」の新刊が出ました。そして谷川先生の新刊は出ない。
早く続きを出してください。

414 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/08/05(火) 23:07:43.10 ID:7asulQV8
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その6


 ハルヒとの 待ち合わせの時間は10時半だったが、俺は少し早めに家を出た。
 女性より早く来ておくというのは一種の礼儀みたいなもので、少なくとも女を待たせるべきではない、というのはよく聞く話なのだが……
 「遅いわよ、キョン。罰金ものよ」
 時計の時刻は10時10分を過ぎたばかりだが、なぜか待ち合わせの場所にハルヒが来ていた。
 「いや、遅い、てまだ待ち合わせの時間までは十分あるんだが」
 「つべこべ言わないの。まあ、いいわ。早く来ようとした点は認めてあげるわ。早速買い物にいくわよ!」
 釈然としないまま、俺はハルヒに引っ張られるような形で、その場を離れた。

 ハルヒにしろ佐々木にしろ、長門にしろ、女性の買い物は、えてして男より長いものと相場が決まっている。
 書店に並ぶファッション誌や、アパレルブランドの、男女の数の違いを見れば、一目瞭然だろう。雑貨も加えれば、男女の格差はさらに広がる。
 まあ、佐々木や長門と出かけて、その辺は慣れているので、ハルヒの買い物が長いのも、想定済みだ。
 ただ、持たされる荷物が多いのは、予想を超えていたが。

 クリスマスの雰囲気が街の隅々までいきわたり、休日の賑わいにも違ったものが感じられる中、人とおりの買い物を終えた俺とハルヒは昼食
を食べることにした。
 ハルヒが選んだ店は、俺達高校生の定番である某ファ−ストフ−ド店ではなく、一からのオーダ―メイドが売りの、ハンバ−ガ−屋だった。
 店内から街ゆく人が見える窓際の席が空いていたので、そこに俺達二人は腰かける。
 ”そういえば”
 佐々木と出かけた時、佐々木は好んで外が見える席を選ぶ。
 ”観察者のような気分になれるんでね。道行く人が、店の中にいるこちらを気に掛けるということは、まずほとんどないと言っていいと思う。
それゆえに、無意識の表情とでもいうべきものが見れるんで、そこが面白いんだ”
 佐々木の言葉を思い出して、俺は窓の外へ視線をやった。

 「あんたのおかげで、買いたいものはあらかた買えたわ。結構荷物になるのはわかってたから」
 「俺は荷物持ちか」
 ハルヒの言葉に俺は苦笑する。
 
 ”?”
 炭酸柑橘飲料を飲んでいたハルヒの顔つきが、真剣なものに変わっていることに俺は気付いた。
 「……実を言うとね。今日あんたに来てもらったのは、相談したいことがあったから」
 相談?ハルヒが?俺に?俺なんかが役に立つのか?
 「あたしね、古泉君に告白されたの」

 一瞬、すべての音が止まった様な、そんな感覚に陥った。

415 :この名無しがすごい!:2014/08/05(火) 23:23:39.98 ID:rmRl7PWx
おお。

佐々木さんの選択とコメントがじつに「らしい」ね。よいですわー



・・今月も新刊にハルヒはない

416 :この名無しがすごい!:2014/08/06(水) 20:52:34.82 ID:v4fP+vGY
支援
他の女性陣でも国木田鶴屋さんコンビでもなくキョンに相談てことは『そう』なんだろうなあ
どうやって乗り越えさすかが問題だ

417 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/08/09(土) 00:25:46.85 ID:4YTfXQUo
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その7


”古泉、お前は好きな女の子いないのか?”

「ええ。実はいるんです。その人には僕は構えず喋れるんですが」

 夏休み、古泉達と海に行ったとき、俺の問いかけに古泉はそう答えた。

 「過去は変えることはできない。だけど、それにいつまでも縛られるのは愚かなことです。僕はそのことをある人から教えられま
した。思い出として胸にしまい、新しい生き方を僕は選ぶつもりです・・・・・・」

 藤原が悲しい恋愛の結末を迎えた時、古泉は自らの悲しい過去を告白し、藤原の痛みに共感した。
 いろいろな古泉の顔を知り、今、俺が思うのは、古泉は「男」である、ということだ。
 他人には、微笑の影に本心を隠しているようなところがあるが、信頼に足りうる人物であり、俺は古泉と友人になって、本当に良
かったと思っている。
 
 ハルヒの言葉を聞いて、俺は古泉が自らの過去を吹っ切り、本当に新しい一歩を踏み出したことを知り、俺は嬉しい気持ちになった。
 そうか、古泉はハルヒの事が好きだったんだな。
 以前、谷口から二人は中学時代からの友人だと聞いたことがあったが、俺達の中でハルヒの事を一番良く知っているのは古泉だ。
 古泉とハルヒか。美男美女だし、なるほど、考えてみればこれほど似合いのカップルもいないだろう。

 「ねえ、キョン。あたしの話、聞いている?」
 ハルヒにそう言われ、色々回想していた俺は我に返る。
 「ああ、聞いている。いや、すまん。少し驚いたんでな。でもいつ告白されたんだ?」
 「光陽の学園祭の時によ」
 「ひょっとして、アレか?好きな相手に芙蓉の花を渡して想いを伝えるという、光陽の学園祭の伝統の……」
 「そう。その時に、ね」
 古泉も粋なことをする。その場面を想像すると、あまりにも似合いすぎているような気がした。

 ”?”
 「どうした、ハルヒ」
 ハルヒの表情がいつもと違う、何か戸惑っているような感じを受けた。
 「まだ古泉君に返事は返していないのよ」
 「迷っているのか?」
 「そうね。古泉君とは中学時代からの友達だし、サークルSOSの仲間だし……」
 「まあ、わからんでもないよな。お前と古泉はとてもいい友人関係に見えてたし、お前自身もそう思っていたんだろうから、その古泉
から告白されれば、やっぱり戸惑いはあるよな」
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 キョンが言っていることは正確だった。
 古泉君と私は友達としての期間が長く、その関係が自然に思えるほどだった。
 けれど、古泉君があたしに求めているのは、友人という関係だけではなく、彼女と彼氏の関係だ。
 ”でも……”
 目の前にいる男の子。
 サ−クルSOSが主催した合コンで、あたしはキョンと出会った。
 別に取り立てて特徴はないけど、あたしは何か妙に気になった。
 少しずつあたしはキョンと親しくなっていったけど、キョンには二人の仲のいい女の子がいた。
 一人はキョンと同じ学校に通う長門有希。もう一人はあたしと同じ光陽の佐々木さんだ。

418 :この名無しがすごい!:2014/08/09(土) 17:05:43.08 ID:XLl7nsu/
支援
円満に解決するための言葉選び難しそうだなキョン

419 :この名無しがすごい!:2014/08/09(土) 22:32:51.14 ID:XLl7nsu/
Gと遭遇してしまったのですよ佐々木さん
久々で緊張感半端なかったっす

420 :この名無しがすごい!:2014/08/11(月) 00:02:34.92 ID:u8H/48pl
佐々木さんなら、Gごとき手掴みで投げ捨てる

421 :この名無しがすごい!:2014/08/11(月) 20:24:23.75 ID:C/yhIwgZ
実際「所詮は生理害虫」と切って捨ててるSSもあるね
全く逆にトラウマになってるSSもあるが

422 :この名無しがすごい!:2014/08/15(金) 19:22:06.62 ID:621w8RSh
ゴキブリ中飛車

423 :この名無しがすごい!:2014/08/15(金) 19:41:50.89 ID:10sZBOUw
佐々木さん父方の祖父母に顔見せに行ったりするんだろうか…

424 :この名無しがすごい!:2014/08/16(土) 22:04:37.01 ID:Flf4dTaS
コミケで「佐々木さん」:該当ゼロ
「佐々木」:ハルヒ系ゼロ(主に筆者の名字が佐々木でひっかかる)

おお、もう……

425 :この名無しがすごい!:2014/08/16(土) 22:45:45.70 ID:BON8Og4j
今まで一つでもあれば貴重なものだ。
辛抱強く待っているか産み出せるようにするしかない。

426 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/08/17(日) 23:59:58.97 ID:AQhHwq2H
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その8


  有希と佐々木さん。
 キョンは女性に対しては、取りたてて構えることなく、ごく自然に友達関係を結べるようなところがある。
 有希に対しても、佐々木さんに対しても変わらない態度で、二人に接している。
 だけど、二人はキョンの事を異性として好きであるということを、あたしは気付いている。

 有希の昔の彼氏が有希に付きまとったとき、キョンは有希の為に手をつくし、余計なことを言おうとした昔の彼氏を一喝して、
見事に撃退した。
 そのあと、キョンの、有希に対する態度は変わらず、古泉君はその男らしい態度に、「彼が友人であるというのは僕にとって
誇らしいことです」とあたしに語ったことがある。
 有希やあたし、そして佐々木さんがキョンへの想いを強くしていったのは、キョンの中に秘めている、古泉君が評価した、キョン
の情熱みたいなものに魅かれたからだ。
 古泉君の、その微笑みの下に、炎のように熱い心を持っていることを、あたしは知った。
 そして、普段は、どちらかといえば目立つこともなく、一見冷めたようにも見られかねないキョンもまた、古泉君と同じような内面
を持っている。

 男の子は皆、そんな生き物なのだろうか?
 その秘めた内面の激しさに、女は惹きつけられるのだろうか?
 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 
 「ねえ、キョン。あんたがあたしの立場だったらどうする?」
 「?」
 「例えばさ、あんたが友達と思っている親しい女の子に、異性として好き、とか言われたら、あるいはそれが一人ではなく、例え
ば女の子3人ぐらいから告白されたりとか」
 「ん?ハルヒ、お前、古泉以外からも告白されているのか?」
 「違うわよ!ただ、そんな状況になった場合、あんたはどうするのか、ちょっと興味がわいたから」
 「う〜ん。そうだな・・・・・・いや、ちょっと待てよ・・・・・・う〜ん、何か想像できんな、いや、俺がそんな状況に陥るという事態が
想定できん」
 
 ”この鈍感!!”
 思わずあたしの口から、そういう言葉が出掛かったが、かろうじてそれを呑みこんだ。
 「ならばさ、まあ、仮にあんたが有希や佐々木さんや、あるいは、あたしからでもいいんだけど、もし告白されたら、あんたはどう
答える?あるいは有希と佐々木さん、あたしから同時に告白された場合、あんたは誰を選ぶ?」

 あたしの問いかけに、キョンは頭をひねり、それからコーヒ−を呑んだ後、しばらく黙ってしまった。

 かなり長く感じられた(実際はそうでもなかったかもしれない)沈黙の後、キョンは口を開いた。

 「そうだな。まあ、ありえんと思うが、もしそうなったら、俺は――――」

427 :この名無しがすごい!:2014/08/18(月) 22:51:00.02 ID:0jwNCp42
支援
個人的だけど脳内で「この鈍感!」の再現率が凄いことになってるw
さてシリアスな雰囲気の中、キョンの返事は如何

428 :この名無しがすごい!:2014/08/18(月) 23:42:25.28 ID:M0RzW/Cc
佐々木さき

429 :この名無しがすごい!:2014/08/19(火) 18:46:05.73 ID:W+MSO00R
エレベーターの中がカメムシ臭かったのですよ佐々木さん(-_-;

430 :この名無しがすごい!:2014/08/22(金) 18:28:44.35 ID:OgSmpH3Z
いやはや昨夜の雨と雷は凄かったのですよ佐々木さん

431 :この名無しがすごい!:2014/08/24(日) 05:01:25.93 ID:j+gJOcFL
てす

432 :この名無しがすごい!:2014/08/24(日) 05:02:43.14 ID:j+gJOcFL
やっと規制が解けたのですよ…

433 :『猫の森には帰れない』:2014/08/24(日) 21:06:27.13 ID:j+gJOcFL
『真夏の夜の猫』

久しく交流の絶えていた、公園の猫集会に顔を出してみた。
御主人と共に過ごす時間もかけがえのないものだが、やはり同じ種族で過ごす時間も良きものだ。
久しく雌と会話もしていないし、発情した雌はいないかと集会に混じってみたが、そう都合良くいくものではない。私は久しく顔を合わせた顔見知りの猫達に挨拶し、猫集会をのんびりと過ごしていた。
「猫集会か。珍しいわね。」
「猫集会って初めてなのですよ!」
どうやら来客のようだ。
私達は野良、家猫と分かれてはいるが、野良連中はこうしたヒトを集会に入れたがる。
理由?ヒトがいるとヒトが世話をしてくれたり、身体を撫でてくれたりするからな。食事にありつける算段もあるし、そこは無体にするわけにもいかない。連中には死活問題だ。
「ええい、暑苦しい!猫集会に参加など規定事項に無いぞ!」
荷物持ちさせられているヒトの雄。猫達が歓迎に身体を摺り寄せているが…そいつら確かノミに悩まされていたな。何だかんだノミに気付いてノミを取っているあたり、人が良いというか優しいというか。
黒髪の雌は、撫でようと手を伸ばすが…怖がらせてしまい逃げられている。それをノミ取りをしている雄が手を伸ばし、座っている黒髪の雌の膝の上に猫を乗せた。
「ーー」
喜んでいる…のか?よく分からないが、怯えていた猫も安らいだ表情をしているので良しとしよう。
「可愛いのです〜…」
猫をモフり、鼻を鼻と当てる猫又…もとい、尻尾の二つある雌。
…抱き上げるのは構わないのだろうが…尻尾に猫パンチを受けているぞ?…あ、ああ…尻尾がどんどんカーリーヘアに…。まぁ本人が幸せそうなので良しとするか…
もう一人の雌もまた、それを見て苦笑している。…待て。その含み笑い、何処かで見たような…。
近くの野良に声をかけ、猫払いをする。旧知のヒトかも知れんと私はその雌に近付いた。
「おや、キミは…シャミセンじゃないか。」
やはり番いか。番いは私に微笑むと近くの椅子に座り、私を膝に乗せた。

434 :『猫の森には帰れない』:2014/08/24(日) 21:41:21.41 ID:j+gJOcFL
「以前、この公園に住んでいる猫に誘われ、猫集会に参加してね。たまに煮干しなどを持って行くから、よくお声が掛かるようになったんだよ。キミの御主人は元気かい?」
無論だ。今日は妹を買い物に連れて行き、荷物持ちをさせられているはずだ。今頃疲労困憊で寝ているのではないか?猫ながら御主人の体力が心配になる。
番いはバッグから煮干しを出し、近くにいる猫達に渡している。私にも差し出して来たが、丁重に御断りした。家猫たる私が野良を差し置いて煮干しを食べるのは道義に悖る。
「犬は人につき、猫は家につくというが…キミは猫なのに飼い主に似ているねぇ。」
プライドの高さや、見えない優しさなんてそっくりだ、と番いは微笑む。

「キョン…月が綺麗だね。」

月明かりに照らされた番いは、物思いに耽るように月を見上げている。月が綺麗だと良い事があるのであろうか?番いは時折意味不明だ。

宴も酣となり、番いは私の首輪に何か紙を結び付けた。
猫又は自慢の尻尾がカーリーヘアになったと落ち込み、黒髪は相変わらず表情は読めないが、名残惜しそうにしている。
最後に荷物持ちの雄が、酒乱の気のある猫達にマタタビをやり、盛大に襲われ…「みくる姉さぁん!こいつらが僕を苛めるよぉーッ!」と叫んでいたが、それは悲喜交々だろう。
みくる姉さんとやらが誰かは分からんが、会う機会があれば死に様を伝えておこう。尤もみくる姉さんとやらが猫語を解すれば、の話だが。

「シャミセン、帰ったのか…」
寝床でグッタリと倒れている御主人。恐らくは一日こき使われたのだろう。いと哀れではある。
御主人は私の首輪の紙に気付き、紙を見ると少し微笑んだ。
「…ったく。何が『月が綺麗だね』だ。しかも懐紙に書くなんざ、お前は幾つだっての…。」
次回の猫集会、参加するかね?御主人。御主人は私を膝の上に乗せると、カーテン越しに月を見上げる。

「…月が綺麗だな、佐々木。」

どうやらヒトは、月が綺麗だと番いに言い合う風習があるようだ。摩訶不思議な風習だが、番い同士が幸せであればそれもよかろう。
月明かりの下。真夏の夜の夢……

END

435 :この名無しがすごい!:2014/08/24(日) 22:00:31.96 ID:j+gJOcFL
久々にシャミセン視点。
佐々キョンってよりは、佐々木団ですねw

月が綺麗ですね、の意味は夏目漱石からです。
ポンジー、きょこたんは書いていて崩したくなりますw

436 :この名無しがすごい!:2014/08/24(日) 22:02:00.59 ID:dONa2TqH
復帰おめ!
猫視点から観察するヒトの営みもまた興味深いですな乙乙

437 :この名無しがすごい!:2014/08/24(日) 23:22:05.74 ID:ZGQQSCiK
お待ちしていました!乙です。

438 :この名無しがすごい!:2014/08/25(月) 02:03:03.99 ID:lgMTx1Jk
ああ、素敵だ・・実に素敵だ。
団の面々なにしてるw

なんつーかすごく続きが読みたくなる

439 :『猫の森には帰れない』:2014/08/25(月) 12:32:31.95 ID:2lhQyqRg
『マーキング〜猫チェック〜』

生物全般、自分の縄張りを示す為にマーキングを行う。犬は特に顕著だ。尿による分かりやすいマーキング。猫は自分の匂いを物やヒトにマーキングする。
どうやらそれはヒトも変わらないようだ。
私は御主人の膝の上に乗り、胸に攀じ登る。理由?特に無い。やりたいからやっている。文句があるならば高いところに昇りたがる猫の習性に言ってくれ。
「シャミセン、どうした?」
御主人からは、番いの匂いが。顔を近付けると特に顕著なのは口だ。
「キミを独占したいんじゃないのかい?くっくっ。モテモテで羨ましい事だ。」
番いが口を開く。番いがよく噛んでいる、スライム状のものの匂いだ。一度番いが帰ったあと、ゴミ箱にあったそれを弄り、肉球にへばりつき大変な事になった事をよく覚えている。
…まぁ不可思議ながら、御主人の匂いも混じっていたのだが。
番いは私を抱き上げると私を抱き上げる。…髪から御主人の匂いがする。ふむ。万物、生物である限り営みに大差は無いようだ。
凡ゆる匂いに囲まれたこの空間。発情の傾向が顕著な雌に、発情ながら行動に移さぬ雄。お互いにマーキングを行う位に親密な仲であれば行動に移せばよかろうに。
番いの膝の上から降り、ベッドに移る。
布団から番いの匂いはしないが、マーキングはしておく。ここは私と御主人の何猫たりとも穢されぬ聖域だ。
番いは私を見ると、含み笑いを洩らす。御主人は飲み物を取りに階下へと降りて行った。番いはゆっくりとベッドに腰をかけた。
「全く。度し難いね、我ながら。」
番いはベッドに横たわる私の腰を撫でる。
「僕もキミ位には独占欲があってね。」
そう言いニヤリと笑う番い…。嫌な予感しかしない。番いはベッドに飛び込むと、私の匂いを消し始めた。な、なにをするか、きさまー!

ーーーーーーーーーー

番いは帰る前に、御主人に再度マーキングした。私は部屋の片付けだ。番いがマーキングした私の聖域を取り戻さなくては!
「お前、佐々木がいた所だけ丹念に擦ってるな。」
無論!マーキングされたならば、マーキング仕返すのみ!
「そんなに佐々木が気に入ったか。…まぁ嬉しいけどな。」
御主人はそう言うと私を抱き上げ、撫でた…。うむ、心地よい…って、違ぁう!最早堪忍袋の尾が切れた!許さんぞ!

「ねぇ、佐々木お姉ちゃん。キョンくんが帰って来ると、シャミはいつも匂いを嗅ぐの。」
「動物は匂いに敏感だというから、彼についた外の匂いが気になるのではないかな?くっくっ。」
番いは私を見るとニヤリと笑う…。
誰のせいだ、誰の!

END

440 :『猫の森には帰れない』:2014/08/25(月) 12:38:24.00 ID:2lhQyqRg
続きをとありましたので、書いてみました。

ある意味、シャミセン対佐々木さん、またはシャミセンいじめw

441 :この名無しがすごい!:2014/08/25(月) 18:51:18.53 ID:dM7YfT+j
行間というか妄想が捗る捗るww乙乙です

442 :『世界ふかし話』:2014/08/25(月) 23:07:58.84 ID:2lhQyqRg
『桃太郎』

昔々、ある所に仲睦まじい老夫婦がいました。老夫婦に子どもはいなく、それだけが悩みの種でした。
「どうして俺達には子供がいないんだろう。毎夜励んでいたはずなんだが…」
「それが原因なのかも知れないよ。励み過ぎて受精卵が流れる話はよく聞く話だ。」
まぁ過ぎた事は仕方ないとお爺さんは山に芝刈りに。お婆さんは川に洗濯に行きました。
お婆さんが川で洗濯していると、上流から大きな桃がどんぶらこと流れてきました。
「やあ、大きな桃だ。桃は若返りの妙薬とも聞く。早速持ち帰って食べようか。」
お婆さんは桃を自宅に持ち帰り、お爺さんと食べました。するとどうでしょう。お爺さんもお婆さんも昔の姿に戻り…
「早速励むかい?」
「そうだな。」
再び同じ過ちを繰り返しましたとさ。

第一部、完!

桃から生まれたきょこたんは、すくすくと育ち…立派な非リアとなりました。
「リア充(鬼)を退治に行くのです!」
「ああ、そうかい。」
「道中気をつけて行くんだよ?」
特に餞別も無く、きょこたんは旅立ち…朝倉、谷口、藤原を仲間にし、意気揚々とデートスポットに向かい…
テロリストも裸足で逃げ出す暴動を起こし、きょっこ団は無事国際指名手配犯となりましたとさ。

第二部、完!

奇襲による鬼退治を終えたきょっこ団は、其々に戦利品を担いで意気揚々と帰ろうとしました。
「あんたがあたしをどうこうしようなんて、一億二千万年早いのよ、谷口!」
「ご、ごゆっくりぃ!」
「情報操作が甘い。」
「しょ、所詮バックアップなのね…」
「ふぇえ〜ん…」
「ね、姉さん…僕は何も泣かすつもりは…」
「みくるに何をするっさ!」
「すみませんが、拘束は解かせて頂きました。」
「え…」
其々にボコボコにされたきょっこ団は、そのまま警察に突き出され…短い旅を終えたのでした。
お爺さんとお婆さんは、長門を養子を迎え、幸せな老後を過ごしたもよう。

めでたしめでたし。

きょこたん「ちっとも目出度くないのですよ!」

第一部を書きたくてやってみましたw
きょっこ団は単なる蛇足ですw

443 :この名無しがすごい!:2014/08/25(月) 23:19:02.46 ID:Q+XwR+Kq
すばらしい。
前後関係が素晴らしく妄想できてにやついてしまうのがとまらないww

まけるな佐々木さん

444 :443:2014/08/25(月) 23:21:15.31 ID:Q+XwR+Kq
>>442
ってもういっちょ来てた!
非リアなのか・・・・そうか。

445 :この名無しがすごい!:2014/08/26(火) 22:57:31.16 ID:EvbEgFzW
相変わらず書くの早いね乙乙!
昔のバイキングかなんかでは新婚さんを2ヶ月くらい家に閉じ込めて、ひたすら子作りだけさせたって話を聞いたことがあるような無いような
卵子が流れるってのとどっちが正しいのだろう

446 :この名無しがすごい!:2014/08/26(火) 23:35:23.21 ID:jQ4sHxrf
ハネムーンは、
ハニームーンと言って、
ようは精力剤として回りが蜂蜜酒を飲ませまくって、
子作りに閉じ込めた所から来ているのだよ。
実地で試してみるかい、キョン?
くっくっく

447 :この名無しがすごい!:2014/08/28(木) 21:55:42.58 ID:MinsZNUi
佐々木かわいいよ佐々木

448 :この名無しがすごい!:2014/08/28(木) 22:30:53.27 ID:JiKaVUGY
それぞれの帰省・家族旅行で買った互いへのお土産が被ってしまった佐々木さんとキョン

449 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/08/28(木) 23:41:42.43 ID:EF1gVhFi
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その9


「多分、俺は今の時点では、誰も選ばないと思う」
 キョンの答えに、少し脱力感を覚えながらも、あたしはキョンに聞いてみた。
 「何でよ。選択肢が、佐々木さんに有希にあたしなのよ。あんた、何が不満なわけ?」
 「選ばないというより、選べないんだよな。お前ももちろんだが、佐々木も長門も実に魅力的な女性だと思うよ、俺は。そして、
三人とも俺の大事な友人だ」
 キョンはそこで言葉を区切り、また話を続ける。
 「でもな。友人と彼女は別の物なんだよ。告白を受け入れる、ということは、友人から彼氏、あるいは彼女になるということだよ
な。付き合い方は同じことのようでも、今までのすべてのことが、全く違ったものになってくる」
 「お互いが特別の存在になるということ?」
 「そうだ。そして、その特別になってくれる女性を、現時点じゃとてもじゃないが、俺は選べないよ。三人とも魅力がありすぎる
からな」
 「優柔不断ね。男なら、さっさっと決めなさいよ」
 そういうと、キョンは苦笑を浮かべた。
 「男だからだよ。魅力ある者に男は弱い。情けない話だけどな。だけど、その弱さを乗り越えて、一人の女性を選ぶわけだ」
 そういいながら、キョンの顔つきが少し真剣なものになった。
 「やっぱり古泉は格好いいな。あいつはすごいモテるだろうが、それに心を動かされずお前を選んだんだから」
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 人を好きになる。
 簡単なようで難しい。
 キョンが語った、”友人と彼女は別の物なんだよ”という言葉が、あたしの頭の中で反芻されている。
 当たり前の言葉。わかりきった言葉。
 でも、キョンと話しているうちに、その言葉の持つ意味に気付かされる。
 あたしが古泉君の”特別”になる。古泉君があたしの”特別”になる。
 ”特別”て何?

 中学時代の頃、自分でいうのもなんだけど、あたしはよくモテた。いろんな男子から付き合ってくれ、と言われ、試しに付き合って
みて、だけど、幻滅しか残さなかった。
 みんな同じ様な事しかしない。何が楽しいわけ?
 そんなことがあって、一時期、あたしは「恋愛は精神病」なんてことを言っていた。
 さすがに今はそんなことは言わない。結局、中学時代は、(あたしも含め皆)コドモだったということだ。

 有希の前の彼氏。
 一度別れたはずの彼氏は、有希に執着心を見せた。
 往生際が悪いというか、自分勝手というか、あの件であたしは前の彼氏にすごく腹が立った。
 ”でも……”
 人を好きになるというのは、綺麗な感情だけではないのかもしれない。
 時には、嫉妬や独占欲なんかも絡み、狂気としか思えないようなことも人はしてしまう。
 
 ”特別”な存在になる。
 そのことへの喜び、憧れ、ためらい、恐怖。
 いろんな感情があたしの胸に渦巻いていく。

 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「今日はありがとう。相談に乗ってくれて」
 「いや。でも、お前の役に立ったとは思えないんだが」
 「役に立ったわよ。おかげでどうすればいいのか、結論がでたような気がするわ」
 古泉君がくれた芙蓉の花への返事。
 あたしは一つの答えを出した。

450 :『世界ふかし話』:2014/08/29(金) 08:44:37.85 ID:eL9IGimO
『やまんばと牛引き』

妹「ねー、佐々木お姉ちゃん。やまんばって何だろうね?」
佐々木「ん?諸説はあるが…」

「この辺りの山は、やまんばが住むらしいな。」
牛引きキョンは、牛のシャミセンに積んだ魚を山を越えた街に届けなくてはいけません。
「やぁ。僕がうわさのやまんばだよ。」
やまんば佐々木です。牛引きキョンは、何とか気を反らせようと、魚をやまんばに投げました。
「キミね。自分の仕事を粗末にするのは感心しないな。助かりたいのは分かるが、不義理はしないほうが良いのではないかい?」
やまんばは、魚についた土を払い籠に直します。
「命あっての物種だ。」
牛引きはやまんばの行動に戸惑いながら牛を引きます。
「そうだ。牛引き。道中ゲームをしないかい?ゲームに勝てば僕は引き下がる。負ければ、キミのものを僕が奪おう。」
「断れば?」
「キミの想像通りの結末を迎えるだけだよ。」
「結局、同じ結末しか待たないわけか…」
牛引きはやまんばとゲームをし、連戦連敗でした。やまんばは、多量の魚と牛をゲットしてホクホクです。
「…もう何もないぞ。あとは褌だけだ。」
「一番肝心なものではないか…って、いかん。思考にノイズが。くっくっ。牛引き、まだゲームは終わってないよ。」
結局オケラにされた牛引きは、やまんばに連れ去られ…
「牛がいると、農作業が捗るね。さて、牛引き。子ども達のご飯を作るとするか。」
「キョンくん、ご飯ー」
「やれやれ…」
山奥の一軒家で、それなりに幸せな生涯を過ごしました。

めでたしめでたし。

佐々木「…と、山奥に住む娘が婿を取っていたのではないかな?」
妹「へぇー。佐々木お姉ちゃん、物知りー。」
キョン「子供に嘘教えてんじゃねぇ!」
佐々木「ん?キミは婿養子よりも嫁を取る派かい?どちらも僕は吝かでないよ?」
キョン「」
妹「キョンくん、真っ赤ー。」

END

451 :この名無しがすごい!:2014/08/29(金) 12:35:28.27 ID:W4MowwUU
>>449支援
結局ハルヒから投げられたボールそのまま投げ返しちゃったのねキョン
吉と出るか凶と……は出ないか

>>450乙乙
山姥名乗るにはちと魅力的過ぎやしませんかね佐々木さんw

452 :『何でもない夏の終わり』:2014/08/30(土) 23:12:36.99 ID:u8yOcKB5
夏休み最終日。
今日は中学以来連絡の途絶えていた親友が訪ねて来た。
「久々に勉強を見てやろうと思ってね。どうせ宿題も手付かずだろう?親友。」
「変わらず慇懃無礼な奴だ。」
まぁ、しかし。持つべきは頭の良い親友ではある。親友は次々に俺の宿題をチェックし…
「キミは授業で何を聞いていたのかね?全く。」
と、嫌味をセットに次々と訂正していった。
ショートボブの揺れる肩越しに見える、夏の夕日。既視感と共に訪れるのは、夏の終わり。
「…どうかしたのかい?」
佐々木は不安そうに俺の顔を覗き込んだ。
「…いや、暑さでボケていただけだ。」
「そうかい。塩水でも飲んではいかがかな?」
「…どこまでも慇懃無礼な。」
「くっくっ。」
佐々木は目を細めて笑うと、夕日を見上げる。
「…去年の夏の終わりも、キミの宿題を見ていたね。」
「へいへい。感謝しておりますよ佐々木大明神。ついで言うとこれからもよろしくお願い申し上げます。」
慇懃無礼には慇懃無礼で返した俺だったが、佐々木は柔らかく微笑むばかりだ。
「度し難い男だね、キミは。僕は労働に正当な報酬があって然るべきだと考えているんだが。」
「報酬か。新学期の初日は暇だよな?御礼に何か食いに行くか。」
佐々木は、ふっ、と笑うと…
「頭脳労働の報酬は、甘いものかね。割に合わないといえばそこまでだが、疲れた脳を癒すには甘いものも吝かでない。」
と言い、くっくっと笑うと、宿題を片付けた。
「では、また明日。」
「ああ。」
佐々木を自転車で送り、家路につく。
「佐々木と遊ぶのも久々だな。また小難しい話を聞かされるんだろうな…。まぁ楽しみではあるが。」
時間が経つと、自然と次の日になる。どんな時でも明日は来る。
だが。その明日が来ないなんて、その時の俺は考えもしていなかった。

八月三十一日。ループは廻る…

END

453 :『何でもない夏の終わり』:2014/08/30(土) 23:20:53.59 ID:u8yOcKB5
夏の終わりという事で、エンドレスエイトものを。

何でもない夏の終わり
つまりは
何も残らない夏の終わり

寂しい話ですが、最初のループはこんな話だったらいいな、と思い妄想してみました。

ラブ要素は少ないですが、そこは各個人の妄想で付け足して下さいw

454 :この名無しがすごい!:2014/08/31(日) 17:11:01.37 ID:l/ZklSgg
乙乙なのです
15498回のループのうち、キョンは何回佐々木さんと逢えたのだろうね

455 :この名無しがすごい!:2014/08/31(日) 17:44:57.03 ID:C9TX4hdf
乙であります。
エンドレスエイトは佐々木とキョンが会っているのを見たハルヒが
やり直してその出会いを潰そうとしたのが発端ではないのかと
勝手に推測してる。
宿題の心残りだけで巻き戻すのはいささからしくないので。

456 :この名無しがすごい!:2014/08/31(日) 21:11:01.37 ID:l/ZklSgg
ハルヒ本人の潜在意識はリセット回数カウントしてるかどうか謎だよね
もしその仮説が正しいなら多少は数えてることになるのかな?既視感はさすがに飽きてきたからヒントってことで

457 :この名無しがすごい!:2014/09/01(月) 02:19:59.88 ID:x1JnC9of
エンドレスエイトものはやっぱいいな。
遅くなりましたが、復帰おめ&投下乙でした。

458 : 【大吉】 :2014/09/01(月) 12:10:01.16 ID:fGtxg10y
9月ですね佐々木さんに大吉を!

459 :この名無しがすごい!:2014/09/01(月) 19:59:49.39 ID:Orq3tZlT
「長門有希ちゃんの消失」2015年TVアニメ化 - コミックナタリー
ttp://natalie.mu/comic/news/125003

佐々木さん編までやったりしないかなー

460 :この名無しがすごい!:2014/09/01(月) 22:43:19.55 ID:fGtxg10y
やってほしいなあ>佐々木さんのとこまで
まだ佐々木さんに声ついたことないし

461 :この名無しがすごい!:2014/09/02(火) 07:12:30.98 ID:KpSEaTuK
きょこたん→新井里美か小桜エツ子で是非w

佐々木さんは…思いつかない。

462 :この名無しがすごい!:2014/09/02(火) 09:33:26.76 ID:9TsdZc5A
もう一人の「ハルヒ」演じた坂本真綾とかいいな。
なんとなくハスキーっぽい声という個人的印象

463 :この名無しがすごい!:2014/09/02(火) 21:53:54.48 ID:XmGRtV5F
稲葉引退…
日ハムファン佐々木さんの人はどんな気持ちでこのニュースを見てるのかな

464 :この名無しがすごい!:2014/09/03(水) 00:20:58.85 ID:aeVIYqo2
谷川先生の新潮社からの新刊は9月29日だそうですが、ハルヒシリ-ズ新刊はいつ出るのでしょう

465 :この名無しがすごい!:2014/09/03(水) 01:31:24.27 ID:zttESaJV
>>464
絶望系の再刊と聞いたが本当でしょうか。

佐々木さんやハルヒがどれほど黒くなったとしてもあそこまでは行かないと思ってる

466 :この名無しがすごい!:2014/09/03(水) 02:01:10.79 ID:0kf71ned
規制対策に、pixivを始めたのですよ佐々木さん。
また規制食らった時は、転載希望と避難所に書きますので、心優しい方で宜しくお願いします。

来週あたりから時間がある時に、またリクエストを復活出来たら。

467 :この名無しがすごい!:2014/09/03(水) 18:29:44.63 ID:Q3wP0kvY
完全復活間近みたいですね楽しみ

避難所はp2なくなって以降輪をかけて確認頻度が低下してる…定期的に巡回しようとは思ってるんですが

468 :この名無しがすごい!:2014/09/03(水) 22:29:59.68 ID:9qYIoPNq
>>462
佐々木が僕っ子なのは、ホスト部の影響かも

469 :この名無しがすごい!:2014/09/03(水) 23:00:22.65 ID:zttESaJV
ごめんなさい佐々木さん。



「クリーチャーと恋する乙女ゲー」のヒロインが佐々木さんに見えて仕方がありません。
どんなやさぐれたらそんな境地に至ってしまったのか、と想像してしまう

470 :この名無しがすごい!:2014/09/04(木) 19:53:13.85 ID:Aa8CKQIe
今朝は分厚い雲がかかっていたためやたら暗くて、起きる時間間違えたかと思ってしまったのですよ佐々木さん

471 :この名無しがすごい!:2014/09/05(金) 16:57:41.52 ID:Bs92rsu8
佐々木かわいいよ佐々木

472 :この名無しがすごい!:2014/09/07(日) 20:13:52.29 ID:oft4r4uu
山羊に除草させてるとこを見学というかちょっと見させてもらいました
無造作に放してあると思いきや、よく見ると成長した茎の太い草のとこには大人の、若くて柔らかそうな草のとこにはまだ小さな山羊を放してあり、よく考えられてるなと感心しきりなのですよ佐々木さん

473 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/09/09(火) 20:40:56.52 ID:JYtON/DA
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その10


 休日の朝。
 いつもと変わらず朝早く起きる―――というわけではない。
 つい数か月前まで、休日前は、それこそ退廃的な微睡の夜を過ごし、次の日は起きるのは昼近くという、実に不健全な休日の時間の浪費を
繰り返していた。
 今はそんなこともなく、僕の親友である”彼”と同じような、平凡だが貴重な学生活を送る僕だが、休日はだらけきったままのようだ。
 ”何の予定も今日はない”
 それに、だ
 今のこの家に、自分以外、誰もいない。
 ”それだけは変わらないのか”
 真実を知ったあの日から、表向きは平穏だが、その内部はとっくに家庭は崩壊しているのだ。
 ”再生はあるのだろうか”
 自分で問いかけながら、それが愚問でしかないことを僕は知っている。
 ―――――――――――――――――――――――――――――――-------------------------------------------------------------
 ”?”
 キッチンの方から、物音が聞こえてくる。
 ”誰かいるのか?”
 少し寝ぼけ気味だった五感が、一気に覚醒する。
 通いの家政婦が来るのは、月〜金曜日で、土、日曜日は休みのはずだ。
 父親も母親も、休日はこの家に寄り付きもしない。
 ”空き巣か?”
 だが、うちには防犯用の自宅警備システムが完備している。不法に侵入しようものなら、警告音が鳴り響き、契約している警備員が駆け付
ける。
 キッチンの方から聞こえてくる音は、リズミカルな、おそらく包丁で野菜を切っているような音だ。
 ”?”
 ますます訳が分からない。ただ、キッチンにいるのが、母親でないことは間違いない。
 警戒心は緩めず、キッチンの扉をゆっくりと開いた。

 「遅かったわね、一樹。相変わらず休日は寝坊助のようね」

 そこにいた人物の顔を見て、僕は思わず息を呑んだ。
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――----------------------------------
 「意外に濃いめの味付けですね」
 「京都は、料亭なんかは出汁を使って薄味に仕立てるけど、一般の味は案外濃いめに作るのよ。旦那衆がひいき筋にするお店は、味をしっかり
付けるそうよ」
 数か月前、僕の前から去って行った、先輩であり、恋人だった、そして僕の異母姉である森さん。
 彼女が住んでいたマンションを引き払った時、京都にもっていかなかった荷物は我が家に保管されているが、彼女がこの家に来ることはな
かった。
 新川の叔父さんが理事を務める女学校に転校(藤原君の異母姉の朝比奈さんもいる)して以来、彼女からは手紙が来ただけで、本人は僕の
前に姿を現さなかった。
 その森さんが、何故、今姿を現したのか?
 彼女が京都で覚えてきたという、僕の為に準備してくれた朝食(もう昼に近いが)を食べながら、僕は考え込んでいた。
 

474 :この名無しがすごい!:2014/09/10(水) 17:25:38.20 ID:SmoOCDTw
http://jp.dkspo.com/wp-content/uploads/2014/03/index_h1.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/sleepy0130/imgs/1/f/1f1af0e0.jpg

実写佐々木イメージはもう能年でいいような気がする

475 :この名無しがすごい!:2014/09/10(水) 19:47:00.38 ID:FHdc2Ihb
>>473支援
話が進むのはハルヒ関連かみくる関連か果たして

>>474
詳しくないけど画像から漂う清潔感は良いね

476 :この名無しがすごい!:2014/09/11(木) 07:28:36.38 ID:JAwtVesY
>>474
若いころの広末涼子ってこんな雰囲気だったんかな

477 :この名無しがすごい!:2014/09/11(木) 07:29:01.59 ID:JAwtVesY
佐々木さんのアタマなでなでしたらどんな反応するの?

478 :この名無しがすごい!:2014/09/11(木) 19:33:15.34 ID:1i/fkPTM
>>477
「どのような意図があるのかな?」と疑問を呈しながらおとなしく撫でられるよ(キョン限定)

479 :sage:2014/09/12(金) 19:29:19.04 ID:Lm91co1q
■佐々木「進路?」キョン「ああ」


キョン「そういえば、佐々木。もう進路は決めたのか?」
佐々木「まだだよ、少し迷っていてね」
キョン「ふーん。まあ、おまえのことだからとてつもなく偏差値の高い高校に入学するんだろうな」
佐々木「いや、偏差値はさして重要ではないよ、キョン。大学受験を念頭に置いてのことだろうが、受験勉強はね、ベクトルの向きさえ間違えなければ一人でもできる。いやむしろ一人の方が効率が良いんだ。だからこそ、迷っているんだけどね」
キョン「…ふむ。いつもおまえに負担をかけてすまないな」
佐々木「それは僕が好きでやっていることなんだから気にしなくていいよ。ところで、君はどうするんだ?」
キョン「何を?」
佐々木「進路だよ」
キョン「ああ、そうだったな。えーっと、俺の頭で入れそうなところか」
佐々木「キョン。君はもう少し真剣に考えるべきだ。モラトリアムの三年間は大変貴重なものだよ」
キョン「…ん?おまえがそんなことを言うなんてめずらしいな」
佐々木「そうかい?なんにせよ、これはまさしく君の話であるが君だけの問題ではないんだ。もう少し、真面目に考えることを推奨するよ」
キョン「…ああ、そうだな」
佐々木「くっくっ。気分が暗くなる話はここまでにしておこうか。そろそろ授業が始まるね、僕は席に戻るよ」
キョン「おお」

480 :この名無しがすごい!:2014/09/12(金) 19:30:51.62 ID:Lm91co1q



佐々木「おーいキョン、起きろー」
キョン「…ん。あれ?」
佐々木「もうみんな帰ってしまったよ。ずいぶんと熟睡していたようだね」
キョン「…もっと早く起こしてくれよ」
佐々木「くっくっ。とても幸せそうな寝顔だったからね、眺めていたかったんだよ」
キョン「…おまえがそんな悪趣味だったとは知らなかった」
佐々木「酷いなキョン、僕は精いっぱいの優しさを振り撒いたつもりだったのに」
キョン「そうか、すまんな。じゃあ、行くか」
佐々木「うん」

481 :この名無しがすごい!:2014/09/12(金) 19:32:24.57 ID:Lm91co1q



佐々木「そういえば、キョン。また、君と付き合っているのかと聞かれたよ」
キョン「俺もだよ。毎日毎日よく飽きないなあいつらは」
佐々木「仕方がないよ、思春期なんだから」
キョン「おまえはどうなんだよ」
佐々木「それを言うなら君だってどうなんだい?」
キョン「意趣返しはその場しのぎにしかならんぞ」
佐々木「くっくっ。そうだね、じゃあ君が答えてくれたら僕も答えるよ」
キョン「おい。…まあいいか、そうだな。全く興味がないわけではないんだが、自分が恋愛をしている様はうまく想像できないな」
佐々木「くっくっくっ。なんとも君らしいね」
キョン「おまえは相変わらずなのか?」
佐々木「うん?」
キョン「恋愛は精神病だとかなんとか」
佐々木「ああ、そうだね。少し語弊があるけど、おおかた間違ってないよ」
キョン「…語弊」
佐々木「たいしたことじゃないよ。何が理性的かと判断するのは難しい、というこだ」
キョン「なるほど、さっぱりわからん」

482 :この名無しがすごい!:2014/09/12(金) 19:33:19.20 ID:Lm91co1q
佐々木「くっくっ。ところで、君は自分が恋愛をしている様が上手く想像できないと言ったよね」
キョン「ああ」
佐々木「じゃあたとえば、僕が恋人になったとしたら、君はどうなるんだ?」
キョン「それなんだがな、佐々木。たとえば、おまえと俺が、その、恋人になったとして何が変わると思う?」
佐々木「…ふむ。きっと何も変わらないだろうね」
キョン「だろ?」
佐々木「ああ」
キョン「だからだよ」
佐々木「いいや、キョン。そこが重要なんだと思うよ、少なくとも僕にとってはね」
キョン「どういうことだ?」
佐々木「おそらくこのままいけば僕らはだんだんと疎遠になっていくんじゃないかな」
キョン「おいおい、俺はそんな薄情者じゃないぜ」
佐々木「君がそうだとしても、ね。卒業して、少なくとも一年は僕に一切の連絡もよこさないだろう、となんとなくそんな気がするんだ」
キョン「うーむ」
佐々木「でも、まあ、恋愛なんかはそんなに難しく考えることじゃないんだろうね、きっと」

キョン「…そういや佐々木」
佐々木「なんだい?」
キョン「進路のことなんだが」
佐々木「うん」
キョン「一緒の高校に行かないか?」
佐々木「奇遇だね、ちょうど僕もそう提案しようと思っていたんだ」

終わり。

483 :この名無しがすごい!:2014/09/12(金) 20:30:30.33 ID:Asv4L0Z6
高校生クイズ選手権が今夜放送されますね佐々木さん
知識面では長門が上位互換になってしまうのは仕方ないとして、とんちやなぞなぞを含む問題なら佐々木さんにも勝ち目あり?

>>479-482
佐々木さんが市外の私立に進むことになったきっかけは、急に推薦や奨学金の話が降ってきたからと想像してます

484 :この名無しがすごい!:2014/09/12(金) 22:37:32.09 ID:VnXjuMmA
>>482
陰陽師の掛け合いを思い出すテンポのよさ、いいねえ。
あと、呼びかけと口調ではっきり書き分けられてるから
台詞前の人物名は要らないと思う。

485 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/09/14(日) 02:37:15.94 ID:vq2J4G0q
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その11


我が家の無駄に広い庭に面した縁側に、日を浴びる猫でもあるまいに、僕は座っていた(実際、少し空は冬のぐずつき気味
の、雪でも降りかねない、灰色の空だった)。
 森さんは、何故か、その庭を歩きまわっていた。
 「小さい頃、よく二人で遊んでいたわね」
 父に雇われた庭職人が、毎週手入れに来ていて、綺麗に刈られた芝生の上で、子供の僕等は二人でいつまでも遊んでいた。
 今でもこの庭には毎週職人が来て、美しく、程よく調和が保たれている。
 だけど、そこで遊ぶものはもう誰もいない。

 いつも僕はこの人の後ろについて、追いかけていた。
 幼いころから僕の傍に居て、いつも二人で遊んでいた。
 この人の事が大好きで、成長してもその気持ちは変わらず、彼女も僕の事を愛してくれて・・・・・・
 
 僕らが結ばれた時、僕等は世間から見れば、まだ子供で、少しずつ大人へと変貌していく時だった。
 未熟で早すぎた僕等には、残酷な真実が待ち構えていた。
 愛は憎しみに、喜びは哀しみに、快楽は苦痛に。
 出口のない、行き場のない想いを抱えた僕に差し込んだ光、一人の少女。そして彼。
 彼らとの日常。友人関係を結ぶ中で、僕は偶然、同じ哀しみを知り、それに関わることで、やがて僕等は一つの区切りを
迎えたのだ。
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 灰色の空を眺めていた森さんが、僕の方へ視線を向けた。 
 
 「私ね、来年の春、結婚するの」
 
 回想にふけっていた僕の意識は、森さんのこの一言で破られた。

 「け、結婚する、て・・・・・・」
 僕自身は、今どんな表情をしているのだろう。
 「誰と……」
 森さんの口元に、微笑が浮かんでいる。だけど、眼は・・・・・・
 「覚えているかしら、”部長さん”の事」
 部長さん?僕は自分の記憶を引っ掻き回してみる。
 そして、一人の人物が思い出された。
 「部長さん、てあの?」
 「そう。あの部長さん」
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------
森さんが中学生になった頃の話だ。
 学校の授業をそつなくこなす森さんが、唯一苦手だったのが数学で、それを克服するために家庭教師が来ることになったの
だが、その家庭教師としてやってきたのが”部長さん”だ。
 森さんに熱心に教えていて、部長さんに習うようになってから、森さんは苦手だった数学の成績は一気に良くなった。
 数学の”天才”で、僕も算数の宿題を教えてもらったことがあるが、とてもわかりやすかった。
 大学生だと言っていたが、妙に子供っぽいところがあって、ゲ-ムを一緒にやって負けそうになると、(小学生相手に)インチキ
な裏技をやったりすることもあったが、優しい、基本的にはお人よしな人だった。
 ちなみに部長さん、と呼ばれていたのは、コンピ研という、電子工学に関するサークルの部長をやっていたから、そう呼ばれてい
たのだ。
 「今、部長さんは、私がいる学校の教師をしているの。私のクラスの担任なのよ。転校した時に再会して・・・・・・担任になったから
二度びっくりという感じだった」
 森さんは僕から視線をはずし、灰色の空を見上げる。
 「変な時期に転校して、戸惑いが大きかった私に色々と力になってくれて・・・・・・担任としての使命感もあったのかもしれないけど
……正直プロポーズされた時は驚いたけど、でも」
 そこで言葉を区切り、再び僕に視線を向ける。
 
 「私は彼の気持ちを受け入れる。燃え盛る炎ではなく、熾火のような、暖かい、彼の愛情を。そして―――」
 「ここに来たのは、すべての過去に、貴方と私の過去にさよならを、全部を思い出に変える為にやって来たのよ。貴方と私が未来へ踏み出すために」

486 :この名無しがすごい!:2014/09/14(日) 18:54:06.09 ID:1QPyABio
支援
こりゃまた意外なwww

487 :この名無しがすごい!:2014/09/14(日) 23:00:41.59 ID:eM095Rl0
驚愕の佐々木さんのキョンとの最後の会話は
ハルヒの代役を務めることができないと悟った佐々木さんの敗北宣言
って解釈でいいんだよね?

488 :この名無しがすごい!:2014/09/15(月) 10:14:31.42 ID:BNWX8YrB
>>487
キョンが自分に振り向かないことにやっと踏ん切りをつけたってとこだろう

489 :秋桜〜キョンと佐々木とハルヒと古泉外伝:2014/09/15(月) 20:50:14.92 ID:qZyP9M2K
           秋桜〜キョンと佐々木とハルヒと古泉外伝〜その一
 
 
 昔、コスモスは私が好きな花だった。
 私の夫だった人も、薄紅色のその花を愛でて、庭先に植えていた。
 秋になれば、その可憐な花が咲き誇り、私達夫婦と、私達の間に生まれた娘の目を楽しませた。
 
 ある日、夫は家を出た。そして家には私と娘と、そしてコスモスの花が残っていた。
 それ以来、私は庭にコスモスを植えなくなった。

 娘は私の姓「佐々木」という名前になった。
 いろいろ不安や戸惑いもあっただろう。仕事で私は家を空ける事も多くなった。
 それでも娘は不満を口にせず、私が仕事に集中出来るように、家事を手伝ってくれて、親が口をはさむ
必要が無いくらい、勉強に励み、優秀な成績を収めた。
 高校も進学校として名高いところに進学し、やがて評価の高い国立大学へ進学した。
 私にとって、娘は自慢の子どもだった。

 大学を卒業して、就職し、秋の色が感じられてきた九月のある日、娘は我が家に一人の男性を連れて来た。
 「キョン」と娘から変わったニックネ−ムで呼ばれていた男性に、私はかすかな記憶があった。
 娘が中学時代、自覚しない淡い想いを寄せていた男の子だった。
 大学で再会し、それから中学時代の様な交際が再び始まり、やがて恋人と関係になったそうだ。
 彼と話すとき、娘は心の底から楽しそうな、喜びに満ちた笑顔を、私の夫が家を出た時以来、あまり見せる事がなかっ
た笑顔を見せていた。

 その時以来、また我が家の庭に季節が来るとコスモスが咲くようになった。
 
 ある日、キョン君(娘の影響で私も彼をそう呼ぶようになっていた)が、かしこまった様子で我が家にやって来て、
娘と並んで私の前に正座して座った。
 「娘さんを僕のお嫁さんに下さい。必ず幸せにして見せます」
 キョン君は頭を下げて私に頼んだ。

 結婚式の前夜。
 娘は私に「今まで育ててくれてありがとう。私はあなたの娘として生まれたことを誰よりも誇りに思います」と言ってくれた。
 私は、嬉しさであふれる涙が止まらなかった。

 コスモスが咲き乱れる、さわやかな秋風が吹く季節に、娘とキョン君は式を挙げた。

490 :この名無しがすごい!:2014/09/15(月) 21:08:08.69 ID:P5iu1e4/

さだまさしの秋桜をふと思い出した

491 :秋桜〜キョンと佐々木とハルヒと古泉外伝:2014/09/15(月) 21:26:01.45 ID:qZyP9M2K
          秋桜〜キョンと佐々木とハルヒと古泉外伝〜その二

 
 あれから幾年かの月日が過ぎた。
 「「おばあちゃん、遊びにきたよ〜」」
 可愛い声の二重奏。娘とキョン君の子供、私の孫の、双子の姉弟、優希と智彦を連れて、娘の一家が我が家にやってきた。
 娘が妻となり、子供が生まれ、その子供がまた成長し、やがて……
 受け継がれていく命の物語。
 孫の小さな手を握りながら、そこに私はかつての娘の姿を重ねた。

 「生馬高原のコスモス園か。すこし早いかな」
 「今年は少し早いみたいだ。今度の三連休ぐらいが見ごろだそうだよ」
 「去年も行ったところだよね、すごくたくさんのコスモスのお花がきれいだよね。パパ、ママ、また行きたい〜」
 「そうだな。仕事も休み出し、早起きして行ってみるか」
 「なんなら古泉君ところの家族も誘うかい?」
 「え〜一美ちゃんも来るの?」
 孫の優希は弟の智彦が大好きで、その智彦の事が好きな娘の友達の子供の事を、ライバル視しているようだ。
 「そうだ、お義母さんも一緒に行きませんか」
 美しき咲き誇るコスモスの花を、昔の様に大好きな花にしてくれた、娘の愛する人。
 穏やかで幸せな時を私感じさせてくれる娘の家族。
 「そうね。私もよかったら連れて行ってくれる?お弁当作って出かけましょうか?」
 「「わあい。お弁当、楽しみ〜」」

 庭のコスモスがその美しい花を開かせている。今年の花びらの色は少し濃いようだ。
 ”そういえば”
 コスモスの花言葉は、薄紅色の色の時は“乙女の純潔”を意味するが、色が濃くなると”愛情”を意味すると言う。
 ”娘とキョン君の家庭が、いつまでも愛情にあふれものでありますように”
 
 秋風にその姿を揺らす可憐な花に、私はそっと思いを込めた。

492 :この名無しがすごい!:2014/09/15(月) 21:31:59.31 ID:qZyP9M2K
>>490 。実はその通りです。先日、弟と友人の結婚式に招待されて、その友人の
親戚と言う方が余興のカラオケで歌った歌を聴いて思いついた作品です。山口百恵
さん(私の父も母が好きだった)の曲だったのでSSにしてみました。

493 :この名無しがすごい!:2014/09/15(月) 22:33:32.74 ID:tqR/7/qi
乙乙なのです
複雑怪奇な花言葉の意味を把握してるあたり、この母親にして佐々木さんありといったところでしょうか
父と離れることがなかったら、佐々木さんもこの子たちみたいにもう少し主張する性格になってたのかな

494 :この名無しがすごい!:2014/09/20(土) 17:02:55.02 ID:sTU1F83z
クリーニングから返ってきたばかりでふかふかの毛布に幸せ満面の笑みで顔を埋める佐々木さん

を、目撃したキョン

495 :この名無しがすごい!:2014/09/20(土) 18:18:43.15 ID:3nt6TvDr
>>494
うむ。
なぜキョンがそのようなシチュエーションを目撃できたかと考え始めると、
これはすばらしく萌えると思わないか?

1.同棲
2.新婚
3.通い夫

496 :この名無しがすごい!:2014/09/20(土) 20:39:10.51 ID:sTU1F83z
>>495
1でお願いします
以降は毎年の恒例行事となりそのうち子供達も一緒にふかふか毛布に顔を埋めるようになるのでしょう

497 :この名無しがすごい!:2014/09/21(日) 20:44:26.85 ID:x84EBsF1
>>487
卒業してから、やりとりは年賀状程度という事務的な関係でもあったし、分裂で再会した時に既に
キョンとハルヒの間には割り込む余地が無いと察してたんだろな

それでも一縷の望みに賭ける佐々木さん健気だよ佐々木さん

498 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS:2014/09/21(日) 22:42:39.54 ID:WnYTBhIr
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その12


 「貴方は貴方の幸せを、涼宮さんと共に歩きなさい。私は私の未来を選んだのだから」
 
 愛も憎しみも、喜びも哀しみも、すべて時がたてば、思い出に変わっていく。
 過去との決別。それは、僕と森さんが未来へ歩く為に必要なこと。

 
「それじゃ元気で」
 京都へ帰る森さんを、僕は玄関先で見送る。
 彼女を愛したことを、僕は忘れないだろう。初めて人を好きになり、愛する喜びと、苦しみを教えて
くれた人。
 「森さんも・・・・・・」
 それ以上は気持ちが高ぶって、言葉が出てこなかった。
 灰色に染まった寒空の下、森さんは僕に背を向けた。
 「さよなら、古泉」
 そういって、森さんは駅の方へ向かって、一度もこちらを振り返ることなく歩いて行った。
 その姿が見えなくなるまで、僕は玄関に立ち尽くしていた。
 -----------------------------------------------------------------------------------------
 
 
 クリスマスまであと一週間ほどとなったある日の事だった。
 塾の帰りに、佐々木の提案で、暖かいコ-ヒ-でも飲もうと思って、いわゆるシアトル系のカフェチ
ェ-ンに入った後、それぞれ好みの一杯を頼んだ。
 「クリスマスも後少しだね」
 街はいよいよ華やぎ、窓際の席から見える、行きかう人々の足取りも、心なしかそわそわしている
ような気がする。
 「そういえば、古泉の家でパ-ティをする、て言ってたけど、あれから何もいってこないんだよな。
佐々木は何か聞いているか?
 「いや、僕も何も聞いていない。涼宮さんとは何か話していたみたいだけどね」
 「そうか」
 先日、俺はハルヒに呼び出され、古泉から告白されたことを聞いた。ハルヒは古泉の想いにどうこ
たえるつもりなのか、そちらも大いに気になる。
 店内でしばらく喋った後、俺達は店を出た。
 空を見上げると、冬の星座が澄み渡った夜空を彩っていた。
 「さすがに冷えるね」
 佐々木の吐く息が、街灯の光に白く浮かび上がっていた。
 
 「お兄さん」
 聞き覚えのある声に、俺は振り向く。
 「おお、ミヨキチ」
 妹の友達のミヨキチだった。
 ただ、ミヨキチ一人ではなく、横にもう一人いた。
 「あ、こんばんわ」
 俺はその人に頭を下げる。ミヨキチの親父さんだった。我が家に遊びに来て、遅くなったとき、俺が
家までミヨキチを送り届けたことがあるが、何度かあったことがある。

 「――――」

 ”え?”
 俺は一瞬、自分の耳を疑った。
 ミヨキチの親父さんの口からこぼれた名前は――――
 そして、佐々木がつぶやいた言葉は

 「お父さん・・・・・・」

499 :この名無しがすごい!:2014/09/21(日) 22:49:49.60 ID:WnYTBhIr
>487 もう少し存在感があれば、と読み返すたびに思います。何かハルヒの
対抗軸として出たのであれば、当然キョンをめぐり女の戦いがあるとか・・・・・・
メインヒロインではなく他のキャラとくっつく展開もあって良さげなものですけど。

500 :この名無しがすごい!:2014/09/22(月) 22:11:22.25 ID:K4++hshj
>>498支援
古泉の方が一段落したと思ったら、またまたでっかい爆弾に遭遇しちゃいましたか…

501 :この名無しがすごい!:2014/09/22(月) 23:45:15.25 ID:YSyQg0ai
今月は二回も結婚式にでました。花嫁姿を見ていると、色々妄想が出て、SSが
構築されて行きます。私は当分予定ないです(弟がいろいろやってくれるので
今の方が楽ですけど)。キョンと佐々木の結婚式の姿が浮かぶ度、絵にしたいのですが、
いかんせん絵心が……

502 :この名無しがすごい!:2014/09/23(火) 18:11:51.20 ID:2VphyYuk
佐々木さん達の結婚式、確かに見たい
フォルダにも辛うじてウェディングドレスの佐々木さん画像が1つあるだけだし

503 :彼岸花〜キョンと佐々木とハルヒと古泉:2014/09/23(火) 20:07:30.80 ID:74kBf4C+
彼岸花〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その一

 2人の散歩コ-スだった河川敷に、今年も彼岸花の咲く季節が来た。
 この花を一人で見るようになって、もう何年になるだろう。
 孫たちも大きくなって、ついこの前、キョンと私の息子の智秋と、涼宮さんと古泉君の娘・一美ちゃんの間に生まれた
明日香がお嫁に行った。相手は、国木田君と鶴屋さんのお孫さんだ。
 「キョンにも見せてやりたかったな」
 国木田君が式の後、ぽつりとつぶやいた。

 孫が生まれた時、キョンも私も大喜びで、涼宮さんと古泉君と共に、お祝いをした。私達四人は、友人から親族になった
のだ。
 「この子がお嫁さんに行くまでは元気に生きておかないと」
 キョンは、「明日香」と名付けられた小さな孫を抱えながら、そう言っていた。
 明日香を抱きかかえながら、キョンと二人で、よく河川敷を散歩した。春先には菜の花、夏には向日葵、秋口には彼岸花と
コスモス、冬の終わりから春がやって来る時季には水仙が咲く河川敷は、私達家族の遊び場でもあった。

 明日香がキョンの母校、北高に入学する年になった頃、キョンの勤める会社が大きく揺れていた。会社のトップの不正が明
らかになり、存続の危機に立たされたのだ。
 その危機に、(それなりに責任のある地位についていた)キョンは会社の有志を集めて立ち上がり、先頭にたって、不祥事で
大きく傷ついた会社の立て直しに奔走した。
 私や家族の前では、けしてその苦労を見せず、私の夫として、父親として、孫をかわいがるお爺ちゃんとしての矜持と笑顔を
忘れず、困難に立ち向かっていた。
 奔走の末、会社の立て直しに成功し、新執行部(キョンもその一員となった)が成立し、一段落した時、キョンは本当に幸せ
そうな笑顔を見せ、私と家族、陰ながら力になってくれた古泉君と涼宮さんに頭をさげた。
 「俺を支えてくれてありがとう。皆がいたから、会社と社員とその家族を守ることができた」
 お礼を言った後、キョンは私にこういった。
 「もうすぐ会社も落ち着く。そうしたら二人で旅行に行こうな」
 私は微笑んで、うなずき返した。

 だけど、その年の、彼岸花の咲く季節にキョンは倒れ、そのまま息を引き取った。

 ----------------------------------------------------------------------------------------------------
 
 ”この子がお嫁さんに行くまでは元気に生きておかないと”
 そういっていたキョンの願いは叶わず、会社の立て直しに奔走し、まるで燃え尽きるように、成功を見届けて倒れたキョン。
 多くの人が参列に訪れる中、キョンを失った悲しみにくれながらも私は誓った。
 キョンの分まで生きて、明日香がお嫁に行くのを見届けると。

504 :彼岸花〜キョンと佐々木とハルヒと古泉:2014/09/23(火) 21:15:45.53 ID:74kBf4C+
              彼岸花〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その二

 
 その日から何年かの月日が流れ、ある年の七夕の日に、明日香は国木田君と鶴屋さんのお孫さんと式を挙げた。
 「キョンの家族と親戚になれるなんてね」
 国木田君はそういった後、さびしそうにつぶやいた。
 「キョンにも見せてやりたかったな」

 「見てくれてるよ。お爺ちゃんは。お祖母ちゃんや皆や私を見守ってくれているよ。お爺ちゃんはそういう人だから」
 式が終わった後、明日香は私にそういった。
 その言葉を聞いて、私の目から涙があふれた。
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――------
 夏の終わりに、私は体調の異変を感じた。
 大学時代の友人が院長を務める病院に行き、診察してもらい、私はある事実を告げられた。
 
 ”かなり転移しているわ”
 沈黙が私達の間に流れた後、思い切って訊ねてみた。
 ”あとどれくらい?”
 ためらう様な口調で、友人は私の問いに答えた。
 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------
 走馬灯のように思い出がよみがえってくる。
 中学校でキョンと出会い、別れ、高校二年の春先に再会し、また別れ、大学で再び再会し、そしていろんな出来事が
あり、私達は結ばれ、家族となった。
 子供が生まれ、成長し、その子供たちが成長して新たな家族が生まれ、色々なことがあった。
 その中で、去りゆく命も、最愛の人を失うこともあった。
 そしてもうすぐ私もキョンの所へ行く。

 また生まれ変わっても、私はキョンの傍で生きてゆきたい。
 ずいぶん周り道があった様な気がするけれど、それでも私とキョンは結ばれた。
 ”今度会うときは、私達は、すぐに恋に落ちるのかしら?それとも今度も回り道をするのかしら?”
 どちらでもいいのかもしれない。
 どんな形でもまた巡り合えるのなら。

 二人で歩いた河川敷に咲き誇る彼岸花が、風に揺れていた。
 
 ――――――――――――――――――――――――――――――--------------------------------------------
 
 「あれ、佐々木君もここの塾に通っていたんだ」
 特徴のあるポニ-テ-ルの髪形と抜群のスタイルを持つ高身長。同級生たちからは「キョン子」と呼ばれているクラス
メ-トを見て、僕は少しだけドキッとした。
 「え、え―と、――さん?どうしてここに?」
 「キョン子でいいよ。実はバスケばっかりやってて、成績下がっちゃってさ、母親に怒られてここに放り込まれたわけ」
 彼女は屈託なく、輝くような笑顔を見せて、僕より高い位地から僕に親しげに話しかけてくる。
 「どんなところかちょっと不安だったけど、全校一の天才の佐々木君が通っているんだったら、安心だね」
 どういう理屈かわからない彼女の思考に、僕は苦笑する。
 「あ、そうだ、佐々木君、お願い、私が解けない問題があったら、教えてね」

 塾の帰り道、キョン子さんはため息をついていた。
 「半分くらいしかわからなかった・・・・・・」
 「大丈夫、最初はそうでも、勉強していけば、わかるようになるから?」
 「本当?」
 「うん。僕も手伝ってあげるよ」
 「本当に!?良かった、ありがとう佐々木君!」
 彼女の嬉しそうな笑顔を見ていると、心臓の鼓動が早くなっていく。
 「お礼に、コ-ヒ-おごってあげる。一緒に行こう!」
 彼女が僕の手を引っ張って走り出す。彼女より身長が低い僕は、思わず倒れそうになる。
 その中で、彼女の手の柔らかさを僕は感じていた。

 〜Boy Meets Girl〜そして僕は恋に落ちた。

505 :この名無しがすごい!:2014/09/24(水) 21:47:29.12 ID:9Fa1/hhI
>>503-504
微妙にすぐ上の佐々木さん結婚の話題に繋がってるような
でもって人と人との繋がりも世代を超えて続いていくわけですな乙乙



あと、sageは半角ですよ

506 :この名無しがすごい!:2014/09/25(木) 01:03:10.41 ID:xs0gnH1Q
>>505 ありがとうございます。半角にしたつもりだったんですが・・・・・・

507 :この名無しがすごい!:2014/09/25(木) 20:43:33.53 ID:NxZHaiRr
(あの、まだ全角になってます)

508 :この名無しがすごい!:2014/09/25(木) 23:26:34.67 ID:xs0gnH1Q
>507 ?こちらでは半角で入力しているんですが?おかしいですね?

509 :この名無しがすごい!:2014/09/25(木) 23:40:44.96 ID:87wX4W0W
>>508
そう、それが半角です。

510 :この名無しがすごい!:2014/09/26(金) 07:20:06.59 ID:wK1uOLkh
さ、サリヴァン先生!

511 :この名無しがすごい!:2014/09/26(金) 16:00:31.68 ID:KVNwtuDz
をーたー

512 :この名無しがすごい!:2014/09/26(金) 20:04:44.24 ID:BX6+EXbD
イオンにしばらく前から設置されてる「ホークス優勝した翌日からセール」の看板が寂しいです佐々木さん

513 :『ふらくら時間 11』:2014/09/26(金) 20:51:35.29 ID:Y5DukIyh
『下弦の月』

塾の帰り道。今日は夏目漱石の『こころ』が課題であり、夏目漱石の逸話も話題となった。
月が綺麗だというのが、日本人にとってそういう意味を持つとは初めて知ったのだが…
今日もまた綺麗な満月だ。
彼の自転車の後ろに陣取り、私は月を見上げて微笑む。
「(こんなのも悪くない。)」
満月でなく、下弦の月。太陽と月の織りなす天体のショー。キョンもまた月を見上げて言った。

「月が綺麗だな。」

一瞬耳を疑ったが、この朴念仁の事だ。事象に対する事を言っただけだろう。
「そうだねぇ。」
綺麗な下弦の月を見上げて微笑む。
「ススキも映えて、実に風流だ。秋の夜長に虫の声とはよく言ったものだよ。」
「…そうだな。」
郊外には意外と自然はあるものだね。その全てが初めて見るかのように新鮮に感じるのは、キミと一緒にいるからかな?
「本当に綺麗な月だね。」
自転車の前に感じる体温。彼のお腹に回した手と、彼の背中を感じる右半身。
こんな小匙一杯の幸せで、こんなに幸せになるのだから、我ながら安い女だと思うよ。

…結局。この時の彼の言葉が徹頭徹尾本気だったとは、この時の私に知る由もなく…

翌日、キョンが酷く落ち込んでおり、国木田くんに確認したら、私に告白したら流されたと言っていた、と言われ…
三年周期の怒りも何処へやらか吹き飛び、キョンを詰りまくり大喧嘩したのは、また別の話になるわ。

『ふらくら時間〜♪』

「迂遠なんだよ、キミはーッ!」
「人の事が言えた義理か、お前はーッ!」

END

514 :この名無しがすごい!:2014/09/26(金) 22:44:34.01 ID:AYQqvEju
>>509 ありがとうございます。

>>513 乙です。いいですね〜ふらくら時間シリ-ズ。いつも楽しみにしています。

515 :この名無しがすごい!:2014/09/26(金) 22:53:28.07 ID:gJdi7xd/
>>513
いや、だって……、ですよ、ねえ?ww
GJでしたー。

516 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/09/27(土) 01:43:15.55 ID:M+CvFgx2
          恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その13

 
 人間の好奇心という奴は、人間の行動力の源の一つだろう。
 知的好奇心、探究心、下世話な覗き見趣味。
 大学をはじめとする高尚な学問から、メディアに流れるくだらないワイドショ―的な情報の根底にあるのは、何かを知りたいと思う
好奇心、知るという欲望。
 人間、誰もがその好奇心、欲望を持っている。

 とはいえ、人は自分の信条に沿って、情報を選んでいる。知りたくもない情報を聞かされるというのは、あんまり気持ちのいいこと
ではないからだ。
 だが、時にはなんの因果か知らないが、偶然知ってしまうことがある。たとえば他人の秘密とか、過去の出来事とか。
 知ることによって、望んではいないが、巻き込まざれるを得ない状況になることもある。
 高校生になって、俺は何か、他人の過去や秘密を知ってしまうことが多くなった様な気がする。そして、そのことが俺の行動に影響
が出ている。
 古泉の秘密、長門の過去の恋愛、藤原の悲劇。
 そして、今、俺は佐々木の”過去”を知ることになった。
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 つい先ほど、俺は佐々木とコ-ヒ-を飲むために、某カフェチェ-ンの店舗に入り、それぞれのお気に入りを飲んだわけだが、ミヨキチ
の親父さんが連れてきてくれたのは、少し学生には敷居が高いかな、と思わせるような、落ち着いた感じの、”大人の喫茶店”という
雰囲気を持ったお店だった。
 ミヨキチの親父さんが佐々木の実の父親。
 今知った事実に、俺の胸中は、内心複雑な気持ちだ。
 佐々木は親父さんと向かい合って、話し合っている。少し表情がこわばっているような、緊張しているような感じも受ける。
 俺とミヨキチは、佐々木たちとは少し離れた席に座っている。
 いくらミヨキチが大人びているとはいえ、このお店の席に二人で座っているのは違和感があり(小学生だからな)、あまり居心地が
いいものでもない。ましてや、他人の秘密を聞かされた後には、特に、だ。

 ミヨキチによると、ミヨキチは親父さんの本当の娘ではない。本当の父親は、ミヨキチが小さいときに亡くなったそうだ。
 親父さんとミヨキチの母親が職場の同僚で、やがて交際が始まり、再婚したということだ。
 とてもできた親父さんで、父親の事を覚えていないミヨキチにとって、父親は今の親父さんであり、大好きな”お父さん”だそうだ。
 
 「ミヨキチ。ひょっとして、お前、佐々木の事を知っていたのか?」
 俺はさっきから気になっていたことをミヨキチに聞いてみる。ミヨキチと佐々木が会うのは、今日が初めてではなく、今まで何度か
顔を会わせたことがあるからだ。
 「はっきりとは知らなかったんです。お父さんはほとんど口に出したことはなかったから・・・・・・お父さんの前の奥さんに子供がいる
ことは、お母さんから聞いたことがあって、それと、クリスマスの時、私にくれるプレゼントの他に、毎年、もう一つ買っているんで
す。誰へのプレゼントかわからなかったんですけど・・・・・・」
 親父さんの、別れた娘に、佐々木に対する想い。
 別れてしまったとはいえ、娘は娘であり、父親は父親であることは変わらない。
 10月の雨の日に、佐々木が風邪をひいて、お見舞いに行った日に(その日、佐々木は父親に会い、何も話せずにその場から逃げ出
したと言っていた)佐々木は俺に父親についての迷える心情を吐露した。
 ”今、佐々木はどんな気持ちでいるんだろう”
 そのことが気になって、俺は目の前に頼んだものが来たことにすら気づいていなかった。
 
 
 
 

517 :この名無しがすごい!:2014/09/27(土) 14:23:46.90 ID:jwAG14HS
>>513GJ!
確かに迂遠は佐々木さんが言えた義理じゃないわなww初めての大喧嘩、そして雨降って地固まるを地で行ったことでしょう

>>516支援
佐々木さんとミヨキチは血が繋がってないのね
妹ちゃんも将来美人になりそうだし美形の遺伝子を持つ人が多い地域のようだ

518 :この名無しがすごい!:2014/09/30(火) 19:04:13.74 ID:wT6O1jTY
某商品
本体 158円 250g 1円あたり1.58g
詰め替え用 105円 150g 1円あたり1.43g
これで詰め替え用を買う人は居るのでしょうか佐々木さん

519 :この名無しがすごい!:2014/09/30(火) 22:30:27.17 ID:p7YG/4mI
消費期限や賞味期限、そして消費速度次第かと思うんだよ。

で、佐々木さんは化粧は極力しないが
お肌のお手入れなどは入念に頑張ってると思うんだが
どうよ。

520 :この名無しがすごい!:2014/09/30(火) 23:17:09.04 ID:TIyEgUti
「君のために綺麗でいたいと思うのだよ。僕としても。くっくっ」

521 : 【凶】 :2014/10/01(水) 12:13:37.75 ID:86vJun6h
神無月ですよ佐々木さんに大吉を!
神無月連呼したら一時的にハルヒの力減退したりしないかな

522 : 【豚】 :2014/10/01(水) 12:15:19.12 ID:86vJun6h
まだまだ

>>519
まんま同意にござる

523 : 【だん吉】 :2014/10/01(水) 12:17:51.71 ID:86vJun6h
先月は一発で出てちょっと物足りなかった
先々月はなかなかなかなか出なくて焦った
ほどほどが一番、だからそろそろ大吉を!

524 : 【大凶】 :2014/10/01(水) 12:19:28.96 ID:86vJun6h
負けない

525 : 【ぴょん吉】 :2014/10/01(水) 12:22:04.39 ID:86vJun6h
悪運は全て引き受ける

526 : 【大吉】 :2014/10/01(水) 12:24:53.26 ID:86vJun6h
全部バラバラで吉の字が一つも無いというのもある意味珍しい

527 :この名無しがすごい!:2014/10/01(水) 12:26:50.79 ID:86vJun6h
やっと出た…今月も宜しくお願いしますね佐々木さん

528 :『ギャルと乙女』:2014/10/02(木) 01:16:34.41 ID:o+nuI5qL
珍しく涼宮さんから連絡があった。
最近、古泉くん、キョンに彼女が出来たそうで、団活の時に二人してニヤニヤしながら話しているという。
「あんたらじゃないわよね?」
「お生憎様。そうであれば問われる前に答えているわ。」
それもそうか、と涼宮さんは納得したようで、話を打ち切る。
「…あんた、キョンと親友と言っていたわよね。こんな話題しないの?」
「しないわ。…まぁキョンの事なら性的嗜好位までは把握してるけど。」
「…そこ詳しく。って、何でそんな事知ってんのよ!まさか…淫行…」
「神に誓って私は純潔よ。
机の一番下の引き出し。ガムテープを貼った隠し場所。妹さんが発見したみたいで、私に教えてくれてね。」
…閑話休題。
「有希に聞いても、『彼等にもプライバシーがある』としか言わないし、みくるちゃんも『あ、あー…』とお茶を濁すだけなのよね。」
「へぇ。…興味が湧くね。」
そういや、最近未来人にも彼女が出来た、という話だったな、とふと思い出した。
皆、こうして大人になるんだな、と寂寥さを覚えながらも…キョンの彼女とやらに興味が湧いた。
「次の日曜日に古泉くんとダブルデートするらしいから、私達も一緒に行かない?」
「いいわよ。」
…というわけで、後をつける事に。
しかしまぁ…キョンの彼女…どんな子なんだろ?

日曜日。駅前にはキョンと古泉くんがいた。親しげにゲーム機を片手に寄り添っている。
「しかし遅いな。」
「そうですね。全く…何をしているのでしょうかね、彼は。」
…トリプルデート?という事は、話の流れから未来人かしら?涼宮さんも物陰から身を乗り出している。
「すまん。待たせた。野良犬に追い掛けられてな。規定事項にないイレギュラーだった。」
「嘘だな。」
「嘘ですね。…まぁいいでしょう。漸く揃いましたし、早速出掛けますか。」
…揃った?男三人で?彼女は別の場所にいるのかしら?
三人ともゲーム機を抱えてはニヤニヤしているし…どうしたものか、と涼宮さんを見ると…涼宮さんも首を捻っていた。

529 :『ギャルと乙女』:2014/10/02(木) 01:18:20.90 ID:o+nuI5qL
遊園地、食事、観覧車…その全てを野郎三人…悲しくないのかしら?
「…今こうして、あんたと観覧車に乗ってる事は人生の汚点だわ…」
「同感ね。四十分も女二人空の旅、って虚しいわ…」
キョンも古泉くんも未来人も、満面の笑みだ。…まさかとは思うが、非生産的恋愛か?
…考えるだけでもおぞましい。
結局この日、彼らは現地解散した。後は二人っきりのお楽しみらしい…
私達は、とりあえず未来人を捕まえて全てを吐かせようと未来人をつける。
未来人はゲーム機を抱えながらニヤニヤして歩いている。前方の状況は目に入っていないようだ。
鈍い音と共に車道に横たわる未来人…。まぁギャグSSだから致死的な事態にはなるまい。痛そうだけど。
涼宮さんは携帯を取り出すと119にダイヤルし、私は足元にあるゲーム機を拾いあげた。涼宮さんもゲーム機の画面を見る。
「…これ…」
画面には可愛らしい絵柄の女の子が映っていた。藤原くん、どうしたの?と言っているが…まさか…。涼宮さんの表情が、悪鬼と見紛うようなものに変わる。
後に涼宮さんが言っていたが、私の表情は般若のそれだったらしい。。

「…だから言った。彼らにもプライバシーがある、と…」
「…規定事項だったんです…。ブラウン管の中のアイドルに恋する、ってありがちな話ですし…ふええ…。」

530 :『ギャルと乙女』:2014/10/02(木) 01:19:22.97 ID:o+nuI5qL
私達はキョンを襲撃し、ゲーム機を破壊し、時間の無駄を心の底から悔いた。
「ゲームなんかより、現実があるでしょうがアンタは!」
「うるせぇ、ラブ+は人生なんだよ!」
「度し難い男だねぇ…キミは。」

…それから。古泉くんは橘さんと同僚さんに襲われ、ゲーム機を破壊されたらしい。
そんなにハマる要素あるのかしら?全く。とりあえずは涼宮さんと話し、携帯電話の無料ゲームを試す事にしてみた。

「最近、ハルヒと佐々木に彼氏が出来たらしいな。」
「森さんと橘さんにもです。…僕達には彼女と物理的に別れさせておいて、身勝手なものですよね。」

私達と全く同じ悩みを彼らが抱え、長門さん達に相談し、全く同じ回答が返って来た事と…

「ふくくっ…わかっていた…見舞いに誰も来てくれないと、わかっていた…!」
「ーー」

暫く未来人の姿を見なかった事は、また別の話になるわ。

END

531 :『ギャルと乙女』:2014/10/02(木) 01:25:08.81 ID:o+nuI5qL
定番ネタ。
相談を受けた長門とみくるの表情は、気の毒な人を見るそれだと思って頂ければw

佐々キョンというよりは、オールキャラですね。次はラブコメを書ければ。

532 :この名無しがすごい!:2014/10/02(木) 19:15:09.68 ID:cFn01Yio
おつおつ!
どこかで見た記憶がと思い「キョン ラブプラス」で検索したところVIPでも似た話が
スレ内で佐々木(さん)かと思った云々のコメント残してるうち一人はきっとワタクシですw

533 :この名無しがすごい!:2014/10/02(木) 22:35:49.98 ID:dOxDGTWz
乙です!楽しいSSありがとうございます。

534 :この名無しがすごい!:2014/10/02(木) 23:16:58.00 ID:rvQ85tv9
何ヶ月前かにここに投下されたモバマスネタのSSに負けないくらい面白かった。

535 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/10/03(金) 23:00:53.10 ID:vzFr0g52
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その14


 父親とこうして向かい合って話すのは、一体いつ以来の事だろう。
 久しぶりにきちんと見た父の姿は、あの日、家を出た日からそれなりに月日が過ぎているというのに、記憶にある
父の姿とほとんど変わらなかった。
 「元気にしていたか?」
 儀礼的な言葉ではなく、父の、私を気遣う気持ちがこもっている、穏やかな口調の言葉。
 「そんなに離れたところにいるわけじゃないのに、なかなか会わないものだな」
 たとえ会ったとしても、駅前で声を掛けられた、10月の雨の日の様に、私が逃げ出してしまったのであれば、
意味はない。
 「今も仕事は忙しいの?」
 私の言葉を聞いて、父は一瞬、驚いたような表情を浮かべた。
 「あの時ほどではないね。もう会社も立ち直っているし、昔より時間に余裕はある」
 小さい頃、父は良く私と遊んでくれて、家族三人で色々なところへ出かけた。
 いつの頃からか、父の帰宅が遅くなり、休日に家族で出かけなくなった。そのころの父の表情が疲れていたのを子
供心に覚えている。
 私の前では、父と母は何も言わなかった。ただ、二人の間に漂う雰囲気が違ったように思えたのは、子供の私にも
薄々感じられた。 
 そして、父はある日、家を出て行った。
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 「お父さん」
 あの日からくすぶっている、胸の中に秘めた想い。
 「何故、お父さんはお母さんと別れたの?」
 今の今まで、母は父と別れた理由を、はっきりとは話そうとはしない。
 本当の事は、当事者二人にしかわからないのだろう。それでもなお、私は知りたかった。
 私の言葉を聞いて、父は深いため息をついた。
 「いつかは話さなければならないと思ってはいたんだが・・・・・・母さんはそのことについては何も?」
 私は首を縦に振る。
 「そうか。話せば長くなるんだが・・・・・・だけど、お前には当然知る権利がある。別れたとはいえ、お前が娘である
事は変わらないことなんだから」
 ----------------------------------------------------------------------------------------

 「もともと母さんと父さんは高校時代の先輩、後輩の仲なんだ。北高で最初に出会ったのが始まりだ」
 父の言葉に私は驚く。父がキョンの先輩にあたるとは、今の今まで知らなかったのだ。
 「母さんは高校時代から目立つ人だった。美人で頭もいい。運動神経もいいし、自分の考えをしっかり持った
人だ。当時の父さんには眩しく輝いて見えたよ。例えるなら太陽のような人だった」
 私が誇りに思う、キャリアウ-マンとしての母の特徴は高校時代にすでに出来上がっていたようだ。
 「母さんと父さんは同じクラブに入っていた。変なクラブでね、母さんが設立に一枚かんだらしいんだが、一応
文科系の扱いだったが、部員――全部で五人だったが、適当なことをやっていた。映画撮影をやるかと思えば、町内
の運動会に参加したり、工場見学をやったかと思えば、部員全部でアルバイト、まあ、母さんともう一人女性の先輩
がいたんだが、その人と母さんの好奇心の赴くままに、やってみたいことをやってみる、というクラブだった」
 懐かしそうな表情で父は昔の事を話す。
 
「そのクラブの事を、探究心協会〜spirit of enquiry society、略してSOSなんて、部員たちは呼んでいたよ。
省略するにしても、何故かeが抜けているし、略してSOSなんて、今思うと変なものだが、その名称を結構部員達
は気にいっていたな」

536 :この名無しがすごい!:2014/10/04(土) 14:07:04.39 ID:5uXcQqnH
支援
佐々木さんちは姐さん女房だったのね

537 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/10/05(日) 01:30:01.61 ID:Ck9rAkkO
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その15


 偶然というのは恐ろしいものだ、とつくづく思う。
 母が設立し、、父と出会うきっかけを作った倶楽部の名前が「SOS」だなんて、一体何の冗談だろう
としか思えない。
 北高と光陽学園。場所は違えども、私とキョンが出会ったきっかけになったのは、「サ-クルSOS」。
 私の母が作ったSOS〜探究心協会〜spirit of enquiry society。
 涼宮さんが中心となった、”学生生活を大いに楽しむための集まり”〜「恋愛サークルSOS」
 ”私の母と涼宮さんは、案外似ているのかもしれない”
 ---------------------------------------------------------------------------------------
 「高校時代は憧れの先輩という感じで、母さんがある意味目標の人物みたいなものだった。追いつきたくて
、猛勉強して、母さんと同じ大学へ進学した。先輩、後輩という中から進歩したのが大学二年の時だったな。
それから付き合い始めて、母さんは先に卒業して、今も務めている会社に就職した」
 母の会社は日本でも有数の大手企業だ。その当時にそこに入社するというのは、すごいことだったのだろう。
 「一年遅れて父さんも卒業し、母さんとは別の会社に就職した。それから4年が過ぎて、父さんと母さんは結
婚して、翌年、お前が生まれた。あの時ほど嬉しかったことはなかった」
 父の口元に微笑が浮かんでいる。私達家族が一番幸せだった時間。遠い昔の出来事
 「母さんは産休後会社に復帰して、すぐに出世街道を昇り始めた。父さんも母さんには敵わなかったけど、会社
の仕事が面白くなって、ある程度重要な仕事も任されるようになった。その間に、お前もすくすくと育ってくれて……」
 父がコ-ヒ-に口をつけて、また話を続ける。
 「だけど、ある日、予想もしないことが起こった。父さんの務める会社が、倒産しそうになった。上層部の不祥事
問題で、会社の信用が一気になくなり、顧客離れを招いてしまったんだ」
 父の表情が曇る。あまり思い出したくもないことだったのだろう。
 「会社がなくなる。そこに勤める社員や家族の生活に多大な影響が出る。中堅クラスの企業で、従業員もそれなりに
いた。いてもたってもいられず、会社の有志たちが集まって、倒産の危機を回避するために立ちあがった。父さんもそ
れに参加することに手を挙げた。仲間を路頭に迷わせるなんてことが出来るか、て感じでな」
 
 父の話を聞いていると、何となくキョンの事が頭に浮かぶ。
 私のライバル、長門さんの昔の彼氏が現れて、長門さんが困っていた時、キョンは長門さんを助ける為に、その昔の
彼氏に会って、長門さんを助けようとした。
 藤原君や古泉君の事もキョンはいつも気にかけていて、力になろうとした。

 「一年近くかかって、会社は何とか立ち直り、従業員は救われた。そのことは父さんや仲間たちの誇りだった。だけど、
その間、家の事を母さんにすべて押し付けてしまった。仕事の事しか頭になくて、お前とも遊んでやれなくて、自分の家
の事はほったらかしにしてしまったんだ。母さんだって忙しかったのに、自分の事だけしか考えていなかったんだ。そして、
そのことが、母さんとの間に亀裂を生むことになってしまったんだ」
 従業員や会社の為に、仲間と奔走して、ようやく会社の再建への道筋を父さん。
 娘として、そのような父親を持ったことは誇りに思う。
 だけど、そのことが我が家に亀裂を生むことになるとは、理不尽な事のような気がする。
 

538 :この名無しがすごい!:2014/10/05(日) 14:55:37.09 ID:s/Iseq5m
支援
よし、佐々木さんとキョンは片方が専業主婦(夫)になろう

539 :この名無しがすごい!:2014/10/07(火) 11:57:22.23 ID:i31Tef8B
>>538 専業主婦ができる人は私の同年代では、相当旦那さんが収入がある人ですね。
   友人に専業主婦が一人もいないのです。私自身は弟と二人暮らしで、どちらも
   働いて、収入はまあまあ。ゆえに趣味にお金使えますけど、結婚したら無理か
   な・・・・・・

 案外キョンが猛烈社員で頑張っていたりして。
 「お帰り、キョン。今日も仕事ご苦労様。大変だったね。夕食出来ているよ」
 「ありがとう、佐々木。お前と結婚して本当に良かった。俺は幸せ者だ」

 「・・・・・・結婚して五年以上たつのに、あの二人相変わらずじゃない。有希、あんたの
 占いの結果じゃ、三年目に浮気して、あたしがNTRはずだったんじゃないの?」
 「誰にもミスはある。多分エラ-のせい・・・・・・ちっ」

540 :この名無しがすごい!:2014/10/07(火) 20:00:17.78 ID:vKGr0jeD
>>539
佐々木さんは言わずもがなとして、キョンも自分が楽をするため効率突き詰めたりで意外と早く昇進しそうではありますね

541 :この名無しがすごい!:2014/10/08(水) 09:08:44.15 ID:4/wHydmD
キョンが佐々木さんと付き合い始めました。
ハルヒ「NTRするわ!」
佐々木「する分は自由だけど、やめといたほうがいいわよ。」
長門「NTR…」

ふらくら時間〜♪
ふらくら時間〜♪

ハルヒだったもの「」
長門らしきもの「」
佐々木「これと決めたら、テコでも動かないって知ってるだろうに。さて、僕はキョンとデートに…」
キョン「あ、悪い。久々に古泉と遊びに行くんだ。また次な。」
佐々木「」
ハルヒ「男にNTR…」
長門「NTR…古泉一樹に…彼が…」

佐々木「いやぁぁぁぁああああ!」

古泉「モテモテで羨ましい事です。んっふ。さて、今日は折角貴方が付き合ってくれているのですし、どこに遊びに行きますかねぇ。」
キョン「男同士の付き合いも大事にしねぇとな。」
古泉「おや?閉鎖空間が…。おかしいですねぇ。この所は安定し…ん?赤玉になれない…って、これは佐々木さんの閉鎖空間じゃないですか!な、何故ドス黒い空間に神人が!ちょ、た、橘さん!そこにいるなら助けて下さいよ!」
橘「口を慎むのです!あなた方は佐々木さんの神人の前にいるのですよ!見せてあげるのです、佐々木さんの雷を!」
キョン「あ、アタマ沸いてんのか、テメェ…!ちょ…!お、おい!なんか俺たち目掛けて腕を振り下ろしているんだが…!」
古泉「こ、これは避けられませんよ…!」
橘「見るのです!人がゴミのようなのです!」
神人「URYYYYYYYYY!!」
藤原「YES.YES.YES.…Oh〜my god!」
キョン、古泉「ぎゃああああああああああああ!」
ずし〜ん。

なお、古泉はストレートのノーマルのもよう。

END

…NTRと言われたら、これが浮かんでしまった;^_^A
キョンは、仮に浮気したらどっち向いてもこうなる未来かとw

542 :この名無しがすごい!:2014/10/08(水) 19:36:01.24 ID:XSHUY5EO
                                           _,...._
サテ コンヤノ ツキハ                                 ;':::::l:l」j
  キレイ カナ?   モウ ヤメロッテ…                        j:::::l;l゚<っ●
   , -‐- 、. -‐-ー.、                             ,ノ:::::リJ
  ,'. /  ト、 ヽ. u ヽヾ          な、なんなんですかー?     ノ:::ノメ゙    ワタシハ    _
. i. ((从ソ 从〉ハバハ>         どうして私                   ノケモノ   〜>´)
 l. (|┳ ┳i!l─ ─|i         ここにいるんですか!?           デスカ _ __ 〜>´)
. ハNiヘ '' ヮ''ノハ 〜 ノ’                                    .   /ソ、#ソノl |
  ⊂)"ー'゙iそ)゙|{†}|〉  . -‐-       , -‐- U        ,.-―‐- 、   ソンナノ   (.ッ" `ー、e ,ノ,l
   /ュュュュゞJ、´T.i  〃.     ヾ     〃   ; ヽヾ    ン/'V^ヽ、 ヽ ワタシノ   |l-‐ ‐‐ レ),.イ
   /_,ハ_,> /_ヽ__〉 ! |ノiノハ从ハヽゝ.  ハミ((メノリ从)) . 〈《(〈`´〉)》〉ミ! セリフヨ    ノl、 ー ノハ !
             i (| |┰ ┰iイ    | i(|。┃ ┃ |!|   |.| ┃ ┃ | |)|      (. 〈il{K}|'リ> 〉.)
              'ハリ、 - ノリ   | トリ、'' ロ''ノ'!|   lハ、 ヽ ノリ.l l    .     〈/_i_l_,ゞ
       ∧∧    ('}:|{N}l:i)    レ゙⊂i__{と'i} リ   l i(i'l{R}| リ) l |    .     (__!__)
       ( ゚ x゚)    くソ_i_li;ゝ       ノ_/__l_jヽ     i lく/_l_j_,ゝi l l
     〜(  w      (__i_)       `~l_,ヽ_)´     (__八__)

543 :この名無しがすごい!:2014/10/08(水) 19:40:56.13 ID:CXOZg7sO
夜道を散歩がてら月食見てきたのですよ佐々木さん
普段は閑散としてる住宅街の路地のそこかしこに月を眺めてる人達がなんて全然他人のこと言えませんがw

>>541おつおつ
佐々木さんもヤンデレに目覚めてしまうのか…
いやキョンは浮気なんてしないけどね!!

544 :この名無しがすごい!:2014/10/08(水) 20:16:49.62 ID:UAkIHZ2f
     .lニl  i|ヽ
   ..l|i_|__|>   ヽl|
    (__),   ー
    (_____)`ー    
    (__)    -
    (___)  __,.--
     | | l|i ̄
  ・   .| | ;                                  ;':::::l:l」j
   .゚;・li|;|;。; ・モット ヤレッテ…                        j:::::l;l゚<っ●
   , -‐- 、. -‐-ー.、                             ,ノ:::::リJ
  ,'. /  ト、 ヽ. u ヽヾ          な、なんなんですかー?     ノ:::ノメ゙    ワタシハ    _
. i. ((从ソ 从〉ハバハ>         どうして私                   ノケモノ   〜>´)
 l. (|○:::○i!lへ へ|i         ここにいるんですか!?           デスカ _ __ 〜>´)
. ハNiヘ '' -''ノハ 〜 ノ’                                    .   /ソ、#ソノl |
  ⊂)"ー'゙iそ)゙|{†}|〉  . -‐-       , -‐- U        ,.-―‐- 、   ソンナノ   (.ッ" `ー、e ,ノ,l
   /ュュュュゞJ、´T.i  〃.     ヾ     〃   ; ヽヾ    ン/'V^ヽ、 ヽ ワタシノ   |l-‐ ‐‐ レ),.イ
   /_,ハ_,> /_ヽ__〉 ! |ノiノハ从ハヽゝ.  ハミ((メノリ从)) . 〈《(〈`´〉)》〉ミ! セリフヨ    ノl、 ー ノハ !
             i (| |┰ ┰iイ    | i(|。┃ ┃ |!|   |.| ┃ ┃ | |)|      (. 〈il{K}|'リ> 〉.)
              'ハリ、 - ノリ   | トリ、'' ロ''ノ'!|   lハ、 ヽ ノリ.l l    .     〈/_i_l_,ゞ
       ∧∧    ('}:|{N}l:i)    レ゙⊂i__{と'i} リ   l i(i'l{R}| リ) l |    .     (__!__)
       ( ゚ x゚)    くソ_i_li;ゝ       ノ_/__l_jヽ     i lく/_l_j_,ゝi l l
     〜(  w      (__i_)       `~l_,ヽ_)´     (__八__)

545 :この名無しがすごい!:2014/10/09(木) 01:35:10.32 ID:0rpWe7xc
いいキャラクターだ
魅力には欠けるが

546 :この名無しがすごい!:2014/10/09(木) 18:18:00.57 ID:H0+Yf3pp
>>542乙かわいいw
くーちゃんが持ってるように見えるのは月か古泉か

547 :この名無しがすごい!:2014/10/10(金) 00:25:17.25 ID:DGd1WPo6
涼宮ハルヒの憂鬱 SOS団の活動1844日目
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1411886810/
1000取り佐々木の人いたら本スレカモン
アニメ2板最後になるかもしれないから

548 :この名無しがすごい!:2014/10/11(土) 17:12:18.00 ID:ol752jqu
2連続で台風に週末を潰されてしまいそうですね佐々木さん残念です
春先みたいに週末の雨が何ヵ月も続かないことを祈ります

549 :この名無しがすごい!:2014/10/12(日) 18:01:53.15 ID:kNBtCNbR
亀すぎてほんと申し訳ないけど>>390ありがとう
>>396
寒くなってくると消失見たくなるよなあ

550 :避難所長編SS投下スレより転載:2014/10/13(月) 09:18:56.83 ID:jAf69+wM
113:『ユバス』
14/09/29(月) 11:35:36
『ユバス』

佐々木「…うう…はっ、ここは?なんで私は縛られて…?」
ハルヒ「気が付いたのね。佐々木さん。」
佐「涼宮さん?あなたが私を縛ったの?」
ハ「そうよ。」
佐「理由を教えてくれないかな。場合によっては抵抗はしないから。」
ハ「理由?そうね。全てはキョンのせいね。」
佐「キョン?彼がどうしたの?」
ハ「佐々木さん。貴女とキョンは仲が好すぎるわ。アタシがとても入り込めない位に。だから思ったの。」
佐「…」
ハ「貴女をアタシの物にすれば、キョンも付属してくるってね。」
佐「それは私を性的に所有するってこと?」
ハ「そう。貴女がアタシ無しでは生きられなくなれば、キョンも私の物だわ。」
佐「…でも、それだとキョンを独占できないよ?」
ハ「いいのよ。一夫一婦制なんて普通過ぎる。アタシがルールブックよ!」
佐「じゃあ、私を所有したらちゃんと愛せるのかしら?さもないと飼い主に反抗するかもしれないわよ?


ハ「モチロン、たっぷりと愛情を注いであげるわ。貴女はとても可愛いし、アタシは男だろうが女だろうが

構わないもの。」
佐「それを聞いて安心したわ。私も貴女が好き。小学校の頃からずっとね。」
ハ「え?」
佐「貴女に憧れていたわ。今、こうなって嬉しいとすら思う。」
ハ「え?え?」
佐「ねえ、涼宮さん。この縄をほどいてくれないかしら?私は逃げないし、むしろ貴女にご奉仕したいん

だもの。」
ハ「えっ?あっ?そ、そうね。うん。ほら。」

551 :この名無しがすごい!:2014/10/13(月) 09:20:51.13 ID:jAf69+wM
114:『ユバス』
14/09/29(月) 11:36:41
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・


佐「どうかしら、私の愛撫?」
ハ「ああぅ…ぅあ…こ、こんなぁ…これじゃ逆じゃないのぉ…ひぐぅ…」
佐「もっと気持ち良くなって欲しい…こことか」
ハ「ああぁああ!!」
佐「こっちも」
ハ「はぅぅうん!!」
佐「素敵な声ね…」
ハ「はあはあはあ。ど、どうしてこんなテク…勉強漬けの貴女が…ああああ、またぁ!!」
佐「キョンは一年も何の連絡もくれなかった。貴女に魅了されていたの。でも仕方ない。」
ハ「?」
佐「私も彼に連絡をしなくても平気だった。どうしてだと思う?」
ハ「ま、まさか…」
佐「知り合った女の子を片っ端から毒牙にかけるのに没頭していたからよ。」
ハ「!」

552 :この名無しがすごい!:2014/10/13(月) 09:21:58.29 ID:jAf69+wM
115:『ユバス』
14/09/29(月) 11:37:24
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・

ハ「あぁんん…うふぅ…ひん…もう、ゆるしてぇ…私が悪かったですぅ…」
佐「貴女は何も悪くないわ。キョンを交際相手ごと自分の物にする、正しいことよ。」
ハ「ひあああぁああぁ!!」
佐「ねえ、涼宮さん。私が彼の事をあだ名で呼ぶように、私にもあだ名があるのよ。知りたい?」
ハ「はいい。知りたいですぅ…」
佐「中学のクラスメートの女の子がつけてくれたの。『親しい』女の子にしか呼んで欲しくない秘密のあ

だ名。『ユバス』」
ハ「ゆばす…?」
佐「佐々木ユバス。ササキュバス…面白いでしょ?」
ハ「ササキュバス…ザ・サキュバス!?そんなの…勝てっこない…ふあああん!」
佐「貴女にも呼んで欲しいな。」
ハ「はいい。ユバスお姉さまぁ。」
佐「いい子ね。」

553 :この名無しがすごい!:2014/10/13(月) 09:23:20.19 ID:jAf69+wM
116:『ユバス』
14/09/29(月) 11:38:22

・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・

ハ「ユバスお姉さま…ハルヒはお姉さまの物ですぅ…」
佐「嬉しいわ。これでキョンが私を選んでくれ易くなったわ。貴女を選べは貴女一人だけど、私を選べ

ば両方手に入るんだもの。可愛い貴女との抱き合わせ販売ね。くつくつ。」
ハ「お姉さまだけでなく、キョンにも可愛がってもらえるの?ハルヒは幸せ者ですぅ。」
佐「でも単体の貴女の魅力を+100として、私が付属すれば-50されてしまう。これでは…」
ハ「そんな!ユバスお姉さまはとっても魅力的です!」
佐「でもキョンは見向きもしてくれなかったわ。それが事実よ。」
ハ「ううん…そうだわ!みくるちゃんと有希もつけてコンプリートセットにしたら!」
佐「それはお仲間の事?いいの?」
ハ「モチロン!私たちSOS団は一心同体だもの!」
佐「じゃあ、セッティングはお願いね。」
ハ「はい! ユバスお姉さま!」
佐「くつくつ。でも人前ではそのあだ名は使わないでね。口調もね。」
ハ「はい…ええ。わかったわ。佐々木さん。」
佐「よくできました。ご褒美をあげる。」
ハ「あんっ…お姉さまったらぁ…ぅ…あ…あああ!」



554 :この名無しがすごい!:2014/10/13(月) 13:04:16.16 ID:HgoWdvYB
OTU

555 :この名無しがすごい!:2014/10/16(木) 17:41:16.89 ID:IJtXnLDV
服装のチョイスが難しい季節ですね佐々木さん

556 :この名無しがすごい!:2014/10/18(土) 17:18:40.99 ID:w+/WTE5e
某話題マンガ2期の主人公の名前が…

557 :避難所より転載:2014/10/19(日) 08:47:25.80 ID:AyagIdnj
120:ハロハロ愉快
14/10/18(土) 10:45:02
『ハロハロ愉快』

ハルヒ「ハロウィンよ!皆、仮装して来た?ちゃんとモンスター限定になっているか、チェックします!

まずはキョン!」
キョン「おい、ちょっと…」
ハルヒ「うん。狼男ね。よし、次!」
キョン「狼じゃねえだろ!どう見たってトナカイだろ!?なんだ、この使い回しは!」
ハルヒ「次!有希は雪女ね!似合っているわ!」
長門「…」
ハルヒ「お次はみくるちゃんね!…あれ?緑の髪に未来的なドレス、ねえ、こんなモンスターいたっけ?」
朝比奈「みくるみくるにしてやんよ……ですぅ。」
ハルヒ「ああ、電子の妖精ってことね。可愛いから、よし!

次は古泉くん。流石は副団長、完璧な透明人間ね!全く見えないわ!」
古泉「」
キョン「いや、あいついるのか?欠席してないか?」
ハルヒ「よし、全員合格よ!」

558 :避難所より転載:2014/10/19(日) 08:49:01.30 ID:AyagIdnj
121:ハロハロ愉快
14/10/18(土) 10:46:28
キョン「お前の仮装は何なんだ?鳥みたいだがダチョウか?」
ハルヒ「こんなダチョウがいるか!当ててみなさいよ、少しは頭を使いなさい!」
キョン「鳥だからな…ガルーダ?フェニックス?ロック鳥?」
ハルヒ「ブーッ!全てハズレ。降参?」
キョン「ああ。」
ハルヒ「ハルピュイアよ!ハーピーともいうわ!」
キョン「涼宮ハーピー、ってか。やかましわ!」

佐々木「…………」
キョン「おい、そこでさっきから何を観察している!」
佐々木「僕の出番はいつ来るのかなあ、とね。」
キョン「参加したいのかよ。ってか、その18禁の仮装は…」
佐々木「サキュバ…」
キョン「言わせねえよ!服着ろ!」



京子「セリフさえ無かった。私の立場無いです。橘だけに。」

559 :この名無しがすごい!:2014/10/20(月) 22:09:22.16 ID:ZM0aqEAS
よ〜〜〜〜〜やっとパシフィックも決まりましたですね佐々木さん
正直少し、いやかなり、疲れました…

560 :この名無しがすごい!:2014/10/21(火) 23:16:48.97 ID:GJI2/fAY
阪神対ダイエー

561 :この名無しがすごい!:2014/10/22(水) 18:04:41.26 ID:MfstLr3J
ダイエーの名前が消えるそうですね佐々木さん

562 :この名無しがすごい!:2014/10/22(水) 23:14:07.91 ID:Da/mBbBZ
あの地域だと阪神一択、と思わせて
地味にオリックスファンが頑張ってる。
そうして稀に阪急ファンと南海ファンがいるんだ。

563 :この名無しがすごい!:2014/10/23(木) 00:36:04.25 ID:0BGfXlY7
流石に南海と阪急はレイルウェイズで我慢しときなさいw

564 :空の神:2014/10/23(木) 01:10:50.20 ID:4zvJGg9x
「お前がプロ野球話に付き合えるとは意外だな」
「そうかい?この県に住んでいて無縁ではいられないからね」
「それもそうか。ということは阪神ファンなのか」
相手の贔屓チームを間違えると血を見ると言われているから念のため確認することにする。
「阪神ファンだよ。阪神が勝つと近畿圏全体の景気がよくなるからね」
実に明確無比な理由が返ってきた。
「もう少し叙情的な理由は無いのか」
「君にしてはなかなか面倒なことに拘るね。そう言われると僕からも問いかけたくなる」
虎の尾を踏んだ気がしてきたぞ。
「野球チームのファンである、とはどういうことだと思う?」
トラキチの狂気を云々ではなく定義論から入ってきたか。
「グッズ又は入場料で金銭的支援を行うか、声を出して精神的支援を行うってことじゃないか」
「一部の例外を除けば基本的にはそんなところだろうね。
 ではキョン、その動機とはなんだと思う?」
「それは、そのチームが勝つと精神的充足が得られるからだろう」
「その定義だとすると先ほどの僕の回答はファン失格だね。だが期待通りの答えをありがとう」
「ん?失格なのに期待通りなのか?」
「そうだよ。では次なる質問だ。なぜ精神的充足を得られるのかな?」
「……」
堂々巡りになってきたぞ。
「地元のチームだから、……でもないな。それだと地元以外のファンの動機が納得できない」
「うん、その通りだね」
「好きな選手がいるから、というのはどうだ?」
「それなりにストレートで共感を集めそうな回答だね。
では、FAで外部選手を掻き集め、ドラフトで取った選手をトレードで放出するチームをなぜ応援することになるのかな?」
辛辣だな、おい。
とはいえ、昔の我らがチームはこうじゃなかった、という点では同意する。
「駄目だ、まったくわからなくなってきた」
「君が降参とは、なかなか根が深い問題だということだね」
「これだけ頭を使わせたんだ、お前なりの回答も聞いておきたいぞ」
「そうだね。僕なりの回答を言わせて貰えば、空(から)の神への信仰だと思う」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。まったくわからん」
「名前のついた箱を想像してくれたまえ。その箱の中身は頻繁に入れ替わる。
 だが、箱だけは変わらずにそこに有り続けるんだ」
「その箱が、空の、神か。ファンと信仰は違うと思うが」
「完全なるイコールではないが類似点は極めて多いことに異論はないだろう。
 ひとたび信仰してしまえば寺や神社と同じものだと思わないかね」
五万人収容する脅威の大神殿か。恐ろしいな。

この問答が、神と対話する神についても問答というもっとややこしい事態だったと
オレは随分後になって知った。

(この文章は突発的SSです。実際のファンの方々の有り様を分析するものではなく
 関西人的ボケとツッコミの一種だとご容赦下さい)

565 :この名無しがすごい!:2014/10/23(木) 18:43:52.99 ID:rCJuRFA2
乙乙なのです
チームが勝ってる時だけ応援するにわかファンには頭の痛い話ですわw

>>562-563
福岡住みだけど、ホークスに南海時代のファンから関西でホームゲームをやってくれとの強い要望があるとニュースでやってました
今年実際に試合してたような

566 :この名無しがすごい!:2014/10/24(金) 18:07:47.02 ID:FbCaZ6Cs


567 :この名無しがすごい!:2014/10/26(日) 16:44:59.49 ID:V+QyMKoq
VIPが凄い有り様になってますね
iMonaが読み込んでくれないので、他の板もああなった場合は本意ならざる卒業させられることになりそうで怖いのですよ佐々木さん

568 :この名無しがすごい!:2014/10/27(月) 18:44:26.44 ID:JnEZjJTh
佐々木さんに焼きイモ差し入れ

569 :佐々キョンAA(1/2):2014/10/30(木) 20:36:29.08 ID:38I8dLcB
 
                     なんだ佐々木か。何の用だ?
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            くっくっくっ そう来るんだね
            いや ちょっとした小用で寄っただけさ
             ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.     ||      l::::::::::: l|    |,.、 |.| l |  l(八)ヽソk!、D ゚lfハ
.     ||      l::::::::::: l|    |,.、 |.| l |  lヾ)゚ヮ゚ノ)とiキヂ(l\
 p     |l ,.  - 一- 、 :::l|  / ☆\ l |  |.と|廿|⊃<イT i,ゞ .|\
.* ※゙ :l/  <个><个l ::l| /' ☆ ☆ ヽ   |. し-J   iヨ゙ミ>l . | |\
 レ'   ひ  ト、,===イ れ/☆,_☆__☆_,ゝ,. -‐- 、 ̄ ̄ ̄|..l ,! ‐-ー- 、
_「〈 __,ノハミ((メノリ从)):lヽ/;;l;;l;;|;j;;i;i::;'  ,ィf尖メヽ ̄ ̄ ̄.ノ /    ヽ
(___) /|`!| i(| ┃ ┃ |!|../((::!┰ ┰l i. ((从ソ 从〉  ̄ ̄ ノハハハハハ !
  / ..|:.!| トリ、''' ヮ''ノ'!|.i:::l::ヾヽ - ノi:l (|┳ ┳i!l .  ̄ ̄!|─ ─ ,iリ)!\
/   l レ゙(_i}"'''j"i) リ!:::l:::とリヽノリ::ハNiヘ  ヮ ノハ! ̄ ̄ ’ 、ヽ ,ノル´ .!
     |_|l_,ノ;;;ソ;;;;ヽ_.j::::|:::::i:んハハゝ:i:::! (')` 美 i) ̄ ̄ ̄ ̄.〈i゙}ー{"{'>l l |
   ./.   `(_ツ、ン~ ノ;;;l;;;;;i;;;;;(__i_);;;i;リ . /爻爻ゝ ̄ ̄ ̄ ̄ .i' T `i゙  ̄l.!
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.〈__八_,〉 ̄ ̄ ̄ ̄ 〈_,八__〉 ̄ ̄ ̄ ̄
                          _________|\__
                          来客中なんだ。長居はさせんぞ
         ________/|__ とっとと済ませろよ
         おやそうかい。安心したまえ
         ただの 僕の生理現象的事情だよ



.                   _______
.                    ||         ||
       ホントニ ショウヨウ カヨ   || _______, ||
           , -‐-ー.、  .   ||:(お手あらい)||
     .    〃   ヽヾ ...  || ¨¨¨¨¨¨¨¨^ ||
     .    i ハハバハ> .   ||         ||
         イ(! ─ ─|i  ... ||       ◎||
     .    ゞハ、 〜 ノ’    ||         ||
          <'i}´ ̄`i〉   .  ||         ||
_________ l^´T.`! ___||________,||_ ∧∧ __
          〈__八__〉                (-x- ) )〜

570 :(2/2):2014/10/30(木) 20:40:57.17 ID:38I8dLcB
   お、出たか
   せっかく来たのに悪かった。送ってくぜ
   ……何やってんだ? お仲間がお待ちだぞ
    ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           ……キョン、どうしよう
           線が……線が見える……
           くっきりと……キョンと私の……
            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄____
   おいおい 遅れて出た中二病か?        ||
    いったい何の線だよ?              || ___
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄      , -‐- 、  .   ||:(お手あ
       , -‐-ー.、    .      ,'   ,   ヽ . .|| ¨¨¨¨¨¨
  .    〃.    ヽヾ        i  i  ;   リ〉   ||
  .    i ハハバハ>          l. ! | . i  i ... ||
      イ(! ─ ─|i         ハレ从NiレN从.   ||
  .    ゞハ、 - ノ’          l´......`liノ   ||
____ <'}i´|iY|゙iつ______. /爻爻ゝ___||____
      .  'l'".T `i          . 〈__八_,〉
       〈__八__〉



            hCG検出試薬の 縦線が…   ____
               ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ||
                                  || ___
           , -‐-ー.、 て .  ,. -‐- 、       ||:(お手あ
     .    〃 u   ヽヾ   〃ィf尖メ、 ヽ  .  || ¨¨¨¨¨¨
     .    i ハハバハ>.  〈从ソソ ヾ.i  i .   ||
         イ(! ┬ ┬|i   !il┳ ┳ |l); l  .   ||
     .    ゞハ、 - ノ’  (ァ一 てヾノルiハ!   .  ||
          <'}i´|iY|゙i〉    ヾi"美ヽノ    .  ||
._______l^´T.`! ___./爻爻,ゝ____||____
          〈__八__〉     〈_,八__〉


                               ____
                                  ||
                                  || ___
          , -‐-ー.、      ,. -‐- 、       ||:(お手あ
     .   〃 u   ヽヾ    〃ィf尖メ、 ヽ  .  || ¨¨¨¨¨¨
  .      i ハハバハ>.   〈从ソソ ヾ.i  i .   ||
        イ(! ─ ─|i    !il┳ ┳ |l); l  .   ||
     .   ゞハ、 - ノ’  .  ハ、'' - '''ノルiハ!  .   ||
          〈゙}i´|iY|゙i〉      〈i"美`('>        ||
_______.ヾソ T.`! .______/爻爻,ゝ _____||____
.            l__,八__〉       〈_,八__〉



 Happy halloween my dear Sasaki!        ____
  ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ Thanks!.  ||
 テノコンダ イタズラ                ̄∨ ̄ ̄   || ___
 シコンデ キヤガッテ, -‐-ー.、     ,. -‐- 、   クックッ :(お手あ
     .    〃   ヽヾ   〃ィf尖メ、 ヽ イタズラ ¨¨¨¨¨¨
 .        i ハハバハ>.  〈从ソソ ヾ.i  i   ッテ
         イ(! ─ ─|i   !il> へ |l); l  オモウノ?
     .    ゞハ、'' c ''ノ’ .   ハ、'' ー ''ノルiハ!
   ∧∧     <'}i´|iY|゙iつ★  とi"美`(')       ||
._ ( ゚ x゚) ___l^´T.`!.____ /爻爻,ゝ_____||____
〜(   w     〈__八__〉      〈_,八__〉

571 :この名無しがすごい!:2014/10/30(木) 21:15:48.15 ID:YT5LcJ7z
>>569-570乙乙!
trick or treatの一言がないことに目を背けるなキョンw
佐々木さんの一人称私になってるのもポイント高い

572 :この名無しがすごい!:2014/10/30(木) 23:11:58.92 ID:Y0XuqZNX
    ∧
     ||
  , -‐- 、、  
. ,'. /  ト、 ヽ  
.i. ((从ソ 从〉
.l (|;:;:;:;:;;;;:i!i|
,ハNiヘ'' - ''ノ'iハ   ,. ‐-ー- 、
   〈i'∪∪)   ノ /    ヽ
  ノ_/__l_jヽ.  ノハハハハハ !
  `~しし~´   .!|─ ─ .iリ)!
     ||     ’ 、 - ,ノル
     ||      O旦と'!}
     ||.     〈_.〈__,i'つ
    ^^^

          |
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.       ,'. /  ト、 ヽ  
       i. ((从ソ 从〉
       l (|;:;:;:;:;;;;:i!i|
      ハNiヘ'' - ''ノ'iハ 
.        .{i'∪∪)
         ノ_/__l_jヽ.      ,. ‐-ー- 、
        `~しし~´     ノ /    ヽ
                  ノハハハハハ !
           ;       .!|─ ─ iリ)! 
                   ’ 、 - ,ノル´
           ;.        {!とス) 
                     i´゙T`i
         -━━-      〈_.八_,>

573 :この名無しがすごい!:2014/10/31(金) 18:56:18.42 ID:EQPIyji+
連休の天気は厳しそうですね佐々木さん…

574 :この名無しがすごい!:2014/11/01(土) 00:32:42.17 ID:eJkmT8u1
>>570
猫がかわいい

575 : 【吉】 :2014/11/01(土) 07:30:47.81 ID:Kp112DKm
おはようございます佐々木さんに大吉を

576 : 【だん吉】 :2014/11/01(土) 07:33:03.38 ID:Kp112DKm
早いもので11月ですね

577 : 【凶】 :2014/11/01(土) 07:35:53.59 ID:Kp112DKm
さあ佐々木さんに在るべき運勢を

578 : 【大吉】 :2014/11/01(土) 07:39:52.43 ID:Kp112DKm
大吉

579 :恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  :2014/11/01(土) 20:07:11.30 ID:udFNlyw9
恋愛苦手な君と僕〜放課後恋愛サークルSOS  僕らは未来へ歩き出す その16

 「人生は思い通りにはいかない物だ。何かを手に入れる為に大切なものを失うなんて・・・・・・
あの時は最初はそう思ったが、しかし今思えば、父さんも自分勝手だった。仲間を救う自分に酔って
いたのかもしれない。いずれにせよ、それからあとは、母さんとの亀裂が大きくなっていくばかりだ
った。ささいなことから生まれる誤解とすれちがいが、心の距離をさらに広げて・・・・・・ある日
、母さんから離婚を切り出された」
 それから後は、幼い日の私が見た光景。
 ある日、父は家を出て行ってしまった。自分が好きだった音楽CDと何冊かの本を残して。
 ------------------------------------------------------------------------------------
 
 「お父さん。あの美代子、て子のお母さんとはどこで知り合ったの?」
 前から気になっていたことを私は父に聞いてみた。
 「美代子のお母さん、今の奥さんは、高校時代の、それこそSOSのメンバ-だった五人のうちの
一人でね。SOSは部員は父さんと母さん、先輩、父さんの親友、、そして同級生だった今の奥さん
だった。卒業してから別の大学に行って、そこで出あった人と結婚したんだが・・・・・・旦那さん
が事故で亡くなられてね。そのあとは美代子を一人で育てながら、父さんの会社が製品製造を委託し
ている飲料水製造の会社で働いていたんだが、父さんがその工場の担当になってから偶然再会して・
・・・・・それからしばらくして、交際を始めて、再婚したんだ」
 「じゃあ、母さんはその人の事を?」
 「良く知っているよ。SOSは仲も良かったし、皆でよく遊びに行っていたからな。父さんと母さ
んが付き合い始めてから、少しずつバラバラになってしまったが、それでも大事な仲間だと今でも思
っている」
 
 ------------------------------------------------------------------------------------
 出会いは人生にとって大事なこと。
 父や母が高校時代に出会ったように、私も今、高校生になって、キョンや長門さんに出会った。
 人の哀しみを知り、人の優しさを知り、勇気を知り、そして私達は少しずつ大人への時へ、近づいていく。
 さまざまな過去を背負いながら、それでも前へ、未来へと歩き出していくのだろう。
 
 -------------------------------------------------------------------------------------
 「ところで、お前と一緒にいた男の子、キョン君だったな。あの子はお前の彼氏か?」
 突然父にそういわれ、私は思わずコ-ヒ-を吹き出しそうになった。
 「たまに美代子を家まで送ったりしてくれるんだが、美代子がえらく彼の事を気に入っていてね。
彼の妹さんと美代子は友達なんだそうだが、いつもお兄さんとか呼んでいて、何かにつけては遊びに
いきたがるしな。一人っ子だから、うらやましいのかもしれんが」
 父の顔がいたずらっぽく微笑んでいるのを見て、私はどう答えていいものか言葉に詰まる。
 ”またライバルが増えたの?”
 長門さんははっきりとライバルといえるのだけど、見た目はまあ確かに大人っぽいけど、いくらな
んでも小学生は・・・・・・
 「まあ。おまえもそういう年頃だろうしな。彼氏の一人ぐらいいても当然だな。あのキョン君はなか
なかいい男の子だと思うぞ。思いやりがあって、友人を大事にしてくれそうだ」
 父の言葉に困惑しながらも、その言葉に同意する。
 「まだ彼氏じゃないけど、キョンは私にとって大事な存在なの。それに・・・・・・何となくお父さ
んに似たところがあるのよ」

580 :この名無しがすごい!:2014/11/01(土) 20:12:23.30 ID:udFNlyw9
 一体どうなっているのでしょうか?SSが書き込めないとあきらめていたのですが、
何故か、今は書き込めるのです。しかもいくつか書き込んだものが消えていました。
スレッドになにかあったのですか?詳しくないのでわかりませんが。

581 :この名無しがすごい!:2014/11/01(土) 22:54:37.97 ID:Kp112DKm
支援
佐々木母がいま親父さんにどんな感情持ってるかによって変わるけど人間関係ドロドロですな(-_-;
祝福してくれてると良いのだが

書き込み不具合については残念ながらわかりません…少なくとも自分の今日の書き込みは全て反映されてますし、最近エラーが起きた記憶も無いので
消えてしまった内容が気になるところ

582 :この名無しがすごい!:2014/11/03(月) 17:39:46.24 ID:9/j3WAbF
こたつの誘惑に耐える佐々木さん

583 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉:2014/11/04(火) 22:18:05.41 ID:1puIuJgy
             カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜プロロ-グ

 
 運命の糸。
 そのようなものが本当にあるとするならば、私と彼の糸は、か細く、時には途切れそうになりながら、それでも少しずつ、
蚕が細い糸を紡ぎ、それが寄り合い一本の絹糸になるように、彼と私の絆は少しずつ強固なものになっていった。
 自覚せぬ淡い気持ちを抱えていた中学時代。彼の背中を自転車の後ろで見つめていた。
 別々の高校に行き、二年生の春に再会し、少しの間、彼の生きる不思議な世界に 私も巻き込まれ、彼に私の気持ちを伝え
ぬまま別れ、同窓会で再会した後、その絆は途切れたかに思えた。

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 春風に桜の花びらが舞い落ちる、4月の始め。
 時の積み重ねが街を作り出しているこの古都にある、伝統のK大。
 私が生まれ育った街から少し離れた距離にある、知性と学問の拠点。
 子供であった高校時代に別れを告げ、私はここで、新しい人生の一歩を踏みだそうとしていた。

 「・・・・・・佐々木?」
 私の名前を呼ぶその声。私の心を揺さぶった、懐かしさとほろ苦さを感じさせる声。
 「キョン?」
 間違えるはずがなかった。
 「お前もここに来ていたのか」

 中学時代、彼と知り合うことになった、学習塾でのあの言葉。
 
 「キョン、君の方こそ、ここに進学したのか?」
 それは驚き。それは感動。

 「ああ。猛勉強してな。中学時代からは少しは進歩したんだ。まあ、北高の連中は信じられん、とか言っていたけどな」
 久しぶりにみるキョンは、少し大人びた表情になっていた。
 あまり積極的でないと自ら認めていたあの時のような感じはみじんもなく、自らの力で道を切り開いた者が持つ自信を
持った、成長したキョンがそこにいた。
 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------

 彼と私の新たな物語。か細い糸が少しずつ紡がれていき、やがて結ばれていくまでの、このカルチエ・ラタン(学びの町
)での物語。
 そして私の親友であり、恋のライバルでもあった涼宮ハルヒさん。キョンの親友である古泉一樹君。
 私とキョンと涼宮さんと古泉君の、カルチエ・ラタンn迷い子達の、物語。

 

584 :この名無しがすごい!:2014/11/04(火) 22:30:03.44 ID:1puIuJgy
弟が新しい物語を思いついたそうで、グダグダ気味の今の作品の気分転換に
手伝ってもらいながら書いてみます。

585 :この名無しがすごい!:2014/11/05(水) 19:27:25.65 ID:1ZbmnBvK

期待ですな

586 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉:2014/11/05(水) 23:21:56.33 ID:2aqC/mYc
          カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その1

 
 「サ-クル?俺は遠慮するよ」
 K大に入学してから二週間が過ぎた。
 カフェテリア方式の学生食堂の一角に、私とキョン、そしてキョンの彼女である涼宮さん、キョンの親友・古泉君の姿があった。
 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 キョンの彼女である涼宮さん。小学生時代、まだ私が「佐々木」という名字でなかった頃、一緒の学校にいたことがあった。
 太陽の様に眩しく輝く彼女にあこがれていた時もあった。
 高校2年の春先に、キョンの傍らに、やはり眩しく輝いていた彼女の姿を見た。
 K大に入学して、キョンと再会した後、やはりというべきか、当然予想はしていたのだが、キョンの傍に、一段と美しくなり、そ
の魅力をさらに輝かせている彼女の姿を見た。
  
 彼女はかすかに私の事を覚えてはいた。
 「確かキョンの中学時代の親友だった人ね」
 「覚えていてくれて光栄だわ。でもまさかK大で、キョンや涼宮さんと会うとは思わなかった」
 「キョンは私が鍛えたからね。K大に合格できたのも私のおかげだし」
 「まあ、その通りではあるが、古泉や国木田にも随分助けてもらったぞ」
 「いやいや、やはり涼宮さんの功績が一番大きいと思いますよ。僕はある程度手伝っただけです」
 彼ら三人の会話から、良き友人関係を築いてていることが解った(余談だが、国木田君は東大へ進学した)。

 程なくして、私は彼らの友人関係に加わり、私には親友と呼べる存在が二人増えることになった。

 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――---------------------
 「キョン、あんたサ-クル入らないの?」
 涼宮さんはいささか不満げな表情を(キョンが良く言う涼宮さんのペリカン口)浮かべていた。
 「暇がないんだよ、今のところ、な」
 キョンはコ-ヒ-を飲みながらそう答えた。
 「ハルヒ、お前も知っての通り、俺の下宿先はおじさんが経営するアパートだが、家賃免除の代わりに、管理と一階のコンビニの
バイトと、居酒屋の手伝いをすることになっているんだ。居酒屋とコンビニの分はバイト代をくれるからいいけどな」
 キョンが下宿するアパートは、K大からさほど離れてはいない地区にある、小さな商店街の端にある五階建ての、一階に居酒屋と
Yショップコンビニがあり、それから上の階が、単身者向けの低価格アパートになっている、なかなか便利なアパートだ。
 キョンの話によれば、おじさんは就職でこちらに来て、結婚して婿養子となって、お嫁さんの実家であるそのアパートと居酒屋、
コンビニ(これはそのおじさんの奥さんの妹が経営しているそうだ)を受け継いで切り盛りしているそうだ。
 もともとキョンを小さい頃から非常に可愛がっていて、K大に合格したと聞いたとき、大いに喜んで、自分のアパートに来いと
言って、キョンの両親は即決したそうだ。
 「だから、あたしと古泉君と一緒に、古泉君の家のマンションに住めばよかったのに。部屋は空いているし、古泉君の家のおかげ
で大分やすくしてくれるて言ってくれてたのに」
 涼宮さんと古泉君は、古泉君の実家が経営するというマンションに住んでいる(ついでに書けば、私はK大の敷地に隣接する、女子
及び留学生用のK大の学生寮に入っている)。
 「まあ。気持ちはありがたかったけどな。ただな、ハルヒ。俺はK大に合格するまでに、お前や古泉、国木田に散々世話になった。
皆がいなければ、俺はこの場にいることなんてなかったよ。それに高校時代だけじゃない。中学時代は佐々木にも世話になった。いつも
俺は肝心な時に他人に頼ってばかりいるような気がしていたんだ。俺ももう大学生だ。ある程度は自分で何かできるようになりたいんだ。
おじさんは援助してくれるけど、それはおじさんの仕事を手伝ったりする見返りだしな。それに昔に比べれば勉強もわかるようになった
とはいえ、まだまだお前や佐々木や古泉とは差があるからな。講義についていくためにもしっかり勉強しなきゃならん」
 
 キョンの言葉を聞きながら、私はキョンが随分人間的に成長していることを感じていた。

 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 「

587 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉:2014/11/05(水) 23:23:30.66 ID:2aqC/mYc
 
 「まあ、涼宮さん。彼の言うことは筋が通っているし、実に立派な心がけだと思います。それではどうでしょう。まだ学生生活は始まった
ばかりです。時間の使い方は正直僕もまだ試行錯誤している状態です。しばらく落ち着いてから、また改めて考えてみるというのは」
 古泉君のフォロ―に、涼宮さんも少し考えてから首肯した。
 「そうね。キョン。落ち着いたら、考えてよね」
 「ハルヒ、お前、どこか入るサ-クル、もう決めているのか?」
 「まだ、よ。K大はサ-クルが多いから、じっくり調べてから選ぶことにするわ」
 「高校時代みたいにSOS団は造らないのか?」
 キョンの言葉に、古泉君がおかしそうに口元を抑えながら笑っていた。
 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
 「そういえば、佐々木さんもサークル活動は興味ないの?勧誘断っていたみたいだけど」
 「私もバイトがあるの。うちは母親だけだから、なるべく負担を軽くしたいし」
 「学生寮に入っているのはその為か?」
 「そう。門限があるから少し不自由なんだけどね」
 「門限があるの?あの寮。でも佐々木さん、そんなの気にしなくていいわよ。規則は破る為にあるんだから」
 「・・・・・・ハルヒ、佐々木を悪の道に引きずり込むなよ」
 「何言ってんのよ、キョン。人間時には羽目を外すことも大事なのよ」
 「お前の場合、高校時代、どれだけ嵌め外していたか、覚えていないのか」
 キョンの、涼宮さんに対する突っ込みに、私は吹き出しそうになった。

588 :この名無しがすごい!:2014/11/06(木) 17:10:37.88 ID:MEKGNENS
支援
地域の情報はどこかモデルがあるのかな?Yがつくコンビニは思い浮かばないからローカルなのかこっちが田舎なのか

589 :この名無しがすごい!:2014/11/06(木) 21:10:04.98 ID:9h6ovRAK
>>588  Yショップは山崎パン系列のコンビニで、むしろ田舎の方でよく見かける
コンビニです。24時間営業ではない、年中無休でもない、私達が住む地域では、案外
需要があります。それと舞台は京都です。K大は言うまでもなく京都大学ですが、ただし
講義の進め方は東大を参考にした感じです。

590 :この名無しがすごい!:2014/11/07(金) 08:22:11.54 ID:F0LfLOR4
佐々木かわいいよ佐々木

591 :この名無しがすごい!:2014/11/07(金) 18:16:05.54 ID:XfrqfqRq
>>589
思い出しましたヤマザキのコンビニ、市内に1軒だけあった記憶
ショップだったかストアだったか思い出せないほどにマイナーなので忘れてました…

592 :『パン祭り』:2014/11/09(日) 18:40:55.79 ID:vANparCI
便乗して書いてみた。以前書いた『モーターヘッド』の続きとでも。

Y崎、秋のパン祭り。
毎シーズンやっているのは果たして気のせいであろうか。
今日は寝坊してしまい、弁当は無い。軽く腹拵えをする為に、我が同棲相手と二人コンビニでパンを買う。
「キミはこのランチパックに、ご当地ものがあると知っているかい?」
佐々木はランチパックを手にし、どこのものかを見ている…そんなもん知るか。
「ご当地ものはいくつかあるが…僕はこのご当地焼きそばの焼きそばパンの存在意義が疑問でねぇ。」
「炭水化物に炭水化物を合わせて摂るからか?栄養学的にはどうしようもないが、味は良かろう。」
どうしてもソース味が欲しいなら、野菜炒めでも作ってなかにはさめろ。紅生姜もあるなら、それに越した事は無い。
「そう思うよね。だが、キョン。キミは野菜炒めが多量の水分が出ると知っているかい?
キミの提唱する野菜炒めパンは、保存という一面からしたら台無しも良い所だ。」
「麺が水分を吸うからか。」
「そう。このパンに挟むというものが無いならば、普通に焼きそばとして食べられるのに、パンに挟むのかが僕には疑問でね。
それに、ご当地でしか味わえないというものを、ご当地で販売してどうするつもりなのか…甚だ疑問だよ。」
佐々木は珍妙な顔をしてご当地ランチパックを見る…。我が地元はビーフカレーパンだ。牛が有名だからな…悲しきかな、庶民には滅多に口にする事が出来ないが。だが。
「なぁ、佐々木。」
「なんだい?」
佐々木は俺を向く。

「お好み焼きで白米を食べていたお前が、焼きそばパンの文句を言っても様にならんな。」

佐々木は「おっと、一本取られたかね。」と、くっくっ、と笑うと…
「粉物大好きなキミに言われたくもない事だがね。」
というと、機嫌良さそうに勘定をすませた。
カブのエンジンを起こし、タンデムシートに座る。…俺のカブの調子が悪くてな。こうした時は原付二種で良かったと心から思うぜ。
「焼きそばパンは兎も角として…我ら庶民としては、ご当地というものに弱いよな。」
「ふむ。となれば、キミのカブが直ったら遠出するかい?ご当地ランチパック巡りも悪くない。」
「差し当たっては…冬休みだな。ついでに温泉にも行きたい。」
タンデムシートが小さいだけに、佐々木の腰を抱くように座る…。…まぁ幾許か熱膨張があるが、そこはツッコミはいらんぞ、佐々木。
「度し難いね、全く。キミがリビドーに身を任せた時点で二人してあの世だよ?」
「お前と心中も良いが、死因が情けなすぎる。さっさと大学に行って欲しいんだが?」
カブが急発進する。慌てて佐々木の腰を抱き、身体が前にのめり込んだ時、佐々木は小声で言った。
「旅行、楽しみだね。」

枯葉舞う秋。
そんな秋の昼下がり…。

END

593 :『パン祭りβ』:2014/11/09(日) 19:19:53.46 ID:vANparCI
*ガヤありだとこうなります。

計画。それは秘密裡に進めるものである。計画とはどこから漏れるか分からず、また計画が明るみに出た場合、大体はロクな事にならない。
今回もその例に及ばず…

大学の講義中。手紙が回ってきた。随分レトロな連絡手段だな、と思い、手紙を読むと…そこには見事な楷書体で
「わたしもご当地ランチパックを食べたい。」
と記されていた。
慌てて長門を見る…。何故長門と分かったか?こんな文字、長門しか書かないからだ!
長門は朝倉、ハルヒと講義を受けている…。因みに佐々木は他の講義だ。専門としたい分野が違うからな…それだけの話なんだが…
他に幾つもの手紙が乱舞する。…おい、ハルヒ!手紙を投げるな!
「…あなたも大変ですね…」
古泉が同情しきった目で俺を見る…。助けろとは言わんから、どうにかしてくれ。このままだと退席だ。
返事してOKを出さんとこの責め苦は続くのか?!
周囲の目の痛さと、古泉の哀願するような表情から、俺はOKの返事をした…。まぁ佐々木は怒髪天をついて怒ったが、旅費は全て古泉達が持つと言ったら、満面の笑みで了承した。
…金無いからな、お互い…。

結局、旅行は長門の提案で東京旅行となった。
池袋や秋葉原に、全国のご当地ランチパックが置いてある店があるらしい…。
谷口、国木田、橘、周防、朝比奈さん、鶴屋さん、おまけに藤原まで来るそうだ。
鶴屋さんの家が経営するホテル宿泊…。男女、部屋は別。つまり迂闊な行為は慎めという事だろう。リビドーに身を任せたくとも、全て筒抜けになる。
風情が無すぎるだろ、俺達の温泉旅行の計画をどうしてくれる、と泣きたくなった俺に、佐々木は言った…。

「行動の是非は兎も角、道徳では見本のような人だね。」

多少は残念だが、衆目の元でリビドーに身を任せる趣味は無い。佐々木はそう言い…
「何を着て行くかな?どうだい?これなんかいいと思わないかい?」
と、東京旅行に思いを馳せていた…。甲斐性無しで悪かったな、畜生。

東京旅行は、長門がその日のランチパックを全て食べてしまい、朝倉と喜緑さんが財布を振って真っ青になっていた事だけを伝えておくぜ。

END

ガヤありβ。

594 :この名無しがすごい!:2014/11/09(日) 20:46:35.73 ID:wASan0NU
乙乙なのです
原チャじゃどう足掻いてもスカートは無理だし荷物もあまり積めないから、さくっと切り替えてかわいい服選びした佐々木さんは正しいね
きょこたんが青色吐息でなかったのを見るに、くーちゃんのリードはしっかり離さず握ってようだw

595 :この名無しがすごい!:2014/11/09(日) 22:37:50.87 ID:BFq2uYF8
乙です。パン祭りには笑いました。そういえば、東京にはそういう店がるとは聞いたことがあります。
大体はサンドイッチは自分たちで作るのですが、今の時期、紅葉を見に行く時にはよく作ります。

596 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/10(月) 00:27:46.99 ID:tI4hHjKo
カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その2


 「これはうまいね」
 「何となく春めいていていいですね」
 「キョン、あんた、だんだん料理がうまくなっていっているじゃない」
 俺が作った、ほうれん草とパセリをミキサ-にかけて裏ごしした物に、春筍を刻んで卵液と混ぜて作った、
若草色のオムレツに舌鼓を打ちながら、ハルヒと佐々木と古泉は感心したように声を上げた。
 「メインはこれだ」
 そういいながら、俺が出した料理は、最近俺の好物になった合鴨肉を、春玉葱と香味野菜、日本酒など
の調味料で煮込んだ、バイト先の叔父の居酒屋でも人気の品である。
 「癖がない上に、実に柔らかい。これはすごい。さっきのオムレツといい、本当に君は腕を上げたね」
 佐々木の褒め言葉に、俺はまんざらでもない気分になる。

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 新緑が春を感じさせ、春の香りが立ち込め、それを目当ての観光客も多く訪れるこの街で、学生生活を送る
ようになって、少し時間が経った。
 大分学生生活にも慣れてきて、少しは時間の使い方もわかるようになってきた。
 最近、俺達四人は、佐々木を除く(寮だから)それぞれの家に出向いて、四人で集まっては料理を作った
り、講師たちの講義について話し合ったり、あるいは休日には街の観光名所に行ったりしている。
 ただ、四人が集まる場所は、最初の内はハルヒや古泉のマンションにも行ったりしていたのだが、今じゃ
ほとんどが俺のアパ-ト(二階の端にある)に集合するようになった。
 材料はそれぞれが持ち寄るが、俺がおじさんの居酒屋でバイトしている関係で、余った材料をくれたりする
ので、俺の料理はほとんど材料費がかかっていない。
 「居酒屋で働いているからかしらね。どんどん料理の腕が上達しているわね、キョン」
 「キョンは勉強でも他の事でも呑み込みが早くて、磨けば磨くほど輝くようだね」
 「そういえば、受験勉強の時でも、涼宮さんや僕が教えてどんどん成績が上がっていきましたからね」
 まあ、確かに皆が言う通りかもしれん。ヤル気を出せば、俺はやれる人間だったようだ。

 ただ、料理の件に関しては、上達した理由には一つ秘密があった。

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 「それじゃ古泉。ハルヒをよろしく頼む」
 「任せてください。安全運転で行きますよ」
 「キョン。あんたも佐々木さんをしっかり頼むわよ。事故ったりしたら、あんた死刑だからね!」
 相変わらず無茶苦茶なことを言う俺の彼女に苦笑しながら、俺はわかっているよ、とうなずいた。
 「それではおやすみなさい」
 古泉とハルヒは俺と佐々木に手を振り、二人が乗った赤色のマツダ・アクセラのディーゼルエンジンが始動する。
 あっという間に俺達の視界から古泉のアクセラが姿を消した。

 「それじゃ、佐々木。お前を送るとするか」
 そういって、俺は車庫へ向かう。
 ミゼットII 660 カーゴ D。
 おじさんのコンビニが酒屋だった時に購入して配送や、商品購入に使っていたが、俺のK大入学前に車を買い替えた
為に、この車は不要になり、俺にくれたわけだ。
 一〇年以上前に生産が終わった車だが、手入れは良くされていて、そこまで走行距離もなく、車検も受けたばかりで、
調子はすごぶる良い。
 ATの二人乗りで、ちと狭いが、佐々木の寮まで俺のアパ-トからは、たいした距離ではないので何とかいいだろう。
 古泉のアクセラに比べると大分劣るが、貧乏すねかじりの学生の身分では、車を持てるだけでも御の字だ。
 佐々木はこの小さな車をかなり気に入っているようで、時たま俺から借りて、運転することもある(余談だが、俺とハルヒと
古泉は卒業後、免許合宿に行き、免許を取得している。佐々木も同様に、すぐに取りに行ったそうだ)。
 「それじゃ、出発」
 佐々木の合図で俺はエンジンをスタ−トさせた。

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597 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/10(月) 00:28:39.06 ID:tI4hHjKo
 宵闇が辺りを包む中を、私とキョンを乗せた、小さな車が走っていく。
 喧騒から少し離れた静かな町。
 そこから私の住む寮までの、短い距離、短い時間。
 間近に、こんなに傍に、キョンの存在を、息遣いを感じることができる、二人だけの空間、二人だけの時間。
 この車で走る時に、私はある種の満足感を覚える。
 終わって欲しくない、だけどすぐに醒めるうたかたの夢の時間。

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 門限の時間には間に合ったようだ。
 「ありがとう、キョン。いつもすまないね」
 「何、いいってことさ。女性を無事に返すのが男の役目だからな」
 「感謝するよ。ところで、明日は何時集合だったかな」
 明日は四人で、自然豊かなこの地の奥座敷といわれている花背の郷に行く予定である。
 「九時には迎えに来るよ。古泉が俺の所に八時半には来て、ちょっと買い物してからくるから」
 「わかった。こちらも準備しておくよ」
 「ああ。それじゃな」
 「お休み、キョン」
 俺は佐々木に手を振り、車を発進させた。

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 自分のアパ−トに戻るキョンを、宵闇に姿が見えなくなるまで見送ると、少しだけ寂しくなる。
 ”だけど・・・・・・”
 そう、明日がくればまた会える。
 私とキョンと涼宮さんと古泉君。
 その四人で出かける楽しみ。そして、少しの胸の痛み。
 それを感じながら、私は寮の玄関をくぐった。

598 :この名無しがすごい!:2014/11/10(月) 18:50:13.82 ID:dN5mE3j/
支援
違和感あるなと思ったらまだこの時期はハルヒの方が先に名前が出てくるのね

599 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/11(火) 22:12:32.85 ID:nFDRDZ7i
カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その3


 今日の大学の講義は終わり、調べ物を済ませた後、俺はハルヒ達にさよならといって、通学用のスク-タ-にまたがると、自分のすみかであるアパ-トへの道を急いだ。
 アパ-トへたどりついたのは4時半。部屋に戻り、今日の講義の記録と、音声デ-タを整理していると、時計の針は5時を示している。急いでシャワ―を浴びて、着替えて部屋を出る。
 今日はおじさんの居酒屋のアルバイトの日だ。
 週五日バイトをするのだが、そのうち三回は居酒屋、残り二回はYショップで働いている。
 働くのは、居酒屋が五時半から九時半。Yショップは六時から九時までだ。

 店内に入ると、おじさんの奥さん、すなわちこの店の女将さんがカウンタ―に大皿を並べていた。
 「あ、キョン君。この煮物とひじきを大皿に移してくれる?」(俺はここでもキョンと呼ばれている)。
 「わかりました」
 女将さんの指示に従い、俺は大鍋で煮られていた肉じゃがとひじきを大皿に盛りつける。
 「すいません。遅くなりました」
 そういって入ってきたのは・・・・・・

 「お疲れ、長東(ながひがし)」
 「お疲れ様、キョン君」
 俺の上の階(三階)に住む、俺以外で唯一ここで働くバイトである長東由希(ながひがしゆき)に声をかける。
 女将さんの親戚筋に当たり、俺と同級生で、調理師の専門学校に通っている。
 「どうだった、花背の郷は?」
 「ああ。みんな満足していたよ。いかにも古都の山里といった感じだし、静かで落ち着ける,趣のあるところだった。あそこで長東は育ったわけだ」
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 この前の日曜日、古泉のアクセラに乗せてもらい、俺とハルヒと佐々木は、古都の北方浄土と称された花背の郷にドライブに行ってきたのだ。
 古くから俗世から離れた秘境と称され、歴史ある古刹の神社仏閣が軒を連ねる花背の郷に俺達はすっかり魅せられたのだが、そこを俺に薦めたのは、その花背出身の長東だった。
 長東の家は、花背の郷にある、名の広く知られた有名な料理旅館で、長東は三人姉妹の三女だそうである。
 小さい頃から家の手伝いをしていた長東が高校卒業後、調理師の専門学校に進学したのは、ある意味当然の事であり、本人は卒業したら、家業を手伝うそうだ。
 一緒にこの居酒屋で働いているが、実に手際が良く、仕事も丁寧であり、感心するしかない。
 仕事の合間に、俺に料理を教えてくれるが、俺がハルヒ達に料理の腕が上がったといわれるのは長東のおかげである。
 最初、パッと見た感じは付き合いにくいかなという感じだったが、話してみると、気さくで話しやすい性格だったので、俺もすぐに打ち解けた。

 それと俺が長東に親しみを感じたのは、その名前が、俺に忘れられない思い出をくれた、大切な存在、長門有希の事を思い出させるからかもしれない。

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600 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/11(火) 22:18:52.15 ID:nFDRDZ7i
長門有希。
 ハルヒの力によってこの地球上に現れた宇宙人。統合情報思念体とかいう連中により、ハルヒの力の謎を解くために
生み出され、俺達と共に学生生活を過ごした。
 色々な出来事に巻き込まれ(俺も死にかけた事もあった)、少しずつ絆を深めていった。
 だが、ハルヒの力が消滅し、もはや”観測対象”でなくなった時(それは卒業式の次の日)、長門は元の場所に帰っ
て行った(ハルヒには、長門はカナダに留学したことになっている)。
 その日の事を俺は生涯忘れることはないだろう。
 ”貴方の事を私は愛していた。その記憶は私という個体が存在しなくなっても、けして消えることはないだろう。私が
この地球で生きた証だから”
 俺はハルヒと彼氏彼女の関係になった。ハルヒの事を俺は好きだ。
 だが、長門とのあの日の事を、俺はハルヒにも話すつもりはない。
 一瞬という名の、胸に秘めた、永遠の思い出。
 ”それだけでいい。貴方の思い出に生きるだけで”
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 長東は長門と共通するのはショ-トカットで小柄であるということぐらいだ。眼鏡を(最初長門と会ったときは眼鏡をしていたが)掛けて、鼻の所に少しそばかすがあるが、そこそこかわいい顔立ちをしている。
 名前も似ているが、長門と長東は別人であり、長東は新しい俺の友人なのだ。

 長東に手伝ってもらい、準備は出来上がった。
 女将さんが店の入り口に縄のれんを掲げる。
 常連客が挨拶をして入ってきて、それぞれのお気に入りの席に着く。
 「とりあえずビ-ル」
 注文を受けて、俺と長東は、常連客達の好みの酒を、それぞれの席に運んだ。
 
 

601 :この名無しがすごい!:2014/11/12(水) 12:12:30.48 ID:RDp2tdwn
支援
泥沼にはなりませんように

602 :『ねこの森には帰れない』:2014/11/13(木) 00:12:21.89 ID:0fapTc2n
『炬燵と猫』

唐突ながら諸君は、猫が何故暖かい場所を好むかご存知だろうか?
猫は恒温動物だが、体温調節は体表でなく肉球で行う。外気が冷たいとそれだけアスファルトも冷え、歩くだけで身体が冷えてしまうのだ。
故に暖かい場所にいて、肉球を保護する必要が出る。偶にバスやトラックのエンジンに我が同胞が巻き込まれているであろう?あれは暖かい場所を求めた結果だ。バスやトラックのエンジンを掛ける前に、一度車を揺すり動かしてくれると有難い。
さて。諸君は人類の生んだ叡智、炬燵というものを御存知であろう。
この炬燵というものは、実に暖かく猫の身体を包んでくれる。赤い光がまた艶めかしく、その甘やかな色香はどのような猫を持ってしても対抗するに無力であろう。
…稀に御主人の妹…私のもう一人の主人だが…の足に蹴飛ばされる事もあるが。
どうやら人もまた、炬燵の魔力には抗う事は出来ぬらしい。
「一気に冷えたねぇ。」
「ああ…」
ガタガタと身体を震わす御主人と番い。御主人は半纏という、これまた人類の叡智の結晶を取り出し、番いも御主人が出した半纏を身に纏う。
「僕は半纏を作った人になりたいよ。こうして後世にまで役立つ物を作った人間は、本当に尊敬する。」
「同感だ。炬燵もな。」
向かい合いに座り、暫く暖をとる御主人と番い。
「キミは制服がスラックスだから良いよね。僕のブレザーはミニスカートだし、足が冷えて敵わない。」
「レギンス履けばいいだろ。」
「学校ジャージを、ミニスカートの下にかい?そんな昭和の中学生じゃあるまいし。」
猫は体表に毛を纏うが、人は体表に衣類を纏う。番いは足をよく出しているので、寒さはさぞ堪えよう。
「それに、キミの趣味で僕はスカートの下には、短パンは履いていない。寒さも一入だよ。」
「さらりと嘘を言うな。それに俺はお前のスカートの中について言及した覚えは一切ない。」
「本当に短パンは履いていないよ。確認するかい?くっくっ。」
「確認した瞬間、色々と詰みそうだから結構だ。」
「京アニ名物のストライプのパンツなのだが。」
「さらりとメタ発言をするな。それにお前はまだ京アニキャラクターではないだろう。」
「今度の長門有希ちゃんの消失のアニメでも、果たして出番はあるのかねぇ。僕の出番前に打ち切られそうな予感がするよ。」
…番いも苦労しているのだな。因みに番いの足の間には横縞の布地があった。まぁ番いも大概に邪だから、そこに掛けた駄洒落であろう。
私も大人の猫だ。ヒトの事情には明るくはないが、そこは言及すべきでない事だという事は承知している。
暫く会話をしていた御主人達だが、炬燵の魔力に敗れたらしい。船を漕ぎ始め、遂にはテーブルに額を付けて丸くなってしまった。
頬寄せ合い、顔を向かい合わせて眠る姿はいとおかしいものだ。
先に起きた番いは御主人の口唇にマーキングをしていたが、そこは言及すべきでないだろう。

人も猫も、どうやら炬燵には敵わぬもの…。私はそう結論を出し、御主人達が出た炬燵の中に入り、暫しの休息を取る事にした。

「あ、佐々木お姉ちゃん帰るのー?またねー!あー寒ーい!炬燵炬燵!」

…御主人の妹のミサイルキックを喰らうまでの間の休息であったがな!

END

603 :この名無しがすごい!:2014/11/13(木) 08:20:31.67 ID:hPKzg2pD
乙乙
良いねぇ良いねぇ、やっぱり炬燵は日本の暖房器具の頂点だよね
温かいのは勿論のこと、必然的に体を寄せ合うことになるし、中で足を絡ませたり眠くなったら毛布かけてあげるシチュエーションの演出までしてくれるw

604 :この名無しがすごい!:2014/11/13(木) 22:18:03.95 ID:/xG9OZgw
猫SSの続ききたー!
嬉しいです。この神のみぞ知るどころか猫のみぞ知る感覚がたまりませんよ。
シャミセンになら見られても仕方あるまい

605 :この名無しがすごい!:2014/11/14(金) 22:03:29.24 ID:qRNUINtL
乙です。シャミセンSSは大好きな作品です。

606 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/15(土) 00:19:11.99 ID:RP0SuMbf
カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その4

 
 朝の古都の空気を吸いながら、軽く、緩やかな上がりの坂道を駆け抜け、自分のアパ-トに戻って来た。
 高校三年の時から、ハルヒに言われてやっている、自らを鍛えるための朝の日課。
 大学に入っても 俺はそれを続けていた。
 「おはようございます」
 近所の人に挨拶し、俺は部屋へ上がろうとした。
 今日の講義は講師の関係で、10時前に講堂に入ればいい。朝は余裕を持って行けそうだ。
 K大の講義システムは、入学者はまずは全員(どの学部で入学しても)、教養学部へ所属し、1.2年生
の時に、幅広い基礎教養を学ぶ。もちろん、文系、理系により内容は違ってくるが(入学試験希望時の学部
に準じる)が、その基礎教養課程を終えた時点で、専門課程(各学部)に進むわけだが、その時点で試験や
成績による考慮があるが、入学希望時の学部を変更可能である。
 今の所、希望学部は、俺は化学、ハルヒは物理、佐々木は俺と同じ化学、古泉は数理科学で、ゆえに教養
選択科目は理学教養課程となり、4人ともほとんど一緒で(若干違いがあり、履修過程において、俺と佐々
木は一緒で、ハルヒや古泉と別になることが週に2回ほどある)あり、ゆえに今日は皆余裕をもってK大に
行くはずである。
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 シャワ-を浴びて、朝の8時から開店している、Yショップで買い物をして、階段を上がろうとすると、上から
少し慌てた様子で降りてくる長東の姿があった。
 「おはよう、キョン君!」
 挨拶もそこそこに、長東は、かなり急いでいる様子だった。
 「やばい、学校に遅刻する!!」
 寝坊でもしたのだろうか?普段あんまりおしゃれとかしないような長東だが、今日は髪すら整っていない。
 長東はまだ免許は持っておらず、通学には自転車を使っているそうだ。
 「おい、長東、お前の通っている学校どこにあるんだ?」
 「え?、○○区の二社通り沿いだけど?」
 そこはハルヒと古泉が住むマンションがある通りである。
 「俺が送ってやるよ。俺は10時までに学校に行けばいいから」
 「本当にいいの?ありがとう、キョン君!!」
 「少し待ってろ」
 そういって、俺は急いで自分の部屋に、ミゼットUのカギを取りに戻った。

 長東の通う調理師の専門学校は、ハルヒと古泉のマンションのすぐ近くにあった。
 ハルヒの部屋にはよくお邪魔しているが、こんな近くに専門学校があったとは、全然気付かなかった。
 「ありがとう、キョン君。おかげで遅刻せずに済んだ」
 「帰りは大丈夫か?」
 「うん。友達に頼るかバスで帰ってくる」
 「そうか。それじゃな」
 「本当にありがとう!」
 長東は笑顔で俺に礼を言うと、手を振って学校の仲へ入って行った。
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607 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/15(土) 00:21:01.44 ID:RP0SuMbf
授業が始まる十五分前には、俺は講堂に入っていた。
「おはようございます」
 さわやかスマイルの古泉が少し遅れて入ってきた。
 「ハルヒは?」
 「学内生協でコーヒ-を買って来るとか言われてましたよ。もうすぐ来られると思いますが」
 「そうか」
 うなずいた俺に、古泉が周囲を見回し、声を潜めるように話しかける。
 「今朝の女性は誰なんです?」
 
 「・・・・・・へ?」
 一瞬、古泉が言っている意味が解らなかった。
 「今朝、僕のマンションの近くの専門学校に見覚えがあるミゼットUの姿がありまして、丁度コンビニに野菜ジュ
-スを買いに行ったときだったんですが、その車から小柄な女性が降りるのを見まして」
 「ああ、長東の事か」
 「誰なんです?その長東さんとは」
 「バイト仲間さ。俺のアパ-トの上の階に住んでいるんだ。遅刻しそうだったんで、俺が送ってやったんだよ」
 「そうだったんですか」
 何故か古泉の顔がほっとしたような表情になる。
 「まあ、貴方の事だからそうだろうとは思いましたが・・・・・・しかし、相変わらずご親切ですね」
 「バイト仲間だし、いろいろ料理も教えてもらっているんだ。ちょっとしたお礼さ」
 「その気配りが涼宮さんが貴方を好きになった理由の一つでしょうが・・・・・・いづれにせよ涼宮さんに近いうちに
説明した方が良いかもしれません」
 「ハルヒもその場にいたのか?」
 「いえ。ただ、いらぬ誤解を生む可能性もあるので、まあ、はい」
 古泉の言うことは解らんでもない。
 「高校時代、あなた達二人が正式に付き合う前の時でも、涼宮さんは貴方が他の女性と親しくしているとモヤモ
ヤされていましたからね。”神人”の様子で涼宮さんの心理状態はよく把握できていましたから」
 元・超能力者は苦笑を浮かべる。
 「もう”神人”などというものは関係ありませんが、僕個人としては貴方と涼宮さんがうまくいくことを願って
いるので」。
 古泉は俺同様、ハルヒに、あるいはハルヒの内面、すなわち”神人”に振り回され続けた。
 ハルヒの力が無くなったあの日から、古泉は超能力者ではなくなり、俺と同じ普通の人間へと、そして俺の親友
となったのだ。
 
 「ありがとうよ、古泉。いろいろ気にかけてくれて」
 親友の思いやりに俺は頭を下げた。

608 :この名無しがすごい!:2014/11/15(土) 09:22:05.81 ID:ffVotVUD
支援
ハルヒ相変わらず面倒くさいやっちゃな

609 :この名無しがすごい!:2014/11/15(土) 19:00:39.11 ID:ffVotVUD
日が暮れるの早いですね佐々木さん

610 :『ねこの森には帰れない』:2014/11/15(土) 22:33:52.04 ID:yqVELZHH
『猫と落ち葉』

秋深し。落ち葉が舞い、六甲颪が冷たく吹き荒ぶ。
私は久々に公園に出かけた。
公園では様々なヒトの番いが、落ち葉に一喜一憂している。
春の桜といい、散りゆくものに何がしらかの感傷を抱くのがヒトなのであろうか。
生憎と猫たる私にそのような感傷を感じるものはない。落ち葉を踏みしめ、枯れた音を聞くのは好きではあるが。
落ち葉焚きをするヒトの近くに銀杏並木がある。公園に自生する銀杏はどうにかならぬものか。銀杏は綺麗なれど、銀杏の実の匂いがどうにも好きになれぬ。
「銀杏の割り当ては百個なのですよ!」
「貴様に言われなくとも!」
「ーー」
…猫又に、アッシュブラウンの愚者に、黒髪が銀杏を集めている…。
嗜好は様々なれど、賛同は出来かねぬ嗜好だ。財布を落としたから、あと三日自給自足だ、と愚者が言っていたが…あの猫又に調理法を習っているのか?
しかし不甲斐ない。たかだか三日野良になる程度など、現在は一介の家猫に過ぎぬ私にも造作も無い事だ。それに雄が餌を取れずして雌を養う事など出来まい。
それに、我が御主人ならば食うに困るような事態になる前に何某かの手を打つぞ。全く唾棄すべき雄だ。
私は銀杏並木にいる雄から離れ、噴水だったものの近くへ行く。
どうやら水は落ち葉に吸われて消えてしまったようだ。
普段水を湛えた場所は、今は落ち葉に埋もれている。これだけの落ち葉ならば、踏みしめる甲斐もあろう。私は落ち葉に足を踏み入れた。

どぼーん。

…派手な擬音と共に、一瞬にして私の身体は水に包まれた。

611 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/15(土) 22:44:24.30 ID:RP0SuMbf
    カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その5


  大学に入学してから最初の連休、すなわち黄金週間(ゴールデンウィーク)に入り、大学も当然休み(とび石もなくすべて)に入ったのだが、
俺はまだ、地元には帰っていなかった。前半の期間、おじさんに頼まれて、居酒屋とコンビニのバイトの為に残っていたのである。
 バイト仲間の長東が、原付免許の試験を受け合格し、中古のバイクをもらうため、その足で花背の郷に一時里帰り(原付だったら1時間半ぐらいで着くが)
したのである。その分のバイトの時間を俺が引き受けることになったわけで、その代わり、長東は俺が帰省する間、俺の分のバイトの時間に入ってもらう
ことになった。

 そういうわけで、俺はハルヒと一緒に帰省することが出来ず、ハルヒは古泉と先に帰ることになった。
 「バイトが終わったら早く地元に戻って来てよ」
 ハルヒにそういわれて、俺は何度もうなずいた。
 
 ※ついでに書けば、ハルヒもバイトを始めていたが、そのバイト先というのが、何と超高級料亭として名をはせる「嵐山瑞兆」で、週二回働いているのだが、
(そこは瑞兆の社長と昵懇の仲であるという古泉の親父さんが紹介してくれたのだそうだ)、その二回だけで俺の月のバイト代並みに稼いでいる。
 古泉の話だと、店側の評価がかなり高いらしく、常連客にも美人の従業員がいると評判になっているらしい(確かに最初に会ったときも、黙っておけば、すごい
美人だと俺も思ったぐらいだから、何も知らない他人は、余計そう思うだろう)。

 ただし、こちらに残ったのは俺一人ではなかった。

 「僕も家庭教師のバイトがあるからね。帰省するのは後半の休みからだね」
 佐々木もバイトの為にこちらに残っていた。そのバイトが一段落するのが、ちょうど長東が戻って来る日だったので、俺は佐々木と一緒に帰省することにした。
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612 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/15(土) 22:45:05.41 ID:RP0SuMbf
 黄金週間(ゴールデンウィーク)後半最初の日。時刻は朝の九時。
 空は良く晴れている。そろそろ空気に夏の香りが感じられるようになっていた。
 俺はミゼットUを運転して、佐々木との待ち合わせの場所であるK大医学部付属病院へ向かっていた。
 一応ポータブルカーナビを作動させているが、俺にとっては通いなれた道であり、正直案内はいらないのだが、では、なぜつけているのかというと、この後
実家(俺と佐々木の家)へのお土産を買うためにいくつかの店によるつもりだったからだ。
 K大医学部付属病院の敷地に入ると、すぐに佐々木の姿が見えた。
 春と夏の季節を表したような、蒼色と若草色を基調とした佐々木の美しい姿は、かなり人目を引く様で、男どもが横目で佐々木の姿を見ていた。
 「おはよう、キョン」
 「おはよう、佐々木。待たせたな」
 「いや、時間通りだよ。僕は五分も待っていなかった。丁度ころあいの良い待ち時間だよ」
 佐々木は笑いながらそう言った。
 
 ミゼットUに佐々木が乗り込み、俺は車を発進させる。
 「まずはどこに行くんだったけな?」
 「松原通りの末富本店だね。販売店舗は高島屋にもあるらしいけど、本店じゃなければ手に入らない和菓子があるらしいんでね」
 佐々木の母親は有能なキャリアウ-マンだが、一方で茶道や生け花なども習っているそうで、その母親の手土産に、茶道の本流、三千家(表千家、裏千家、武者小路
千家)御用達の和菓子屋の菓子を選んだというわけだ。
 「俺も買って帰るか」
 後ろの荷物を載せるスぺ-スには大型のク-ラ-ボックスを乗せている。
 「お母さんにかい?それとも妹さんに?」
 「どっちにもだな。喜ぶかどうかわからんが」
 「それなら僕が選んであげるよ。古都のお土産にふさわしいと思わせるような物をね」
 

 K大から俺達の故郷までは、だいたい八〇キロぐらいの距離がある。
 道の混み具合(何せドライバーには地獄の黄金週間【ゴールデンウィーク】であるわけで)から考えると、下手に高速道路を使うよりも、一般道を通った方が
よさそうで、そうなると休憩をはさんで三時間ぐらい見ておいた方がいい。
 「それでは懐かしの我が家に向けて行こうか、キョン」
 あらかた目的の店を回り、最後に高島屋によって、買い物を済ませた俺達は、つい二月ほど前までは、そこが生活の中心だった、俺達の母校がある街へ向かって
車を走らせた。
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 小さな車が、私とキョンを乗せて、季節が移りつつある古都の街中をそんなに速くない速度で進んでいく。
 これから二人で、私達が育ち、始めて出会ったあの街へ帰省する。
 いつもの短い時間ではなく、少し長く、彼の傍に居ることができる。
 二人で色々な話をしながら、中学時代の、自転車の後ろの席に載せてもらっていたあの頃のような時間と空間を共有している。
 自覚無き淡い想いを抱きながら、彼にしか相談できないことを、彼に話すべきか悩み、そして時は過ぎて行った。
 今、私はキョンと二人の時間を過ごしている。
 胸に二つの想いを秘めたまま。
 

613 :『ねこの森には帰れない』:2014/11/15(土) 22:55:33.07 ID:yqVELZHH
ようようにして脱出した私だが…しかし、何故?どうしてこうなった?と自問自答するよりも早く。
私に生命の危機が迫っていると感じた。
吹き荒ぶ六甲颪は、どこまでも冷たく体温を奪い、水に濡れた身体そのままでは相乗効果で体温がより奪われる。
動こうにも寒さで敵わず、ここが私の最期の地か、墓銘碑には『シャミセン、美猫の涙の海に溺れ溺死。』と刻んでほしい、と遺言をしようにも誰もいない。
最早ここまでか…。無念。御主人、この不忠な猫をどうか許してくれ。
走馬灯が駆け巡る中、次に意識を取り戻した時、私は番いの胸の中にいた。

「気がついたみたいだね。」
番いの近くに濡れたタオルがある。
私は番いの胸から顔を出している…つまりは、番いのセーターとカッターの間にいる、という事になる。
「びっくりしたよ。キミがずぶ濡れで横になっているのを見て。」
暖かく、柔らかな感触。夢見心地で番いの胸に抱かれ、私は漸く人心地ついた気分になった。…いや、猫心地であるな。
「キミのことだ。大方噴水に落ちたのだろう?落ち葉があるから、そこが歩ける場所だと勘違いして。」
…正解だ。全く不覚だった。番いは面白そうに喉を鳴らすようにくっくっ、と笑う。
「僕も、キミの御主人も、幼少のみぎりに全く同じ事をしてね。」
キミの御主人は、ずぶ濡れで家に帰り、その後肺炎になり生死の境を彷徨ったらしいよ、と番いは笑い…
「僕も風邪を引いて大変だったが。」
と言うと、アルミホイルを出した。
「友人が銀杏取りに夢中になっていてね。落ち葉焚きの地熱でこんなものを作ってみたんだ。」
そこにあったのは、何だか緑色の木の実だ。私は体温を上げる為に幾つか頂く。後に番いが「猫も銀杏を食べるんだねぇ。」と目を丸くしていたが…まさか銀杏だったとは。

番いは私を胸に入れたまま家路へと向かう…。暖かさと安らぎに私はそのまま眠ってしまった。
うろ覚えになるが、御主人達の会話を書き、今回のレポートとしたい。

614 :『ねこの森には帰れない』:2014/11/15(土) 23:11:32.98 ID:yqVELZHH
「シャミセン…おや、寝ているみたいだね。」
「起こすのも可哀想だな。俺の布団に寝かせるとするか。」

「しかし、そうしているとお前が乳飲み子を抱いているように見えるな。」
「乳飲み子ねぇ。六年早いよ。」
「何だ、その具体的な年数は。」
「キミはそれでいい。」

「落ち葉が積もった噴水に落ちたらしいね。寒さで行き倒れになっていたよ。」
「…こいつ、俺と似たようなマネしやがるな…」
「犬猫は飼い主に似るからね。」
「うるせえ。」

「…もしも俺達に子供が出来たとしたら、同じ真似をするんだろうか…不安だな。」
「……」
「どうした?黙って?」
「うるさい。少し黙りたまえ。」
「……」
「……」
「今は無理だが…いつか作ろうな。」
「……うん。」
「…というわけで、予行を…」
「その言葉を待っていたよ。さあ来たまえ。」
「すみません、今から予行をするのは冗談です。最初はムードに拘らせて下さい。」
「くっくっ。馬鹿者めが。…ん?他は?」
「言っただろ。予行をするのだけ冗談だ、と。…って、佐々木!顔から湯気が…さ、佐々木!おい!え?思考にノイズどころかバグが発生した?お前は何を言っているんだ?」

END

615 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/15(土) 23:45:33.60 ID:RP0SuMbf
「しかし佐々木よ。本当にこれでよかったのか?」
 「いや、キョン。こんな贅沢はないよ。青空のさわやかな空気の下、食べているのは、古都を代表する『菊之井』と
『たん熊総本店』の料亭の弁当。京の若旦那にでもなった様な気分じゃないか」
 途中休憩に選んだのは、自然公園の一角にある、家族連れがくつろいでいる、芝生が張られ、樹木が涼と木陰を作り
出している広場だった。
 最初、俺はどこかレストランにでも入って昼飯を食おうと考えていたんだが、黄金週間(ゴールデンウィーク)だか
ら、どこも多いよ、という佐々木の言葉に従い、高島屋で名料亭のお弁当というものを買ってみて(2000円クラスで
、すこし張り込んでみた。俺のおごりである)、どこか適当なところで食べることにしたのだ。
 木陰にレジャ-シ-トを敷き、弁当や飲み物を並べ、俺達は蓋を開けた。
 「へえ。いい感じだね」
 盛り付けに細心の注意を払い、美しく彩られた料亭の技が詰め込まれたお弁当に、俺も佐々木も感嘆の声を上げる。
 「うん。いい感じだ。いかにも”料亭の味”らしいな」
  これは長東に聞いた話だが、古都には、二つの味が同時に並行して存在するという。
 料亭など、ある意味において公的、非日常な場面いおいて出される、昆布、かつおなどを中心とする、出しの旨味を基調
として組み立てられた”料亭の味”と、俗におばんさい(ただし地元の人はこの言葉を使わない。ほとんどは俺達とおなじ
おかずという言葉を使う。おまわりという言葉もあるが、これは公家言葉らしい)、あるいはラーメンの天下一品や洋食屋
に代表される、重層的な濃い旨味を特徴とする「普段着の味」だ。
 京の料理の特徴は、単純に旨味の薄口といわれるようなものではない様である。
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 弁当を食べて、しばらく横になって、佐々木と二人で芝生の上で遊ぶ家族づれの姿を眺めていると、とてもよい心地になり、
眠気が襲ってくる。
 「キョン。すこし休んだらいいよ。ずっと運転していたからね。30分ぐらい眠っていればいい。僕が起こしてあげるから」
 「そうか。あんまり気持ちいいもんだから・・・・・・じゃあ、お言葉に甘えて」
 目を閉じると、俺は瞬く間に心地よい夢の世界に落ちて行った。

616 :この名無しがすごい!:2014/11/15(土) 23:50:50.33 ID:RP0SuMbf
猫森シリ-ズ乙乙です。いつみても楽しい話ですね。こういう楽しい話が書けたら
いいのですが・・・・・・

617 :この名無しがすごい!:2014/11/16(日) 16:18:25.01 ID:6vHtaIw0
pixivでルーキーランキング入りしたのですが、他ジャンルSSだったのです。
佐々木さんSSでランキング入りが次の目標なのですよ。

618 :この名無しがすごい!:2014/11/16(日) 18:15:48.77 ID:7EOq4mT8
久々に見るレス数にちょっとびっくりw
>ねこの森
乙乙!何よりもまず佐々木さんに抱かれるシャミ羨ましいと思ったワタクシはきっと正常……の、はず

>カルチエ・ラタン支援
果たして高級料亭はバイトも高級なんだろうか
それはともかく佐々木さんが秘めて2つの想いって1つは明確だけどもう1つは何だろう

619 :この名無しがすごい!:2014/11/17(月) 00:18:39.32 ID:320JKPBf
>>617 pixivルーキーランキング入りおめでとうございます。素晴らしい作品をいつもありがとうございます。

>>618 モデルにした嵐山吉兆は、一人5万からと、貧乏姉弟には目が飛び出る料金でした。というわけで、バイト代も
高給ということにしておきます。

620 :この名無しがすごい!:2014/11/17(月) 19:16:04.80 ID:Qosc1KqZ
暫く放置してた海苔の容器(密閉不完全)を洗おうと開けたら、乾燥剤がパンパンになっててびっくりなのですよ佐々木さん

>>619
バイトですら住む世界が違いそう>高級料亭

621 :この名無しがすごい!:2014/11/19(水) 18:38:17.24 ID:8kb9va08
キョンから(故)高倉健の業績について熱弁される佐々木さん
佐々木さんよりキョンの方がハマってたイメージ

昼休みのワイドショーは高倉健さんの話ばかりでしたね

622 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/20(木) 00:54:13.98 ID:QtoSuiXX
カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その6


 無防備な寝顔をさらして、私の傍らで束の間の眠りについているキョン。
 黄金週間(ゴールデンウィーク) の間のバイトが忙しかったのだろう。少しやせたようにも思える。
 安心しきった様な表情。この寝顔を、涼宮さんはキョンの間近で、顔と顔が触れる近さで見ることができるのだろう。
 木陰の下、キョンと私の二人で休んでいる姿は、何も知らない人が見ればどのように見えるのだろう。
 家族連れや、友人、あるいは恋人たちが、思い思いの形でくつろいでいる。
 私はそっとキョンの頬に手を伸ばした。

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 ふと目を覚ますと、俺の顔を覗き込んでいる、美しい佐々木の顔が目の前にあった。
 「・・・・・・佐々木、どれぐらい俺は休んでいたんだ?」
 「ちょうど30分だよ。君の体内時計はかなり正確らしいね」
 佐々木の言う通り、公園の時計は俺が寝てから三十分針を進めていた。
 「君はずいぶん疲れていたようだね。キョン、残りは僕が運転しようか?」
 「いや、大丈夫だ。少し眠っただけで、ずいぶん楽になった様な気がする」
 昼寝というのは、案外効果があるらしい。
 俺達が休んでいた場所を片付け、車に戻り、乗り込んでエンジンを始動させる。
 「安全運転で、ゆっくりでいいからね、キョン」
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 つい二か月前までは俺達が住んでいた町は、久しぶりに帰ってくると、やはり何か感慨深いものがある。
 少し離れた、高台に見えるのは、わが母校・北高。俺とハルヒと古泉が初めて会った場所だ。
 それからさらに車を走らせ、佐々木の家の前に到着した。
 大型のク-ラ-ボックスから、佐々木が購入した母親への土産やらなんやらを取り出し、玄関まで運ぶ。
 佐々木の母親は不在だった。
 「どこか出かけているみたいだね」
 「帰ることは知らせていたんだろう?」
 「うん。多分、もうすぐ帰ってくるだろう。まあ、鍵は持っているし」
 そういって、バックの中から佐々木は家の合鍵をとりだして、玄関のカギを開けた。
 「それじゃ、キョン、ありがとう。世話になったね」
 「佐々木の方こそお疲れさん。あ、そういえば、帰りは古泉が乗せてくれるとか言っていたよな」
 先にこちらに帰省した古泉とハルヒだが、帰る予定は俺達と一緒の日を予定していた。
 ”佐々木さんは、帰りは僕が乗せていきましょう”
 古泉のアクセラの方が俺のミゼットUよりも広くて疲れにくいので、その提案に俺も賛成した。
 「そうさせてもらうとするよ。それじゃキョン。また明日」
 明日は四人で飯を食う予定になっている。
 「おう。それじゃな」
 佐々木に手を振り、俺は車に乗り込み、我が家へ向けて車を走らせた。

623 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/20(木) 02:10:51.15 ID:QtoSuiXX
 
 久しぶりの我が家の玄関の前に立つと、何か妙な緊張感がある。
 ”自分の家なのにな”
 思わず苦笑いを浮かべる。
 「ただいま」
 そういって玄関を開けて家に入ると、出迎えてくれたのは、少し肉付きが良くなった我が家の飼い猫、雄の三毛猫という
かなり希少価値のある猫だが、名前は猫にとってはとんでもなく不吉なものであるシャミセン。そして、中学生になって、
少しは成長した、わが妹だった。
 「お帰り、キョン君!」
 もうこいつから「兄さん」とか呼ばれることはないような気がするが、そのあだ名で呼ばれると不思議な安心感のようなも
のを感じていた。
 「これ、お土産。京のお菓子だ」
 「私に?ありがとう、キョン君」
 素直に感謝の言葉を述べてくれる妹に瑕疵を渡して、俺は母親のいる台所へ向かった。

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 夕食後、風呂に入って、自分の部屋で休んでいると、ハルヒから連絡が入った、
 『コ−ヒー飲みに行くわよ』
 場所はSOS団でよく行っていた、あの思い出の喫茶店である。

 店内に入ると、ハルヒが少し奥まった、窓際の席に座っていた。
 「お待たせ」
 ハルヒの正面に俺は腰かける。
 「キョン、あんた、何を飲むの?」
 ハルヒから渡されたメニュ−表を開いて、少し見た後、俺はカフェラッテを選び、メニュ−表をハルヒに返した。
 「喫茶店の文化に関しては、こっちよりも京の方が上のような気がするわ。もてなしというか店の雰囲気というか」
 「それは言えるかもな。観光地としてはあっちの方がはるかに格上だからな。そりゃ洗練されるわ」
 何しろこの日本で一、二位を争う観光都市である。「接客」の文化、もてなしに関しては重みが違う。
 「しかしハルヒも『嵐山瑞兆』でバイトするのはいい経験じゃないのか?古泉が感心していたぞ。”涼宮さんは、やはり
只者ではありませんね』とかいっていたからな」
 「まあ、結構いろいろ大変なんだけどさ。でもたしかにあんたの言うとおり、いい経験にはなるわよ。あたしが知らなか
った世界に少しだけだけど、触れることができるわけだし」
 ハルヒの話を聞きながら、俺はふと思う。
 ハルヒは自分に変な”力”があることを、最後まで知ることはなかった。周囲の俺達は、ハルヒの力が引き金となって起こる
さまざまな事件に巻き込まれ(俺自身は一度死ぬような目にあった)たが、当の本人はそのことに気付かず、ハルヒが望んだ
不思議なものがすぐそばに居続けていたことに気付かないまま、ハルヒは北高での3年間の学生生活を終えて、”不思議なこと”
からも卒業したのだ。
 ”もし、ハルヒが自分の力に気付いていたなら”
 ハルヒの、そして俺の今現在の生活は、違った物になっていたのではなかろうか。
 少しだけ、不思議な世界に生きていた高校時代を懐かしく思い出しながら、俺はハルヒといろんなことを語り合っていた。
 

624 :この名無しがすごい!:2014/11/20(木) 18:00:08.10 ID:d5htWzUv
支援
古泉( ノД`)…リメイクDQ3の性格思い出した
苦労人は自ら苦労を背負い込む

625 :この名無しがすごい!:2014/11/21(金) 19:53:47.83 ID:mA5GQMce
佐々木さんは南極物語を見たことあるのだろうか
ハルヒの設定的に上映時はまだ生誕前?

626 :この名無しがすごい!:2014/11/22(土) 16:28:44.95 ID:WTlwukTN
今日は暖かいですね
でも一度覚えてしまった快楽(=炬燵)からは逃れられないのですよ
人間て弱いですね佐々木さん

627 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/23(日) 18:55:25.20 ID:8dIGo6Wc
カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その7


黄金週間(ゴールデンウィーク)はあっという間に進んでいき、いよいよ大学へ戻る日がやってきた。
 休みの間、地元に残った友人達(専門学校に行った谷口や、女子大の阪中など)や、こちらに帰省していた連中(東大
へ進学した国木田や他の友人達)とも遊んだりした。
 卒業して、まだ二月も経ってていないのだが、高校生であったことが、もうずいぶん昔のような気がする。
 確実に、大人への時間は早くなっていく。俺も友人達も。
 そして、卒業した時点から、俺達は別々の道を歩き始めているのだ。

 ”ただ・・・・・・”
 中学時代に別の道を歩き出した親友、佐々木だけは、大学で、同じ道を歩むことになっている。
 『不思議なことだね。でも、”縁は異なもの味なもの”とも言うしね。キョンと佐々木さんの”親友”関係も中学校で
終わったわけじゃなかったという事だね』
 帰省していた国木田は、俺の話を聞いて、何か含みがあるような言い方をしたが。
 -----------------------------------------------------------------------------------------------------------

 前日夜遅くまで、ハルヒや古泉、佐々木や国木田たちと遊んで、最近の俺には珍しく朝遅くまで寝ていたのだが・・・・・・
 今だにいわゆるガラケ―の、俺の携帯の呼び出し音の音で、俺は目を覚ました。
 『キョン、おはよう』
 電話口から流れてきたのは、佐々木の声だった。
 『昨夜はご苦労様。ひょっとしてまだ眠っていたのかい?』
 「いや、そろそろいい加減に起きないと、て思っていたからな。ちょうど良かったよ。ん?佐々木、なにかあったのか?」
 佐々木は今日、ハルヒと古泉と一緒に、今日の昼前には、俺より先に、大学へ戻る戻る予定だ。
 『実はキョン。頼みたいことがあるんだけど、もしよかったらでいいんだが、今日君も大学へ戻るんだよね。僕を帰りに一緒に
乗せて帰ってはもらえないだろうか?
 「・・・・・・へ?」


 佐々木の話によれば、今朝になって、母親の親戚の所に行く用事が出来たらしい。昼前には古泉達と帰る予定だったのが、時間的に
3時近くまでかかりそうだという事で、とても間に合わない。
 「わかった。俺がこっちから帰るのは6時過ぎぐらいになるが、かまわないか?」
 休みは明日までだから、大学へ戻るのは今日少し遅くなっても余裕があるので精神的にも楽である。
 『ありがとう。無理を言ってすまないね』
 「何、かまわないさ。後でまた連絡をくれないか?」
 『わかった。準備が出来たら連絡するよ』
 電話を切り、時計を見て、佐々木と大学へ戻るまでの時間を逆算する。
 そうしていると、もう一度携帯の呼び出し音が部屋中に鳴り響く。
 着信名を確認すると、ハルヒだった。
 「もしもし」
 『キョン、佐々木さんから電話があった?』
 俺の彼女はかなりでかい声でしゃべってくる。そんなにでかい声でしゃべらんでも、充分聞こえているよ、と思わず苦笑する。
 「ああ。今さっきかかってきたところだ。話は聞いたよ」
 『良かった。なら話は早いわ。しっかり佐々木さんを寮まで送ってあげてよね。汚させたりしたら、承知しないんだからね!』
 ハルヒは佐々木の事をえらく気に入っていて、こうやって、何かと気を使う。
 「わかった。気を付けて帰るよ。ハルヒ」
 『何、キョン』
 「お前、本当に優しいんだな」
 しばらく、沈黙が続き、照れたような感じで、『からかわないでよ、馬鹿!』と怒鳴るような声が響いたかと思うと、電話が切れた。
 「やれやれ」
 俺はそうつぶやくと、シャワ-を浴びる為に、下に降りて行った。
 

628 :この名無しがすごい!:2014/11/23(日) 20:03:23.10 ID:M6rmEXHO
支援
なんだか意味深だなハルヒも佐々木さんも
かと言っていろいろ想像を書き連ねるのも野暮ってもんだね自重、自重

629 :『世界ふかし話』:2014/11/26(水) 00:08:12.60 ID:7XyKK8rk
『キョンデレラ』

昔々、ある所にキョンデレラという可哀想な少年がいました。
「キミ、掃除くらいもう少しマシに出来ないものかね?」
「うるせぇ、ならテメェでやれ、佐々木!」
意地悪な継母と…
「キョンデレラ、コンビニでこんにゃく買って来なさい!勿論レンジで温めて下さいと言うのよ!」
「中学生のイジメか、ハルヒ!」
意地悪なお姉さん…
「キョンくん…その…か、肩を揉んで下さい!」
「あ、朝比奈さん…無理はしなくて良いですから…」
なんとか意地悪をしようとするお姉さんに、毎日イジメられていました。
「お城で舞踏会があるみたいだね。」
「武闘会!そんな粋な催しがあるものね!」
ハルヒは喜び勇んで舞踏会に向かい…王子様藤原を血祭りに上げ、逮捕の代わりにみくるが藤原に引き取られ、皆でお城に移り住み、それなりに幸せに暮らしましたとさ。

第一部、完!

王子様古泉の花嫁探しに、舞踏会が行われるようです。
「…キミはお留守番だよ、キョンデレラ。」
継母佐々木は、キョンデレラに諭すように言いました。
「オチが読めるからね。行こうか佐々木さん、みくるちゃん。」
「ふええ…」
ーお城ー
「…あの、彼はどちらに?一応配役を守らないと、話としてまずいような…」
「古泉くん、それ以上言うなら拳で黙らせるわよ?」
「とりあえず配役を忘れて、橘さんか同僚さんとデートしてきてはどうだい?」
「…一応シンデレラなのですが…。まぁ釈然としませんが、行って来ます。」
身近にいた青い鳥に気付いた王子様は森さんと結婚し、キョンデレラの貞操は無事守られたのでした。
「…僕はストレートのノーマルなんですがねぇ。」
「気にしちゃ負けよ、古泉くん。」
「こうしたネタは、手軽なオチにもしやすいからね。定番は潰しておくに限るよ。」
「…何か忘れているような…」
みくるが首を捻り、継母佐々木とハルヒがハッとした表情で顔を見合わせ、自宅に走って戻りました。
もうひとつの定番を忘れていたのです。

「ここには誰もいない。良いではないか、良いではないか。とドレスを一枚ずつ剥いでいくのが定番だと私という個体は判断した。」
「やめろ、よせ、落ち着け、長門…」

キョンデレラの運命や如何に?

第二部、完ッ!

魔法使い長門がカボチャの馬車を出し、キョンデレラはお城に向かいました。
お城では…
「やぁ。待っていたよ。」
「遅いじゃない!」
そこには、ヅカチックにキメた継母佐々木とハルヒがいました。
「…定番ってのは続くから定番なのかよ…!配役決めた奴は何処だ!この陳腐な状況を分かるように説明しろ!」
継母佐々木、ハルヒ、魔法使い長門は、キョンデレラの肩を掴み、ニッコリ笑いました。
「陳腐というのは、使い古されているから出る言葉だよ。定番は定番故に愛される。」
「ま、多少使い古されたオチだけど、我慢してあげるわよ。」
「…定番。」

定番のオチを辿り、キョンデレラは重婚して国政を担う身になりましたとさ。
めでたしめでたし。

630 :『世界ふかし話』:2014/11/26(水) 00:13:09.95 ID:7XyKK8rk
テーマは『定番』

何時ぞやの雑談のシンデレラネタを、定番をテーマにやってみましたw

631 :この名無しがすごい!:2014/11/26(水) 19:13:30.00 ID:C2VScKb0
おつおつ
佐々木さんスレだけど、このキョンには安らぎ求めてのみくるとお忍び逢い引きを許可します!

藤パンには合掌…

632 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/26(水) 23:22:35.39 ID:tQ2HSDoj
カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その8

 
 夕方6時半。
 この時間になっても、まだ辺りはそこまで暗くはない。少しずつ季節が移り変っているのだ、とわかる。
 ”そういえば”
 俺達の通うK大近くに植えてある、桜の並木道の、葉桜の鮮やかな翠色は、俺のお気に入りの風景だが、葉桜は、夏の季語だと
以前、佐々木から教えてもらったことがある。桜だけでなく、我が家の庭に植えてある木々の若葉も、柔らかな新緑の息吹を感じ
させてくれる。
 「キョン」
 佐々木の家の前につくと、家の中から佐々木が出てきた。
 「無理を言ってすまなかったね」
 「何、構わないさ。それより、また狭い車ですまないが、我慢してくれよ」
 「大丈夫。いうほど狭くないよ、この車は」
 佐々木が車に乗り込もうとしたとき、玄関が開いて、佐々木の母親が出てきた。
 「お久し振りです」
 一度車を降りて、俺は佐々木の母親に挨拶をする。
 「本当に久しぶりね。キョン君。中学以来かしら」
 中学時代、塾に佐々木と一緒に行っていた時、何度か家まで送ったことがあり、その時、言葉を交わしたことがある。そんなに
深く話したわけではないが、俺の事を覚えているとは、さすが佐々木の母親だ。
 「また大学で、娘と貴方が一緒に勉強できるなんて、不思議な気がするわ。これからもよろしくね」
 「あ、はい」
 佐々木に似た、上品な顔立ちの女性に微笑みかけられながらそう言われると、いささか照れくさいような気分になる。
 「それじゃキョン。行こうか。お母さん、後は夏休みに帰省するから」
 「気を付けてね。無理はしないように、ね」
 俺と佐々木は車に乗り込むと、佐々木の母親に手を振り、エンジンをスタ-トさせた。
 
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――------------------------------
 途中、私とキョンは車を止め、ファミリ-レストランに入り、夕食をとることにした。
 黄金週間(ゴールデンウィーク)だったから、予想通り客は多かったけど、何とか二つ席が空いていたので、私達は座ること
ができた。
 二人であれこれ選び、注文した品を待つ間、キョンと色々なことを(たわいもないことばかりだけど)話す。
 この時間が私はとても好きだ。
 中学時代の、私達が共に同じ時を過ごしたあの時間が、今ここにある。
 キョンは私の話を興味深く聞いてくれて、そしていろんな反応を示す。その様子を見るのはとても楽しい。
 中学時代もそうだった。
 そして、キョンの口癖。それはもともとは私とキョンの、あの雨の日の思い出からだと、この前キョンから聞かされた。
 変わっていくもの、変わらないもの。
 途切れたはずの繋がりが、また少しずつ紡がれていく。

 
 ”やあ、佐々木さん、元気にしていた?”
 昨日の夜、キョンと私と涼宮さんと古泉君、そして国木田君と、国木田君の恋人である鶴屋さん(あの有名な財閥の御嬢
さん)と一緒に遊びに出かけた(場所は鶴屋さん所有のホテル内のレストラン)。
 気の合う仲間たちと過ごす楽しい時間。
 その雰囲気に酔ってしまった私は、気分転換に夜風に当たろうと、テラスに出たのだ。
 そこへ国木田君がやってきテ、私に声を掛けたのだ。
 「東大に進学したんだってね。それも首席で。おめでとう。やはり君は只者じゃないね」
 「ありがとう。ひょっとして佐々木さんも来るかもしれないと思っていたんだけど、K大に進学していたんだね。キョンから
聞いたとき、少し驚いたけど」
 「でも僕はもっと驚いたよ。まさかキョンがK大に来るとは思ってもいなかったからね」
 「キョンは二年生になってから、すごく成績が伸びてきたからね。涼宮さんや古泉君が中心になって、僕も少し手伝ったけど、
勉強を教えて、そしたらぐんぐん成績が伸びて行って・・・・・・涼宮さんと同じK大に合格するまでになったからね」
 「運命の相手と同じ学校に行くために、キョンは努力したというわけだね」
 国木田君は、私のその言葉に答えず、手に持っていたグラスの中の液体を飲み干し、再び口を開いた。
 
 「運命の相手、ね。果たしてどうなんだろうね」
 

633 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/26(水) 23:51:32.94 ID:tQ2HSDoj
 「佐々木さん。僕は思うんだ。運命の相手なんているのかどうか。神様がいるのかどうか。それと同じことで、
最終的には、言葉の遊びみたいなもので、単なる幻想じゃないのかな、て思うんだ。自分のその時の選択、それこ
そが個人の未来を決める要素で、その過程で男女が結ばれる。それは運命じゃなくて、選択の結果にしか過ぎない。
キョンは確かに涼宮さんと恋人になったけど、果たしてその関係がそれ以上に進むのかどうか、それはこれから先の
キョンの選択にかかってくる」
 国木田君の口元に、何とも評しようのない、微笑みとも表現できないような、不思議な表情が浮かんでいる。
 ”この微笑みは―――――”
 「続くかもしれないし、続かないかもしれない。他の誰かと共に歩く未来が待ち構えているのかもしれない。人生は
思い通りは行かないだろうけど、自らの決断と覚悟と努力があれば、ある程度は望んだ未来が手に入ると思うんだ」
 「それじゃ、国木田君は未来を誰と歩むつもりだい?」
 「もちろん、僕は鶴屋さんと歩く。自分が彼女の傍に居て、彼女の背負うものを共に支えて彼女の力になれるよう
に、そんな人間になる為に、僕は今の大学を選んだ。鶴屋さんを好きになった時から、僕の想いをを鶴屋さんに伝えた
時から、僕は僕自身の選択で、その未来を掴み取る決意を固めたんだ」
 優しげな顔立ちの中にも、強い意志を表した国木田君いに、少し圧倒されそうになる。

 「でも、やはり佐々木さんとキョンは、”縁”があるんだね。人のつながりはどこでどう繋がるのか、少し不思議な
ところがあるからね。”縁は異なもの味なもの”ともいうし」
 「国木田君、それは男女関係において使用するのが正しかったような気がするんだけど」
 
 私の言葉に、国木田君はまたしてもあの不思議な微笑みを浮かべた。

 ”誘いの、惑わせの悪魔の微笑み”
 ふと、そんな言葉が、私の脳裏に浮かんだ

634 :この名無しがすごい!:2014/11/26(水) 23:54:56.28 ID:tQ2HSDoj
>>629 乙乙。定番ネタはやはり面白いです。相変わらず、いじられ藤原
は笑えます。

635 :この名無しがすごい!:2014/11/27(木) 12:29:14.67 ID:Drgr51ju
>>632-633支援
けっこう酔ってるのが伺える国木田wキョンにはどんなこと言ってるんだろう

636 :この名無しがすごい!:2014/11/27(木) 20:34:42.01 ID:S8+ak4G5
Pixivのほうに、エロパロで上げた『夢幻泡影』を加筆修正して上げました。

後の話を合わせる為に、辻褄を合わせた部分があります。

637 :この名無しがすごい!:2014/11/27(木) 21:14:45.90 ID:S0DwOWKi
>>636 さっそく読みに行かせていただきます。

638 :この名無しがすごい!:2014/11/27(木) 23:45:11.24 ID:VTt5RgMg
>>636
ナイスアルカリ性です

639 :この名無しがすごい!:2014/11/28(金) 20:36:36.08 ID:3HliKfY2
酸性、中性、アルカリ性
佐々木は中性だな

640 :カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜:2014/11/30(日) 16:50:03.99 ID:C0iBSjYk
カルチエ・ラタンの迷い子達〜キョンと佐々木とハルヒと古泉〜その9

 
 黄金週間(ゴールデンウィーク)が終わり、5月も終わりに近づいたころ、ハルヒが大学のサ-クルに入部したことを、
俺は聞かされた。
 「テニス同好会よ。キョン、あんたも入らない?」
 テニス同好会は、大学野球等に見られる公的な大会に出る運動部と違い、単にテニス愛好者たちが集まり、レベルに関
係なくテニスというスポ-ツそのものを楽しむためのサ-クルである。
 だが、俺は首を横に振った。
 「ハルヒ、お前と古泉のおかげで、勉強の方は何とかなったけど、運動神経の方は、な。俺には無理だよ」
 「でも、キョン。高校時代は古泉君とキャッチボ-ルとかバスケとかしていたじゃない。それに、今でも毎朝走ってい
るでしょう?」
 「人並みには出来るかもしれんが、テニスとかは無理だ」
 ハルヒは勉強も運動も出来るが、俺はそこまでではない。自分の出来ることとできないことは、客観的に把握できる。
 「キョン、同好会だから、そんなに構える必要はないのよ。まあ、でもあんたもバイトが忙しいしね。無理してもらう
わけにはいかないし」
 「すまないな、ハルヒ」
 「いいのよ。その代わり、今日は泊まって行くのよ。朝まで私の傍に居てよね」
 -------------------------------------------------------------------------------------------------------

 「ねえ、佐々木さん」
 本日の講義が終了した後、私は大学の寮に入っていて、最近話すようになった田代さんに声を掛けられた。
 「今日はもう終わりでしょう?この後テニス同好会に見学に行くんだけど、佐々木さんも一緒に行かない?」
 「田代さん、テニスに興味あるの?」
 「少しはね。でもテニスよりいいものが見れるのよ。すごい美男美女のカップルがテニス同好会に入部したそうだけど、
本当に格好いいんだから」
 ”美男美女のカップル?”
 田代さんの言葉を聞いて、私には思い当たるふしがあった。
 ”そういえば、田代さんは文系教養課程だったわね。ならば、あの二人の事は知らないで当然だわ”
 「ごめんなさい、今日は用事があるので、私は遠慮するわ」
 そういって、私はその場を離れたのだが・・・・・・

 図書館のある第7講堂から、テニス同好会が使っているテニスコート(テニス部はK大には存在しないが、講義で使う
為に存在する)が見えるのだが、そこにはかなりの観客(ギャラリ−)が、ダブルスで行われている試合を見に来ていた。
 彼らの視線の先にいたのは、予想通り、涼宮さんと古泉君だった。
 先日テニス同好会に入部したのは涼宮さんから聞かされていたけど、キョンは入部しなかったので、古泉君を涼宮さんは
引っ張ったらそうだ(古泉君もサ−クルに入部してはいなかった)。
 涼宮さんと古泉君の息はぴったりで、対戦相手は手も足も出ない。彼ら二人の運動神経は抜群新野だけど、相手のペアも
動きは悪くない。ある程度のレベルには達していそうだ。それでも、涼宮さん達には敵わないようだ。
 女性陣の視線は古泉君に釘付けで、男性陣も涼宮さんの躍動する姿に目を奪われている。
 だけど・・・・・・
 ”確かに田代さんがそう思うのも無理はないわね”
 何も知らない人間が見れば、確かに涼宮さんと古泉君は美男美女のカップルに見えるが、涼宮さんの彼氏はキョンであり、
古泉君ではない。
 ”でも、それを興味本位だけの他人に、いちいち説明するのも、ね”
 誰が誰と付き合おうと、関係ない人たちにとっては、どうでもいいことのはずだし、単なる野次馬なら関わるべきじゃない
と思う。
 もう一度テニスコ−トへ視線を向けると、次の対戦相手も、涼宮さん達に、コテンパンにやられていた。
  

641 :この名無しがすごい!:2014/11/30(日) 20:20:11.58 ID:3W0dqQzb
支援
大学の体育系サークルはいろんな意味で危ないね
入らなくて正解だよ佐々木さん

642 :この名無しがすごい!:2014/12/01(月) 00:14:08.04 ID:DW6VCVYk
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ Part74【変な女】 [転載禁止]&#169;2ch.net
http://peace.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1417359621/

現在496kbなので、勝手ながら立てました
過去ログが読めないので、AA替えてるかどうか分からず、これも勝手ながら替えました
不備がありましたら(既にありますが・・・)、申し訳ありません

643 :この名無しがすごい!:2014/12/01(月) 17:47:18.23 ID:moOpFPuY
立て乙なのですよ

644 : 【大吉】 !:2014/12/01(月) 20:39:09.25 ID:I6dXZgcq
本日はおみくじの日

645 :この名無しがすごい!:2014/12/01(月) 21:45:50.80 ID:oxe6pVcO
てんさい
         _,. . . ., _
       ,<: : : -: : : : : : >、
     /: : : :/ : : ハ: : : :ヽ: : : ヽ
 .   /:/: : :′: : / ∨: : : ' : : : ∧
    ': r‐-ノ!: : :/´ ̄`、}: : ハ: : : : :ハ
   ′l: :/ l: : / _-ェ.、li: : : |}: : : : : l
   ': 从:イ ヽ{ ´ てンリ: : : |: : :l : : |
   !{j:.:.:.:|  ,`   、、 l: : : :j!: : :!: : リ
   {Y:.:.i゛         !: : : ハ: : jY:{
   、ゝ:.:ゝ, ’ー ’  ,ソ: : 八j: ノ: : :i
     W:.:.:\ ,. ィ /イ: :/:.:,イ:.:.:.八{
     } ヽ{:.:.{ヽ:.:| / レル' ハソノ
        , - y ; ,r  ̄`ヽ
         / / ´/     ,
  .       i /  ,/        l
.        y  ,ノ{  l    ,
     , イ ,jイ !  |     i、
    / {/    |  i    l ,
   , ′i{     !   '    i   ,
   l   ;    i   ,    r=ぅ∧
   ヽ_λ   ン‐イ    人_ノノ
     l i `ー ´  i     ,′ハヽ
      ,       |   , /
     l       !    !′  /
.      ,      i     l  , ´
     i!     i     K
       !’    |    l-ヽ

646 :この名無しがすごい!:2014/12/02(火) 16:12:09.18 ID:0Xc7rTJ6
>>643 乙です。

647 :この名無しがすごい!:2014/12/04(木) 23:29:29.33 ID:x+PQePZJ
うめ

648 :この名無しがすごい!:2014/12/04(木) 23:56:36.64 ID:pAPeWkUm
たけ

649 :この名無しがすごい!:2014/12/05(金) 00:17:05.85 ID:h6Jgc5qI
まつ   待つか。待ち人きたらず、くっくっ

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